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Surf, Run and Trails / Endurance For Fun

月例湘南マラソン クソジジイイイとビキニ姉ちゃん

2015-06-08 21:20:34 | 日記

(二日酔い、自責のため機嫌が悪い。ウインドサーファーの二人)

6/7(日) 月例湘南マラソン 10キロ
今月から20キロは熱中症予防のため中止。
もうビーチは夏。直射日光は真夏並み。

このレース、歴史が古く参加費も安く、しかも当日参加可能なので気軽にエントリーできる。
勝ち負けを争うレースではなく、海沿いを楽しく走ろう!が趣旨のレースなのだ。

しかし、これが落とし穴。
この気楽さは、お祭りウインドサーファーには仇となる。

前日土曜日、波乗りできたもんだから気分がよくなり、
マラソン作戦会議と称し15時から18時限定でビールを飲もう! とメンバーを招集した。
今日は今日の風が吹く、明日は明日の風が吹く。

15時から開店している居酒屋がある。
しかし、その時間すでに満席。おそるべし土曜@茅ヶ崎>゜))彡
場所を変えてモツ焼き屋に入った。

18時で終了! になるわけがなく、明日のレースは忘却の彼方に。
ビールは限りなく冷たく美味しい。
脂だけのホルモン串は、口の中でブワ~っと溶け、鼻血が出る勢いの旨さ。


(1件目。常連の客さんと仲良くなる。)

調子に乗った長距離ランナー兼ウインドサーファー達は、18時お開きの約束を完全に忘れ、
最初に満席で入れなかった店に再突入。
赤貝のヒモ刺、塩辛をビールと日本酒で流し込み、
アスリートの風上にも置けない飲食っぷりを発揮した。


(2件目。徐々に記憶が薄れる。)


(iPhoneにエビの画像が、、、たぶん食べたんだろう。)

宴、いや、作戦会議はなんとか22時にお開き。
30分後の22時半に就寝。


5時起床。ジジイはとりあえず朝早くには目を覚ます。
前日の波乗りの疲労と深酒で、身体が動かない。
瞼すら鉛のように重い。

あ、今日無理。走れねっす。

うだうだ、2度寝、3度寝。 あ~、7時だ。
スタートは9時半。

仲間から着信。
「鵠沼に到着しました~!エントリー完了!」

これで行かないわけにいかない。
欠場したら後で何を言われるかわからない。
「うそつきビールボンバー」「所詮お祭り野郎」「幻のなんちゃってランナー」

それではまずい。
バナナとパンを牛乳で胃に流し込み、デイパックを背負って鵠沼を目指す。

2時間後にはスタート。スタートラインに立つことさえイメージできない。

ドドンパダンパーな波を横目に大会本部を目指す。
気分最悪、キモチワルイ。
8時半、大会本部に到着、エントリー完了。

身体は動かず、胸がムカムカする。

スタート位置まで歩いて移動する。
足が重い。。
目が、脳が、ドヨヨ~ンとしてる。

スタート位置に着くと、、、、
あんら~????いつものトイレ前のスタート位置がない。
スタート位置が移動している。
ビーチスタートになっている。
愕然。。。
ビーチを300m走り、サイクリングロードに出る。
復路はその反対。 ビーチに戻ってゴール。

なにこれ???
砂の上を走るのかよ。。。
罰ゲーム?絶対吐くでしょ。。。


スタート位置につく。
今回はなぜかポールポジション(>_<) 皆さん控えめ。
スタート合図とともにNIKEスポーツウオッチのボタンを押す。
「ピッ!」これがそれっぽくてカッコエエ。
酒が残っているかどうかは、周りにはわからない。
まさか、二日酔いの参加者がいるとは予想外だし、
これがバレたら出走を拒まれる。

湘南の砂は柔らかくてズボズボ足が埋まる。
わずか10歩で呼吸が乱れる。
まっすぐ走れない。
足が砂に取られて右に左にふらつく。

ところがそのわずか10歩、20歩で走りのコツをみつけた。
つま先走りである。
踵が砂に埋没しないように忍者のように走るのだ。
ウインドサーファーが砂の上で負けるわけにはいかない。
欽ちゃん走り、縦スタイルである。

なんと3位でビーチエリアをクリアした。
オイラの前には2人しかいなかった。
そのとき既に二日酔いであることは記憶から消えていた。
オイラは走るマシーン。 ノーペイン、ノーペイン!

砂の上をウインドの重い道具を持って今まで何キロ、何十キロ歩いたかわからない。
海面を流されては歩き、流されては歩き。
若き日のウインドで叩きのめされた効果が、今出ているのだ~!!!

