【主張②・01.12】:大阪・関西万博 国内外に広く意義発信を
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【主張②・01.12】:大阪・関西万博 国内外に広く意義発信を
2025年大阪・関西万博が、4月13日に開幕する。
分断と対立が深まる厳しい国際情勢の中で158カ国・地域が集い、地球規模の課題解決に向けて英知を結集する。
この意義深い大規模な国際イベントの成功に向け、国や関係機関は万全を尽くしてもらいたい。
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10月13日まで半年間にわたって開かれる万博は、「いのち輝く未来社会のデザイン」がテーマだ。会場となる大阪市の人工島・夢洲(ゆめしま)への玄関口となる新駅は今月開業する。建設遅れが懸念された海外パビリオンも、自前で建設する全47カ国が着工、先月中旬にアイルランドが完成第1号となった。
だが、開幕に向けた盛り上がりは今一つだ。三菱総合研究所(東京)が昨年10月に行った調査では、万博に「行きたい」と答えた人は24%で、半年前の前回調査から3ポイント低下した。
一方、リピート意向は前回より3・8ポイント増の18・8%で、20代と30代で伸び率が高かったことは喜ばしい。政府は大阪府・市や運営主体の日本国際博覧会協会(万博協会)と連携し、幅広い層に響く魅力の発信を強化してほしい。
約2820万人の来場が想定される中、子供連れや高齢者、障害のある人など、あらゆる人に来場のハードルを下げる工夫も重要だ。専用サイトでの電子チケットに加え、コンビニエンスストアで買える紙チケットの販売も始まったが、販売枚数はまだ5千枚程度と低迷しているという。混雑情報や楽しみ方の提案など、丁寧な情報提供が必要だろう。
「未来社会の実験場」がコンセプトの今回の万博は、参加者は単に展示を見るだけでなく、世界中の人々とアイデアを交換し合い、未来社会を「共創」する場ともなる。オンラインで自分の分身「アバター」を操作して楽しむ「バーチャル万博」も開設され、アプリを使えばスマートフォンやパソコンから24時間無料でアクセスでき、世界の人々とバーチャルならではの交流が体験できる。
元稿:産経新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【主張】 2025年01月12日 05:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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