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路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【政界地獄耳・12.14】:補正予算案の衆院通過での同床異夢を続けられるか

2024-12-20 07:40:20 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【政界地獄耳・12.14】:補正予算案の衆院通過での同床異夢を続けられるか

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・12.14】:補正予算案の衆院通過での同床異夢を続けられるか

 ★12日の衆院本会議で補正予算案は一部修正の上、自民・公明両党に加え、野党の日本維新の会、国民民主党も賛成・可決された。立憲民主党代表・野田佳彦は「約束したことが果たされるかどうか、わからない中で決断してしまい、だまされなければいいなと思う」とけん制したが、それは立憲民主党が野党を取りまとめられなかった悔しさも含まれるだろう。13日、政府・与党は防衛力強化の財源を確保の増税について、所得税の増税開始時期の決定を先送りする方針を固めた。全体的には野党の意見を反映させた自民党という構図だが実態は個別野党に配慮して補正予算を上げたといえる。

 ★自民党議員が言う。「少数政党の国民民主党と組んでいても、野党第1党の立憲を巻き込まないとならないし、日本維新の会共同代表・前原誠司がいるおかげで維新も巻き込めた。各野党の顔を立てながら進めていくのはこの国会でのお互いの練習だ。来年の本予算のためにはこのくらいの努力は必要」。一方、ある野党議員は「この程度のあんこで各党が物分かり良く補正に賛成するわけでもない。もちろん補正予算だということもあるが、何か別の思惑が隠されているのではないか」と疑問を呈す。

 ★自民党は野党共闘の阻止が目的。この程度の駆け引きなら簡単だろうが自民党が力をつけ、自信を取り戻せば当然、来夏の参院選挙を衆院選とのダブル選に持ち込んで一気に安定与党に戻したい。そのためのサービス路線なのではないか。それならば全体像が見えてくるようだが自民党議員が言う。「当然、党内には完全与党復帰の青写真があるだろう。だが簡単ではないのが都議会議員選挙、参院選に衆院選となれば首相・石破茂(党総裁)でトリプル選を戦うのかという悩ましい命題が浮かぶのと、そんなトリプル選挙は公明党が大反対する。そこをまとめ上げることができるネゴシエーターが党内にいるのか」という問題。補正予算審議衆院可決での同床異夢を続けられるか。(K)※敬称略

 政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2024年12月14日  07:58:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説・12.20】:裏金で政倫審 証人喚問で真相の究明を

2024-12-20 06:05:50 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【社説・12.20】:裏金で政倫審 証人喚問で真相の究明を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説・12.20】:裏金で政倫審 証人喚問で真相の究明を 

 実態解明はまたも進まなかった。だからといって裏金事件の幕を引いてはならない。

 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件で、政治資金収支報告書に不記載があった旧安倍派、旧二階派の計19人が衆参両院の政治倫理審査会に出席した。

 いずれも公開で1人が1時間程度、弁明して質問に答えた。新たな証言はない。

 この問題が決着しない理由は明白だ。裏金づくりを誰がいつ、どういう理由で始め、何に使ったのか。肝心なことが分かっていないからだ。

 特に派閥の意思決定に関しては、そろって知らないと言うばかりだ。旧安倍派の稲田朋美氏は「派閥の多くの議員は幹部の決めたことに従っただけだという意識がある」と述べた。違法性の認識はなかったという。

 他の議員も「裏金をつくる意図はなかった」「秘書から報告がなかった」と釈明し、知らぬ存ぜぬを繰り返した。

 会計処理に疑問を持ったにもかかわらず、結果的に放置していた議員もいた。無責任と言うほかない。

 衆院の政倫審は15人、参院は4人が出席した。自民は来年夏の参院選に影響が及ばないように、早く区切りを付けたいのだろう。出席に消極的な議員を党執行部がせき立てるようにして、開催にこぎ着けた経緯がある。

 当該議員からは、党や内閣の役職に就けないことへの不満が出ているという。政倫審での説明は最低限の責務である。「みそぎ」になると思ってはならない。

 旧安倍派の萩生田光一氏は2003年の衆院初当選時に派閥事務総長から、パーティー券の販売ノルマ超過分を政治活動費として返すとの説明を受けたと証言した。

 パーティー券の販売収入を還流させる方法で、20年以上前から裏金をつくっていたことがうかがえる。当時の派閥会長は森喜朗元首相だ。

 還流については、安倍晋三元首相が派閥会長だった22年4月に中止を指示した。再開したのは、安倍氏が死去した後の8月にあった幹部会合後とみられる。

 幹部会合に出た塩谷立、下村博文、世耕弘成、西村康稔の各氏は今年3月の政倫審で「結論は出なかった」と述べた。一方、派閥の会計責任者は公判で「復活が決まった」と証言している。