ウオッチ見てビックリ、1キロ平均が4分20秒になっている。
いつもはアスファルトで5分20秒。
ぶっ飛ばして5分切るかどうか。。
それがフワフワの砂を走って4分20秒。
さすがマシーン。先の事を何も考えず全力で走ってしまった。
残り9.5キロもありますやん。
完全なオーバーペース。
自業自得、自虐邁進、無謀無残、戦意喪失。

そこからドンドン、ドンドン抜かされる。

ペースダウン、ペースダウンと自分に言い聞かせる。
ところが最初の勢いはなかなか落とせないものである。
どんどん他のランナーに抜かれるんだけど、それが嫌で、なんとか堪える。

途中、見るからに60歳オーバーのゲーハーオヤジが、オイラを抜き去る瞬間、オイラをチラッと見てほくそ笑んだ。
「砂で飛ばしすぎだろ」なザマー見ろ的な腹立つほくそ笑み方だった。
それにオイラのアディダスのド派手なサーモンピンクのシャツに、
「かっこだけはイッチョマエだね~」的な感じも含まれていた。

くそじじいいいい!!!!!
猛烈に腹が立った。
オイラとの間、10センチとなりスレスレに追い越しざまに、フッとにやけてほくそ笑んだジジイイイイイ!

あのジジイを抜き去る!
そう心に誓い追いかけた。

ウオッチを時折見る。
ペースは落ちていない。
いけない。
このペースでは自爆する。

クソジジイイイイイを追いかけるのはやめた。
クソジジイイイイイの誘いに乗ってはダメだ。
自分を見失ってはいけない!

しかし、速いジジイイイイだ。
もうこの大会の常連だろう。
若いころから走り込んでるんだな。

スタートしてから2キロ目。4分45に走りを固定する。
クソジジイイイイはオイラの先にどんどん行って、最後には視界から見えなくなった。
ジジイイイイへのイライラ感はなくなったが、もの凄い敗北感が襲ってきた。
悔しい。
若者に抜かれるのは納得できるが、クソジジイイイには負けたくねえええええ。

とは言ってもだ。
とは言っても、オイラにとって4分45は普段でもなかなか出ない好タイム。
これを最後までキープできる自信はあるとは言い切れないが、
なんとなくだけど走り切れそうな、、そんな予感がした。
走り始めてすぐにアルコールが揮発した気がしたのだ。

しかし、困難は形を変えてすぐやってきた。
アルコールにやられた脳は、太陽に敏感になっていた。


スタート直後、雲が消え太陽ギンギラギンになる。
朝だけど太陽は容赦なく、二日酔いのランナーめがけて光熱線を浴びせる。
いつもと違い、かなり心拍数が上がっている。呼吸も整わない。
もう少し我慢すれば落ち着くはずだ。
きっと楽に走れる。
そう期待してなんとか走っているが、一向に楽にならない。
4キロ付近で首の後ろから脳天にかけて熱くなってる感じがした。
シャキッっと走れてない。
ベールに包まれて走っているような不快な感じがまとわりつく。

やべ!これ熱中症の超初期の症状じゃね?


パーク付近で、何人かの知り合いサーファーとすれ違う。
K股くん、K里さん、I子、I崎、みんな大きな声をかけてくれた。
そういうのはとてつもないパワーを頂ける。
強壮剤のように効果する。

給水所で紙コップを取り、頭に水をかける。
一瞬にして頭部が冷却される。

タイムは4分45に固定されたまま。

そこからアップできる力はない。
落ちないように維持するだけ。

ラストファイト、アスファルトから折れてビーチに戻る。
最後の最後に砂に足が埋まる。
足が前にうまく出てくれない。
スタート時のように足が軽く扱えないので、一歩一歩確実に埋まっているのがわかる。

目の前のゴールがなかかな近づかない。

朦朧とする視界のなか、クソジジイイイイを発見した。
オイラは最後の気力を振り絞り、ジジイイイをロックオンした。
ジジイイイは左右にふらつき、文字通りモタモタしている。

突如、オイラの前にサバイバーが現れ、Eye of the tiger を演奏し始めた。
もちろん空想っすけど。

そしてついに、もたついてるジジイイイイを横目に、欽ちゃん走り縦スタイルで颯爽と抜いてやった。
ざまみろ!!!!オレの前を走るんじゃねええええ!!!!!

。。。そして、ゴール。
運営スタッフのおばちゃんに、ゼッケンバーコードを読み取ってもらう。
ラン、終了。
そこからすこし位置をずらし、仰向けでぶっ倒れる。
潮をたっぷり含んだ酸素を思い切り吸い込む。
目を閉じると、波の音とともに、脳みそが頭蓋骨の中でグルグルまわってる感じがした。

呼吸も心拍も落ち着いて目を開ける。
ビキニねえちゃんがオイラの脇を通る。
下から見上げるビキニ姉ちゃんのオケツとオパーイ。
LOVE、湘南、No Run, No future.


とにかく、一定の速さで走行ができた。4分45。
10キロCブロック 180人中20位。

今回は前夜祭、いや、作戦会議と銘打った飲み会が、ランニングの神様の逆鱗に触れた。
よって、砂地走行の罰が与えられた。
神様はクソジイイイイイイの姿に化け、オイラの前に現れた。
調子が良い悪いなんて、気の持ちようだぜ~、と教えてくださった。


湘南国際まであと180日。