路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【政府】:非常事態、国の指示権拡充 「地方分権が後退」との批判も

2024-03-01 09:02:30 | 【地方自治・都道府県市町村・地方議会・議員年金・デジタル田園構想・地方地盤沈下】

【政府】:非常事態、国の指示権拡充 「地方分権が後退」との批判も

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政府】:非常事態、国の指示権拡充 「地方分権が後退」との批判も

 政府は1日、地方自治法の改正案を閣議決定した。災害や未知の感染症など非常事態であれば、個別の法律に規定がなくても、国民の生命保護に必要な対策の実施を国が自治体に指示できるようにする。自治体は従う義務を負う。双方の意見の相違などで対策が定まらず、行政が混乱するのを避ける狙い。コロナ禍を教訓に中央集権体制を強化する内容で「地方分権が後退する」との批判も出ている。

 国の指示権は現状、必要最小限に抑えられており、災害対策基本法や感染症法など個別法に規定があれば発動が可能。違法な事務処理をした自治体に対しても地方自治法に基づき是正を指示できる。直近では、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設を巡り、工事の設計変更を承認するよう沖縄県に指示した例がある。
 
 改正案では現状のルールに加え、災害や感染症危機などが発生し、国民の生命保護のために指示が特に必要と判断した場合は発動できるようにする。国と地方の関係を「対等・協力」と定めた地方分権の原則は維持し、非常事態に限った特例と位置付けた。(共同通信)

 元稿:東京新聞社 主要ニュース 政治 【政策・岸田政権・地方自治法の改正案を閣議決定】  2024年03月01日  09:02:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【詳報】:岸田首相「政治不信に危機感」出席決断 二階元幹事長が政倫審に出ないのは「象徴だから」

2024-03-01 07:58:50 | 【政治とカネ・政党交付金・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会名による政治資金...

【詳報】:岸田首相「政治不信に危機感」出席決断 二階元幹事長が政倫審に出ないのは「象徴だから」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【詳報】:岸田首相「政治不信に危機感」出席決断 二階元幹事長が政倫審に出ないのは「象徴だから」

 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた衆院政治倫理審査会(政倫審)が29日午後2時すぎから、完全公開で開かれた。

追及を受ける自民党は、開催に至るまでには出席者や公開の有無を巡り、迷走を繰り返してきた。岸田文雄首相自らが出席する事態に、国民からは「やっている感を見せているだけ」との冷ややかな声も聞こえる。
 
自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた衆院政治倫理審査会で弁明する岸田首相=29日午後(代表撮影)

自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた衆院政治倫理審査会で弁明する岸田首相=29日午後(代表撮影)

 この日の岸田文雄首相の弁明は、幕末の志士、吉田松陰の言葉を引用し、国民へのお詫びの言葉から始まった。
 
 29日の政倫審の質疑を詳報した。(デジタル編集部)

 ◆14:06 開会

  衆議院の第5委員室で、政倫審が始まった。

 ◆14:08 岸田首相「後来の種子、いまだ絶えず」

 審査は、岸田文雄首相から始まった。
 
 「自民党の派閥の政治資金問題をめぐり、国民の皆さま方に、大きな疑念を招き、政治不信を引き起こしていることに対して、自民党総裁として、心からお詫び申し上げます」
 
 岸田首相の弁明は、党総裁として、国民へのお詫びの言葉から始まった。
 
 岸田首相は、幕末の志士、吉田松陰の言葉「後来(こうらい)の種子、いまだ絶えず」を引用。「志を持った有望な人材を将来に引き継いでいく大切さを述べた言葉をかみしめています。私たちはいまの政治を未来の世代に自信を持って引き継いでいけるだろうか、それを考えると申し訳ない」と反省を口にした。

◆14:09 裏金事件が起きた3つの「なぜ」

衆院政治倫理審査会の冒頭、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件について陳謝する岸田首相=29日午後(代表撮影)

衆院政治倫理審査会の冒頭、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件について陳謝する岸田首相=29日午後(代表撮影)

 岸田首相の弁明は続く。
 
 岸田首相は、裏金事件が起きた3つの「なぜ」を挙げ、それに対する対応策を語った。
 
 1つ目の「なぜ」は、「なぜ何かがおかしいと思いながら、長年続けてきた不記載の慣行を是正することができなかったのか」。
 
 岸田首相は「日本の政治における当選回数優先主義ですとか、長いものにまかれる風土にあるとすれば、我々はこうした風土、風通しのよい政治の風土をつくっていかなければなりません」と語った。
 
 2つ目の「なぜ」は、「なぜ政治資金の収支を明確にする、当然のルールすら守ることができなかったのか」。
 
 「原因が政治における順法意識の欠如であるなら、コンプライアンスの確立に向けた改革をしっかりと進めていかなければなりません」とした。
 
 3つ目の「なぜ」は、「なぜ問題が生じた際、政治家自身の責任が果たされないのか」。
 
 3つ目のなぜに対する岸田氏の答えは、「政治が特別なものである特権意識があったとするなら、特権意識を是正し、政治家も当然の責任を果たすよう、改革を進めていかないといけません」と主張。
 
 「政治への信頼を回復するため、私自身も先頭に立って、改めるべきは改めていく。自浄作用が求められている自民党が抜本的な出直しをしないといけません」とし、「その第一歩として、古い派閥から決別することにしましたし、本日も委員の許しをえて政倫審に自ら出席し、マスコミオープンのもとで説明責任を果たすことにした。これも前例にとらわれないという私の決意のひとつです」と述べた。

