路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【英王室】:キャサリン妃の写真公開 1月の術後初、ジーンズ姿で子ども3人に囲まれ笑顔

2024-03-10 20:49:30 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・G7サミット・G20】

【英王室】:キャサリン妃の写真公開 1月の術後初、ジーンズ姿で子ども3人に囲まれ笑顔

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【英王室】:キャサリン妃の写真公開 1月の術後初、ジーンズ姿で子ども3人に囲まれ笑顔 

 英王室は10日、ウィリアム皇太子の妻キャサリン妃(42)が1月に腹部の手術を受けて以来初めてとなる写真を公式のX(旧ツイッター)で公開した。3人の子どもとのカットで、キャサリン妃は「2カ月間、温かい気持ちと継続的な支援をありがとうございます」と感謝のメッセージを伝えた。

英王室が公開したキャサリン妃と3人の子どもたちの写真=3月上旬、英ウィンザー(英王室提供・AP=共同)英王室が公開したキャサリン妃と3人の子どもたちの写真=3月上旬、英ウィンザー(英王室提供・AP=共同)

 王室によると、写真は今月上旬にウィリアム皇太子が撮影した。キャサリン妃はジーンズ姿で椅子に座り、長男ジョージ王子、長女シャーロット王女、次男ルイ王子に囲まれて笑顔を見せている。

 英国の母の日である3月10日に合わせた公開で、Xには「皆さん、母の日おめでとう」とのメッセージも添えられた。

 キャサリン妃は1月16日に手術のために入院し、同29日に退院した。現在は自宅療養中で、公務復帰は今月末の復活祭(イースター)後になるとみられている。(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・欧州・英国】  2024年03月10日  20:49:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界Web・03.08】:裏金問題「終わらせない!」  上脇博之神戸学院大教授、検察捜査は「腰砕け」

2024-03-10 08:07:30 | 【政治とカネ・政党交付金・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会名による政治資金...

【政界Web・03.08】:裏金問題「終わらせない!」  上脇博之神戸学院大教授、検察捜査は「腰砕け」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界Web・03.08】:裏金問題「終わらせない!」  上脇博之神戸学院大教授、検察捜査は「腰砕け」

 ◆検察捜査は「腰砕け」

 昨年末から政権を揺るがしてきた自民党派閥の政治資金パーティー問題。東京地検特捜部の捜査のきっかけとなる刑事告発をしたのが神戸学院大法学部の上脇博之教授(65)だ。これまでの動きをどう評価し、今後どう動こうとしているのか、聞いてみた。(時事通信社政治部・川上真央)

 ■ 【ひと目でわかる】岸田内閣の支持率推移

<picture><source srcset="https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/amd-img/20240309-00010001-jij-001-2-view.jpg?pri=l&w=640&h=426&exp=10800&fmt=webp" type="image/webp" /><source srcset="https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/amd-img/20240309-00010001-jij-001-2-view.jpg?pri=l&w=640&h=426&exp=10800" type="image/jpeg" /></picture>

自民党安倍派のパーティーで壇上に上がる(前列左から)西村康稔経済産業相、松野博一官房長官、衛藤征士郎氏、塩谷立氏、下村博文氏、世耕弘成参院幹事長(役職はいずれも当時)ら=2023年5月16日、東京都港区

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衆院政治倫理審査会で弁明する松野博一前官房長官(左奥)。右上は安倍晋三元首相の肖像画=2024年3月1日、国会内[代表撮影]

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【解説委員室から】:「異例の対応」も新事実出ず、進まぬ裏金事件の実態解明(下)

2024-03-10 08:07:20 | 【政治とカネ・政党交付金・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会名による政治資金...

【解説委員室から】:「異例の対応」も新事実出ず、茶番劇の政倫審 進まぬ裏金事件の実態解明(下)

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【解説委員室から】:「異例の対応」も新事実出ず、茶番劇の政倫審 進まぬ裏金事件の実態解明(下)

衆院政治倫理審査会で、答弁のため挙手する岸田文雄首相=2月29日、国会内【時事通信社】

衆院政治倫理審査会で、答弁のため挙手する岸田文雄首相=2月29日、国会内【時事通信社】

 自民党派閥の裏金事件をめぐって、岸田文雄首相も出席、メディアへの公開にも踏み切った異例の衆院政治倫理審査会は、事件の実態解明にはほとんど役に立たなかった。安倍派での裏金づくりはいつ、誰が始めたのか。派閥から所属議員へのパーティー券収入ノルマ超過分のキックバック(還流)は、安倍晋三元首相の意向でいったんはやめたはずだったが、誰が再開させたのか、真相は明らかにされなかった。誰もが予想したことで、結局は茶番に終わったようだ。自民党はこれで幕引きしたいのだろうが、それで世間が許してくれるとは思えない。(時事通信解説委員 村田純一)

 ■【進まぬ裏金事件の実態解明(上)】

 

 ◆首相は何のために出たのか

 政倫審の開催では、公開・非公開の是非をめぐる与野党の協議、出席者の調整が難航。首相自らが出席の意向を示して事態の打開を図って、やっと実現に至った経緯がある。だが、出席者は野党要求の51人に対し、首相を含めわずか6人。安倍派幹部「5人衆」の一人である自民党の萩生田光一前政調会長や二階派会長の二階俊博元幹事長は含まれなかった。