 野党は証言の食い違いを指摘し、自民に再調査を要求しているが、石破茂首相は「新たな事実が出たとは認識していない」とかわす。これまでと変わらず、自民が進んで解明する意欲は見えない。

 裏金事件が発覚して1年になる。貴重な国会審議の時間をこの問題ばかりに費やすわけにはいかない。

 来年1月からの通常国会で決着をつけたい。偽証罪に問われる可能性のある証人喚問で森氏、幹部会合の出席者4人、会計責任者に説明を求めるべきだ。

 元稿:西日本新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年12月20日  06:00:00  これは参考資料です。転載等は各自で判断下さい。

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【主張②・12.20】:衆参政倫審 還流の真相解明を尽くせ

2024-12-20 05:03:40 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【主張②・12.20】:衆参政倫審 還流の真相解明を尽くせ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【主張②・12.20】:衆参政倫審 還流の真相解明を尽くせ 

 衆参の政治倫理審査会が開かれ、自民党の派閥パーティー収入不記載事件に関係した旧安倍派と旧二階派の議員が弁明に立った。

 多くの議員が資金管理を秘書らに任せていたと説明した。パーティー券の販売ノルマ超過分の還流をめぐる真相の解明は進まなかった。

衆院政治倫理審査会で質問に答える萩生田光一氏

 旧安倍派の萩生田光一氏は衆院政倫審で、平成15年の衆院初当選時に派閥事務総長から、ノルマ超過分を返すとの説明を受けたと発言した。当時の派閥会長は森喜朗元首相だった。

 16年には、ノルマ超過分を政治資金収支報告書に記載しないことになっていると、派閥事務局長から事務所担当者に説明があったとも証言した。

 少なくとも約20年前から還流と不記載が行われていたことを裏付けるものだ。長期にわたり自浄作用が働かなかったことを、旧安倍派と自民は改めて深刻に受け止めねばならない。

 関芳弘氏は令和4年春頃、派閥会長だった安倍晋三元首相に「法的に問題はないのか。あるなら運用を改めるべきではないか」と相談したと明かした。安倍氏は賛同したという。

 還流をめぐっては4年4月の同派幹部会合で、安倍元首相の意向を踏まえ、一旦停止が決まった。だが、安倍氏の死去後に再開された。派内の反発があったためだが、具体的な経緯は不明なままだ。

 有罪が確定した旧安倍派事務局長の松本淳一郎会計責任者は公判で、還流再開は4年8月の幹部会合で決まったと証言した。同派元幹部は今年3月の衆院政倫審で「結論は出なかった」と語るなど食い違いがある。松本氏は「ある幹部から還流再開の要望があった」ため会合が開催されたとも述べたが、幹部の名を明かさなかった。

 萩生田氏は政倫審で「過去に遡(さかのぼ)って、分かる人がもう少し説明する必要がある」と語った。事情を知りながら、口をつぐんでいる関係者はいるだろう。

 東京地検特捜部が強制捜査を開始した昨年12月19日から1年が経(た)った。いつ誰が、何の目的で還流と不記載を常態化させ、なぜやめられなかったのか。

 通常国会と臨時国会で、政倫審を何度繰り返しても、一向に実態が分からないようでは国民の不信は拭えまい。事実を明らかにする責任が旧安倍派と自民にはあるはずだ。

 元稿:産経新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【主張】  2024年12月20日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説・12.19】:政治改革3法成立へ 「穴」ふさぐ議論継続を

2024-12-19 04:01:50 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【社説・12.19】:政治改革3法成立へ 「穴」ふさぐ議論継続を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説・12.19】:政治改革3法成立へ 「穴」ふさぐ議論継続を

 政治資金規正法再改正案を含む政治改革3法案が成立する見通しだ。与野党の賛成多数で衆院を通過し、きのう参院での審議に入った。 

 このうち一つは野党7党が提出した、政策活動費を全廃する政治資金規正法の改正案だ。

 政策活動費は政党から議員個人に支出される。使途公開の義務がなく、自民党では歴代幹事長に毎年10億円前後が支出されていることが問題視されてきた。

 しかし6月の規正法改正で自民は、強い批判を浴びながらも温存を図った経緯がある。再改正の声が高まる中、今国会でも政党の資金支出先を一部非公開にできる独自法案を提出していた。野党の強い反発を受けて断念せざるを得なくなった形だ。

 先の衆院選で自民は大敗し、公明党とともに少数与党に転落した。「政治とカネ」の問題を契機に自公政権への強い不信感を示した民意が、与党を大幅な譲歩に追い込んだと言えよう。

