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Surf, Run and Trails / Endurance For Fun

白馬国際クラシック2022

2022-09-06 14:24:20 | ランニング

第3ウエーブの後方からゆっくりスタート。
アキレス腱の調子がずっと悪くテーピング貼りまくり。
痛くならないようにセーブしながら進む。 目標は完走。
タイムは願わくば8時間。

まずスタート1キロ地点で事件発生。
蜂の大群に遭遇。
前の選手が足止めを食らい、後続が詰まって大渋滞。
多くの選手は、自分も含めて、意を決して走って突破する。
運悪く頭や腕、足を刺された選手が、巣から離れた路上で座り込み、
難を逃れた選手がポイズンリムーバーで対処する。

自分は、首を刺された女子を介護した。
あの蜂はスズメではなかった。アシナガバチだったか。

とにかく気温が高く、岩岳の登りで汗が噴出。
まだ8時なのにこの暑さ。正午には一体どのくらい暑くなるんだろう。。。

ロードパートやゲレンデパートは木陰がないので直射日光が容赦なく降り注ぐ。
水を飲んでも飲んでも足りない。
ジェルだけ摂取する。固形物はあるけど全く食べたくない。
脚がこまめに痙攣する。
熱中症の初期症状なのか、でもとりあえず前に進めているので足を止めなかった。

途中、標識のわかりづらい分岐があり、10人ほどで集団ロスト。

これで気持ち的にダウン。10分近くロスしたかも。
これで完全フラットなロードでも歩く始末。もう足が前に出ない。

松川沿いを八方に向かって進む。
目の前に八方がそびえ立つ。あの山を登って降りる。標高差400m。
1時間では無理だ。最低1時間半欲しい。まだ長い長い道のりである。

途中まで抜きつ抜かれつの人たちの姿はもう見えない。
遥か前方か、遥か後方である。
40キロ地点になると前後に人の気配はなくなる。

そういえば速い人たちもいたな。
なぜオレの後ろにいるんだろう??いい走りしてたのにな。
飛ばし過ぎなのかな?そのスピードじゃ続かんだろ。
スピードの上下は心の波を反映す。
平常心で心をフラットにするのが経験や年の功なのかな。
オレにできるのだとすれば、それはトレイルのときだけだ。
悲しいかな日常生活では一切できない。

自己表現する唯一の方法がトレイルランニングだとすれば、否定材料は微塵もない。
全行程の90%以上はつらく、それなのに挑むのは、
山頂からの景色と、数分、数十分だけど永遠に続くダウンヒルの爽快さがあるから。

スタート前、それまでの生活や、大袈裟に言えばスタートのときまでの人生を、
10カウントとともにリセットする。
トレイルのスタートは都度都度人生リセットなのである。
強い気持ちが発揮できるか執着心を持ち続けることができるかの検証作業なのである。

なぜレースに何回も出るのか、それはいつも満足してないからだ。
50キロ走っても100キロ走っても、ゴールではまだ立ってられるじゃないか。
だから100マイルに挑んでみるのだ。

そんなことを考えながら遠くの山々を見るのだ。
北アルプスの山々は高過ぎて自分にはまるで及ばない。
でも、1歩前へ出れば、1歩ゴールに近づく。
ランニングとは地道な1歩1歩の繰り返し。
5万歩は大変だ。でも1歩ならできる。そして2歩、3歩。
あとは上半身で押せ。いや、心で押せ。気持ちだけは半歩前へ。

こうやって、42キロ地点チェックポイント通過、13:20。
あとで知ったのだが、制限時刻が14時だったらしい。
これで半分の選手が足きりになった。
あまりにも厳しい。
これだと写真を撮ったりとか、エイドでしっかり休息するとか無理。

28キロのミドルの部が世界選手権向けのポイントレースなので厳しくするのは納得できるが、
50キロロングを同じ扱いにしてはいけないと思う。
人気のある白馬国際の次年エントリーが減ってしまうのは容易に想像できる。

このあとに400mアップして一気に下る。
関門を意識しすぎて、そのための脚を残せなくなる。

ラストの八方パノラマエイド。
そこから、ミドル28キロの後方の選手が兎平を下ってくるのが見える。
スタッフが時間切れを通告している。
「記録にはなりませんがゴールまでがんばりましょう!」

