医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

野獣の美意識 4

2008年10月12日 07時23分57秒 | Weblog
 野獣王ヴラマンクは、外見上も野獣そのもの(? )でインパクトがあります。

 ヴラマンクのもとを訪れた佐伯が持参した裸婦の絵を見るなり、「アカデミスム!」と吐き捨てるように言った・・・そうです。




 「フォーヴィズム」は「キュビズム」と並び20世紀の芸術の原点と呼べる2大潮流の一つであると言われますが・・・

 「フォーヴィズム」は野獣派、野獣主義を指します。

 「フォーヴィズム」は野獣の檻だと蔑まれたのがはじまりで、原色を多用した強烈な色彩と、激しいタッチ、荒々しさ、形態の単純化が特徴で、原色の狂宴とも言われます。

 感覚を重視し、目に映る色彩ではなく、心が感じる色彩を表現した、ということです。



 フォーヴィズムが「色彩の革命」であるのに対して、キュビズムは「形態の革命」、と。

 キュビズムは「立体派」「立方体派」。

 キュビズムは理知的で難解、それまでの具象絵画が一つの視点に基づいて描かれていたのに対し、いろいろな角度から見た物の形を一つの画面に収め、ルネサンス以来の一点透視図法を否定した、とのこと。

 ピカソやブラックがそうですが、凡庸な僕には理解できまへん。



 フォーヴィズムには少し惹かれるところがあり、なんとなれば、リアリズムに徹するのであれば、現代ではカメラに写真がありますから、絵というものはいかに主張や個性があるかであって、基礎やうまさはプロですから当然ですが、それだけではダメなわけッス。

 ~知性は本能を殺す~(野獣王ヴラマンク)