【火論】:弱さと孤独と暴力と=大治朋子
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【火論】:弱さと孤独と暴力と=大治朋子
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人も組織も、内外との絆を失い孤立すると、暴走しやすくなり歯止めがきかなくなる。
イスラエルとパレスチナの状況を見て、改めてそう感じる。
近年、孤立を深めたのはパレスチナだった。2017年に発足のトランプ米政権は聖地エルサレムを一方的に「イスラエルの首都」と認定するなど、露骨にイスラエル寄りの立場を取った。パレスチナ側は、将来国家を樹立したら「東エルサレムを首都に」と希望していただけに落胆は大きかった。
さらに追い打ちをかけたのが、パレスチナの同胞である周辺アラブ諸国とイスラエルとの相次ぐ「国交正常化」だ。パレスチナ占領を批判し国交を断絶していた国々が、トランプ氏の仲介もあり、方針転換。パレスチナは孤立感を深め、若者らは未来への希望を失いユダヤ人への暴力を激化させた。、残り686文字(全文1033文字)
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元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【火論】 2023年04月18日 02:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。