通告されるとなあ、、、がんばれるのかなあ。。。

兎平、通称ピョンピョン平。
その上は黒菱ゲレンデ。
日本のスキー場でも有数の急斜面。
そのバーンに上から下をのぞき込むと足がすくむ。
それほどの急斜面。初心者は立ち入ってはならぬ。
ここを直登してまっすぐ降りてくる。
悲鳴上げている選手もいるでしょう。
ほとんどバーチカルレース。
すげーコース取りだ。

このミドルの選手たちをなんとかかわしながら下りる。
あともう少し。
最後は何故か走れてゴール。
8時間5分。
 2018年の逆コース(今回よりきつい)のときより30分遅かった。

走力が落ちているんだろうか。。
悔しいかな歳は重ねていく、衰えは現実。

今回、なんとか完走できたのは家で待つラッキーのためだ。
早く帰れるように走った。そしてラッキーの最期に間に合った。
完走まで導いてくれて、レース翌日、オレの腕の中で息を引き取った。

さて、次は松代ラウンドトレイルでしっかりとした走りをする。
ラッキーは信州の空から観戦してくれるだろう。
一緒にフィニッシュテープを切ろう!!!
ナイスラン!ナイスワン!!






低酸素って何がいいんだ?

2021-02-10 10:32:21 | ランニング
低酸素って何がいいんだ?っていう話。
酸素が薄いところで走ったりするといいよって聞くけど、ちょっと専門的な話をするよ。
まず酸素の役目だ。人は酸素がないと死んでしまう。エネルギーが作られなくからだ。
心臓を動かしたり、呼吸したり、考えたり、恋をしたり、全ての生体反応のためにはエネルギーが必要。

そのエネルギーって身体の中でどうやって生まれるんだろう?
食べものだけじゃないんだよ。栄養素と酸素が結びついて、それって化学反応なんだけど、化学反応が起こって初めてエネルギーになる。
ここまでいいかな?さて。そのエネルギーを作る工場は細胞の中にあるミトコンドリアというところ。
工場は大きさが決まっていて増築したり作業者増やしたりってあまりできない。
でもたくさんエネルギーを生産しなくちゃいけない。
工場は敷地面積とか決まっていて作業者も数が限られている。燃料である酸素が少ないとフル稼働させなくちゃいけない。

ところが作業者にもっと働け!と命令しても燃料自体が少ないからフル稼働しても生産するエネルギー量ってなかなか増産できないよね。じゃあどうする?
君が工場長ならどうやってエネルギーを増産させる?

きっとこうすると思うね。
トラックを増便して、身体中の酸素、空気中の酸素をもっともっと工場に運べ!って指示するよね。ここで言うトラックはヘモグロビンってやつだ。
血管という至るとこにはりめぐされている道路にいるトラックの台数を増やし、なるべく速く工場に酸素を運び運ぶんだ。高速道路も国道も細い裏道も使ってね。
さてさて。工場長がトラックに指示を出すためには、酸素が足りないという情報を工場長が知ることだ。

ここがとても重要。通知機能ってやつだね。
この通知機能はエリスロポエチンという物質にお願いしている。

ちょっと難しいけど造血ホルモンの一種類だ。
血中の酸素が不足すると、このエリスロポエチンがどんどん増量して、脳の司令室にいる工場長に伝わるしくみになっているんだ。
つまり酸素が不足してもエリスロポエチンがないといつまで経っても工場長に伝わらない。致命的でしょ。酸素が不足して直ちにエリスロポエチンを増やす。これは通常の環境で身体が反応してくれない。たまに高い山に行っても無理だね。何故かというと、ロード走っていて後半息が苦しくなったとしよう。

血中酸素が不足しても空気中には酸素がいっぱいあるから深呼吸すれば済む話だ。エリスロポエチンは一向に増えない。
でも深呼吸しなくても、休憩しなくても、ずっと走り続けたいよね。
それはランナーの夢で目標で希望だ。より遠くへ、より楽に、より速く走るためのキーだ。
もちろん筋力とか走り方とかあるけど、そんなのは平地で練習すればいい。
要はエリスロポエチンを増やせる体質にするのが低酸素トレーニングの目的なんだ。

この体質になると、フルマラソンの後半、トレイルレースでの延々続く坂道、大病を患った時、そんな時人間は低酸素状態になるんだけど、結果としてミトコンドリアに酸素を運ぶトラックがどんどん増便されて工場がフル稼働する。
そういう工場の物流システム、生産システムを劇的に向上させるというのが狙いなんだ。このシステム向上の改善活動は週1、週2で6週間以上やれば完璧。

