(宮城)仙台・叶えられた友達 (了)

　　コンサートの後は、何だか音に酔った気分でゆっくり会場に居た。大好きな曲ばかりで何だか動きたくない気分だった。でも仕方ないわね。ホテルに帰らないと。
Ｋ子さんと別れ、Ｇちゃんと宿泊ホテルに帰った。

話しても話しても話し足りない。Ｇちゃんが昔の話を言い出した。「貴方には昔、申し訳ない事をしたの」突然言われても全く覚えていない。聞く所に依ると、彼女は箱根に新婚旅行に来た時の事。その帰りに、東京駅大丸デパートの前で待ち合わせをしたのに、すっぽかしたんだそうな。当方が覚えていないのだから、罪でも無いわけで。数十年経っても彼女は覚えていたと言うけれど、それだけ他人に頭を下げる事をしてないってわけよね。
どうも御主人が「恥ずかしいから嫌だ」と言ったらしい。私は全く覚えが無い。笑ってばかりいた。まあ今更謝って貰っても、許す事も怒る事も出来ないけどね。Ｇちゃんは、昔私と別れる時、森山良子さんのＬＰと赤い長靴を買ってくれた、その方が私には大きな嬉しい思い出だった。
短いお付き合いだったけれど、上司に叱られたり様々な思い出を話した。しかしお喋りな私のせいで、体調を悪くしてもまずいので、夜は早く休んだ。翌朝は、又ホテルのバイキングをゆっくり食べた。チェックアウトは11：00なのに、お喋りしたくて２時間も延長してしまった。まるで恋人同士の様に。次はいつお会い出来るか分らないし・・・元気でいてねＧちゃん。本当だよ。今思い出しても、なぜ２時間も延長したか分らない。何を話していたのかしらね。
仙台駅の地下でスウィーツをご馳走になったり、電車の時間を待った。別れる時、手紙をくれた、いつ書いたのだろう、狭い部屋で。心のこもった優しくきれいな文字で、私は電車の中で読みながら泣けて仕方が無かった。会おうって連絡して本当に良かった。それを喜んで呉れた彼女の気持ちにも。無理をしないで、ゆっくり生活して欲しいよ、誠意・誠実の塊Ｇちゃん。
友達って長く一緒に働いたからと時間の問題では無く、たった数年しか一緒に居なくても心に残る友もいる。どんな感性で友達となるのだろう。結果論なのよね。私は友達と思える人が居て呉れて、本当に楽しい人生を過ごせていると感謝でいっぱい。
人生も残り少なくなって来たけれど、私も健康でゆっくりと楽しくセカンドライフを過ごして行きたいとつくづく思った。

Ｋ子さんが、梅ジュースをお土産に持って来てくれた。癖の無いさらりとしたお味。
今これを書きながら、頂いていますよ。どうも有難うございます。
　　　　　　　　ご馳走さま～。