横浜市神奈川区の京急線の踏切で下り快特電車がトラックと衝突し、トラック運転手が死亡した事故で、トラックが踏切内で数十秒間にわたり、立ち往生していたことが6日、分かった。トラックは道を間違えた可能性がある。神奈川県警は同日、自動車運転処罰法違反(過失傷害)の疑いで、運転手が勤務していた千葉県香取市の運送会社を家宅捜索。勤務状況や大破したトラックを捜査し、詳しい事故原因を調べる。

京浜急行の神奈川新町―仲木戸間で電車がトラックと衝突、脱線した事故現場。復旧作業が続けられる(共同)

  京浜急行の神奈川新町―仲木戸間で電車がトラックと衝突、脱線した事故現場。復旧作業が続けられる(共同)

京浜急行の電車がトラックと衝突、脱線した事故現場で続く復旧作業(共同)

 京浜急行の電車がトラックと衝突、脱線した事故現場で続く復旧作業(共同)

京浜急行の電車がトラックと衝突、脱線した事故現場付近に集まった報道陣や近所の人たち(共同)

  京浜急行の電車がトラックと衝突、脱線した事故現場付近に集まった報道陣や近所の人たち(共同)

 京浜急行電鉄は脱線した事故車両の撤去のため大型クレーンを事故現場に搬入するなどして復旧作業を進めた。当初、同日夕としていた不通区間の再開はずれ込み、7日始発を目指す。

 京急によると、トラックは右折して踏切に進入しようと何度も試み、前進後進を繰り返していた。その後、遮断機が荷台部分に引っ掛かったが、くぐり抜けるように入り、数十秒間にわたって立ち往生する様子が現場近くのカメラに写っていた。県警はカメラ画像を解析し、事故直前のトラックの動きを確認する。

 県警によると、死亡したのは本橋道雄運転手(67)=千葉県成田市。線路沿いの細い道路から右折して踏切に進入したが曲がりきれず、何度も切り返す間に遮断機が下りた。勤務先によると、横浜市から成田市に果物などを運ぶ途中で、以前にも同じ運送業務をした経験があったが、今回は会社の指示とは違う道路を通っていた。

 事故は5日午前11時40分ごろ、神奈川新町-仲木戸間の踏切で発生。青砥発三崎口行きの快特電車(8両編成、乗客約500人)がトラックと衝突して先頭から3両目までが脱線し、トラックが炎上した。(共同)