路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【余禄】:植物学者、牧野富太郎は…

2023-04-18 02:05:30 | 【学術・文化・文芸・芸術・芸能・小説・文化の担い手である著作権】

【余禄】:植物学者、牧野富太郎は…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【余禄】:植物学者、牧野富太郎は…

 植物学者、牧野富太郎は「世に雑草という草はない」という言葉でも知られる。NHKドラマ「らんまん」の主人公のモデルだ

 ▲昭和の初めごろ、作家の山本周五郎は記者時代に牧野に取材し、このせりふに接している。「雑草」と口走った周五郎を牧野は「どんな草にだって、ちゃんと名前がついている」「きみが雑兵(ぞうひょう)と呼ばれたら、いい気がするか」とたしなめた。「雑木林」という言葉も嫌いだと語ったという。周五郎研究の第一人者、木村久邇典(くにのり)さん(故人)がこの場面を著作「周五郎に生き方を学ぶ」に記している

 ▲「雑草という草はない」は口ぐせではあったようだが、実は牧野自身の著作からは未確認だ。このため実際にそう言ったか、断定を避ける見方もあった

 ▲そこで「牧野記念庭園」(東京都練馬区)の学芸員、田中純子さんは根拠となる資料を3年以上探し続けた。昨春、関係者の協力も得て、28年前に出版された木村さんのこの著作にたどり着いた。植物学と全く別ジャンルの本だけに、これまで研究家の目が届かずにいたらしい。田中さんは「多様性を重んじた牧野博士らしい、とても貴重な記録です」と語る

 ▲牧野は生涯で1500種類以上の植物の発見や命名に関わった。有名な「スエコザサ」は亡き妻、寿衛(すえ)をしのんだ

 ▲「雑草」だとひとくくりにせず、路傍の草の名を子どものころから覚えたり、区別したりすれば、自然を観察する目も養われよう。周五郎は作家として、草花の名を覚えるようこころがけていたという。

 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【余録】  2023年04月18日  02:20:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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