  2月29日と3月1日に開かれた政倫審。やはり、新たな事実はほとんど何も出て来なかった。岸田首相は自民党の調査報告書の内容をなぞるだけで、派閥関係者に聞くべき事実関係も確認していなかった。「何のために出て来たのか」(3月1日付毎日新聞社説)と批判される始末。安倍派事務総長経験者の西村康稔前経済産業相ら4人の同派幹部は、派閥や自らの政治団体の政治資金収支報告書の不記載について「関与していない」「会計責任者の秘書がやっていて、知らなかった」などと弁明し、従来の説明を繰り返した。還流再開の経緯も「承知していない」などと、いずれも関与を否定した。

衆院政治倫理審査会の冒頭、自民党安倍派の政治資金パーティー裏金事件について陳謝する西村康稔前経済産業相=3月1日、国会内【時事通信社】

衆院政治倫理審査会の冒頭、自民党安倍派の政治資金パーティー裏金事件について陳謝する西村康稔前経済産業相=3月1日、国会内【時事通信社】

 もともと、うそをついても罪に問われない政倫審の場で、事件の実態解明に期待するのは無理がある。首相は年度内の2024年度予算成立を図るために必要なプロセスと判断して、公開での政倫審出席に動いたのだろう。しかし、国民の信頼回復を図るためには逆効果で、政治不信をますます強めたのではないか。本来は偽証罪のある証人喚問が必要だが、自民党の抵抗は必至で、その実現は難しいだろう。

 ◆確定申告、納税義務は政治家の判断か

 2月16日から2023年分の所得税の確定申告が始まった。これに先立ち、岸田首相は14日の衆院予算委で国民民主党の古川元久氏の質問に対し、「適切に納税、申告を行っていただくようお願いしなければならないと考えている」と述べた。裏金事件で、政治家に対する国民の不公平感と怒りが高まる中、この答弁はSNSで「どの口が言う」などと批判が噴出した。

  国会では、使わないまま保管していた裏金について、納税義務を果たすよう求める声が野党から相次いでいる。国税当局は国会で「政治家個人に帰属する政治資金を使用せず、長年保存していた場合、課税関係が生じる」と指摘したが、税務調査の可能性については「さまざまな状況を総合的に判断する。実態に応じて適正に取り扱う」との答弁にとどめている。

 鈴木俊一財務相は、未使用の裏金について「政治活動に使わず残った所得で控除し切れないと議員が判断した場合、納税することはもちろん可能性としてはある。疑義を持たれた政治家が政治責任を果たす観点から判断すべきだ」(2月22日、衆院予算委)と述べた。

 これが「納税は議員が判断」と報じられると、ネットで“炎上”。「納税するか否かは個人の判断」と受け取られ、鈴木氏は26日に発言を否定した。裏金を非課税の政治資金として修正申告したのに、これから納税義務を果たそうという議員は皆無だろう。

衆院予算委員会で質問する立憲民主党の野田佳彦元首相(中央)=2月26日、国会内【時事通信社】

衆院予算委員会で質問する立憲民主党の野田佳彦元首相(中央)=2月26日、国会内【時事通信社】

 2月26日には立民の野田佳彦元首相が質疑で「(裏金を受け取っていた議員は)過去5年分を修正申告し、納税義務を果たすよう(首相が)指示すべきだ」と求めていたが、首相は相変わらずゼロ回答だった。

 ◆死人に口なし、「ひどい」と涙の抗議

 自民党の聞き取り調査では「安倍派の中には、派閥幹部の責任を問う回答も数多く見受けられた」との記述がやや目を引いた。

 通常国会召集前の1月19日以降、安倍派座長の塩谷立元文部科学相や同派幹部の「5人衆」(萩生氏、西村氏、高木毅前国対委員長、松野博一前官房長官、世耕弘成前参院幹事長)らは派閥から還流された金額を公表し、記者会見やコメントで国民の政治不信を招いたことを陳謝したが、一方で「秘書が報告していなかった」「私自身は把握していなかった」などと釈明した。検察による立件を免れ、ようやく重たい口を開いたのだ。西村氏は次のように説明した。

 「清和会主催の政治資金パーティー収入の還付にかかる処理は、歴代会長と清和会事務局長との間で、長年慣行的に扱ってきたことであり、会長以外の私たち幹部が関与することはなかった」「(収支報告書への不記載も)今回の問題が表面化するまで知らなかった」

安倍派「5人衆」、左から萩生田光一前政調会長、西村康稔前経済産業相、高木毅前国対委員長、松野博一前官房長官、世耕弘成前参院幹事長【時事通信社】

安倍派「5人衆」、左から萩生田光一前政調会長、西村康稔前経済産業相、高木毅前国対委員長、松野博一前官房長官、世耕弘成前参院幹事長【時事通信社】

 安倍派が解散する方針を決めたのは1月19日午後の臨時総会。岸田首相が前日の夜に岸田派解散の意向を電撃的に表明して、政界には激震が走った。安倍派の塩谷座長は「長年にわたる『ミスリード』で、各議員の事務所に誤った処理をさせてしまった」と陳謝した。「歴代会長と事務局長が関与し、会長以外の幹部が関わることはなかった」という説明があったという。