 ◆14:12 「政治改革の先頭に立つ」

 裏金事件に対する自民党の対応への説明に移った。
 
 訂正した関係政治団体の政治資金収支報告書の状況や、自民党で行った安倍派や二階派の裏金議員への聞き取り調査の結果について、岸田首相は手元の資料に目を落としながら説明を始めた。
 
 その上で、「会計責任者が逮捕、起訴等の事態になった場合、その団体の代表をつとめる議員も処分できるよう3月17日の党大会に向け、党規約、規則の改定を進めている」「政治資金規正法の改正についても、一定の悪質な場合に、会計責任者のみならず政治家本人も責任を負う法改正を行う」など、再発防止策に言及した。
 
 「再発防止策と並行して、事実の確認に努め、関係者の処分等、政治責任も党として判断して参ります」と述べた。
 
 弁明を終えると、岸田首相は、これまで何度も口にしてきた「国民の信頼回復」への決意を強調。「自民党は自らを変えなければならない。私自身、自民党改革、政治改革の先頭に立って、この改革を進めていく覚悟です」と訴えた。

 ◆14:23 「政治不信に強い危機感」

 岸田首相の弁明が終わり、質疑に入った。
 
 自民党の鷲尾英一郎衆院議員は「岸田総裁自らが出席することは、私ども昨日までは全く考えられなかった」とし、「総裁が自ら政倫審に出席するに至った思い、そして今、国民に対して伝えたいことを聞かせてほしい」と尋ねた。
 
 岸田首相は、「開催方法等を通じて、調整がつかず、開催の見通しが立たない。このままでは国民の皆さんの政治に対する不信はますます高まってしまう強い危機感を感じた」と、出席を決断した理由を明かした
 
弁明のため挙手する岸田首相=29日午後(代表撮影)

弁明のため挙手する岸田首相=29日午後(代表撮影)

 政倫審では「今回の事態を招いたことについて、自民党総裁として改めて心からお詫びを申し上げるということ」と、「自民党総裁として先頭に立って、信頼回復に向けて努力をしていく覚悟を示したい」と語った。

 ◆14:35 対応後手「総理の指導力の問題」

 次に質問に立ったのは、立憲民主党の野田佳彦元首相。3日前の26日の衆院予算委員会で、裏金問題について岸田首相を追及していた。
 
 野田氏は冒頭、「政治倫理審査会に、内閣総理大臣が出席していること自体、強烈な違和感を覚えます。悲しい気持ちであります」と批判した。
 
 政倫審の開催を巡って迷走が続いたことについて「自民党のガバナンスの問題だ」と指摘した野田氏。これに対し、岸田首相は「自民党総裁として政倫審に出席することによって、説明責任を果たす。そのことによって少しでも、国民の政治に対する厳しい目に対して、政治の立場から答えるべく努力をしなければならないという思いで、今日の出席を決意した」と答えた。
 
 26日の予算委で、野田氏は「自民党に政倫審の完全公開を指示して」と岸田首相に迫ったが、最後まで明言することはなかった。野田氏は「1日開催がずれ、結局後手に回って、的外れな対応をしなければいけない事態になったというのは、総理の指導力の問題だ」と批判した。
 
 岸田首相は「本人の意思を尊重する」との政倫審の規約を持ち出し、「出席を指示するとか、命令するそういったものではない」と反論した。

 ◆14:41 「勉強会」答弁は「ごまかしだ」

 立憲民主党の野田佳彦元首相は、3日前の26日の衆院予算委員会に続いて、岸田首相自身の政治資金パーティーの問題を取り上げた。
 
 3日前には「勉強会」と説明していた岸田首相に、野田氏は「一晩で3000万以上の収入を得るような集会をやって、それを勉強会と言っている。どう見たって法令上は政治資金パーティーじゃないですか。政治資金パーティーをあえて勉強会と言い換えるようなやり方はごまかしだ」と語気を強めた。
 
 岸田首相は「総理就任前から続けている勉強会であり、国民の疑念を招くというものには当たらない」と3日前の答弁を繰り返す。
 
 らちが明かない答弁に野田氏は「在任中は政治資金パーティーをやらない。これは断言できますか」と迫った。あいまいな回答を繰り返していた岸田首相も、最後は「在任中にやることはないと考えている」と答えた。

◆14:57 聞き取り調査「再発防止策が中心」

 質問者は、日本維新の会の藤田文武幹事長に移った。
 
 藤田氏が追及したのは、安倍派の裏金づくりの実態だ。
 
 「いつから誰の指示で始まったのか。また、安倍総理がいったん止めようといった報道も出ているのに、それは続けられた。これについてどこに説明どこに責任の所在があるのか、明らかにすべきだ」
 
 藤田氏の質問に岸田首相は「(裏金議員への)聞き取りは、再発防止策として何が求められるのかその点を中心に聞き取り調査を行った」として、「残念ながらこのはっきりした経緯や日時等については確認できていない」と発言。「今後ともこうした政倫審をはじめ、様々な場で関係者の説明が続けられなければなりません。その中で経緯についても確認されることは重要なこと」と答えた。

 ◆15:05 迷走ぶりに「学級崩壊のようだ」

 日本維新の会の藤田文武幹事長は、迷走した政倫審の対応について「見苦しい泥仕合のような、学級崩壊のような状況がずっと続いてきた」とし、「まさに危機対応ができない。自民党という組織が、こんなドタバタの組織が日本国を動かしているというのは悲劇だと思う」と批判した。
 
 これに対し、岸田首相は「自民党のガバナンスが問題だということは当たらない」と反論。「党として、もう激しい議論を行いながら、結果が出たならば結束する。この方針は、我が党の良き伝統だ」とした。

