【2021年の記憶】:五輪「非公式競技」ピントレード、コロナ禍でマニア苦戦
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2021年の記憶】:五輪「非公式競技」ピントレード、コロナ禍でマニア苦戦
◆<2021年の記憶>
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、海外からの観客受け入れが見送られる異例の形で開催された東京オリンピック(五輪)・パラリンピック。長年、五輪の「非公式競技」として続いてきた記念ピンバッジの交換会「ピントレード」は、どのように行われていたのか。
<2021年の記憶>
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、海外からの観客受け入れが見送られる異例の形で開催された東京オリンピック(五輪)・パラリンピック。長年、五輪の「非公式競技」として続いてきた記念ピンバッジの交換会「ピントレード」は、どのように行われていたのか。
東京五輪・パラリンピックに関連するピンバッジに囲まれ笑顔を見せる玉井政道さん(本人提供)
玉井政道さんが東京五輪の開催期間中に海外メディアと交換して集めたピンバッジ(本人提供)
「海外の有名なトレーダーが来ない。マニアにとって『地獄の五輪』になりそうです」。98年長野五輪からピンバッジ収集を20年以上続けてきた長野市の愛好家玉井政道さん(69)は開幕前、ほぼ絶望していた。男子体操や女子テニスなど、競技チケットを8枚持っていたが、無観客での開催が7月に決定。世界中のファンと交流できるはずだった会場での観戦ができなくなった。
コカ・コーラが88年カルガリー冬季五輪から設置してきた専用スペース「ピントレーディングセンター」も中止された。それでも、玉井さんはファイザー製のワクチン接種を2回済ませ、競技場が集まる東京・有明にホテルを予約。開幕1日前から約2週間滞在した。狙いは外国人メディアやボランティア。大会期間中は、ホテルと国際放送センターの行き来を繰り返し、五輪関係者に「ピンバッジチェンジ」と声を掛け続け、大会期間中で150種類ほど集めたという。
オンラインで集めた人もいる。五輪関連のピンバッジを5000個ほど持つ東京ピンクラブの寺島喜之代表幹事は、東京大会期間中はフェイスブックなどを経由して海外のトレーダーと交流し、約100個集めたという。北京五輪のピントレードはオンラインではすでに始まっている。寺島さんは10月ごろから30個ほど集めたという。
24年パリ五輪まであと2年7カ月。コロナは収束しているだろうか。玉井さんは、パリ五輪のボランティアにすでに申し込んでおり、現地での交流を待ち望んでいる。【沢田直人】
◆ピントレーディング 近代五輪の第1回大会である1896年アテネ五輪で、選手や大会役員、報道関係者などを判別するために、バッジが制作され「友好の証」として交換したことが始まりといわれている。次第に一般客にもピントレードの輪が広がり、海外のコレクターも多い。各国・地域の組織委員会が制作するNOCピン、種類が豊富なスポンサーピンや、テレビ局などのメディアが制作するピンが愛好家からの人気が高い。希少なピンは高値で取引されることもある。
「海外の有名なトレーダーが来ない。マニアにとって『地獄の五輪』になりそうです」。98年長野五輪からピンバッジ収集を20年以上続けてきた長野市の愛好家玉井政道さん(69)は開幕前、ほぼ絶望していた。男子体操や女子テニスなど、競技チケットを8枚持っていたが、無観客での開催が7月に決定。世界中のファンと交流できるはずだった会場での観戦ができなくなった。
コカ・コーラが88年カルガリー冬季五輪から設置してきた専用スペース「ピントレーディングセンター」も中止された。それでも、玉井さんはファイザー製のワクチン接種を2回済ませ、競技場が集まる東京・有明にホテルを予約。開幕1日前から約2週間滞在した。狙いは外国人メディアやボランティア。大会期間中は、ホテルと国際放送センターの行き来を繰り返し、五輪関係者に「ピンバッジチェンジ」と声を掛け続け、大会期間中で150種類ほど集めたという。
オンラインで集めた人もいる。五輪関連のピンバッジを5000個ほど持つ東京ピンクラブの寺島喜之代表幹事は、東京大会期間中はフェイスブックなどを経由して海外のトレーダーと交流し、約100個集めたという。北京五輪のピントレードはオンラインではすでに始まっている。寺島さんは10月ごろから30個ほど集めたという。
24年パリ五輪まであと2年7カ月。コロナは収束しているだろうか。玉井さんは、パリ五輪のボランティアにすでに申し込んでおり、現地での交流を待ち望んでいる。【沢田直人】
◆ピントレーディング
近代五輪の第1回大会である1896年アテネ五輪で、選手や大会役員、報道関係者などを判別するために、バッジが制作され「友好の証」として交換したことが始まりといわれている。次第に一般客にもピントレードの輪が広がり、海外のコレクターも多い。各国・地域の組織委員会が制作するNOCピン、種類が豊富なスポンサーピンや、テレビ局などのメディアが制作するピンが愛好家からの人気が高い。希少なピンは高値で取引されることもある。
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・東京五輪・パラリンピックは史上最多のメダル獲得数を更新した結果だけでなく、未来に継承する「レガシー」(遺産)】 2021年12月25日 05:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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