ちがすぺ悶絶プレイ妊具

茅ヶ崎スペシャル

２０日　火曜日早朝、江ノ島風速計は南西１８Ｍを指していた。
犬と朝の散歩しながら、携帯から上司に電話を入れた。
建物の陰に回って電話した。風の音が凄いのだ。

「カキのせいで全部吐いて出してだいぶ身体が参ってます。
疲労困憊って感じです。もう1日、静養させてください。」

あまり間違いでもない。
なぜなら思い切りウエーブできれば、絶対疲労困憊するからだ。
強風だし台風のウネリも入ってるから。

１０時前に海にチェックしに行った。
早朝の風は収まり、南南西で５．８くらい。波はムネくらい。

確かに等圧線がこみいっているわけでもないので、吹いても５．０かな、
なんて思いながら海を眺めていた。

海には相変わらずローカルの面々がやってくる。
みんな会社をさぼってやってくる。
だいじょぶなのか？？？不景気ニッポン！！

家に戻り、ウエットを着て、５．０と保険で４．５を持った。
１３４に出た瞬間、３０分前の５．８の風から爆風に変わっていた。
砂混じりの茅ヶ崎どころか砂だらけの茅ヶ崎、西風烈風。
海面はあきらかに４．０オーバー。
軽量のオイラなら迷わず３．７。

オイラはそこでとても良い判断をした。
「天気図自体は爆風ではない。今は一時的なもの。絶対に落ちる。」
でもって、４．５をセットしてしばらくウエイティングした。
そのウエイティングも１０分で済んだ。
風は４．２～４．０に落ちた。

オイラは意を決し、４．５＆７５Ｌで出た。
パークＴバーの付け根付近から出る。
風をかわすためにそこにはサーファーが群れを成してる。
ビーチスタートした瞬間、爆走プレーニング。
「通るよー！」と声をサーファーにかけながら波を飛び越える。

もう一波超えればアウトへ出れる。
その一波がでかかった。余裕で頭オーバー。波のピークにオイラは向かう。
左右の進路をサーファーに塞がれていたのだ。
もうそのピークに突っ込むしかなかった。

その波は完璧なフェースでメラメラとせり上がり、
しかもオイラはフルプレーニング。
オイラは諦める代わりに、思い切り気合いを入れた。
「きええええええーーーーーーー！！！」と絶叫し、波に向かってセイルを引きこんだ。

右下にＴバーが見えた。右横じゃなく右下だった。
どんどん、どんどん空を目指してボードが舞い上がった。
多分、フォームが完璧でブームを離すこともなかった。
で、少しだけテイルから着水し、そのまままたフルプレーニングに入れた。

オイラのウインド史上、最大のジャンプだった。
多分、今後はあの高さはないだろう。
マスト２本分？３本？　電柱１本？

ちょいと自負させてもらうなら、
オイラを目撃したサーファーの脳裏には一生ウエーブジャンピングが残るだろう。
ウエーブは凄い！と思ったに違いない。

風は終始４．５オーバー。
波はピークがありショルダーの張った切れた『アタマ』の波。
ピッチが長く、冬の大西でも滅多に当たらない素晴らしい波だったな。

物凄くアドレナリンが出ていたみたいで、家に帰ったら足首の痛みに気づいた。
ジャンプ着水で痛めたのだ。
それを知らず、乗り続けた。
よく飛び、よく波乗り、よく巻かれた。
頭に巻かれ、ブームから手を放し、本当によく泳いだ。
あんなに泳いだのも初めて。

いや～、会社休んでホントによかった。
決まった時の茅ヶ崎は日本一かもしれないなあ。