もちろんその後もやらないとダメだよ!
ミトコンドリア工場の作業者はすぐサボる癖があるからなんだよ(^ ^)

ああ美(うるわ)しの志賀高原エクストリームトレイル

2020-09-07 16:13:38 | ランニング
ばら色のあの尾根は はるかな未来♪
あ~なたと見つめた 高原ホテル
白樺の小立の中を バスがゆくゆく 唄ごえのせて
ああ 美わしの志賀~高~原 ♫


志賀高原は1年のうち100日住んでた。それを3年。もう35年も前ですわ。
一ノ瀬のスキースクールで働いていたんだ。
あわせて10年ほど単発で通うなどほとんど第二のふるさとレベルの場所だったな。

スキーでしか志賀を知らなかったし、
その厳しい自然には畏敬の念が強かった。
標高が高くて寒いんだよ。

志賀高原は一つの山ではなく様々な山を横に広げたスキー場。
だから滑っては登り、横に、場合によってはバスに乗り、レイアウトは非常に古い。
でも、だからこそ各エリアの雰囲気があって楽しい。
ブルジョアスキーヤーの天国だった一ノ瀬。
国内屈指のハードバーンの丸池Aコース。
俺がなぜか千葉真一氏にこっぴどく叱られた奥志賀高原。
私をスキーに連れて行って欲しい焼額。
各スキー場にあるロッジやヒュッテも個性的で、
スクール生を連れてツアーに出かけ、天気の良い昼にはジャイアントスキー場のロッジのバルコニーでランチを食べる。
ベルグっていうロッジだよ。今でも営業してるんだよ。

猛吹雪の午後にはレッスンを打ち切り奥志賀のスポーツハイムで昼から生徒さんとビールを飲み、一ノ瀬までバスで帰る。

とても思い出深い山なのである。

一ノ瀬のクアッドリフトを降りる。
生徒さんに、遠くの山をストックでさし、
左から戸隠、黒姫、妙高で、ほら奥にちょっと見えるの日本海です。
そんなツアーガイトみたいな真似をしたなあ。
生徒さんがザックからワインを出しで雪に埋めて、
一回滑ってもう一回リフトで上がってきてから冷えたワインを飲む。
他のスキースクールからクレーム入ったっけな。
でもいいんだよ。お客様が楽しんでいい思い出残してくれれば('ω')ノ

さて、この思い出の詰まった志賀高原全山を走り尽くすトレイルレース、
その名も志賀高原エクストリームトレイルが10/18に開催。
エントリーを逃してしまったが、追加エントリー決定。

野沢トレイルを大成功させたKTF大塚氏、
木島平の重鎮 山田氏のプロデュースレースである。
またまたエゲツなく究極楽しいレースに違いない!

54キロ、獲得標高3000m。
エンデュランスなハードゲロゲロコースを昔の思い出を噛みしめながら走るのか。
感極まり紅葉フカフカトレイルを爆走できるのか。
結局山ってどこいっても辛いよね、、、と言って早々あきらめるのか。。。

まずはエントリーだ!


第15回湘南国際マラソン

2020-09-06 15:26:47 | ランニング
湘南国際マラソンの地元優先枠でエントリーした。
開催可否は12月に入ってからなのだが、
この開催可否がコロナ禍状況によって細かく段階別に分けられている。

まず、コロナ収束でフル開催。
次に感染影響により、35キロ、30キロ、25キロ、20キロ、開催中止と続く。

スタートは一斉ではなく、ウエーブスタートによるものだが、
一体全体、選手18000人をブロック分けしてのウエーブスタートが可能なのだろうか??

2’30”フィニッシュから20分置きに5’30”まで10ブロックとしても、1ブロック1800人。

10分置きだと20ブロック。これで900人。全員スタート完了まで200分。
そうすると規定に従えば25キロレースに短縮される。


ここで大きな疑問が生じる。
1万8千人の一斉スタートと1ブロック9百人のスタート。
これで密を回避したつもりだろうか??

多かろうが少なかろうが隣の選手と1m以上の間隔を開けなければ意味がない。

先日の野沢トレイルフェスのではスタートポジションがマーキングされ理想的な密回避ができていた。
これを1ブロック900人でできるのか?あるいは500人でも???

