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●アベ様に自覚無し…《ジャパンライフ…最後の荒稼ぎをやろうとしたときに手を貸したのが、この総理の招待状》

2019年12月05日 00時00分31秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



琉球新報の【<社説>桜を見る会と首相 疑惑晴らせぬなら辞任を】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1035597.html)。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/桜を見る会「マルチ商法」営業に使った】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201912030000072.html)。

 《疑惑のオンパレードだ。公的行事の私物化や法律違反、反社会的勢力が出席した疑い、マルチ商法企業が招待を利用し被害者の拡大につながった可能性にまで問題は広がっている。安倍晋三首相が自身主催の「桜を見る会」に、預託商法を展開して破綻した「ジャパンライフ」元会長を首相推薦枠で招待した疑惑が新たに浮上した。同社のチラシには招待状の写真が掲載されていた。政府のお墨付きを得たかのように招待状が宣伝に悪用され消費者の被害が拡大したのなら、大問題だ》。
 《「桜を見る会」に招待されたとマルチ商法の営業ツールに使っていたジャパンライフについて、政界の古株はみんなよく知っている。自民党議員がジャパンライフとの関係を強めるのは1985年。…中曽根への献金も国会で追及されるなど、現在と変わらぬ政界ルートが商法を手助けする温床になっていたといえる。結局、同様の手法を35年余り繰り返していたことになる》。

   『●東京電力核発電人災下の福島でも荒稼ぎしたゲス・ヒトデナシな
                詐欺師・ジャパンライフの片棒を担ぐ議員達
   『●《福島県での相談が最も多かった》…福島を食い物にする
             ゲス・ヒトデナシぶり、それに手を貸すアベ様ら
   『●アベ様は、ジャパンライフの元会長らのどこら辺を《各界に
      おいて功績・功労のあった方々》と見たのか? ぜひ説明を!
   『●ジャパンライフへの《あからさまな調査潰し》《政治圧力で
      立入検査》潰し…《政治家案件》と認識した上での判断!?
    「全てアベ様に収斂していきますが? 大門実紀史議員の指摘、
     《もっともジャパンライフが厳しいときに、最後の荒稼ぎを
      やろうとしたときに手を貸したのが、この総理の招待状》」

   『●《名簿の保存期間は「一年未満」だというが、その根拠を
       問われると、十月末に改定された規則だという。はあ?》

 《自民党議員がジャパンライフとの関係を強めるのは1985年。…中曽根への献金…現在と変わらぬ政界ルートが商法を手助け…。結局、同様の手法を35年余り繰り返していた》…酷い…。そして、大門実紀史議員の指摘、《もっともジャパンライフが厳しいときに、最後の荒稼ぎをやろうとしたときに手を貸したのが、この総理の招待状》。その自覚が、アベ様ご夫妻や最低の官房長官に全く無し。

 川田篤志記者による、東京新聞の記事【桜を見る会 首相説明不足、幕引き図る ジャパンライフ元会長と面識否定】(https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2019120390070253.html)によると、《悪質なマルチ商法を展開していた「ジャパンライフ」の山口隆祥元会長について「個人的な関係は一切ない」と話し、面識を否定した。廃棄したとしている招待者名簿の電子データについては「復元は不可能」と語った。九日に閉会する予定の今国会で、首相の答弁はこの日が最後となる見通し。首相は数々の疑惑について説明責任を果たさず幕引きを図る。(川田篤志)》。
 予算委員会の委員長はなぜ集中審議を開かないの? 与党自公・癒着党お維はなぜ要求しないの? 何か不都合なことでも? 《首相は数々の疑惑について説明責任を果たさず幕引き》を容認?
 どんなヒトであろうともそのような言葉を使うことに逡巡しますが、あえて書きます…「クズ」《山口隆祥元会長について「個人的な関係は一切ない」》としても、ナンバリング「60-」でアベ様が招待したんですよ。首相を辞めるだけでは不十分です。さらなる被害拡大、特に、福島県での被害拡大に《手を貸したのが、この総理の招待状》。招待した方も「クズ」だ。