 ◆15:09 議員本人に罰金刑「参考になる」

 公明党の輿水恵一衆院議員は、議員が会計責任者の監督に相当の注意を怠った場合に罰金刑を科す必要性を訴えた。
 
 輿水氏は「収支報告書に瑕疵があった場合、会計責任者のみそういった責任を問われることはやっぱりちょっと違う」と主張。「会計責任者等の監督に相当の注意を怠った場合には、罰金刑を科すことも必要では」と訴えた。
 
 岸田首相は「違反に対する抑止力を高めていく取り組みは重要。一定の悪質な事案において、会計責任者のみならず、議員本人にその責任を問う考え方は重要で、基本的な考え方は我々も参考になる」と理解を示した。

 ◆15:19 「報告書通り。何のための弁明か」

 自民党による聞き取り調査の報告書の内容を答え続ける岸田首相に対し、共産党の穀田恵二衆院議員は、報告書以上の調査をしたのかを追及した。
 
 安倍派の裏金づくりが始まった可能性のある時期に派閥会長だった森喜朗元首相に経緯を確かめたのか、と穀田氏が問うと、岸田首相は報告書の内容を繰り返し、「森元総理が直接関わったという発言があったという報告を受けておりません」と答えた。
 
 安倍派から所属議員へのパーティー券販売ノルマ超過分の還流について「(報告書では)誰が復活したのか分からんと言っている。調べましたか」と尋ねた穀田氏に、岸田首相は淡々と「確認できなかったと承知しています」。
 
 穀田氏は、怒りのこもったような声で「分からんと書いている調査報告書なんですよ。分かるように努力するのが全容解明ではありませんか。報告書の通り話をしていたんじゃ、何のための弁明かということになるじゃないですか」と迫った。
 
 それでも、岸田首相は「報告書の中に書いてありますように…」と答え続けた。
 
 「報告書の中のことは知っているんですよ」とあきれ笑いを漏らした穀田氏は、最後の質問で「問題について解明されたと思いますか」と尋ねた。
 
 岸田首相は「捜査の権限もない中での聞き取り調査ですから、全て実態が把握できたものではないではないと思いますが、再発防止策を考える上では大きな意味があったと考えています」と答えた。

 ◆15:37 「二階元幹事長は虚偽記載知らず」

 二階派の武田良太衆院議員の弁明が始まった。
 
 「今般の政治資金パーティー会計処理問題に対し、長きにわたって、志帥会(二階派)並びに志帥会メンバーに対し、大変力強いご支援をいただいた全国の皆様方に、大変なるご心配をおかけしたこと、また多くの国民の皆様の政治不信を招くに至ったこと、心から志帥会を代表してお詫びを申し上げたいと思います。本当に申し訳ございませんでした」
 
 こう述べると、武田氏は5秒ほど頭を下げた。
 
衆院政治倫理審査会で弁明の際に陳謝する武田良太・元総務相=29日午後(代表撮影)

衆院政治倫理審査会で弁明の際に陳謝する武田良太・元総務相=29日午後(代表撮影)

 武田氏は続いて、二階派のパーティー収入が不記載になっていた経緯を明かした。
 
 武田氏によると、複数の議員事務所からパーティー券を購入した結果、総額で20万円(政治資金収支報告書への記載基準)を超える団体があっても、派閥の事務局が十分な把握ができず、結果として記載が漏れてしまったという。
 
 武田氏は「莫大な数の振り込みや、現金支払いからの名寄せ作業は事務局にとって相当過酷であり、名寄せが徹底できなかったということが原因だった」とした。
 
 その上で、武田氏自身や会長の二階俊博元幹事長については「会計責任者から収支報告書の内容の説明を受けることなく、虚偽記載など行われていたことについては全く知らなかった」として、関与を否定した。

 ◆15:44 二階派の経理「事務局長任せ」

 なぜ二階派会長の二階俊博元幹事長ではなく、武田氏が政倫審に出席したのかー。自民の中谷真一衆院議員が尋ねた。
 
自民党の二階俊博元幹事長=2月15日撮影

自民党の二階俊博元幹事長=2月15日撮影

 武田氏は「二階氏は派閥の象徴」で「一切事務また経理等に関わることはなく象徴として、若手の指導等、政務に励んできた」と回答。
 
 自身の出席理由を「この事案が発生し、数々の作業に携わったのは私であった。一番説明責任がつくのは事務総長である私」としたものの、「経理だけについては、事務局長に全て任せていた」と弁明した。
 
 また、与野党が対立した政倫審の公開についても問われ「条件をつけたことは一切ございません」と言い切った。

 ◆15:53 「なぜか幹部の報告書だけがミス」

 野党で最初に質問に立った立憲民主党の寺田学衆院議員は、政治資金パーティーの販売ノルマについて、まず追及した。
 
 寺田氏が「ノルマの決定はどなたがしたんですか」と問うと、武田氏は「これはちょっと志帥会の歴史についてご説明をしなければ…」と語りだした。
 
 武田氏は「25年の歴史の中で」と語りながら両腕を広げる身振りで年月の長さを表現し、「伝統的に行われていたのか、誰が決めたのか、全て25年前から事務局長に委ねておったわけで、われわれはその流れに従ってきたというのが正直なところ」と弁明。「私、そして二階(俊博)会長がノルマを決めたり、システムを決めたりすることは全くしていない」と強調した。
 
 寺田氏は、所属議員の政治団体ごと収支報告書がどう訂正されたのかにも注目。二階派で訂正をしたのは幹部ばかりだとし、「すごく不思議なんです。なぜか幹部の方の収支報告書だけがミスが起きているんです。なぜでしょうか」と尋ねた。
 