 これに対し、ある女性議員が涙ながらに「ひどい」と抗議の声を上げ、次のように発言した。

 「安倍さんが亡くなったとたんに会長のせいにして罪を着せ、(自分の責任を)説明しないのはひきょうだ。人として、当たり前のことをしなければならない」

 「死人に口なし」のような幹部の説明と女性議員の涙声を聞いて、中堅の高鳥修一衆院議員も黙っていられなくなったという。

 ◆安倍派幹部は「見苦しい」と高鳥氏

 安倍派は22年4月、安倍氏の意向でいったんは還流廃止を決めた。しかし、安倍氏が同年7月8日に銃撃事件で死亡した後、複数の幹部らが協議して還流再開を決めたとされていた。西村氏は同派事務総長在任中の22年4月ごろ、当時会長だった安倍氏から「還付はやめよう」と聞いたことも明らかにする一方、記者会見では還流再開への自らの関与は否定していた。

取材に応じる高鳥修一衆院議員=2月21日、衆院第一議員会館【時事通信社】

取材に応じる高鳥修一衆院議員=2月21日、衆院第一議員会館【時事通信社】

 高鳥氏は臨時総会で「22年4月にいったんキックバックは取りやめる方針になったけど、7月8日に安倍会長は暗殺された。還流を復活した時の決定に会長の意思は入っていないはずだ。つまり、還流復活は会長のいないところで今の幹部が決めたことではないか。自分たちが全く関わっていない、知らなかったという説明は矛盾している」と派閥幹部の説明に疑問を呈した。

 また、稲田朋美幹事長代理は22年5月の安倍派の政治資金パーティー開催後、安倍氏から直接「(還流は)やめた」と聞いたこともあり、同派の総会では「安倍会長が亡くなってから、誰がどういう理由で(還流廃止を)覆したのかというのが問題の核心なので、それを明らかにしてほしい」と訴えた。塩谷座長から回答はなかったという。

 高鳥氏は2月7日、地元・新潟県上越市で記者会見を開き、自らの政治団体の政治資金収支報告書に、派閥からパーティー券収入のノルマ超過の還流分(2018年から22年まで計544万円)を記載していなかったことを陳謝した上で、道義的責任を取って党県連会長の辞任を表明。安倍派を退会する意向も示した。

 高鳥氏も政治資金関係についてはベテランの秘書に対応を一任していた。ノルマ達成の成否を確認したことはあったが、それ以上のことは、今回確認するまで知らなかったという。「監督不行き責任があった。知らなかったではすまない」「けじめをつける必要があり、一から出直したい」などと強調した。

自民党安倍派の幹事会に臨む(左から)塩谷立元文部科学相、松野博一前官房長官、稲田朋美幹事長代理=1月19日、東京・永田町の同党本部【時事通信社】

自民党安倍派の幹事会に臨む(左から)塩谷立元文部科学相、松野博一前官房長官、稲田朋美幹事長代理=1月19日、東京・永田町の同党本部【時事通信社】

  秘書が派閥事務局からの指示に従ったが、高鳥氏自身の私的流用や関与はなく、東京地検の捜査でも自身への事情聴取は「不要」とされたことを説明した。政治資金関係で秘書に任せ切りだったことへの批判は免れないが、高鳥氏自身は今、「隠し立てすることは何もない」と語っている。一方、安倍派幹部については「正直に話していない。見苦しい」と痛烈に批判している。

 裏金事件をめぐっては、いくら岸田首相が説明責任を果たすよう促しても、多くの自民党議員は記者会見さえ開いていない。その理由を高鳥氏に聞くと、こんな答えが返ってきた。

 「説明できない人がいるのだ。私も『裏金議員』と言われて、裏金をつくって私腹を肥やしたと見られているが、そんなことはない。裏金を見たことも、触ったことも、使ったこともない。しかし、この制度を悪用した人はいるのだろう。誰も知らなかったとは思わない」

【図解】岸田内閣の支持率推移

【図解】岸田内閣の支持率推移

 2月の報道機関各社の世論調査で岸田内閣の支持率は軒並み内閣発足以来の最低記録を更新した。24年度予算案の衆院通過後、「政治とカネ」をめぐる論議の中心舞台は参院に移る。一方で、政治資金規正法の改正など政治改革をめぐる与野党の協議も今後の焦点だ。しかし、野党案は出そろっても、自民党からはいまだに具体的な改革案が示されず、全く前に進まない。首相も自民党も今回の裏金事件を機に積極的に政治改革に取り組まないと、有権者はますます離反するだろう。(2023年3月2日掲載)

 元稿:時事通信社 JIJI.com 政治【政局・連載「解説委員室から」】2024年03月02日  12:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【解説委員室から】:岸田首相、自民幹部に「やる気」なし 進まぬ裏金事件の実態解明(上)

2024-03-10 08:07:10 | 【政治とカネ・政党交付金・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会名による政治資金...

