政治家をモチーフにした菓子を次々生み出してきた「大藤」(東京都荒川区)は13日、自民党総裁選(27日投開票)の告示を受けて、「総裁選まんじゅう」(12個入り、税込み864円)を発売した。総裁選にちなんだまんじゅうを発売するのは、3回目。

9人の候補がパッケージにそろった「総裁選まんじゅう」(「大藤」提供)

 今回は立候補者がなかなか確定せず、上川陽子外相(71)の滑り込み出馬で9人の戦いの構図が固まったのは、告示前日の11日。同社によると、8月20日ごろから商品を考えていたが、人数がいつもの総裁選より多いこともあり「ギリギリまで悩んだ」という。完成までには約20日を要した。パッケージの表にも9人を配置することになり、急いで仕上げる形になった。

 そのパッケージは、歴代首相が登場した自民党のモノクロPRポスターにちなんで、黒。まんじゅうの中身も、黒糖あんだ。

 また、ポスターのキャッチコピーをパロディー化。「時代は『誰』を求めるか? THE MATCH」のコピーを念頭に「日本の明日を変えるのは『誰だ!!』」と記し、正式な商品名も「2024 自民糖 THE MANJU」と、遊び心満載。パッケージの裏面には、今回の総裁選でキングメーカーと目される麻生太郎副総裁(83)と菅義偉前首相(75)、また新たなキングメーカーを狙っているとされる岸田文雄首相(67)のイラストも登場している。

 13日に国会の議員会館で先行発売が始まり、18日からは観光みやげ売店でも発売予定。予定数は3000個だが、売れ行き次第で増産もあるという自信作だ。新総裁決定直後の9月30日には、紅白まんじゅうバージョンと瓦版せんべい、来月以降、新総裁にちなんだ味のオリジナルまんじゅうも、それぞれ発売予定だ。

 これまで小泉純一郎元首相の「ガンバレ純ちゃんの好景気まんじゅう」や、安倍晋三元首相の「晋ちゃんまんじゅう」などヒット商品を生み出してきた同社の政治家まんじゅうシリーズ。自民党総裁として「総理まんじゅう」の歴史に名を刻むのは、だれになるのだろうか。【中山知子】