 政治資金全般を監視する第三者機関の設置法案は国民民主党と公明が提出し、自民や野党が賛成。外国人と外国法人の政治資金パーティー券の購入禁止や政治資金収支報告書のデータベース化などを盛り込んだ法案は自民が提出し、公明と野党が賛成した。

 詳細な制度設計はこれからだが、政治資金の透明性確保に向け与野党が互いに歩み寄り合意に至った。新しい政治の形として歓迎したい。

              ■    ■

 一方、野党4党派で提出した企業・団体献金の禁止法案に関しては自民が抵抗し、採決は見送られた。

 立憲民主党が「改革の本丸」と臨んだものの、政治団体からの献金を巡り批判が出て、野党の足並みがそろわなくなった。

 ただ、献金元の意向に沿い「政策がゆがめられる」との懸念は根強い。共同通信の世論調査でも「禁止すべきだ」との回答が過半数に達している。

 自民がそれでも維持するというのであれば、石破茂首相には次期国会で説得力ある答弁が求められる。

 今国会では、裏金事件に直結する政治資金パーティーの規制強化についてほぼ俎上(そじょう)に上らなかった。野党内にもパーティー収入に依存する議員がいることが背景にある。

 だが裏金事件で議員らの順法意識の欠如が露呈したことを考えれば、メスを入れる必要があるだろう。

              ■    ■

 国会では裏金関係議員を対象にした政治倫理審査会も始まっている。

 しかし、これまで出席した議員らからは派閥幹部や事務局に従っただけとの発言が相次ぎ、実態解明につながる証言は出ていない。

 過去の政倫審では旧安倍派幹部が説明責任を果たしたとは言えない態度に終始した。

 今回も同様の結果に終わるようであれば、国民の信頼回復は遠い。

 与野党が伯仲する緊張感の中で、民意を反映した政治改革を前に進めなければならない。

 元稿:沖縄タイムス社 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年12月19日  04:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【自民党】:企業・団体献金禁止に懸念 立民「代替で交付金導入」と主張

2024-12-18 10:58:30 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【自民党】:企業・団体献金禁止に懸念 立民「代替で交付金導入」と主張

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【自民党】:企業・団体献金禁止に懸念 立民「代替で交付金導入」と主張

 使途公開不要な政策活動費を全廃する政治資金規正法再改正案を含む政治改革関連法案は18日の参院政治改革特別委員会で趣旨説明が実施され、審議入りした。自民党は企業・団体献金を禁止すれば「官製政党の趣が強くなる」と懸念を表明。立憲民主党は、政党交付金は企業・団体献金禁止の代替措置として導入されたと主張し、見解の相違が改めて浮き彫りになった。

 国会で開かれた参院政治改革特別委=18日午前

 国会で開かれた参院政治改革特別委=18日午前

 自民は、日本では個人献金が根付いていないとして「一足飛びに企業・団体献金を禁止するのはリスクだ」とした。
 
 立民は、自民派閥裏金事件は企業によるパーティー券購入に端を発したと指摘。「企業・団体献金禁止の方向性を再確認すべきだ」と強調した。(共同通信)

 元稿:東京新聞社 主要ニュース 政治 【政策・国会・自民党・使途公開不要な政策活動費を全廃する政治資金規正法再改正案を含む政治改革関連法案】  2024年12月18日  10:58:00  これは参考資料です。転載等は各自で判断下さい。

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【視点・12.18】:物足りない「石破論法」 国民へ具体的な言葉を  政治部・長崎高大

2024-12-18 06:15:50 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【視点・12.18】:物足りない「石破論法」 国民へ具体的な言葉を  政治部・長崎高大

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【視点・12.18】:物足りない「石破論法」 国民へ具体的な言葉を  政治部・長崎高大 

 「一番楽しみなのは予算委員会かな。国会答弁は好きなんだ」
 
 9月の自民党総裁選。投開票日の前夜、この時点では自身の当選を確信してはいなかったのかもしれないが、石破茂氏は番記者たちの前で冗談めかしてつぶやいた。
 
 8月に政治部へ異動し、最初の大きな仕事は、直後に本格化した総裁選だった。上司にどの候補を担当したいか聞かれた際、私は「石破さん」と即答した。自分の言葉で率直にものを言う姿勢に、多少なりとも好感を抱いていた。
 
 石破氏の番記者になってまず感じたことは、少なくとも総裁選の9候補の中では格段に取材機会が多いことだった。1日1回はテレビカメラの前で「オンレコ」の取材に応じ、2、3回とある日も珍しくなかった。もしかしたら「話し好き」という一面があるのかもしれないが、報道と、その背後にいる国民に向けて説明を尽くそうとする姿勢は見える政治家だと思った。
 
 首相に就任してからは「楽しみ」にしていた予算委員会で今のところ安定した答弁を見せている。目立った失言はなく、言葉に詰まることも少ない。官僚が用意した答弁原稿に目を落とさずに質問者とやりとりする場面も多い。
 
 首相周辺も「答弁内容の心配は全くしていない」と信頼を置く。首相から「答弁原稿はテレビを見ている高齢者にもわかるように」との指示があるそうで、自らもできるだけかみくだ...