 武田氏は、体をやや前に傾けながら「幹部だけというご指摘ですけども、そういったことを打ち合わせするなんてことは一切ございません」と力説。事務局長に任せていたという説明を繰り返し、「本当にわれわれ、存じ上げないことだらけなんです」と答えた。

 ◆16:15 武田氏「出席拒否していない」

 日本維新の会の浦野靖人衆院議員は、28日に予定されていた政倫審の開催が見送られた経緯を詳しく聞いた。
 
 前日の27日、自民党は、公開の場に出席する意向だったはずの武田氏が出席拒否になったと説明していたからだ。
 
 武田氏の答えは、自民党の説明とは食い違っていた。
 
 武田氏は「私は日程を全部外して、待機をしておったわけです。いろいろな政治的な思惑で、いろんなことが起こりうる。日々刻々と変わる状況に対応をしなきゃならない中で、いろんな協議が行われているんだろうと、私は待っておりました」と述べ、自身としては「何も条件を付けずに出席する」という姿勢のままだったとした。
 
 浦野氏は、岸田首相が関係者に説明責任を果たすよう党として促すとしてきたことから、「(自民幹部から)政倫審に出席せよという連絡を受けたか、受けていないか」とも尋ねた。武田氏は「どなたからも指示を受けたことはございません」と答えた。
 
 浦野氏が「(自民党は)実際は何もやっていなかったわけですね。これが国民に見透かされていることを、そろそろ自民党は分からないといけないんじゃないかと思っています」と感想を語ると、武田氏は渋い表情を浮かべた。
 
衆院政治倫理審査会で弁明の際に陳謝する武田良太・元総務相=29日午後(代表撮影)

衆院政治倫理審査会で弁明の際に陳謝する武田良太・元総務相=29日午後(代表撮影)

 ◆16:25 相当過酷?「エクセル使えばできる」

 公明党の河西宏一衆院議員は、武田氏が記載漏れの原因になったと弁明した「事務局にとって膨大かつ相当過酷な名寄せ作業」について追及した。
 
 3年間の収支報告書で、パーティー券の購入額が20万円を超えた団体数と販売枚数が、多い年でも22団体、716枚だと確認した上で「これが果たして相当過酷な作業を生むのか。派閥事務局で一定のルールを決め、エクセルなどを活用すれば、把握できなかった規模とは到底思えない」と批判した。
 
 「素直にですね、やはりずさんであったと。この点はお認めになるべきだと思う」と追及されると、「ご指摘の通りだと思います」とだけ応えた。
 
 また、「責任をどう感じているのか」と見解を問われると、武田氏は「全てを会計責任者に丸投げで任せきって、チェック機能が働いていなかったということに本当に我々は、反省をしているところであります」と弁明した。

 ◆16:35 「事務局長が」「事務局長が」

 安倍派では、パーティー収入の不記載額と、派閥から議員へキックバックした支出額が一致をしている。一方で、二階派では、収入が2億6500万円に対し、支出が1億1600万円と大きく食い違っていた。
 
 質問に立った共産党の塩川鉄也衆院議員は二階派での収支の不記載額のズレを尋ねた。
 
 ここでも武田良太氏は「事務局長」を持ち出した。「そこを知っているのは事務局長だけなんです。われわれも本当に存じ上げない」とする。
 
 「それでは納得しない」と迫っても、武田氏は「何度も申し上げておりますけども、事務局長以外で知っている人いないんです。本当にいないんです。ご理解いただきたい」と繰り返した。
 
 塩川氏は「これでは国民の疑念が晴れるものではない」「ぜひ二階氏も国会においでいただいて、しっかりとした説明を求めたい」と訴えた。

 ◆16:43 質疑終了

 29日の質疑が終了した。
 
 3月1日は午前9時から、安倍派幹部の塩谷立元文科相、西村康稔前経産相、松野博一前官房長官、高木毅前国対委員長への質疑が行われる。
 
                ◇
 
 政倫審は29日、3月1日の2日にわたって行う。議員本人が15分弁明し、主要5会派が計1時間5分の質疑を行う。
 
 今回はテレビ中継も含め、全面公開で実施する。

 ◆自民後ろ向き、二転三転した開催条件

 衆院の政治倫理審査会をどう開くのかの与野党協議は、直前の28日まで迷走を繰り返した。自民党が後ろ向きな対応を続けたからだ。
 
 出席者の人数では、自民は2月20日、安倍派、二階派の幹部計2人だけと提案。裏金が発覚した現職議員51人を求める野党から「話にならない」と一蹴され、翌21日、両派幹部5人の出席が既定路線になった。ただ、二階俊博元幹事長、萩生田光一前政調会長、下村博文元政調会長は今も出席する予定がない。
 
 公開の是非も、開催直前まで二転三転した。
 
 自民は当初、全面非公開を主張。27日には5人のうち2人の審査で記者の取材や録音を認める案を出したが、テレビ中継は不可とした。全面公開を求める野党との溝は埋まらず、結局、開催自体が延期された。
 
 翌28日午前、岸田文雄首相が自らの出席を表明すると、調整は進展。首相も含めた6人全員、テレビ中継もされる全面公開の場で説明することが決まった。
 
29日に出席したのは岸田首相と武田良太氏。残る4人、安倍派の塩谷立氏、西村康稔氏、松野博一氏、高木毅氏は3月1日に出席する。

 ■政治倫理審査会 ロッキード事件を契機として1985年に衆参両院に設置された。本人の申し出か、委員の3分の1以上の申し立てと過半数の賛成で開かれる。出席に強制力はなく、2009年に当時の鳩山由紀夫民主党代表の政治資金虚偽記載問題で開催を議決したが、鳩山氏は出席しなかった。証人喚問と異なり、発言は偽証罪に問われない。

