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路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【社説①・11.18】:中国の治安悪化 社会の不満に目向けよ

2024-11-19 07:34:50 | 【中国・共産党・香港・一国二制度・台湾・一帯一路、残留孤児、国家による抑圧統治】

【社説①・11.18】:中国の治安悪化 社会の不満に目向けよ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①・11.18】:中国の治安悪化 社会の不満に目向けよ

 日本人はじめ、多くの外国人が「中国には安心して行けない」と感じ始めているのではないか。特に、広東省深圳(しんせん)市で9月、日本人学校の男児が刺され死亡した事件の衝撃は大きかったが、以後も、中国各地で学校や子どもに絡む無差別刺傷事件が相次いでいる。

 中国メディアによると、10月上旬から下旬にかけ、広東省広州市で児童ら3人が学校前で切りつけられる▽浙江省寧波(ニンポー)市で登校中の母子が刃物を持った男に襲われ負傷▽北京市の小学校の校門付近で刃物を持った男が通行人を切りつけ5人が負傷-と似通った事件が続発している。
 
 さらに、16日には江蘇省無錫(むしゃく)市の高等専門学校で男が刃物で無差別に切りつけ、8人が死亡、20人近くが負傷する事件が起きた。
 
 深圳市での事件が起きる前の6月には、江蘇省蘇州(そしゅう)で日本人母子らが中国人の男に切りつけられる事件も起きている。
 
 深圳の事件に関して、中国当局は、前科のある者による「個別の事案」と説明したのみで、今も動機などの詳細を明らかにしていない。「日本人を狙った犯行」という不確かな見方が広がったのも、情報公開に消極的な当局の姿勢に原因がある。10月に起きた一連の事件では、それぞれ容疑者が拘束されているものの、捜査当局の発表内容はやはり限定的で、治安悪化の現状が社会で十分共有されているとは言い難い。
 
 一連の事件の背景として、格差の拡大に景気低迷が追い打ちをかけ、人々の不満が強まっている社会状況を指摘する声もある。日中関係筋によると、6月の蘇州での事件に関しても、容疑者の男の「社会に対する不満」が動機とみて捜査していると中国側が日本政府に伝えたという。
 
 習近平(しゅうきんぺい)政権には早急に治安悪化を収束させるよう求めたいが、根本の問題は、経済成長に取り残され、希望を持てない人たちの格差への不満の高まりだ。大都市の住宅価格は若年夫婦の平均的年収の数十倍に達し、格差の大きさを示すジニ係数は2000年以降、「騒乱が起きる警戒ライン」の0・4を超えているとされる。
 
 高所得者層へのさらなる課税など再分配の強化が急務だが、言論を統制し権力集中を図る習政権の強権体制がもたらす息苦しさが、庶民の社会への不満をいや増していることも指摘しておきたい。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年11月18日  07:19:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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