【解説委員室から】:岸田首相、自民幹部に「やる気」なし 進まぬ裏金事件の実態解明(上)

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【解説委員室から】:岸田首相、自民幹部に「やる気」なし 進まぬ裏金事件の実態解明(上)

衆院予算委員会で答弁する岸田文雄首相=2024年2月14日、国会内【時事通信社】

衆院予算委員会で答弁する岸田文雄首相=2024年2月14日、国会内【時事通信社】

 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件。安倍派(清和政策研究会)や二階派(志帥会)で裏金づくりはいつ、誰が始めたのか。その金は何に使われたのか。実態解明は遅々として進んでいない。なぜか。岸田文雄首相にも自民党幹部にも、本気で真相解明を進める気がないからだ。「やる気」がないと断じざるを得ない。自民党の聞き取り調査はお手盛りで真相に迫れるはずもない。首相は野党の質問に事実上「ゼロ回答」の連発。国会では「説明責任を尽くすよう促す」と繰り返すばかりだ。自民党総裁として指導力を発揮しようという姿勢は全く見えない。「国民は増税、自民は脱税」とも批判される中、国民が納得する説明がなければ、岸田政権や自民党への信頼回復はどだい無理だろう。(時事通信解説委員 村田純一)

 ◆課税対象にならない政治資金

 「検察が全国から100人を動員して、すごい逮捕・起訴が行われるかと思ったが、結果を見れば『大山鳴動して鼠(ねずみ)一匹』。安倍晋三元首相をはじめ亡くなった人のせいにする。『(派閥)会長と事務局長がキックバック(還流)を決めていた。自分たちは派閥の幹部だけど、何も知らない』。いわば、死人に口なし、トカゲのしっぽ切り。長年忠節を持って働いてきた会計責任者だけが起訴され、(派閥幹部の)政治家は起訴されない、目を覆うような事態が起きている」

 1月29日、「政治とカネ」をめぐる国会論戦が始まった。参院予算委員会で立憲民主党の小西洋之氏は裏金事件に関する安倍派幹部の対応や東京地検特捜部の捜査を厳しく批判した。

「私は率直に言って、検察が権力に屈してしまったと思っている。岸田首相の手で事件の真相を闇に葬り、揚げ句の果てには(裏金を受け取っていた議員の)納税の義務を回避して、脱税にお墨付きを与えようとしている」(小西氏)

「清和政策研究会」(安倍派)の事務所の家宅捜索に向かう東京地検の係官ら=2023年12月19日、東京都千代田区【時事通信社】

「清和政策研究会」(安倍派)の事務所の家宅捜索に向かう東京地検の係官ら=2023年12月19日、東京都千代田区【時事通信社】

 問題の本質がここにある。この裏金事件とは、自民党の派閥と議員による組織的、意図的な犯罪行為だが、政治資金収支報告書の虚偽記載・不記載という政治資金規正法違反だけではない。政治家が私的に裏金を使っていたのではないか。所得税法違反、つまり脱税の疑いがあるということだ。裏金の使途はいまだにはっきりしない。しかし、検察の捜査は脱税の疑いにまでは踏み込まず、国税当局も税務調査には動かなかった。検察の捜査は不十分で、国税当局も脱税を見逃しているのではないか。世論の不平不満は充満しているだろう。 

 多数の議員が、販売ノルマを超過したパーティー券収入の派閥からの還流分を政治資金収支報告書に記載せず、裏金化していたが、問題発覚後に収支報告書を修正した。これにより、裏金が表に出てきたが、非課税の政治資金として処理された。もし、裏金を議員個人の所得として、政治活動以外に使っていたとしたら、「雑所得」であり課税対象となっていたはず。税務署にそう申告していなければ、所得隠しと疑われても仕方ない。問題は政治団体の会計責任者の不記載、虚偽記載だけではなく、裏金を受け取っていた議員の脱税か否かが問われるべきなのだ。

 ◆安倍派幹部らは不起訴

 今回の裏金づくりの手法をおさらいしよう。自民党の安倍、二階両派がパーティー券販売ノルマ超過分を政治資金収支報告書の収入に記載せず、所属議員側に還流し、安倍派ではそれを支出にも記載せず、受け取った議員側も収入として書かない処理を続けていた。清和会では、20年以上前から行われていたとの指摘もある。

 議員側がノルマ超過分を派閥に納めないで「中抜き」して裏金化していた分もあったとされ、その実態はいまだによく分からない。

東京拘置所に入る東京地検の車両=2024年1月7日、東京都葛飾区【時事通信社】

東京拘置所に入る東京地検の車両=2024年1月7日、東京都葛飾区【時事通信社】

 東京地検特捜部の捜査により、収支報告書(2018~22年分)の虚偽記載額が特に大きい池田佳隆衆院議員(約4800万円)、谷川弥一元衆院議員(約4300万円)、大野泰正参院議員(約5100万円)と、安倍派の会計責任者、二階・岸田両派の元会計責任者、二階俊博元幹事長の事務所秘書らが起訴された。岸田派(宏池会)の元会計責任者も立件され、東京簡裁は1月26日付で罰金100万円と公民権停止3年の略式命令を出した。

 任意で事情聴取された安倍派幹部ら7議員(松野博一前官房長官、西村康稔前経済産業相、高木毅前党国対委員長、世耕弘成前党参院幹事長、萩生田光一前党政調会長、塩谷立元文部科学相、下村博文元党政調会長)は立件を免れ、不起訴となった。収支報告書をつくるのは会計責任者なので、虚偽記入罪で共謀がなければ政治家は立件できない。検察が会計責任者との共謀を認めるのは困難だったという。

 ◆収支報告書の訂正は「マネーロンダリング」?

