たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

花組『Sante!!』

2017年08月06日 19時42分38秒 | 宝塚
 昨夜は久しぶりに夜更かし。朝が早い生活になってから休日でも1時過ぎに就寝することは滅多になくなりました。こうして今忙しく働いていますが9月に入ればまた失業者。働くのつらいですが、収入の道が途絶えると同時に社会から孤立しながら引きこもりのオッサンに大きな声で噂されるのに怯えて過ごさなければならないのもつらいなあとつらつら考えてしまいます。先のことを心配してもしょうがない。今は20日の花組公演を目指して生き延びていくことだけ考えましょうか。長くきびしい8月、今はそれしか考えられません。旅日記や本のあれこれが更新できなくなっています。楽しみにしてくださっている方もいるかもですが、せっかく訪問してくださるのにごめんなさい。昨日の花組公演のことを忘れないうちにぽつぽつと書こうと思います。

 ショー作品は藤井大介先生の『Sante!!』、フランス語で乾杯という意味だそうです。『Exciter』もそうでしたが、藤井先生の作品は元気をもらえます。大劇場デビュー作品はなんだったかなあとたどってみたら、2000年の『GLORIOUS!!』、ずんこさん(姿月あさとさん)のサヨナラ公演でした。プログラムには若いパンクな雰囲気の先生のお写真とインタビューが載っています。繰り返し、繰り返し開いたプログラム。当時お写真を拝見して、宝塚にこんな雰囲気の、若手の演出家がいるんだと不思議な感じがしたものです。久しぶりに読んでなつかしい気持ちでいっぱいになりました。たぶん音楽を聴けば、これでした、これでしたと甦ってくる作品。「内容を詰め込み過ぎて疲れる、と評価されることが多い」とありますが、そんなことはありません、次々とほとばしるエネルギーがあふれるように物語が展開され、楽しい先生の作品に元気をもらっている人、たくさんいると思います。テーマ曲はこんな歌詞でした。

GLORIOUS!!から

「顔を上げてごらんよ 
 ほら みな笑ってるよ
 走りだしてごらんよ
 いま 始まりのときだ」

栄光の瞬間(とき)から

「顔を上げて前を見よう だれかがあなたを
 守ってくれるはずさ 勇気だして
 歩きだそう 明日はきっと 光り輝く空」

 17年の時が流れて、先生の作品はさらに楽しく美味しく、味わいが深まったように思います。歌詞が愛にあふれていて、あったかく楽しく元気にしてくれます。オープニングで男役さん5人がドレス姿で銀橋に登場されたのはびっくり。みなさん背が高いので映えます。おきれいでした。ミラーボウルが回り始めるの、2階席だとよくみえて、これぞ宝塚感満載。うれしかったです。

 明日海さん演じるキザな紳士がパリのバーに入って次々と注がれるワインを飲んでいく、そのたびにワインのイメージに合った女性が登場してくる場面、楽しかったあ。ツボは鮮やかなグリーンのドレスの天真みちるさん(スマスマでタンバリンを披露したジェンヌさん)が明日海さんを誘惑する場面。華奢な明日海さんをがっつり支えて踊るところ。次々とワインを飲んで酔っ払った明日海さんのセリフは毎回アドリブかな。この日は「酔っ払って気持ち悪くなってきちゃった」でした。酔っ払って横になって支えらる姿が、すっごくまっすぐきれいに横になっていました。振り付けはプログラムをみると、若央りささんなのが嬉しい。若央さんといえばわたしのなかでは、涼風さんトップお披露目の月組、ベルばらで演じられたベルナール。振付師として宝塚で活躍され続けているの嬉しいです。

 明日海さんに「美味しいワインを飲み明かしましょう」って言われるとなんだか元気がでます。明日海さんの声は安定のアルファ波をはなっていて落ち着きます。安定の声で藤井先生の歌詞を聴くの、なんだか幸せでした。


「赤い命の水 君にあげよう
 命熱くなり 夢見られるはず
 夢は糧となり 傷や孤独を癒してくれるだろう
 飲み干せ 命のワイン

 さあ 飲み干すのだ 命の水
 赤いワイン
 胸が熱くて 心震えて 涙となるはず
 そして信じるのだ 自分の力 愛は勝つ
 誰かを愛するためにね 君は生まれてきだんた」

 ジゴロと大階段の燕尾服ダンスの場面は昨日も書いたように大浦みずきさんDNAが流れているのを感じて涙が出そうになりました。真ん中で踊る明日海さんの姿に、わたしの中で大浦みずきさんと安寿ミラの踊る姿が重なってみえたんです。すっごくダンスが得意という方ではないと思うのですが、しっかりと伝統を受け継いでいらっしゃる、すごいと思いました。心に深く残る場面。

 中盤ぐらいだったかな、瀬戸かずやさんと男役の水美舞斗さんが女装でデュエットダンスを踊る場面も印象的。水美さんの背筋と腹筋がすごくって色気がありきれいでした。みなさんこんなふうに筋肉ついているんですね、あれだけ歌った踊っているんだからそりゃそうだ。

 終盤近く、仙名彩世さん率いる娘役さんたちがダルマで踊り、銀橋を走り抜けていった場面も印象的、しっかり筋肉のついた足で力強さを感じました。専科の美穂圭子さんがばっちり存在感を示していたのも印象的。

 エディット・ピアフを演じてシャンソンを歌う場面、元雪組、初代マダム・ヴォルフの美穂さん。さすがでございました。 
 
 貸切公演だったのでカーテンコールのあとに明日海さんの挨拶がありました。真っ赤な羽根を背負ったまま一人で舞台に残って、「UCカード、セゾンカード、そして宝塚歌劇団、特に花組をこれからもよろしくお願いいたします」と挨拶されたときの、きゅっと一瞬眉をあげる明日海さん独特の笑顔をみられてよかったです。トップスターは燕尾服ダンスに続いて舞台からはけることなくそのままデュエットダンス、出番も多くて大変なのを笑顔でこなすのが役目。さすがにお疲れな感じでしたが笑顔が素敵でした。

 二週間後にまた明日海さんの、花組のみなさんの笑顔に会えるように生き延びていかなくっちゃ。書きたいことは尽きませんが時間も押してきたのでこの辺で。今週は四日間勤務か。通勤だけでもつらい日々。なんとか生き延びるべし。そろそろ帰りたいけど帰りたくない我が部屋へ帰りますか・・・。





日比谷シャンテのステージ衣装コレクション展も花組になっていました。
明日海さん、ほんとに細いなあ。


『雪花抄』『金色の砂漠』



『仮面のロマネスク』『EXCITER2017』




 燕尾服の明日海さん、黒い衣装のせいか、一段と細くうすくなったようにみえました。ちょっと心配。3月の神奈川県民ホールの時よりさらにやせられたかな。150センチのわたしが体重40キロを切っていた数年間、とりわけ38キロを切ったところまでやせた3年前、ものすごくきつかったです。健康診断には痩せすぎと書かれ続けました。明日海さん、さすがに背があるので40キロを切っているということはないと思いますが、リフトがきついのではないかと思いました。過度な無理をさせないように、劇団さん、お願いします(一ファンの心配の声)。



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