神戸市立須磨海浜水族園の後継施設として昨年6月1日にオープンした「神戸須磨シーワールド」(同市須磨区、スマシー)が、開業1周年を迎えた。シャチのショーを見られる西日本唯一の水族館として人気を集め、多くの入館者でにぎわう。運営するグランビスタホテル&リゾート(東京)の月村広之・神戸須磨シーワールドセールス&マーケティング支配人に、実績と課題を聞いた。(西井由比子)

開業前に公開された「ブルーオーシャンオルカスタディアム」。食事をしながらシャチの泳ぐ姿を見ることができる=2024年5月、神戸市須磨区若宮町1、神戸須磨シーワールド(撮影・笠原次郎)

 開業前に公開された「ブルーオーシャンオルカスタディアム」。食事をしながらシャチの泳ぐ姿を見ることができる=2024年5月、神戸市須磨区若宮

 -初年度の振り返りを。

 「私は開業準備室ができた2022年2月に神戸に赴任した。当時は新型コロナウイルス禍対策をしていたので、無事開業できるか心配だった。だから、まずは開業できて良かった。シャチのパフォーマンスを関西の人に見てもらえて感無量。生で見る感動は、来館した人にしか分からない」

 -入館者数が今年5月に200万人を突破した。

 「初年度の入館者数は計画値を少し下回った。ピーク時で1日約2万人を迎えようとしていたが、運営を始めると、お客さまの滞在時間が想定よりかなり長かった。半日くらい滞在される方が多い。そこで安全性、快適性を考え、1日の最大入館者数を1万6千人にした。当日券の販売をやむなく止めたこともある」

 「一方、売り上げは計画値を上回った。飲食と物販が好調だったためだ。シャチを見ながら食事ができるレストランの人気が開業当初から過熱した。良い席を取るために夜中から並ぶ人が出てきたため、ウェブ予約制を7月に導入した。物販では、1200円で空くじなし、シャチのぬいぐるみが当たる『オルカくじ』は(スマシーの姉妹施設である)鴨川シーワールド以上の人気ぶりだ」

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