 ◆29日の審査対象と質問する議員

【岸田文雄首相】
14:10~ 弁明
14:25~ 鷲尾英一郎氏(自民)
14:40~ 野田佳彦氏(立民)
15:02~ 藤田文武氏(維教)
15:12~ 輿水恵一氏(公明)
15:22~ 穀田恵二氏(共産)
【武田良太元総務相(二階派事務総長)】
15:40~ 弁明
15:55~ 中谷真一氏(自民)
16:10~ 寺田学氏(立民)
16:32~ 浦野靖人氏(維教)
16:42~ 河西宏一氏(公明)
16:52~ 塩川鉄也氏(共産)
※維教は「日本維新の会・教育無償化を実現する会」
 

 元稿:東京新聞社 主要ニュース 政治 【政局・国会・衆院・政倫審・自民党派閥の政治資金パーティーで受け取った裏金事件】  2024年02月29日  18:23:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【自民裏金疑惑】:やはり証人喚問しかない? 政倫審で判明したのは「裏金の経緯を岸田文雄首相が把握していないこと」だけ

2024-03-01 07:58:40 | 【政治とカネ・政党交付金・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会名による政治資金...

【自民裏金疑惑】:やはり証人喚問しかない? 政倫審で判明したのは「裏金の経緯を岸田文雄首相が把握していないこと」だけ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【自民裏金疑惑】:やはり証人喚問しかない? 政倫審で判明したのは「裏金の経緯を岸田文雄首相が把握していないこと」だけ

 疑惑が取り沙汰された議員をただす政治倫理審査会(政倫審)に現職首相として初めて出席した岸田文雄首相は、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件について何を語ったのか。29日の衆院政倫審は注目を集める中で開かれたが、首相はこれまでの国会答弁を繰り返すばかり。いつから裏金づくりが始まったかや、何に使っていたか、関係議員の処分など、真相究明、再発防止につながるやりとりはあったのか。(井上峻輔)

 ◆語ったのは既に公表されていることばかり

衆院政治倫理審査会で答弁する岸田首相(代表撮影)

衆院政治倫理審査会で答弁する岸田首相(代表撮影)

 首相は冒頭の弁明で「党総裁として自ら出席し、説明責任を果たすことにした。前例にとらわれないという私の決意だ」と意気込んだ。だが、その言葉とは裏腹に、語られたのは、党の聞き取り調査の報告書など既に公表されている内容がほとんどだった。
 
 3日前の26日の衆院予算委員会に続いて首相と対峙(たいじ)した立憲民主党の野田佳彦元首相は、裏金づくりに関与した議員の処分について「刑事処分にもならない、説明責任を果たさない、税金も払わない、処分もない。何もないんだったら同じことがまた起きる」と追及した。首相は「説明責任の果たし方と事実を踏まえて判断していく」と曖昧な答弁に終始した。

◆攻め立てられ「在任中のパーティーは自粛」

答弁のため挙手する岸田首相(代表撮影)

答弁のため挙手する岸田首相(代表撮影)

 野田氏は「首相が2022年に7回もパーティーをやっている。政治資金パーティーを勉強会と言い換えるのはごまかしだ」と重ねて問いただしたが、首相は「就任前からの勉強会を続けている」と予算委と同じようにはぐらかして正当化した。野田氏から首相在任中のパーティーをやらないよう何度も迫られ、ようやく首相は「結果的に在任中はやることはない」と渋々応じる格好となった。
 
 岸田派の政治資金収支報告書の不記載に関しても、公表されている2018年より前に不記載があったかどうかを問われたが「資料がないので確認できていない」とかわし続けた。真相究明に及び腰な対応は、不記載を「事務的なミスの積み重ね」と過小評価して詳細な説明を拒んできた予算委の時と変わらない。
 

◆「自民は危機対応ができないドタバタ組織」

 安倍派の裏金づくりが始まった時期や、安倍晋三元首相が裏金をやめようとしたが継続された経緯にも焦点が当たった。首相は「少なくとも10年以上前からと(党の)報告書に記載されているが、ご指摘の点は確認できていない」と述べるにとどめ、党としての調査が進んでいないことを露呈するばかりだった。
 
衆院政治倫理審査会を終え、退室する岸田首相(手前、代表撮影)

衆院政治倫理審査会を終え、退室する岸田首相(手前、代表撮影)

 日本維新の会の藤田文武幹事長は「危機対応ができない自民党というドタバタの組織が日本国を動かしているのは悲劇だ」と痛烈に批判。首相は「自民党のガバナンスが問題だということは当たらない。結果が出たなら一致結束する方針はわが党の良き伝統だ」と反論してかみ合わず、最後まで実のある答弁は得られなかった。
 
 共産党の穀田恵二国対委員長は「首相の答弁は報告書をなぞっているだけだ。やっぱり証人喚問して事実を問い詰める以外にない」と訴え、疑惑を持たれている議員の証人喚問に言及して質疑を締めくくった。

 政治倫理審査会 ロッキード事件を契機として1985年に衆参両院に設置された。本人の申し出か、委員の3分の1以上の申し立てと過半数の賛成で開かれる。出席に強制力はなく、2009年に当時の鳩山由紀夫民主党代表の政治資金虚偽記載問題で開催を議決したが、鳩山氏は出席しなかった。原則非公開で、本人の了解があれば公開される。出席委員の3分の2以上による議決で登院自粛などの勧告ができる。証人喚問と異なり、発言は偽証罪に問われない。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 政治 【政局・国会・衆院・政倫審・自民党派閥の政治資金パーティーで受け取った裏金事件】  2024年03月01日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【衆議院】:岸田首相が一変、食い気味に挙手、机叩きいら立ち隠せず…淡々と進んだ政倫審で野田元首相が放ったひと言は