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 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 政治 【政局・視点】  2024年12月18日  06:00:00  これは参考資料です。転載等は各自で判断下さい。

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《社説①・12.18》:政策活動費の全面廃止 改革の「宿題」残ったままだ

2024-12-18 02:01:50 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

《社説①・12.18》:政策活動費の全面廃止 改革の「宿題」残ったままだ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説①・12.18》:政策活動費の全面廃止 改革の「宿題」残ったままだ

 元稿:毎日新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年12月18日  02:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説・12.14】:【補正予算案通過】熟議で国会の存在示せ

2024-12-16 05:05:30 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【社説・12.14】:【補正予算案通過】熟議で国会の存在示せ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説・12.14】:【補正予算案通過】熟議で国会の存在示せ

 少数与党政権はひとまず最初の難関を越した。しかし、「政治とカネ」問題など課題は山積する。真剣に向き合わなければ信頼の回復はおぼつかない。

 2024年度補正予算案は衆院を通過し、参院で論戦に入った。近く成立する見通しとなった。

 自民、公明両党に加え、日本維新の会と国民民主党などが賛成した。維新と教育無償化の実務者協議開始を申し合わせ、賛成を取り付けた。国民とは所得税が生じる「年収103万円の壁」を巡り、25年からの引き上げで合意して協力を得た。

 また、立憲民主党が求めた能登半島地震の被災地復興関連予算の増額に応じた。予算案が修正されるのは28年ぶりで、異例の対応に対立回避の姿勢が見て取れる。
 ただ、年収の壁引き上げは国民が主張する178万円を目指すとするが、具体的な方法や幅は決まっていない。ガソリン税に上乗せされている暫定税率の廃止でも一致したものの、その時期は未定だ。
 石破茂首相は、熟議の上で多くの党の賛成を得たと強調する。強硬姿勢を崩さない野党に譲歩を迫られたというのが実態だろう。
 税制改正が絡み、年収の壁の引き上げは詳細を先送りした。一方で、税収減少による地方財政への影響を懸念する意見が根強い。穴埋めの財源を含めた丁寧な制度設計が求められる。甘い対応では政権への圧力として跳ね返ることになる。
 補正予算案の歳入は、約半分を国債発行で賄う。国債に依存する構造が続き、財政悪化に歯止めがかからない状況だ。内閣府は基礎的財政収支(プライマリーバランス)が25年度に黒字化すると試算するが、懐疑的な見方も多い。
 基金の積み増しなど緊急性が低い支出が補正予算案に含まれるとして、野党側は削減を主張した。審議時間が限られる補正予算案への巨額計上はこれまでも問題視されてきた。過半数の獲得を狙う与党と政策実現を目指す野党との駆け引きがあるとはいえ、政策の必要性は十分審議が深まったようには見えない。
 裏金事件を受けた政治改革関連法案は各党の姿勢が異なる。自民案は使途公開が不要な政策活動費を廃止する一方、使途を非公開にできる方策を示していた。国会に設置する第三者機関の監査で支出の透明性は確保できるとするが、野党の批判は根強い。
 第三者機関を国会に設置する内容の法案は公明と国民も共同提出した。立民案は寄付と政治資金パーティー券購入禁止から政治団体を除外し、野党内にも反発がある。
 首相は、必要な法整備を含め年内に結論を示す必要があるとする。合意形成には距離があり、修正協議で一致点を見いだせるかが焦点だ。

 来年の通常国会は25年度予算案を審議し、参院選も控える。野党が引き続き攻勢を強めるのは必至だ。国会軽視が改まり、議論が深まることは歓迎される。熟議に向けて野党の責任もまた重い。

 元稿:高知新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年12月14日  05:00:00  これは参考資料です。転載等は各自で判断下さい。

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【主張①・12.13】:政治改革審議入り 臨時国会で成立を確実に 企業団体献金の禁止は早計だ

2024-12-15 05:03:25 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【主張①・12.13】:政治改革審議入り 臨時国会で成立を確実に 企業団体献金の禁止は早計だ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【主張①・12.13】:政治改革審議入り 臨時国会で成立を確実に 企業団体献金の禁止は早計だ

 政治資金規正法の再改正などに向け、衆院政治改革特別委員会で実質審議が始まった。

 自民党や立憲民主党など与野党各党が国会に提出した法案は9本に上り、いずれも提出会派だけでは過半数に届かない。

 パーティー収入不記載事件の再発防止や政治資金の透明性向上のため、与野党は修正協議で合意を形成してほしい。

衆院政治改革に関する特別委員会で答弁する自民党の小泉進次郎理事(春名中撮影)

