【解説】:岸田首相、電撃不出馬 裏金幕引き表紙替えなら有権者は魂胆見透かす
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【解説】:岸田首相、電撃不出馬 裏金幕引き表紙替えなら有権者は魂胆見透かす
岸田文雄首相が自民党総裁選への不出馬を表明したのは、派閥パーティー裏金事件がもたらす猛烈な逆風がやみそうにないからだ。党トップとして政治責任を明確にしたのは、遅ればせの英断といえるが、これだけで旧来の自民党政治が刷新されるわけでない。有権者に渦巻く政治不信の解消にはなお難路が続く。
記者会見を終えた岸田首相(共同)
急きょ開いた記者会見で首相は「国民の信頼あってこその政治」と明言した。ならば「ポスト岸田」候補は総裁選の主要論点として、裏金対策を含む政治改革を競うことが求められる。6月成立の改正政治資金規正法は政治資金をチェックする第三者機関創設を含め、検討課題が列挙された生煮えの内容となった。通常国会閉会から約2カ月を経ても自民党はその課題に手を付けていない。
もちろん政治が取り組むべき課題は、国の活力を奪う人口減少問題、物価高に歯止めがかからない経済政策、不安定な国際情勢下の外交安保政策と、めじろ押しだ。
それでも各選挙の低投票率が映し出す政治離れは民主主義の危機といえる。「信なくば立たず」の原則に立ち戻らなければ他の難題を解決できるはずもない。
仮に自民党が首相退陣を奇貨として裏金問題に幕を引き、表紙替えのように「選挙の顔」を選んでも有権者はその魂胆を見透かす。野党第1党の立憲民主党は9月23日に代表選が投開票される。次期自民党総裁は早期の衆院解散・総選挙でも「政治とカネ」論戦を真正面から戦わせる覚悟が問われる。
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・政局・岸田文雄首相(67=自民党総裁)は14日、首相官邸で記者会見し、9月の自民党総裁選に出馬しないことを電撃表明】 2024年08月15日 07:50:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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