 リテラの記事【安倍首相が「桜を見る会」国会で下劣答弁連発! 名簿を慌てて破棄したことも「障がい者雇用職員の勤務時間」のせいに】(https://lite-ra.com/2019/12/post-5123.html)によると、《恥知らずとはまさにこのことだ。本日、参院本会議で決算報告と質疑がおこなわれ、そこで「桜を見る会」問題の追及を受けた安倍首相だったが、積み上がった疑惑に何ひとつ答えないばかりか、違法行為さえ開き直ってみせたのだ》。
 「クズ」であり、リテラ風に言えば《恥知らず下劣》。

   『●アベ様お得意の《政治の私物化》の極致…《「桜を見る会」…
            公的イベントを支援者接待と政治資金集めに利用》
   『●「桜を見る会」税金接待…《稲田氏や萩生田氏、世耕氏といった
          安倍首相の側近議員たちも…招待し、もてなしていた》
   『●「桜を見る会」税金による支持者接待および「前夜祭」
     政治資金パーティー…公職選挙法違反および政治資金規正法違反
   『●アベ様お得意の《政治の私物化》の極致…《「桜を見る会」…
            公的イベントを支援者接待と政治資金集めに利用》
   『●「桜を見る会」税金接待…《稲田氏や萩生田氏、世耕氏といった
           安倍首相の側近議員たちも…招待し、もてなしていた》
   『●「桜を見る会」税金による支持者接待および「前夜祭」
      政治資金パーティー…公職選挙法違反および政治資金規正法違反
   『●「中止」で幕引き、火消しを図る気、満々…アベ様は
     《ひいては集票が期待できる》ので「桜を見る会」と前夜祭を利活用
   『●《ひいては集票が期待できる》の3乗で《公金による買収》
       …《幕引きは許されない。疑惑解明の始まりにすぎない》
   『●金子勝さん「安倍さん関連は検察も警察も一切動かない」
     「まるで犯罪者集団。泥棒だらけ」「来年は泥棒しませ~ん」
   『●トドメのサクラ…《菅原一秀…河井克行…公職選挙法違反容疑
       …萩生田光一…「身の丈…」…河野太郎…「私は雨男」…》

   『●《在職最長2886日》だってさ! メディアコントロール・
     超監視社会を含め負のレガシー山積という醜悪な長期独裁政権
   『●名門ホテルの誰か…見積書・明細書・領収書をリークして!
     アベ様に地獄に引きずり込まれ、トドメのサクラを刺される前に
   『●トドメのサクラ…「私人」にオトモダチ招待「枠」?
     《政府は「首相夫人は公人ではなく私人」とする答弁書を閣議決定》

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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1035597.html

<社説>桜を見る会と首相 疑惑晴らせぬなら辞任を
2019年12月3日 06:01

 疑惑のオンパレードだ。公的行事の私物化や法律違反、反社会的勢力が出席した疑い、マルチ商法企業が招待を利用し被害者の拡大につながった可能性にまで問題は広がっている。

 安倍晋三首相が自身主催の「桜を見る会」に、預託商法を展開して破綻した「ジャパンライフ」元会長を首相推薦枠で招待した疑惑が新たに浮上した。同社のチラシには招待状の写真が掲載されていた。政府のお墨付きを得たかのように招待状が宣伝に悪用され消費者の被害が拡大したのなら、大問題だ。

 反社会的勢力の出席も、事実なら、税金で接待したことになる。反社勢力の排除に先頭に立って取り組むべき首相が「功労者」と同等にもてなしたとなれば、知らぬ存ぜぬで済まされる話ではない

 吉本興業の芸人が振り込め詐欺集団の会合で「闇営業」をしていたことが発覚した際には、大きな社会問題になった。明るみに出ている数々の新たな疑惑は、首相の進退を左右する問題と言える。