 重要なのは実効性のある改革を早期に実施することである。政策の円滑な遂行には、政治への信頼回復が不可欠だ。現在開会中の臨時国会で、必ず成立させなければならない。

 ◆立民案は説得力を欠く

 野党の多くが企業・団体献金の禁止を求めている。現状の規制では政治家個人への献金は禁じているが、政治家が代表を務める政党支部に対しては認めている。

 自民は「企業献金が悪で個人献金が善だという立場は取らない」として、容認する方針に変わりはない。これに対し、立民案は企業献金を禁止する一方で、政治団体による献金は認めている。

 このため、日本維新の会や国民民主党は「抜け穴がある」として法案の共同提出に加わらなかった。

 立民は、支持団体の労働組合がつくる政治団体からの献金は受け続けたいのだろう。企業・団体献金に関し「腐敗や癒着構造の温床となり、政策決定を歪(ゆが)める」と主張する一方で、政治団体の献金を認めるのは説得力を欠く。

 そもそも企業も業界団体なども社会の構成員で、政治活動の自由は認められるべきだ。

 個人献金が定着していない日本で企業・団体献金を禁じれば、世襲ではない人や、業界団体、宗教団体など大きな組織を背景に持たない人にとって、選挙活動が不利になる弊害が出てくる。企業・団体の幹部が個人として献金する抜け道を閉ざすことも難しい。税金が原資の政党助成金の積み増しは、国民の理解を得られまい。

 企業・団体献金を早計に禁止すれば、普通の国民が国政を目指すことが困難になり、議会制民主主義が後退しかねない。法改正にあたっては、そうした深刻な事態も考えておきたい。この点を、自民ははっきり訴えるべきである。

 規正法は「政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われるようにする」と定めている。企業・団体献金を禁じるよりも、透明性を高め、政治資金の流れを国民の監視下に置くことが本来あるべき姿だ。

 ほかにも論点はある。政党から国会議員に支出される、使途の公開が不要な政策活動費についてである。

 自民案は廃止とし、同時に支出先などを例外的に非公開にできる「公開方法工夫支出」を設けるとした。外交上の秘密や企業の営業秘密に関するものを想定している。第三者機関を設置し、監査することで正当性を担保するという。

 ◆対象幅広く監査実施を

 立民は自民案を「新たなブラックボックスを生む」と批判し、維新や国民民主、共産党などと政策活動費を完全に廃止する法案を共同提出した。 

 公開することで国益が害されることが懸念される議員外交まで否定するのか。例えば台湾の要人が来日し、日本政府の関係者が面会できない場合、政党が果たす役割は大きい。

 第三者機関をめぐっては、自民案が監査対象を公開方法工夫支出に限定しているのに対し、国民民主と公明党が共同提出した案は、国会議員の政治団体に広げている。この案のように幅広く政治団体を監査対象とし、調査権限を十分に与えた組織にすることが肝要ではないか。

 外国人と外国法人のパーティー券購入禁止は自民も立民も盛り込んでいる。国政が外国勢力からの影響を防ぐために禁止は欠かせない。これは日本の主権を守ることにほかならない。

 パーティー券の代金はパーティーへの参加の対価という位置づけだが、実際は政治活動への事実上の経済支援となっている。外国人、外国法人の政治献金が禁じられている一方で、パーティー券購入は認められているのはおかしい。パーティー券購入に、外国人への参政権付与などの政治的動機があっても不思議ではない。

 ただ、両党の案には違いがある。立民案には罰則を設けているのに対し、自民案にはそれがない。罰則を設けて実効性を持たせるべきだ。

 元稿:産経新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【主張】  2024年12月13日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①・12.14】:政治改革論議 接点を探り法改正につなげよ

2024-12-14 05:00:50 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【社説①・12.14】:政治改革論議 接点を探り法改正につなげよ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①・12.14】:政治改革論議 接点を探り法改正につなげよ

 政治改革について、各党が全ての項目で合意するのは難しいとしても、対立点を強調するだけで改革が何ら進まない事態は避けねばならない。 

 少なくとも一致できる部分は今国会で法改正を実現すべきだ。

 衆院で政治改革の議論が本格化している。与野党が提出した政治資金規正法改正案などの関連法案は、9本にも上る。政治資金の監視を行う第三者機関の設置など、共通点も少なくない。

 だが、委員会審議では各党が自らの主張を述べ合うことに終始しており、このままでは収拾がつかなくなる恐れがある。来年の通常国会に、政治資金改革を進展のないまま持ち越したら、政策課題の議論が停滞しかねない。

