たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

2000年初演『エリザベート』プログラムより‐高嶋政宏さん

2024年06月11日 19時30分11秒 | ミュージカル・舞台・映画

「怒鳴りつづけろ、

 罠にかかった、エセ・アナーキストよ。

 だが言いわけは、よせ。

 VIVA! 名声。

 溶けちまった氷塊(ひょうかい)を、

 電子レンジでチンして凍らす。

 こいつは結構、笑えるぜ、ウヒヒヒヒ。

 参考文献「コクトー詩集」堀口大學訳/新潮文庫」

 

「エリザベート皇后を暗殺するルイジ・ルキーニを演じるが、本舞台では、大詰めで凶刃をふるうテロリストとしての登場に至るまで、オープニングの出番から、いわば『エリザベート』物語の進行役でもあり、舞台進行上の時代と100年後の闇の世界の裁判所の風景と、二重三重の黄泉の世界と歴史上の時間を自在に行き来する男の役である。「ゾンビを蘇らせる役」の不気味さを口にしながら、「実は人間界と霊界の間でさまよいながら、殺人罪で裁かれているにもかかわらず、立場がはっきりせず、早くなんとかしてくれとくるしんでいる役目でもあり、舞台の狂言回しであって、解説委員でもある」と、ルキーニの濃淡の役割を語っていた。一種、芝居の神の声を聞くタイプの役で、その声に囁かれると俄然、熱を帯びる。1999年に三度目を迎えた『王様と私』のシャム王がそうだし、『双頭の鷲』のスタニスラスが、そう。豪胆と繊細、背反する役柄ながら、役に同化する執念が目と所作に発揮され、強弱のトーンが鮮やかに迫ってくる。今回も、ルキーニ像が放射する光の色が楽しみである。

 父に高島忠夫、母に寿美花代、弟に高嶋政伸を持つ俳優一家に生まれ、映画『トットチャンネル』(87年)でデビュー以後、映像中心に活躍していた。主な作品には映画『ヤマトタケル』、『残侠』、テレビに『大江戸弁護人・走る!』(朝日)、『毛利元就』(NHK)他。CF、CDでも活躍。東京都出身。」

 


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