トームペア丘の上に建つ、国会議事堂の真正面には
「アレクサンドル・ネフスキー聖堂」がある。
象徴的なタマネギ型のドームが
ロシア正教の宗教建築であることがわかる。
1901年当時の支配者帝政ロシアの
アレクサンドルⅢ世によって建てられたこの聖堂は、
エストニアの英雄の墓の上に建てられたもので、
ロシアの権力を示すとともに、
エストニア人の民族運動を抑える
目的があったとされている。
このようなことから、独立を長く切望していた
エストニア国民にとって
決して喜ばしい建物ではなかった。
エストニアが最初に独立した当時、
取壊しの計画もあったが
実現することなく 今でも現在地にある。
それでもエストニアに住むロシア正教の
信者にとっては、大切な教会となっている。
また、タリンで一番古い教会でもあり、
有名な観光スポットになっている、
内部に入る。
内陣は、落ち着いた雰囲気があり
イコン(聖像画)やモザイク画が装飾されている。
また 日露戦争で戦死したエストニア人の慰霊碑があり、
入口の右手には、日露戦争で沈没したロシア艦隊を
記念したプレートが掛けられていた。
内部は写真撮影は禁止でした。
屋根の十字架の上の短いのは
キリストが磔にされた十字架を表す。
下にある斜めの棒は天秤で右上が天国、
左下が地獄を意味している。
2つ目の三日月は「錨」を表し
船が停泊する時に錨を下ろすのと同じように。
宗教もここで錨を下ろす、
つまりこの地にこの宗教を
根付かせるという 意味があるという。
また、大聖堂の鐘は、タリンで最大の重さと
11の鐘が街中に力強く響き渡るそうだ。