 さらに、首相の事務所スタッフがツアーに参加する地元支援者らに同行して上京する旅費を政治資金で支払っていた。事務所や後援会に「収支、支出は一切ない」と説明してきた首相の説明と矛盾する。政治資金規正法に違反する疑いが強まってきた。

 推薦名簿の破棄も、首相枠など招待者を隠蔽(いんぺい)するためと考える方が自然だ。共同通信の取材に各省庁は推薦名簿の保存期間を3~10と答えたが、首相推薦名簿を破棄した内閣官房は1年未満とした。共産党国会議員が名簿を資料要求したその日に破棄したことへの後付けではないか。

 過去には選挙区の有権者にうちわを配ったケース観劇会に招いたケース秘書が香典を渡すなどしたケースで閣僚が辞任した。

 多数の後援者を国費を使って接待したり、一流ホテルの飲食を格安で提供したりする行為が許されるとは思えない。「前夜祭」の収支を含め多くの疑惑に対し、首相は身の証しを立て、疑念を払拭(ふっしょく)する責任がある。それを果たせないのなら辞任すべきだ

 国会は法律を作るところだ。ルールを定める国会議員には高度な規範意識と倫理観、清廉さが求められる。首相であればなおさらだ。

 先月23、24日に共同通信が実施した世論調査では、「桜を見る会」に関する首相の発言を「信頼できない」とした回答は69・2%に上り、「信頼できる」は21・4%にとどまった。政権はこの結果を重く受け止めるべきだ。

 首相は破棄した名簿データの復元について「不可能であると報告を受けている」と参院本会議で述べた。根拠を示さない釈明に説得力はない。本当に復元できないなら、調査を指示して名簿を作り直すべきだ国会で予算委の集中審議に応じて、説明責任を果たすことは首相の責務
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201912030000072.html

コラム
政界地獄耳
2019年12月3日7時49分
桜を見る会「マルチ商法」営業に使った

★「随分と昔の名前が出てくるものだ」とは古参の自民党秘書。野党のベテラン秘書も「懐かしい名前どころか永田町で知らない人はいないよ」という。「桜を見る会」に招待されたとマルチ商法の営業ツールに使っていたジャパンライフについて、政界の古株はみんなよく知っている自民党議員がジャパンライフとの関係を強めるのは1985年。その追及で社会党や共産党などの野党は商法の手口を詳しく知ることになる。当時は羽毛布団の販売などが主だったが、同年、東京都衛生局から薬事法違反の疑いで改善指示を受けるのをはじめ、通産省がマルチまがいで「要注意」と指摘。当時の会長・山口隆祥が最初の引責辞任をしている。

★85年はどんな時代か。中曽根政権で、田中派から蔵相・竹下登らが創政会を旗揚げした年。同年、プラザ合意で日本はバブル時代に突入していく。ソ連ではゴルバチョフが書記長に就任、米国はレーガン大統領が2期目に。そんなころからジャパンライフはあの手この手でマルチ商法を続けていた中曽根への献金も国会で追及されるなど、現在と変わらぬ政界ルートが商法を手助けする温床になっていたといえる。結局、同様の手法を35年余り繰り返していたことになる。

★またジャパンライフは新聞にも触手を伸ばし、広告出稿で政治部や社会部の同社への批判を止めようとした節がある。永年マルチ商法に苦しめられた被害者は、時代ごとに政界の権力者やメディアの幹部の“協力”を得て信用し被害を拡大していった。桜を見る会ジャパンライフルートとでもいうべき事態にメディアはよもや筆が緩むことはあるまい。(K)※敬称略
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●ジャパンライフへの《あからさまな調査潰し》《政治圧力で立入検査》潰し…《政治家案件》と認識した上での判断!?