勝手な結論から言うと2万人近い選手をブロック分けしたところでウエーブスタートは不可能だ。
スタートポジションで距離をとってもスタートと共に隣と急接近する。

トレイルなら数十人だからウエーブスタートもスタート直後も距離が保てて理想なんだ。

そういうこと考えると、2万人のフルマラソンは一斉スタートしか手がない。
一斉スタートするための規約にはこう書かれている。
「コロナが収束していること」

今から半年後だよ。
どうなんだ?収束しないでしょ。
収束の基準がわからない。

距離に関係なく開催の可否判断は12/10.
「新型コロナウイルス感染症の状況が2020年8月28日時点より好転していること」である。
そしてフルマラソンの開催条件は「コロナが収束していること」である。

すごく適当である。いい加減だ。

「とにかく開催はするよ。20キロでもね。でも金は返さない。1000円だけ返すけど(笑)」
これが裏に書かれているような気がする。オレは偏屈なんだろうか??


オレならフルマラソンに限っての収束条件をこうするよ。
「2021/2/1現在で国が発表している感染者数グラフで〇〇〇人以下を1週間以上推移していること」

どうだろうか?

いずれウエーブスタートは困難でありその方法が採用できるか議論になるだろう。
やっぱウエーブは無理っす!となるので結局のところフル開催となるだろう。

メインスポンサーが新しくNorth Faceになったし、やるからにはフルでやって欲しい。
距離短縮ならやる必要ない。
距離短縮なった途端、DNSが相次ぎ閑散としたレースになるだろう。
みんなPBを狙いたいんだ。

とにかく、やるかやらないか、フルを開催するために関係者には最大の知恵を絞ってもらい、
そして参加選手は最大限の協力を惜しまない。

KTF主催の野沢トレイルフェスや、OSJ主催の安達太良トレイルのように、やるために努力する。

始めからやらない理由を探し、まったく努力しない静岡マラソンのようになってはならんのだ。

本来のウインドの楽しみ方を教わったような気がするよ、トレイルで。

2020-07-05 23:31:06 | ランニング
2020/7/5 日曜日
久々のウインドだ。
南強風が連日吹いている。梅雨明けがそこまで来ているサインだ。

早い時間に海に着いた。
風が吹きはじめるまでの時間、走るためだ。

実はシンスプリントが再発して、ここ1ヶ月くらいちゃんと走れていない。
完全に痛みが取れるまで走らないほうがいいのだけど、走りたい気持ちが勝り、そしてなかなか完治しない。

ここ1週間は走りを控えたので、ちょっとだけ走ることにした。
ウインドする前に、数キロ程度ね。

で、走った。完全裸足の3キロ。
サイクリングロードと134号線の歩道。
信号で止まる車やロードバイクの人、すれ違うランナー、散歩するカップル、みんな変な目で見る。
それが実に気持ちがいい。
ワラーチランナーですら、参りました的雰囲気ですれ違う。
いや、引いてるのかな?

裸足ランは膝や腰やすべての痛みを除去するのに最もいい治療法だ。
オレはそう思っている。
正しいフォーム。
蹴ってはいけない。離すだけ。
踏んではいけない。下ろすだけ。

最初は足の裏が痛いけど、痛くない走り方を身体が勝手に探る。
当然だけど裸足はペラッペラのワラーチより更に敏感になる。
なにより、魅力的なのはコストがゼロということだ。

走り終えて、ウインドサーフに切り替えた。

久々にウインドすると気付くことがある。

中鎖脂肪酸でファットアダプテーション始めてもはや1年。
糖質ではなく、脂肪をエネルギーにできるようになった。
朝はオイルコーヒーだけ。

全く何も摂らず、朝走り昼からノンストップ3時間プレーニングしても疲れない。
足腰がガクガクするようなこともない。
まあ、波もないし、オーバーコンディションでもないので。

そしてなにより、沈しない。
なぜかいつもウインドしていた時よりもジャイブに切れがあるような気がする。
ウインドは体幹でするものなのだな。

あと非常に重要なことがある。

モチベーションをコントロールできるようになったことだ。
トレイルランの醍醐味はアドレナリンをフル噴出させて山を駆け回ることだ。

昔はウインドしてて、いきなりトーンダウンすることがあった。
でも同じペースで走破力を変えずに海面を走り続けることが自覚できた。
気持ちをコントロールできるように少しなったのかもしれない。
なんか、本来のウインドの楽しみ方を教わったような気がするよ、トレイルで。

最後に一つ。
ウインドもサーフィンも裸足でやる。
足裏感覚ってとても重要。

だから、裸足ランに抵抗がない。
これはワラーチや裸足でのランの楽しみ方を教わったような気がするよ、ウインドで。