2024-03-01 07:58:30 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【衆議院】:岸田首相が一変、食い気味に挙手、机叩きいら立ち隠せず…淡々と進んだ政倫審で野田元首相が放ったひと言は

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【衆議院】:岸田首相が一変、食い気味に挙手、机叩きいら立ち隠せず…淡々と進んだ政倫審で野田元首相が放ったひと言は

 29日の衆院政治倫理審査会(政倫審)で、1985年の設置以来、現職首相として初めて出席した岸田文雄首相は「説明責任を果たす」と語った。だが、内容はこれまでの国会答弁をなぞる程度。なぜ自民党派閥がこぞって多額の裏金を作ったのか―。この疑問の解消には程遠かった。(我那覇圭、加藤健太、山口登史)

報道陣に全面公開で開催された衆院政治倫理審査会で答弁する岸田首相(奥)=29日、国会で(代表撮影)

報道陣に全面公開で開催された衆院政治倫理審査会で答弁する岸田首相(奥)=29日、国会で(代表撮影)

 開始7分前、岸田首相は会場の衆院第5委員室へ。カメラのフラッシュを浴び、入り口で同行者から書類の束を受け取ると、まっすぐ前を向いて入った。

◆「フルオープン」なのに報道陣16人に制限

 首相が「マスコミフルオープン」とアピールしテレビ中継もあるのに、入室できる報道関係者を16人に制限。予算委に使われる第1委員室より狭く、入り口付近は記者らでごったがえした。午後2時、政倫審の田中和徳会長(自民党)の「これより」の声とともに扉が閉められた。
 
 「不適切な会計処理が指摘され、政治不信を招いている。自民党総裁としておわび申し上げる」。首相は目をしばたたかせ、時折、手元のメモを見て経緯を説明。その後の質疑は、時にやじが飛び交う予算委などと異なり、淡々と進んだ。

◆「説明責任果たせないのは首相の指導力の問題」

 雰囲気が変わったのは、立憲民主党の野田佳彦元首相への答弁。裏金事件で説明責任を果たせていないのは「首相の指導力の問題だ」との指摘に、首相は質問が終わるかどうかのタイミングで挙手し、発言を求めた。
 
衆院政治倫理審査会に臨む岸田首相=29日、国会で(代表撮影)

衆院政治倫理審査会に臨む岸田首相=29日、国会で(代表撮影)

 そして2009年7月、立民の源流となる民主党の鳩山由紀夫代表(当時)が政倫審を欠席した事例に言及。「出席も形式も本人の意思を尊重するものだ」と語気を強めると、いら立ちを示すように右手で机を小刻みにたたいた。

◆「現職首相の出席は激レアですよ」に参観者も関心

 同じ頃、委員室の外には国会参観の人たちの姿も。衛視が「あそこの部屋でやっています。現職首相の出席は初めてで、激レアですよ」と伝えると、参観者からは「へぇ~」と声が上がった。
 
 午後3時28分、予定より2分早く審議が終わり、首相は硬い表情で委員室を後にした。続いて二階派事務総長の武田良太氏への質疑があり、政倫審は約3時間で終了した。
 
 閉会後、傍聴や会議録閲覧を原則制限している政倫審のルールの在り方を記者団に問われた田中氏は「関係議員で協議し、より国民の期待に応えるための努力をすべきだと思う」と語った。
 

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 政治 【政局・国会・衆院・政倫審・自民党派閥の政治資金パーティーで受け取った裏金事件】  2024年02月29日  21:37:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【自民裏金疑惑】:現職首相が出席しても「時間の無駄」だった政倫審 新たな説明なく「ただただ言い訳」「さっさと辞めて」

2024-03-01 07:58:20 | 【政治とカネ・政党交付金・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会名による政治資金...

【自民裏金疑惑】:現職首相が出席しても「時間の無駄」だった政倫審 新たな説明なく「ただただ言い訳」「さっさと辞めて」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【自民裏金疑惑】:現職首相が出席しても「時間の無駄」だった政倫審 新たな説明なく「ただただ言い訳」「さっさと辞めて」 

 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受け、岸田文雄首相は29日、衆院政治倫理審査会(政倫審)に出席し「国民の大きな疑念を招き、政治不信を引き起こした。党総裁として心からおわびを申し上げる」と陳謝した。だが、安倍派が裏金づくりを続けてきた経緯や使途など、事件の実態解明につながる新たな説明をすることはなかった。
 
衆院政治倫理審査会に臨む岸田首相(代表撮影)

衆院政治倫理審査会に臨む岸田首相(代表撮影)

 現職首相の政倫審出席は初めて。立憲民主党の野田佳彦元首相は、安倍派や二階派幹部の政倫審出席を巡って指導力を発揮できず、首相本人が出席する異例の対応になったと指摘。「強烈な違和感を覚える。後手に回って、的外れな対応をしなければいけなくなった」と批判した。首相は、野田氏から自身の政治資金パーティーをやめるよう迫られ、在任中は開催しないと答えた。
 
 安倍派で2022年にいったん中止を決めた資金還流が復活した経緯を問われ、首相は「確認できていない」と説明。裏金の使途も「事務所費や研修費などで、政治活動以外に使われたものは確認されていない」と改めて強調した。
 