 小西氏は参院予算委の質疑で、派閥から所属議員への還流分について、「所属議員の政治団体への寄付」(合法)ではなく、実際は「議員個人への寄付」(違法)だったのではないかと追及し、その場合「税を納めなければ脱税の問題が生じる」と指摘していた。

「政治資金規正法では、派閥から所属の国会議員への寄付そのものが違法であり、受け取ることも違法。罰則もあり、基本的にこれは犯罪行為だ」と強調して、「(派閥からの裏金を)収支報告書に記載していなかったのは、議員個人として受け取っていたのではないか」とただしていた。実際、派閥から議員個人への還流と認識していた議員も少なくないのではないか。

 ただ、議員個人が裏金を受け取っていたとしても、後から議員の政治団体が受け取っていたことにし、秘書や会計責任者から報告を受けず、収支報告書の不記載も知らなかったとして収支報告書を訂正すれば、納税義務を果たさなくて済むようになる。よって、小西氏は安倍、二階両派の議員による収支報告書の訂正は「集団マネーロンダリング(資金洗浄)による脱税だ」との見方も示していた。

 これに対し首相は「検察の捜査に基づいて修正が行われていると認識し、収支報告書の修正による脱税という考え方を私は取らない」とあっさり答弁するのみだ。

 その後、安倍派の収支報告書は1月31日に訂正され、公開された3年分のパーティー収入は4億円超増額。所属議員らへの寄付は計91人を対象に4億円超を支出。いずれも還流や中抜きで裏金化されていたとみられる。「不明」や「調査中」との記入も多く、実際の使途はよく分からない。 

参院予算委員会で質問する立憲民主党の小西洋之氏=2024年1月29日、国会内【時事通信社】

 

参院予算委員会で質問する立憲民主党の小西洋之氏=2024年1月29日、国会内【時事通信社】

 次に自民党が安倍派、二階派議員ら計85人を対象にした聞き取り調査を見よう。2月15日に公表された調査結果によると、派閥からの還流資金を「使用していた」と回答した人は53人、「使用していなかった」は31人。残り1人は、還付金を受領していたことを認識していなかったと回答した。「政治活動以外に用いた」「違法な使途に使用した」と答えた人は一人もいなかったという。

 調査内容は匿名で公表されて、裏金の使途も「懇親費用」「書籍代」「人件費」といった費目を並べただけで、野党が「肝心なことは何も書いていない」(泉健太・立憲民主党代表)と批判するのは当然。実態解明には程遠い内容だった。安倍派に強い影響力を持つ派閥の元会長である森喜朗元首相を調査対象としなかったことを含め、いくら第三者として外部の弁護士を交えたとしても、自民党幹部中心の「身内」の調査ではどうしても甘くなる。分かり切ったことだ。(2023年2月29日掲載)

 元稿:時事通信社 JIJI.com 政治【政局・連載「解説委員室から」】2024年02月29日  12:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【国税庁】:「裏金議員に課税しろ」“税金一揆”いよいよ現実に、市民有志が怒りの申し入れ

2024-03-10 08:05:50 | 【税制・税収・納税・ふるさと納税・物納・脱税・差し押さえ・競売】

【国税庁】:「裏金議員に課税しろ」“税金一揆”いよいよ現実に、市民有志が怒りの申し入れ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【国税庁】:「裏金議員に課税しろ」“税金一揆”いよいよ現実に、市民有志が怒りの申し入れ

 「このままだと税金一揆が起きますよ」

 自民党派閥の政治資金パーティーの裏金事件を巡り、立憲民主党江田憲司議員(67)は2月16日の衆院財務金融委員会でこう声を張り上げていたが、国民の怒りの声はいよいよ税務当局にも向き始めた。

<picture>裏金事件は脱税行為(C)共同通信社</picture>

    裏金事件は脱税行為(C)共同通信社

 市民有志でつくる「自民党ウラガネ・脱税を許さない会」(藤田高景代表)が7日、国税庁に対し、今回の件に関与した自民党国会議員の裏金は「雑所得」として扱い、課税対象にするべきとの申し入れを行ったのだ。

 裏金事件で、同会はすでに、政治資金パーティーで得た売上金(収入)を正当な理由もなく申告しなかった所得税法違反(脱税)の疑いがあるとして、「安倍派」(清和政策研究会)の幹部ら10人に対する告発状を東京地検に提出している。

 国税庁長官あてに提出された申し入れ書では、「今回問題となった自由民主党の各議員の裏金は、すべて『雑所得』として計上させ、課税対象とすべきである」「政党から受けた政策活動費や、個人、後援団体などの政治団体から受けた政治活動のための物品等による寄附などはすべて一律に『事業所得』として計上させ、課税対象とすべきである」などと主張。

 ■相次ぐ収支報告書の訂正にも「どこに信用性があるのか」と疑問

 裏金事件発覚後、関与した議員の収支報告書の訂正が相次いでいることに対しても、「一体これらの『訂正』のどこに信用性があるというのであろうか」「このデタラメ極まる『訂正』で『一件落着』となれば、国民の当局に対する信用は地に堕ちたなどという生易しいレベルの話どころではない」としている。

 さらに「各議員は、元々これらの裏金を『政治資金』ではないと考え、政治資金規正法上の『政治資金』として届けていない以上、もはやいかなる意味でも『政治資金』ではない」として、「国民の信用を取り戻すためには、裏金には徹底的に課税すべきであるし、課税されなければならない」と断じている。

 申し入れを行った藤田代表があらためてこう言う。

 「100人を超える自民党国会議員がパーティー券収入を自分の懐に入れていた裏金事件は、政治資金規正法に明確に違反する違法、脱税行為。国税庁への申し入れは、『庶民は増税。自民党は脱税。絶対おかしい。絶対許さない』という国民の怒りを受けた行動であり、これからも取り組みを強めていきたい」