 焦点となっているのは、企業・団体献金の禁止の是非だ。

 立憲民主党は禁止法案を提出し、自民党に受け入れを迫っているが、自民は「個人献金が善で企業・団体献金が悪、という立場はとらない」と反論している。

 立民は、税金を原資とする政党交付金の創設を決めた30年前、自民も企業・団体献金の禁止を約束したはずだ、と主張している。当時野党の河野洋平自民党総裁が近年、衆院の聞き取り調査でそう述べていることなどが根拠だ。

 しかし、当時の改革の根底には、健全な政治活動を支えるうえでは企業・団体献金と個人献金、政党交付金の三つの資金源をバランス良く組み合わせることが望ましい、という考え方があった。

 実際、当時改正された規正法の付則には、施行後の状況を踏まえ「5年後に見直しを行う」とあり、企業・団体献金の上限額などの見直しを示唆しているだけだ。

 立民は、企業・団体献金が政治を 歪 ゆが めているという。だが、それを禁じた場合、政党が大口の個人献金者に依存する事態もありうる。政党が過度に政党交付金に依存するのも適切とはいえまい。

 政党が党幹部らに支給している政策活動費の廃止も、 概 おおむ ね一致している。自民は、廃止する代わりに、個人名を公表しなくても済む新たな支出の枠組みを設けるよう求めている。ただ、政策活動費との違いはわかりにくい。

 自民内では、立民など野党の案をベースとして、自民の主張を付則に加える案も浮上している。

 残り少ない会期内で決着を図ることができなければ、政策活動費の原則廃止や第三者機関の設置などに限って今国会で法制化し、その後、改めて与野党で協議を続ける方法もあるのではないか。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年12月14日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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《社説①・12.13》:補正予算で与野党合意 数合わせ超える政策論を

2024-12-14 02:01:50 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

《社説①・12.13》:補正予算で与野党合意 数合わせ超える政策論を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説①・12.13》:補正予算で与野党合意 数合わせ超える政策論を

 国会での数合わせに終始することがあってはならない。

 石破茂政権の発足後初となる総額14兆円の補正予算案が、衆院を通過した。野党の主張を一部受け入れるのと引き換えに、過半数の賛成を得て可決にこぎつけた。

会談し合意書を取り交わす(左から)国民民主党の榛葉賀津也幹事長、自民党の森山裕幹事長、公明党の西田実仁幹事長=国会内で2024年12月11日午後4時17分、平田明浩撮影

 第2次安倍晋三内閣以降、「自民1強」の数の力に任せ、異論に耳を貸さない国会運営が目立っていた。だが、衆院選で惨敗した自民、公明両党は少数与党となり、野党との対話抜きには政権を存続できない状態だ。 

 与野党が真摯(しんし)に議論し、異なる意見にも配慮しながら合意形成を図る。それが議会政治のあるべき姿である。

<picture><source srcset="https://cdn.mainichi.jp/vol1/2024/12/13/20241213ddm005070123000p/9.webp?1" type="image/webp" />衆院本会議で2024年度補正予算案が可決され一礼する石破茂首相(右端)ら=国会内で2024年12月12日午後5時29分、平田明浩撮影</picture>
衆院本会議で2024年度補正予算案が可決され一礼する石破茂首相(右端)ら=国会内で2024年12月12日午後5時29分、平田明浩撮影

 今回の与野党合意はそれに向けての第一歩だったが、政策論議が深まったとは言えない。自公が予算成立を最優先し、野党も目先の成果に固執したためだ。

 所得税がかかり始める「年収103万円の壁」を巡っては、「178万円を目指して来年から引き上げる」ことで、自公と国民民主党が合意した。

 物価高を考慮した年収の壁の引き上げは必要だが、最大7兆~8兆円の税収減につながる。政府や自治体の財政を一層悪化させかねない。

 ところが、決着を急いだ自公国3党は、そうした懸念に対する説明を果たしていない。互いに都合良く解釈できるよう、具体的な上げ方などを曖昧にし、財源問題は先送りされた。無責任な姿勢だと言わざるを得ない。

 同時に自公は、野党第1党の立憲民主党の要求にも応じる「両てんびん」の戦略を取った。能登半島地震の復旧・復興費として、補正予算案に1000億円を上積みした。予算案の修正は28年ぶりとなる異例の対応だ。

 一方で、緊急性がないとして立憲が求めた基金の減額要求には応じなかった。「規模ありき」の問題が国会で精査されないまま、立憲も予算案採決を容認した。

 妥当性を吟味せずに巨額の財政出動を繰り返せば、国の借金が歯止めなく膨らみ、将来世代にツケを回すことになる。

 安易に妥協を重ねるようでは、国民本位の政治とは言えない。「熟議の国会」を通じた政策の実現を追求すべきだ。

 元稿:毎日新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年12月13日  02:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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《余録・12.13》:能の演目にもなった源頼政のヌエ退治…

