路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【中山知子の取材備忘録・03.17】:小池百合子都知事「次の一手」は東京15区か都知事選か…野党は3選出馬見越し対立候補選定中

2024-05-05 11:01:00 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【中山知子の取材備忘録・03.17】:小池百合子都知事「次の一手」は東京15区か都知事選か…野党は3選出馬見越し対立候補選定中

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【中山知子の取材備忘録・03.17】:小池百合子都知事「次の一手」は東京15区か都知事選か…野党は3選出馬見越し対立候補選定中 

 時に、政権の命運を握るともいわれる補欠選挙が来月、衆院の3つの選挙区(東京15区、島根1区、長崎3区)で行われることが正式に決まった(4月16日告示、28日投開票)。自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件の発覚後、初の国政選挙。結果は岸田文雄首相の政権運営に直結する。保守王国の島根は細田博之前衆院議長の死去に伴うもので、長崎は裏金事件で略式命令となり、有罪が確定した谷川弥一氏の辞職に伴うもの。裏金問題に加え、同区は次期衆院選から新2区と新3区に再編されることもあり、自民党の候補擁立は難航しているといわれる。

今年の第1回都議会初日、施政方針を述べる小池百合子都知事(2024年2月20日撮影)今年の第1回都議会初日、施政方針を述べる小池百合子都知事(2024年2月20日撮影)

 そして自民党が今問われている「政治とカネ」の側面からも、その内容のひどさの側面からも、最も注目されているのが東京15区だ。わずか1年前の東京都江東区長選をめぐる公選法違反事件で逮捕、起訴された自民党の柿沢未途元法務副大臣の辞職に伴う。当事者の自民党は独自候補は無理ではないか、著名人に白羽の矢を立てたのではないかなどの声が聞かれるが、告示まで1カ月を切っても候補者は決まらない。

 鍵を握るのは、東京都の小池百合子知事(71)だ。

 昨今の永田町は、小池氏が知事を電撃辞職してこの東京15区補選に出馬するのではないかという「疑心暗鬼」に陥っている。昨年末の出直し区長選で、小池氏の「右腕」的な立場といえる元東京都幹部の大久保朋果氏(52)が初当選。「小池系」の大久保氏に、独自候補擁立を断念した自民党などがすがるような形で相乗りし、勝利した。

 側近が区政に携わるそんな経緯もあってか、地元関係者に話を聞くと、小池氏にとって今の江東区は、かつての地盤旧東京10区、都庁がある新宿に続く「第3のおひざ元」との指摘もあるほど。だからこそ、出馬の臆測がやまないという。

 小池氏は今年7月7日投開票の知事選に3期目を目指して出馬するのが「既定路線」とみられているが、小池氏自身が「都政にまい進する」とけむに巻いたままで、補選への臆測だけが先行。前回2020年の都知事選前も再選出馬に関する質問には同じフレーズを口にしており、「どこか思わせぶりな小池流」(都政関係者)の一環ではあるのだが。 

 前回の再選出馬の際は新型コロナウイルス禍のさなか。コロナ収束に向けた対応が控え、再選出馬しない選択肢を考える方が難しかった。小池氏が再選出馬を表明したのは告示日の6日前。コロナ対応で選挙戦も自粛状態だったが、初当選時の票数を75万票近く上回る票数で再選された。

 一方、今回は3期目でコロナ対策にも一区切りついた。少子化政策など特に力を入れている政策はあるが、1度は飛び出した自民党が裏金事件で大混乱する中ならもしや…という疑念は、消えないままだ。

 そんな小池氏の動向が注目される中、小池氏の3選出馬を見据えて、7月の都知事選に向け、立憲民主党や共産党や市民団体などが対立候補を擁立しようと、候補者選定委員会を立ち上げ選定作業を行っている。2月8日に第1回会合を行い、今月8日に第2回会合を行った。対応に当たる立民の手塚仁雄衆院議員は、「私の見立てでは、小池知事の東京15区出馬は極めて可能性は低い」としながらも「可能性がゼロではない以上、候補者選定の作業をスピードアップさせないと」と述べ、小池氏の3選出馬ある・なし両にらみで、候補者選定を急ぐ構えだ。

 小池氏を意識してか、これまでに女性や知名度の高い候補者を求める声が出たといい、著名キャスターなど「非現実的」な名前を含めて20人ほどの名前があがった。「現実的」と思われる4~5人に打診したというが、「小池さんが相手でなければ」と固辞した人もいたといい、まだ結論は出ていない。手塚氏は今後さらに4~5人に打診するとも述べ、小池氏の動向をにらみつつ5月の大型連休ごろまでには「対立候補」を決めたいとしている。

 小池氏が何も言わない中、周囲ばかりがそわそわする光景は、これまでにも繰り返されてきた。支持率低迷ながらけんか師でもある岸田首相が、早いタイミングで衆院解散に踏み切るとの見方がある中で、そうなると「同じくけんか師の小池氏が、国政転身の最後のチャンスと考えるのではないか」(国会関係者)という声も聞いた。

 総合的には「4月の補選はさすがに出ないだろうが、その後の動きは読めない」という声が多いのだが、小池氏の「次の一手」をめぐる疑心暗鬼はしばらく続きそうだ。【中山知子】

中山知子の取材備忘録

 ■中山知子の取材備忘録

 ◆中山知子(なかやま・ともこ) 日本新党が結成され、自民党政権→非自民の細川連立政権へ最初の政権交代が起きたころから、永田町を中心に取材を始める。1人で各党や政治家を回り「ひとり政治部」とも。現在、日刊スポーツNEWSデジタル編集部デスク。福岡県出身。青学大卒。

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・コラム・「中山知子の取材備忘録」】  2024年03月17日  11:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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