2019年12月03日 00時00分20秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



リテラの衝撃的な《爆弾級の事実》な記事【安倍政権がジャパンライフへの立入検査を潰していた! 検査取りやめを「本件の特異性」「政治的背景」と説明する消費者庁の内部文書】(https://lite-ra.com/2019/11/post-5120.html)。

 《悪徳マルチ商法のジャパンライフ会長が「桜を見る会」に「総理枠」で招待されていた問題で、爆弾級の事実が明らかになった。「桜を見る会」招待の約半年前、消費者庁が政治圧力で立入検査などを取りやめていたというのだ。しかも、消費者庁には、そのことを裏付ける森友学園問題のときとそっくりな文面の内部文書が存在していた》。

   『●斎藤貴男さんからアベ様へ…《何もかもを白状して退陣し、
     表舞台から消え去ることだ。それが一番、日本のためになる》

 《爆弾級の事実》…《消費者庁が政治圧力で立入検査などを取りやめていた》。(斎藤貴男さん)アベ様は《何もかもを白状して退陣し、表舞台から消え去ることだ。それが一番、日本のためになる》《日本の社会は安倍さんに破壊されてしまった。…あのような権力者には一刻も早く辞めてもらわないことには恐ろしすぎる》。

   『●アベ様は、ジャパンライフの元会長らのどこら辺を《各界に
      おいて功績・功労のあった方々》と見たのか? ぜひ説明を!

 ジャパンライフへの調査・立ち入り検査、《あからさまな調査潰し》《政治圧力で立入検査つぶし…《「本件の特異性」…森友学園に絡む決裁文書に書かれていた「本件の特殊性」という文言》。《ジャパンライフが“政治家案件”であると認識した上での判断》。どんな《特異性》《特殊性》があって、《忖度》して《政治的圧力》が生じることになったのか? ジャパンライフの会長や反社な皆さんら、ナンバリング「60-」のアベ様「総理枠」だったことが関係しているのですか? アベ様御妃「枠」や弟君「枠」間であったようですが…。全てアベ様に収斂していきますが? 大門実紀史議員の指摘、《もっともジャパンライフが厳しいときに、最後の荒稼ぎをやろうとしたときに手を貸したのが、この総理の招待状》。

   『●東京電力核発電人災下の福島でも荒稼ぎしたゲス・ヒトデナシな
                詐欺師・ジャパンライフの片棒を担ぐ議員達
   『●《福島県での相談が最も多かった》…福島を食い物にする
             ゲス・ヒトデナシぶり、それに手を貸すアベ様ら
    「《「桜を見る会」…ジャパンライフは招待状と安倍首相の顔写真を
     宣伝チラシに載せ大々的にアピール…安倍首相もまた“広告塔”
     としての役割》を果たしていた訳です。その他、片棒を担いだ
     議員達は? アベ様も含めて、
     《ゲス・ヒトデナシな詐欺師・ジャパンライフの片棒を担ぐ議員達》、
     彼ら自身もゲス・ヒトデナシ。《福島県での相談が最も多かった
     …福島を食い物に。」

 加藤勝信元厚労相やアベ様はジャパンライフの「広告塔」に活用…【報道特集】(2019年11月30日)《マルチ商法 政治家の名前利用》。ゲス・ヒトデナシぶり、それに手を貸すアベ様ら。アベ様は、ジャパンライフの元会長らのどこら辺を《各界において功績・功労のあった方々》と見たのか? ぜひ説明を!