2024-12-14 02:01:30 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

《余録・12.13》:能の演目にもなった源頼政のヌエ退治…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《余録・12.13》:能の演目にもなった源頼政のヌエ退治…

 能の演目にもなった源頼政のヌエ退治。頭はサル、胴はタヌキ、尾はヘビ、脚はトラというキメラのような妖怪を射止めた。出典の平家物語にはその後、やはりヌエの名の怪鳥を退治した話も出てくる

迫力ある立ち居振る舞いで「鵺(ヌエ)」を演じる十世片山九郎右衛門=岐阜市の市民会館で

 ▲「目ざすとも知らぬやみ」に包まれた夜、見事に仕留めた。目を刺されてもわからない闇夜とも、目当ても見つからない暗闇とも解釈される。古くは「目ざす」単独よりも「目ざすとも知らぬ」の形で使われることが多かったという

 ▲こちらは無論「知らぬ」とのセットではあるまい。自民、公明、国民民主の3党幹事長が所得税の「年収103万円の壁」について「178万円を目指して来年から引き上げる」と明記した文書に署名した

衆院予算委員会で2024年度補正予算案が可決し、立憲民主党の山井和則野党筆頭理事(左端)に声をかける石破茂首相(右手前から2人目)。右手前は加藤勝信財務相=国会内で2024年12月12日午後0時48分、平田明浩撮影

 ▲今では目標の意味が定着した「目指す」だが、ニュアンスは微妙。新明解国語辞典には(1)最初からそのものだけを目あてとする(2)「志向する」意の和語的表現――とある。国民民主が(1)と考えても自民は(2)が本音かもしれない

 ▲少数与党下の国会で自民が立憲民主党の修正要求も受け入れて補正予算案が衆院を通過した。自民1強時代には見られなかった政治状況だ。水面下の取引もあるのだろう。だが数合わせや政治的打算だけが先行するのでは熟議と程遠い

 ▲主張が一定せず、とらえどころがない政党や政治家は正体不明のヌエに例えられてきた。そんなヌエ的存在ばかりが増えても困る。国民に顔を向けた政策論議を重ね、互いに相手の主張に耳を傾けて妥協点を探る、伯仲してこその国会を見たい。

 元稿:毎日新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【余録】  2024年12月13日  02:06:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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《社説①・12.11》:政治改革特別委 国民が納得する改正こそ

2024-12-11 09:31:50 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

《社説①・12.11》:政治改革特別委 国民が納得する改正こそ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説①・12.11》:政治改革特別委 国民が納得する改正こそ 

 互いの主張に耳を傾け、熟議して最適な案を練り上げるべきだ。

 自民党の派閥パーティー裏金事件を受け、政治改革法案を議論する衆院の政治改革特別委員会の議論が本格化した。

 論点は数多い。まず、党から幹部らに支給し、使途公開が不要な政策活動費の扱いだ。野党7党が提出した案は廃止で一致する。それに対し、自民案は廃止を打ち出した一方で、使途を非公開にできる「公開方法工夫支出」を新設する内容だ。

 政党との取引を知られたくない企業や、台湾外交に関する支出などへの配慮を想定。非公開が正当かどうか監査する第三者機関を、国会に設置するとしている。

 政活費は、自民の二階俊博元幹事長が在任中の5年間に計約50億円を受領し、不透明な政治を招いたと問題になった。非公開の余地を残す資金の新設に理解が得られるのか。立憲民主党の野田佳彦代表は「新たなブラックボックスだ」と批判を強めている。

 非公開の必要があるのか、徹底した議論が要る。

 もう一つの論点は、企業・団体献金の是非だ。立民が社民党などと共同で提出した法案は、会社・労働組合などによる寄付と政治資金パーティー券購入の禁止を明示した。政策決定をゆがめ、「腐敗の温床」になるとの理由だ。

 これに対し、自民は「禁止するべきではない」と強調。石破茂首相はきのうの衆院予算委員会でも、企業・団体献金の禁止は「憲法21条が定める表現の自由に抵触する」と述べている。

 ただし、首相は5日の衆院予算委で「企業は見返りを期待している」ことはある程度認めている。公開性を高めるだけで、政財界の癒着や、政策のゆがみにつながるとの疑念を払拭するのは簡単ではないだろう。

 一方で野党の足並みもそろっていない。立民案は禁止対象から政治団体を除いており、国民民主党や日本維新の会が「抜け道になる」と指摘して、共同提出に加わらなかった。

 野田代表は「個人の意思でつくった政治団体の寄付は禁止できない」とするものの、不透明さは残る。国民民主や維新は立民案を批判するだけでなく、野党が一致する方向に法案を修正できないか、協議を続けるべきだ。