 再発防止に関し、会計責任者だけでなく国会議員も責任を負う政治資金規正法の改正を党に指示したと説明。事件に関連する議員の処分については「事実の確認に努め、党として判断する」とした。
 
  二階派事務総長の武田良太元総務相も出席。二階派会長の二階俊博元幹事長について「紛れもなく派閥の象徴だ。しかし一切、事務や経理に関わっていない」と関与を否定した。自身も「虚偽記載は全く存じ上げていない」と釈明した。
 
 立民の泉健太代表は政倫審後、記者団に「ほとんど新しい言葉もなく、時間の無駄だった。(首相の)出席は無意味だった」と訴えた。
 
 立民の泉健太代表は政倫審後、記者団に「ほとんど新しい言葉もなく、時間の無駄だった。(首相の)出席は無意味だった」と訴えた。
 
 この日の政倫審は報道機関に全面公開された。3月1日は安倍派幹部だった西村康稔前経済産業相、松野博一前官房長官、塩谷立元文部科学相、高木毅前国対委員長の4人が出席する。(中根政人)

 政治倫理審査会 ロッキード事件を契機として1985年に衆参両院に設置された。本人の申し出か、委員の3分の1以上の申し立てと過半数の賛成で開かれる。出席に強制力はなく、2009年に当時の鳩山由紀夫民主党代表の政治資金虚偽記載問題で開催を議決したが、鳩山氏は出席しなかった。原則非公開で、本人の了解があれば公開される。出席委員の3分の2以上による議決で登院自粛などの勧告ができる。証人喚問と異なり、発言は偽証罪に問われない。

             ◇

 ◆首相の「やった感」アピールに国民は冷ややか

 自民党派閥の裏金事件を巡り、29日の衆院政倫審に出席した岸田文雄首相らに、市民からは冷ややかな視線が向けられた。
 
 JR新橋駅前で、東京都江戸川区の会社員西遼太さん(37)は「最初から期待はしていなかったが、何も新しい話が出てこなかったので残念。岸田首相も『やった感』をアピールするためだけに出てきたのが見え透いている」と冷ややかだった。
 
 横浜市の会社員奥野信さん(58)も「当初は非公開としていた時点で、はなから説明責任を果たすつもりはなかったのだろう。ただただ言い訳を述べただけ。これでは政治不信は深まるばかりだ」。
 
 安倍派「5人組」のうち、萩生田光一前政調会長は1日の政倫審も欠席する予定。地元の東京都八王子市では失望が広がった。
 
 市内の女性会社員(59)は「有権者には『心からおわびしたい』と言っていたのに、肝心の場面で逃げるのはひきょう」と憤った。市内の無職山田修二さん(74)も「後ろめたい気持ちがあるから、公に出て来られないのだろう。説明責任も果たさずに逃げるのは国民の恥だ。さっさと政治家を辞めてほしい」とうんざりした表情で話した。(昆野夏子)
 

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 政治 【政局・国会・衆院・政倫審・自民党派閥の政治資金パーティーで受け取った裏金事件】  2024年02月29日  21:06:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:政倫審巡る混乱 自浄能力欠如の表れだ

2024-03-01 07:48:50 | 【政治とカネ・政党交付金・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会名による政治資金...

【社説①】:政倫審巡る混乱 自浄能力欠如の表れだ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:政倫審巡る混乱 自浄能力欠如の表れだ

 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件に関し、29日と3月1日の開催が決まった衆院政治倫理審査会。自民党は開催決定に至るまで、出席者や公開の可否を巡って迷走を繰り返した。自浄能力の欠如を露呈したというほかない。

 政倫審は原則非公開で、弁明する議員本人が了解した場合に限って公開される。
 松野博一前官房長官、西村康稔前経済産業相ら安倍派幹部4人と二階派の武田良太事務総長は自ら出席を申し出たが、野党の公開要求には応じず、一度は出席の申し出を撤回した。
 
 
 多額の裏金づくりに関わった派閥の幹部らが国民に公開された場で説明すべきは当然と考える。
 
 派閥幹部が非公開でしか弁明しようとしなかったのは、自ら招いた政治不信の深刻さを理解せず、反省していないからにほかならない。説明責任を果たす意思があるのかも疑わしい。
 
 政倫審の開催を先延ばしし、裏金の実態解明を遅れさせた責任は極めて重い。
 党執行部の対応も稚拙だった。当人の希望とはいえ、非公開での開催に国民の理解はとても得られまい。萩生田光一前政調会長、二階俊博元幹事長らに出席を求めないことも理解し難い。
 
 
 党総裁である岸田文雄首相=写真=が自ら政倫審に出席して全面公開にも応じる考えを表明したことで、安倍派幹部ら5人も追随することになったが、党内調整で指導力を発揮できなかった首相が、自らの出席という「切り札」を使わざるを得なかったのが実情だ。
 
 政倫審で、首相は岸田派のパーティー収入不記載に加え、自身の脱法的な就任祝賀会についても説明を尽くすべきだ。また安倍、二階両派幹部には裏金づくりの経緯や使途を、特に安倍派幹部にはパーティー収入の還流を巡り中止を議論しながら継続した経緯についても説明するよう求める。
 
 政倫審開催は裏金の実態解明と再発防止に向けた第一歩に過ぎない。国民の納得できる説明がなければ、参考人招致や証人喚問なども必要になろう。国会は主体的、積極的に取り組まねばならない。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年02月29日  07:17:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【社説②】:学術会議と政府 文書の開示を速やかに