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 元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース マネー 【トピックスニュース・国税庁:確定申告・自民党派閥の政治資金パーティーの裏金事件】  2024年03月08日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【国税庁】:『脱税は、犯罪。』ポスターが波紋 裏金問題のさなか… 「煽りにしか見えない」「国会議事堂に貼ろうぜ」怒りの声

2024-03-10 08:05:40 | 【税制・税収・納税・ふるさと納税・物納・脱税・差し押さえ・競売】

【国税庁】:『脱税は、犯罪。』ポスターが波紋 裏金問題のさなか… 「煽りにしか見えない」「国会議事堂に貼ろうぜ」怒りの声

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【国税庁】:『脱税は、犯罪。』ポスターが波紋 裏金問題のさなか… 「煽りにしか見えない」「国会議事堂に貼ろうぜ」怒りの声

 16日から所得税の確定申告が始まったが、国税庁の「脱税は、犯罪。」のビジュアルポスターがネット上で話題に。自民党派閥の政治資金パーティーの裏金問題が市民から批判を浴びていることもあり、「国会議事堂に貼ろうぜ、これ」「もはや煽りで言ってるようにしか見えない」などの厳しい声が飛び交った。 

国税庁の「脱税は、犯罪。」のポスタービジュアル

国税庁の「脱税は、犯罪。」のポスタービジュアル(中日スポーツ)

 ポスターではめがねをかけた男性と、ショートカットの女性が対峙(たいじ)。男性には「脱税者は、見つかる。」、女性には「査察官は、見つける。」の文字が記されている。  

 22日の衆院予算委員会では立憲民主党の大西健介衆議院議員が、このポスターを示し「国税庁は裏金議員の中の脱税者を見つけてください。国民は国税庁に期待していると思います」などとエールを送った。  

 さらに「このポスターが確定申告で税務署に貼ってあるわけですよ。で、まず調査してよと、じゃないと真面目に納税するのがばからしいよと思うのは当然じゃないかと思います」などと迫ると、鈴木俊一財務相は「今回の政治とカネの問題で国民の皆さんが大変怒って厳しい目を向けておられるというのはしっかりと感じている。納税というものは国民の皆さんの理解と協力があって初めて成り立つもの。真面目に申告し納税している国民が不公平感を持つことはあってはならない」などと答弁した。  

 X(旧ツイッター)などでは「国会議員に告ぐ。脱税は犯罪である」「国税庁のポスター。これを見てはらわたが煮えくりかえるのは、わたしだけ? 脱税は犯罪、査察官は見つける…大嘘つき。巨額な裏金議員も見つけもせず、放置だろ!!」「国税は直ちに行動するべき。さもなくばポスターの『脱税は犯罪』の下に大きく『但し、自民党議員は除く』と書いて国民にその姿勢を広く伝えよ」などと怒りの声が渦巻いた。  

 21日に一部メディアで報道された国税庁から国会議員に配布された納税手引書には「政党から受けた政治活動費や、個人、後援団体などの政治団体から受けた政治活動のための物品等による寄附などは『雑所得』の収入金額になりますので、所得金額の計算をする必要があります」などと明記され、年間の政治資金収入から政治活動のために支出した費用を控除した差額の雑所得は課税対象で、確定申告が必要であるとしている。

 元稿:中日スポーツ社 主要ニュース 政治 【政局・自民党派閥による政治資金パーティー収入の裏金問題・国税庁】 2024年02月23日 21:32:00 これは参考資料です。 転載等各自で判断下さい。

 

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【自民党裏金問題・後編】:「政治家は裏金をもらっても非課税なのに…」岸田首相が国民に押し付ける大増税ラッシュ インボイス、相続税、後期高齢者の医療保険料、防衛増税まで

2024-03-10 08:05:30 | 【税制・税収・納税・ふるさと納税・物納・脱税・差し押さえ・競売】

【自民党裏金問題・後編】:「政治家は裏金をもらっても非課税なのに…」岸田首相が国民に押し付ける大増税ラッシュ インボイス、相続税、後期高齢者の医療保険料、防衛増税まで

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 「法令にのっとり適切に申告、納税を行なうようお願いしたい」──岸田文雄・首相の“特大ブーメラン発言”に国民の怒りは頂点に達している。だが、政権の横暴はこれだけに留まらない。国会議員たちは自分たちの甘い「非課税特権」は死守し、国民からはさらなる血税を巻き上げようと企んでいるのだ。【前後編の後編。前編を読む】<button class="sc-loGKWg dKyjYI" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="26"></button><button class="sc-loGKWg dKyjYI" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="26">国民の負担ばかりが増えている(確定申告が始まり混雑する品川税務署。写真/共同通信社)</button>

国民の負担ばかりが増えている(確定申告が始まり混雑する品川税務署。写真/共同通信社)(マネーポストWEB)

 ■【表】会社員もチェック 確定申告で「特定支出控除」の経費として認められる可能性があるもの

 ◆庶民にはインボイス増税

会社員が「特定支出控除」の経費として認められる可能性があるもの

会社員が「特定支出控除」の経費として認められる可能性があるもの(週刊ポスト2024年3月1日号より)

 