 各党の溝がうまらないなら、21日の会期末に執着する必要はないだろう。閉会中審査や通常国会でも議論を深め、国民が納得できる法改正につなげる必要がある。

 元稿:信濃毎日新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年12月11日  09:31:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【自民の坂本哲志国対委員長】:衆院政倫審への世耕弘成氏の出席認識めぐり迷走

2024-12-10 17:09:30 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【自民の坂本哲志国対委員長】:衆院政倫審への世耕弘成氏の出席認識めぐり迷走

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【自民の坂本哲志国対委員長】:衆院政倫審への世耕弘成氏の出席認識めぐり迷走

 自民党の派閥パーティー収入不記載事件を受け、党として衆院政治倫理審査会(政倫審)への出席を促す対象議員について、自民幹部の発言が迷走する一幕があった。自民の坂本哲志国対委員長が10日、当初は衆院にくら替えした旧安倍派の世耕弘成前参院幹事長も含まれるとの認識を示したが、数時間後に撤回。世耕氏は参院議員時代の今年3月に参院政倫審に出席していた。

自民党の森山裕幹事長。右は坂本哲志国対委員長(春名中撮影)

 坂本氏は同日午前、国会内で記者団にこれまで衆院政倫審に出席していなかった議員らに出席を促す意向を重ねて表明した上で、「国会の状況を対象の15人あるいは16人の方に説明したい」と言及。野党側が出席を求めていたのは萩生田光一元政調会長ら15人で、世耕氏は含まれていなかったにもかかわらず、坂本氏は世耕氏も対象に含める可能性があると示唆した。

 だが、この発言について自民の森山裕幹事長が記者会見で「(世耕氏は)参院での政倫審に出席しており、再度、衆院から出るかどうかは本人の判断による」と説明。これを受けて坂本氏も同日午後に再び国会内で記者団に対し、世耕氏が今年3月に参院の政倫審に出席していたことを理由に「出席を促す予定はなく、出席は本人の判断によると認識している」と自身の発言を訂正した。

 元稿:産経新聞社 主要ニュース 政治 【政局・自民党・国会・衆院政治倫理審査会(政倫審)】  2024年12月10日  17:09:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界地獄耳・12.04】:「政治は何をしていたのか」海江田万里の言葉

2024-12-09 07:40:20 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【政界地獄耳・12.04】:「政治は何をしていたのか」海江田万里の言葉

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・12.04】:「政治は何をしていたのか」海江田万里の言葉

 ★2日の衆院本会議の冒頭、立憲民主党前衆院副議長・海江田万里の永年勤続表彰があり、謝辞に本会議場に立った海江田は「初当選した第40回選挙では細川政権の誕生により、いわゆる『55年体制』が崩壊し、『政治改革』が叫ばれ『政治とカネ』の問題を解決するため、小選挙区比例代表並立制の選挙制度が導入されました。しかし、それから31年が経過して、再び国会で『政治とカネ』の問題が取り上げられ、『政治改革』が大きなテーマになっていることに対し、この間、政治は何をしていたのか、私自身、内心じくじたる思いがします」と語った。

野田佳彦 馬淵澄夫 海江田万里 野田国義 吉田はるみ 安定的な皇位継承に関する検討委員会 

 ★海江田は日本新党出身。初当選が細川政権でいきなり与党になる。当時の同党初当選組は追加公認を含め38人。現職の国会議員を並べても自民党元総務会長・遠藤利明、前幹事長・茂木敏充、元金融相・伊藤達也、元防衛政務官・山田宏、元環境副大臣・中田宏、立憲民主党元首相・野田佳彦、元官房長官・枝野幸男、参院副議長・長浜博行、日本維新の会共同代表・前原誠司、日本保守党共同代表・河村たかし、細川護熙・小池百合子が第40回衆議院議員総選挙立候補で参議院議員を退職。繰り上げ当選した国民民主党・円より子も14年ぶりに返り咲き、11人が国会にいる。また愛媛県知事・中村時広、都知事・小池は衆院から転身している。

 ★日本新党は中道保守。細川連立政権は非自民・非共産の枠組みで政権を担ったが、同党解散後、そうそうたる政界の役職を担う人材として、それぞれの立場で各党に君臨している。彼らの30年は政治改革の歴史でもある。自民党・社会党で構成される「保革」の二項対立といわれた55年体制を壊し、93年の政界再編と自民党分裂から生まれた細川連立政権、いわゆる93年体制を与党議員として体現した日本新党の残党たちは、この政治の現実をどう見るか、どう切り抜けるのか、どう知恵を絞れるか。最後の仕事をする時期に来たのではないか。(K)※敬称略

 政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2024年12月04日  07:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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