2024-03-01 07:48:40 | 【学術・文化・文芸・芸術・芸能・小説・文化の担い手である著作権】

【社説②】:学術会議と政府 文書の開示を速やかに

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:学術会議と政府 文書の開示を速やかに

 菅義偉首相(当時)に日本学術会議会員への任命を拒否された学者らが、判断過程を記した公文書を開示しないのは違法だとして、東京地裁に提訴した。同会議は独立機関であり人事への政治介入は許されない。政府は裁判で争わず速やかに文書を開示すべきだ。

 日本学術会議法は「政府から独立して職務を行う」と規定する。真理を追究する学問の世界は、政治権力から独立していなければならない。政治に迎合すれば、真理の姿も歪(ゆが)められてしまうからだ。人事の上でも独立性を担保することが必須条件である。
 
 1983年に当時の中曽根康弘首相が「政府が行うのは形式的任命にすぎない」と国会答弁したのも独立性を担保するためだ。同様の答弁は何度も繰り返され、確立された政府解釈となっていた。
 
 それを破ったのが2020年の任命拒否である。学問の自由などを侵すとして約1300もの団体が抗議声明を出したが、政府は任命拒否を撤回せず、説明責任を果たさないまま今日に至る。
 
 政府は公文書の開示請求に「不存在」「公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼす恐れ」を理由にほぼ「不開示」と決定した。任命拒否の経緯や理由、根拠が不明のままだったため、不開示は違法として当事者の学者6人や法学者ら計169人が提訴に至った。
 
 文書が作成・保存されていなかったとしたら、行政手続法や公文書管理法、情報公開法などに反し「違法な不作為」に当たるとしている。同感だ。
 
 行政は国民主権を原理とし、公正性や透明性、説明責任の3原則で動く。任命拒否はこの原則を踏みにじっているからこそ、問題がくすぶり続けるのだ。
 
 原告の記者会見では開示された公文書も公表された。6人の氏名と肩書にバツ印が書かれ、菅首相が任命拒否を決裁する約3カ月前、安倍政権当時に官邸側から学術会議事務局への伝達内容を記録した文書という。開示がこれだけでは不十分である。
 
 原告側が「重大な政治判断をした以上、判断過程や基準が明らかにされないのは不合理で許されない」と述べたのは当然だ。
 
 かつ6人は「優れた研究または業績がある科学者」であることを政府に否定された状態。人格権の上でも負の評価を背負わされている。早急な名誉回復が必要だ。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年02月29日  07:17:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【筆洗】:もし大坂夏の陣で豊臣秀頼が自ら出陣していたら。仮に徳川慶喜…

2024-03-01 07:48:30 | 【政治とカネ・政党交付金・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会名による政治資金...

【筆洗】:もし大坂夏の陣で豊臣秀頼が自ら出陣していたら。仮に徳川慶喜…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗】:もし大坂夏の陣で豊臣秀頼が自ら出陣していたら。仮に徳川慶喜…

 もし大坂夏の陣で豊臣秀頼が自ら出陣していたら。仮に徳川慶喜が鳥羽伏見の戦いで江戸へ逃げ帰ることなく、自ら戦場に赴いていたら…

 ▼秀頼さんも慶喜さんも出陣せず、結果、味方の士気が上がらず敗れたと伝わるわけだが、いずれも「もしも」を考えたくなる歴史の局面である

 ▼大げさなたとえを持ち出してしまったが、この人にとっては今が自ら出陣しなければならない分岐点にみえたのだろう。岸田首相である。自民党派閥の裏金問題を受けた衆院政治倫理審査会(政倫審)に自ら出席する意向を表明した。党内に慎重論があった政倫審の公開についても応じるという

 ▼政倫審は議員から弁明を聞く機会といえど、出席自体が不名誉な印象もある。厳しい質疑も予想され、そこに首相が自ら「馬をとれ」とは正直言って驚いた

 ▼おそらく岸田さんが戦っている相手は野党ではなく、公開の形での政倫審への出席に慎重だった自民党議員である。このまま膠着(こうちゃく)状態が続けば自民党の支持率は致命的に低下する。この危機に自ら出席する意向を示すことで、当該議員に出席を促しているのだろう

 ▼「逃げれば危機は2倍、立ち向かえば半分」。英国のチャーチル元首相の言葉だそうだ。危機に立ち向かう気になったとしても岸田さんをほめる気はない。政倫審開催がここまでこじれたのは岸田さんの指導力不足のせいでもあろう。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】  2024年02月29日  07:07:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【地方移住相談】:最多5万9千件 23年、希望地は静岡1位

2024-03-01 00:16:30 | 【地方自治・都道府県市町村・地方議会・議員年金・デジタル田園構想・地方地盤沈下】

【地方移住相談】:最多5万9千件 23年、希望地は静岡1位

『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【地方移住相談】:最多5万9千件 23年、希望地は静岡1位

 地方移住を支援するNPO法人「ふるさと回帰支援センター」(東京)は29日、窓口訪問やセミナー参加などを通じた2023年の移住相談件数が5万9276件だったと発表した。前年比13・3%増で、3年連続で過去最多を更新した。窓口に相談に来た人を対象とした都道府県別の移住希望地では、静岡が4年連続で首位に立った。

 移住希望地ランキング

 移住希望地ランキング

 担当者は「コロナ禍を機に、生活を見直す人が増えている。テレワークなど働き方が多様化した影響も大きい」と話した。
 
 移住希望地で1位の静岡は東京からのアクセスの良さが強みで、年代別では30代と50代以上で最も人気があった。2位は群馬で、前年9位からランクアップ。3位は栃木。(共同通信)

 元稿:東京新聞社 主要ニュース 政治 【話題・地方移住を支援するNPO法人「ふるさと回帰支援センター」・都道府県別の移住希望地】  2024年03月01日  00:16:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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