ワラーチで走り始めて1ヶ月ちょい。走行150キロ。
まだまだ!まだ初心者っす!
ワラーチはロードだけ。
トレイルでは危ない。6ミリしかないから。
根っこや石を爪先で思い切り蹴飛ばしちゃうし、ソールがツルッツルで危ない。
トレイル用にはトレイル用ワラーチを買うべし!
オイラはロードはワラーチ、トレイルはシューズ。
このスタイルでしばらくやってみようかと。
さて、気持ち慣れてきたのでレビュー、効果などなどを記します。
とにかく、ワラーチは路面の小さな凹凸を拾ってくれる。
路面状況がわかるのはとても良い。
フワンフワンのファミリーカーより、キビキビのスポーツカーが良い。
どっちのクルマがいいかは人それぞれだけどね。
で、6ミリのソールってどういう感じかというと、
尖った小石だと裸足だと怪我するけど、皮膚が破れないレベルの厚さ。
ビーチサンダルが15ミリ位だから相当薄い。
ビーチサンダルが分厚い絨毯のように感じる。
もっと厚いのが欲しかったんだけど、ビブラムソール6ミリって一番安いのね。
これをハサミで切って足の形にして紐やナイロンベルトを通すだけの手作り品。
初めてこのペラペラのゴムを足裏に貼り付けて走ったときはこうだ。
いきなりイテーし!(T_T)
100m走れない!そう思った。
カンカン踵に響く。
はっきりと踵で着地してるのがわかった。
着地で踵の骨にアスファルトの硬さがダイレクトに伝わる。
カツーンと踵をハンマーで叩かれたようだ。
ところが痛いので数歩後には着地位置を変えている自分がいるんだね。
踵から足裏全体、土踏まずから前、拇指球あたりにいろいろ重心を変えてみる。
足裏と脳が緊密に情報交換している。
この感じは、、、、思い出した。スキーだ。
スキーは足裏こそインターフェース。
ランニングで足裏が重要なインターフェースになっていること忘れてました。
シューズメーカーはこぞって接地面のソール構造、材質、クッション性を競ってるからね。
いつのまにかそちらにフォーカスされてた。
シューズのソールはとても重要。
でもそれを活かすのは足裏なんだよね。
着地位置を変える。微調整する。
これは意外と簡単。トレイルランニングをしてるせいかな。
上り下りと足裏の重心が常にあっちこっち移動してるから。
走ってすぐわかったことがあった。
ナゼ踵から着地するのが良くないと言われているのか。。。
こうだ。
人は意識して踵から着地しているのではない。
重心より足が前に出るので必然的に踵から着地してしまうのだ。
特に、日本人に多い骨盤が後傾している場合特に重心の遅れが顕著になる。
ナゼ重心より前に足が出るのだろうか??
それは足で走ろうとしているから。腸腰筋を使えていないということだ。
それと腕は振っているけど肩甲骨が可動していない。
骨盤が後継しているのも理由。
フォームを矯正するということは、足よりも重心を先行(骨盤を前傾)させること。
「ははぁ~、なるほどね。
でもいいじゃん、足が前だって。そこそこ速く走れるんで。」
こう答える人は、ナゼ重心より前に足が出てはいけないのか??
という問に置き換えて考えない。考える応用力がない。
問題を文書化した情報にすることで解決に至る場合がある。
話は逸れるが、有能なリーダー、管理職の条件は文書表現力と言われる。
人に伝えるだけではなく、自分で整理合理有利に展開するためには文書化できる能力があるかどうかだ。
だからトップアスリートは例外なく頭が良い。
話を戻し、ナゼ重心より前に足が出てはいけないのかを考える。
これはとても簡単。
いくらもがいても前に進まないからだ。
なぜ、前に進まない? 加速してないからだ。
なぜ、加速していない? ブレーキかけているからだ。
なぜ、ブレーキかけてる? 蹴るときに大腿四頭筋使ってるからだ。
なぜ、大腿四頭筋使ってる? 足を前に出してるからだ。
なぜ、足を前に出す? 骨盤が後継してるからだ。
なぜ、骨盤が後継してる? 上体が開かず、かつ前傾してないからだ。
なぜ、上体が前傾していない? 肩甲骨が可動していないからっだ。
なぜ、肩甲骨が稼働していない?踵着地で肩甲骨可動を必要としていないからだ。
身体機能を考えれば、重心より前に足を出してはいけないという仮説を立てる。
影響として、どんなにがんばってもそれ以上速くならないし、仮に速度が上がっても長くは走れない。
それ、結局は踵着地のために肩甲骨が動いていないというのが原因だ。
改善策は、肩甲骨を動かせばいい。
それを阻害している踵着地をやめてフォアフットにすればヨイ。
踵着地にすると自然に前傾になるのでどんどん速くなる、というのは結論としては性急過ぎてちょっと違う。
踵着地で前傾になると、重心が前になるため、肩甲骨の可動域が広がり、腸腰筋に刺激が入る。
腸腰筋が大腿四頭筋んき変わって足を上げてくれる。
そうなると加速筋のハムストリングが大活躍する。
これが結論だ。
こう考えると踵着地は実に切実な問題なのだ。
多くの市民ランナーは自転車でブレーキかけながら前に進もうと努力しているだけだ。
だからいくら距離を走っても、筋トレしても速くはならない。
いつまでたっても目標タイムを切れない。
などなどなど、、、、机上でも理屈は現場でのフォーム矯正の実践にはなかなか結びつかない。
実際のところ、ちゃんとした理論を持つランニングインストラクターやトレーナーはまだまだ少ない。
実業団選手も全日本選手でも論破できない。
大地選手も腕フレだけだからね。
ワラーチを履くと、そういう理論の裏付けが、勝手に身になっていく。
健脚に磨きがかかり、シャープなすらりとした足になる。
長年ワラーチを履いてる人はそうだね。
重心がどんどん前に出て足が追従する。
ランニングは背中でするものだ、300キロも走れば確信するようになるだろう。
長年、シューズで守られた足がいきなり解放されるので、
初期には怪我をする。
本来使うべきところが使われていなかった証だ。
痛いところは弱点であり、強化すべきところだ。
初心者は数キロでハムやフクラハギが痛くなる。
10キロ超えると甲が痛くなる。
殆ど捻挫状態になる。
これは今までアーチの反発を利用して走っていなかった証になる。
本来アーチの反発が推進力になるのに、それを使わずシューズのクッションに頼っていたということだ。
ワラーチに少し慣れてくると、走りが軽くなっていることに気付く。
重心が前よりになり、足はムダに前に出していない。
小さな力でアーチの反発を最大限引き出す。
ましてやワラーチは100グラムもないから軽いし、風を足の指の間まで感じられる。
快適で速くなる。もう病み付きになること保証付きである。
人はもともと裸足で走っていたんだな、と思えることは幸せなことだ。
極力衝撃を減らして走ることは正解である。疲れないし、結果速くなるので。
衝撃を減らすように走るのにシューズは邪魔になる。
裸足で走って力を付けて、それで本番レースでお気に入りのシューズを履けば良い。
必ず速くなっているはず。
シューズを履いて本番のレースに出たとき、
あ!雲の上を走っている!と感じればそれは上達している証拠だろう。