山本あけみ「緑ゆたかな環境を子どもたちへ」

建築士や生活者として、都市計画・公共施設マネジメント・地球温暖化対策・SDGsなど、独自の視点で日々発信

平成25年度第3定例会で「区立施設再編」が示されました。

2013-09-16 | 議会報告

 

今定例会で「杉並区区立施設再編整備計画(第一期)(素案)」が示され、9月12日に区議会と区役所側との質疑が行われました。

区には現在、596箇所の施設があり、その多くは人口増加や経済成長を背景に昭和40年代から50年代にかけて整備され、現在はその50%が築30年、約30%は築40年を越えています。今後はこれらの老朽化に伴い次々に更新時期を迎えますが、現在のままの規模を維持するには多大な財政負担となります。

一方で、少子高齢化による人口構造の変化等により、多くの施設で設置当初と現在の利用状況が変化しています。小中一貫校整備、児童館のあり方、ゆうゆう館の利用率など、改めて施設ごとに現状と今後を把握しなおし、区民共通の財産である施設の有効利用をはかる必要があります。

今計画の中の基本方針として

(1)施設設置基準の見直し-7地域の継承と46地区の基準の転換

(2)複合化・多機能化等による効率化の推進

(3)学校施設と学校跡地の有効活用

(4)児童館の再編と子育て支援事業の新たな展開 

(5)ゆうゆう館の再編と地域展開

(6)地域コミュニティ施設の再編 

(7)緊急性の高い施設の優先整備

が掲げられ、

・保育園子供園 ・学校施設 ・児童館学童クラブ ・ゆうゆう館 ・集会施設 ・文化教育施設 ・体育し施設 ・庁舎等 ・障害者施設 ・公共住宅 ・自転車駐車場集積所 ・児童遊園遊び場 ・民営化宿泊施設に関しての方向性と具体的な取り組みが示されました。

保育園や学童クラブのあり方や公共住宅の行く末など、私たちの生活に直結する政策が反映された形で施設の再編整備が進むことになるため、ひとつひとつの施設がどの様に使われ、今後どの様に再編が進むのかは、大変重要です。

また、大げさに言えば54万人区民のほぼ全ての区民に関連する事業となるため、まずは「時代の変化に応じた区民ニーズへの対応を図るため区立施設の計画的な再編が必要。」という大きな目的を区民自身が共有し、理解を深めていくことがまず最初のステップであり、最も重要と考えています。