 元稿:小学館 主要出版物 週刊ポスト 【マネーポストWEB】 2024年02月27日 06:59:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【自民党裏金問題・前編】:「追加納税」報道は批判をかわすためのポーズか 岸田首相は「非課税特権」を手放す気はさらさらない

2024-03-10 08:05:20 | 【税制・税収・納税・ふるさと納税・物納・脱税・差し押さえ・競売】

【自民党裏金問題・前編】:「追加納税」報道は批判をかわすためのポーズか 岸田首相は「非課税特権」を手放す気はさらさらない

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【自民党裏金問題・前編】:「追加納税」報道は批判をかわすためのポーズか 岸田首相は「非課税特権」を手放す気はさらさらない 

 「法令にのっとり適切に申告、納税を行なうようお願いしたい」──岸田文雄・首相の“特大ブーメラン発言”に国民の怒りは頂点に達している。だが、政権の横暴はこれだけに留まらない。国会議員たちは自分たちの甘い「非課税特権」は死守し、国民からはさらなる血税を巻き上げようと企んでいるのだ。【前後編の前編。後編を読む

自身の「違法パーティー」疑惑については詳細を語らず(岸田文雄・首相/時事通信フォト)

 自身の「違法パーティー」疑惑については詳細を語らず(岸田文雄・首相/時事通信フォト) 

 ◆キックバック課税の大嘘

 国会が裏金議員の「政治倫理審査会」出席問題で紛糾するなか、議員会館では秘書たちが怪しい動きを見せていた。ひそかに“領収証集め”を始めたのだ。

 自民党が、派閥からキックバックを受けた議員を対象に「使途不明などの場合には課税対象として税を納付させる案の検討に入った」(2月15日付読売新聞)と報じられたのがきっかけだ。

 この追加納税案については、「茂木敏充・幹事長が言い出し、岸田首相も前向きだ」(官邸関係者)という情報が流れ、党内は浮き足立った。

 同党ベテラン秘書が明かす。

 「キックバックに課税されるかもしれないと心配した議員から、『確定申告することになれば領収証がいる。何でもいいから集めておいてくれ』と言われて探している。だが、2年前や3年前の領収証なんて残ってない」

 政治資金は原則非課税とされているが、国税庁の担当者は国会で「政治資金が仮に政治活動に使われず、残額がある場合は雑所得として課税関係が生じる」(星屋和彦・次長)と答弁している。懐に入れた裏金は税金を徴収される。当然の話だ。

会社員が「特定支出控除」の経費として認められる可能性があるもの

 

会社員が「特定支出控除」の経費として認められる可能性があるもの(週刊ポスト2024年3月1日号より)

 

 ただし、われわれ“下級国民”の確定申告と“上級国民”の政治家の収支報告は違う。税務署から厳しく使途を問われることもなく、「政治活動に必要だった」と言えば領収証なら何でも政治資金として認められる。

 となると、“裏金はもらったが政治活動に使った”と適当な領収証を出せば許されるという話だからそれだけでも腹立たしいが、さらに許しがたいのが裏金の使途が“不明”の議員たちの対応だ。

 自民党の裏金事件のアンケート調査によると、政治資金収支報告書を修正した議員は85人。そのうち安倍派から5年間で2728万円のキックバックを受けていた萩生田光一・前政調会長は「事務所の担当者が机の引き出しに現金で保管していた」と説明したが、修正された政治資金収支報告書では支出の金額や内容欄に「不明」の記載が並んだ。1019万円のキックバックを受けた高木毅・前国対委員長は「会合費」「お品代」などに使ったと修正したが、領収証はなく、金額や支出日は「不明」とした。

 政治アナリストの伊藤惇夫氏が指摘する。

 「裏金を1年も2年も現金で机の中に入れていたとすれば、政治資金という言い訳は通用しない。明白な脱税です」

 “やばい”と感じた安倍派幹部らは派閥の解散手続きを行なう「清算管理委員会」で税金を払うか対応を話し合ったという。

 「安倍派の議員はキックバックを政治資金として関連団体が受け取ったと政治資金収支報告書を修正したばかりだが、納税すると、そのカネが個人所得だったと認めることになる。今度は修正したことが虚偽記載になってしまうから非常にまずい」(同派関係者)

 党内からは、「オレたちを国税に売る気か」という納税反対論が上がった。すると岸田首相は、裏金議員に納税させる案を検討中という報道について「全く承知していない」と言い放ったのだ。森山裕・自民党総務会長も追加納税は「ありえない」と否定した。

 「追加納税案の記事が出たのは批判をかわすためのポーズ。総理も執行部も無理とわかっている。安倍派を揺さぶり、最後は納税しなくていいと恩を売った」(自民党幹部)

 ◆闇パーティーでも“特権”

 岸田首相自身、巧妙な政治資金の課税逃れが指摘されている。本誌・週刊ポストが1月に報じた「内閣総理大臣就任を祝う会」(2022年)の闇パーティー問題だ。

 「祝う会」パーティーの運営は実態としては岸田事務所が担っていたが、形式上、任意団体の主催とされ、会費1万円で約1100人が出席。飲食の提供はなかったことから大きな利益が出たのは確実だが、利益の一部とみられる約320万円が岸田首相の政党支部に寄附された。

 本来、任意団体が収益事業を行なえば法人税の課税対象だ。ところが、会の代表者は本誌の取材に「寄附した覚えもないし、経理には一切関わっていない」と証言し、この任意団体が税金を納めた形跡は見当たらない。岸田首相は自分の総理就任パーティーの主催団体に“非課税特権”を与え、税金を納めずに済んだことで生じた利益を献金させていた疑いが強い。

