【新型コロナ】:ワクチン争奪戦が過熱、欧州では供給不足で混乱も
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【新型コロナ】:ワクチン争奪戦が過熱、欧州では供給不足で混乱も
新型コロナウイルスのワクチン争奪戦が世界で過熱している。料金上乗せなどで囲い込み早期の集団免疫獲得を急ぐ国がある一方、欧州では供給不足による混乱が問題化した。既に世界約60カ国で接種を開始。後れを取る日本は、3月下旬開始を想定していた高齢者接種が4月以降となる見通しで、接種日程に左右される東京五輪開催にも暗雲が垂れこめる。
新型コロナウイルスのワクチン接種(ロイター)
世界的に接種が進んでも、ワクチンが効かない恐れのある変異型の感染が拡大しており、感染者1億人超の事態収拾には時間がかかりそうだ。
米製薬大手ファイザーは生産が需要に追い付かず、欧州連合(EU)では1月中~下旬に供給量が半減した国もあり、主力工場のあるベルギーでも17%減に。イタリアはファイザーの契約不履行を提訴する構えだ。
英アストラゼネカも「製造上の問題」を理由にEUとの当初契約から供給量を大幅削減し、EUと英国の対立が激化。EU欧州委員会は29日、域内で製造されたワクチンの域外への輸出管理強化を発表、圧力をかけた。
高齢者接種が当初予定より遅れている日本の河野太郎行政改革担当相は「EUから日本に輸入することを考えていた」と懸念を表明。接種は供給日程次第だとして「ファイザー社とやりとりしている状況」と弁明した。
感染・死者数が世界最多の米国ではトランプ前政権が接種を自治体に任せて混乱、未使用ワクチンが大量に保管されたままに。供給が滞り、接種が進まない地域もある。
一方、世界最速ペースのイスラエルは国民の少なくとも3割超が1回目を接種済み。ネタニヤフ首相がファイザートップと直談判し確保した。ロイター通信は当局者の話として「約2倍の価格を支払った」と伝えた。
集団免疫確立を急ぐ国は中国、ロシア製のワクチンも積極的に受け入れ、中東のアラブ首長国連邦(UAE)も2割以上の国民が接種。観光立国で人口が少ないインド洋のセーシェルや南太平洋のパラオも早期の接種完了を目指す。(共同)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・医療・健康・新型コロナウイルスワクチンの供給】 2021年01月30日 22:20:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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