 そんな岸田首相が裏金議員たちに追加納税させれば自分の足元にも火がつく。だからこそ“納税させる”というポーズだけ見せて、裏金議員たちと一緒に政治とカネの“非課税特権”を死守しようとしているのだ。

 国会議員の非課税特権はまだまだ広範囲に及ぶ。

 年間約2200万円の議員歳費(給料)は個人所得として課税されるが、「調査研究広報滞在費」(1200万円)、新幹線のグリーン車に乗れる「JR無料パス」や「無料航空券」(平均200万円)、政党や会派に支給される「政党交付金」(1人あたり約4500万円)と「立法事務費」(1人あたり780万円)などを合わせると、議員1人あたり7000万円近いカネが非課税で使える。いずれも原資は税金だ。

 「使い勝手がいいのが国会議員の“第2の財布”と呼ばれる『調査研究広報滞在費』です。漫画を買っている人もいるし、『通信費だ』と理屈をつけて動画配信サービス・ネットフリックスの月額料金を支払っていた議員もいた。使途を公表しなくていいから日常の買い物に使ってもわからない。高給取りの国会議員の場合、非課税の『調査研究広報滞在費』が1200万円ということは、課税所得なら2400万円分くらいに相当する。歳費と合わせた給料は実質5000万円近いわけです」(伊藤氏)

 こうした特権に岸田首相もメスを入れようとはしない。(後編につづく

 ※週刊ポスト2024年3月8・15日号

 元稿:小学館 主要出版物 週刊ポスト 【マネーポストWEB】 2024年02月26日 06:58:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【鈴木俊一財務相】:「#確定申告ボイコット」10万件に押され…発言修正 「国民も議員も正しく申告を」

2024-03-10 08:05:10 | 【税制・税収・納税・ふるさと納税・物納・脱税・差し押さえ・競売】

【鈴木俊一財務相】:「#確定申告ボイコット」10万件に押され…発言修正 「国民も議員も正しく申告を」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【鈴木俊一財務相】:「#確定申告ボイコット」10万件に押され…発言修正 「国民も議員も正しく申告を」 

 自民党派閥の政治資金パーティーで受け取った裏金の税務処理を巡る自身の発言に批判が集まっていることを受け、鈴木俊一財務相は26日の衆院予算委員会で「国民であれ国会議員であれ、収入や経費を正しく計算し、所得が発生した場合には申告して頂く」と述べ、発言を修正した。

◆「納税は個人の自由だったのか」と批判

 問題となっているのは鈴木氏が22日の衆院予算委で、裏金を受け取った議員は所得として納税することになるかを問われた際に「疑義が持たれた政治家が政治責任を果たす、そういう観点から(議員個人が納税をするかどうか)判断されるべきものであると思う」と述べた答弁。納税は憲法で国民の義務と明記されている。にもかかわらず、答弁は政治家だけが納税を個人の判断でできるともとれ、特別扱いだとして、交流サイト(SNS)で「納税は個人の自由だったのか」などと批判が広がった。

22日、衆院予算委で答弁する鈴木財務相

22日、衆院予算委で答弁する鈴木財務相

 26日の予算委では、立憲民主党の城井崇氏は裏金事件の中で始まった確定申告を巡り、SNS上では「#確定申告ボイコット」という投稿が一時10万件超に上ったと指摘。「政治家だけ特別扱いだとの強い憤りが起きている」とただした。

 ◆岸田首相は「税務調査の指示は控える」

SNS上で「#確定申告ボイコット」のハッシュタグが付いた投稿

SNS上で「#確定申告ボイコット」のハッシュタグが付いた投稿

 この問題では、国税庁による税務調査の必要性を指摘する声も上がる。税務調査の必要性を問われ、岸田文雄首相は26日の予算委で「税務行政の中立性を維持する観点から、具体的な指示を控えなければならない」と述べるにとどめた。(市川千晴)

 元稿:東京新聞社 主要ニュース 政治 【政局・財務省・自民党派閥の政治資金パーティーで受け取った裏金の税務処理を巡る自身の発言に批判が集まっている事案】  2024年02月26日  20:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2024年03月08日 今日は?】:忠犬ハチ公が死ぬ

2024-03-10 00:00:40 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【2024年03月08日 今日は?】:忠犬ハチ公が死ぬ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2024年03月08日 今日は?】:忠犬ハチ公が死ぬ

 ◆3月8日=今日はどんな日

  国際女性デー

 ◆出来事

  ▼米国のウォール街にニューヨーク証券取引所が発足(1817)▼忠犬ハチ公が死ぬ(1935)▼営団地下鉄(現東京メトロ)日比谷線の中目黒駅近くで脱線事故。乗客5人が死亡し、60人以上が重軽傷(2000)

 忠犬ハチ公と上野家

 渋谷駅のハチ公、1933年(昭和8年)頃。写っている男性は駅長

 ◆誕生日

  ▼高木ブー(33年=ザ・ドリフターズ)▼桜井和寿(70年=Mr・Children)▼須藤元気(78年=参議院議員)▼水野裕子(82年=タレント)▼渡部豪太(86年=俳優)▼松井珠理奈(97年=タレント)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2024年03月08日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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