   『●アベ様お得意の《政治の私物化》の極致…《「桜を見る会」…
            公的イベントを支援者接待と政治資金集めに利用》
   『●「桜を見る会」税金接待…《稲田氏や萩生田氏、世耕氏といった
          安倍首相の側近議員たちも…招待し、もてなしていた》
   『●「桜を見る会」税金による支持者接待および「前夜祭」
     政治資金パーティー…公職選挙法違反および政治資金規正法違反
   『●アベ様お得意の《政治の私物化》の極致…《「桜を見る会」…
            公的イベントを支援者接待と政治資金集めに利用》
   『●「桜を見る会」税金接待…《稲田氏や萩生田氏、世耕氏といった
           安倍首相の側近議員たちも…招待し、もてなしていた》
   『●「桜を見る会」税金による支持者接待および「前夜祭」
      政治資金パーティー…公職選挙法違反および政治資金規正法違反
   『●「中止」で幕引き、火消しを図る気、満々…アベ様は
     《ひいては集票が期待できる》ので「桜を見る会」と前夜祭を利活用
   『●《ひいては集票が期待できる》の3乗で《公金による買収》
       …《幕引きは許されない。疑惑解明の始まりにすぎない》
   『●金子勝さん「安倍さん関連は検察も警察も一切動かない」
     「まるで犯罪者集団。泥棒だらけ」「来年は泥棒しませ~ん」
   『●トドメのサクラ…《菅原一秀…河井克行…公職選挙法違反容疑
       …萩生田光一…「身の丈…」…河野太郎…「私は雨男」…》

   『●《在職最長2886日》だってさ! メディアコントロール・
     超監視社会を含め負のレガシー山積という醜悪な長期独裁政権
   『●名門ホテルの誰か…見積書・明細書・領収書をリークして!
     アベ様に地獄に引きずり込まれ、トドメのサクラを刺される前に
   『●トドメのサクラ…「私人」にオトモダチ招待「枠」?
     《政府は「首相夫人は公人ではなく私人」とする答弁書を閣議決定》

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https://lite-ra.com/2019/11/post-5120.html

安倍政権がジャパンライフへの立入検査を潰していた! 検査取りやめを「本件の特異性」「政治的背景」と説明する消費者庁の内部文書
2019.11.30 08:58

 悪徳マルチ商法のジャパンライフ会長が「桜を見る会」に「総理枠」で招待されていた問題で、爆弾級の事実が明らかになった。「桜を見る会」招待の約半年前、消費者庁が政治圧力で立入検査などを取りやめていたというのだ。しかも、消費者庁には、そのことを裏付ける森友学園問題のときとそっくりな文面の内部文書が存在していた。

 まず、簡単にジャパンライフと「桜を見る会」の問題点をおさらいしよう。本サイトではたびたび言及してきたが、ジャパンライフは磁気ネックレスの預託商法などを展開、悪徳マルチ商法として社会問題になってきた会社であり、1985年には国会で「ジャパンライフ問題」として集中審議がおこなわれたことまである。そして、2014年9月には消費者庁から文書で行政指導を受けていた。

 にもかかわらず、このジャパンライフの創業者で当時会長である山口隆祥氏が、2015年4月の「桜を見る会」に招待される。そして、ジャパンライフはこの招待状と安倍首相の顔写真を宣伝チラシに載せ安倍晋三内閣総理大臣から山口会長に「桜を見る会」のご招待状が届きました大々的にアピール。ジャパンライフはセミナーでこのチラシをスライドに大写しにし、勧誘に使っていたという。

 ジャパンライフの被害者の多くは高齢者であり、安倍首相と山口会長の関係を証明するこの招待状の存在はジャパンライフに対する信頼材料になった。実際、定期預金などを解約して家族とともに約2100万円を投じた60代女性は、「すごい政治家と付き合っているんだなと、誰も疑わなかった。まんまと口車に乗せられた」と証言している(朝日新聞デジタル28日付)。

 しかもここにきて、この宣伝チラシに掲載されている山口会長の招待状に記された「60」という番号が、「総理・昭恵枠」であることを示す招待区分の数字ではないかということが内閣府作成の2015年の仕様書から発覚。つまり、安倍首相あるいは昭恵氏が山口会長を招待していたとみられているのだ。

 悪徳マルチ商法の会長を、安倍首相あるいは昭恵氏が直接招待していた──。これは非常に大きな問題だが、しかし、昨晩放送の『報道ステーション』(テレビ朝日)では、金曜コメンテーターの野村修也弁護士が「『桜を見る会』に呼ばれたときは2015年の春で、まだ行政処分を受けていなかったんですね」「消費者問題における行政指導というのは、かなり多くの会社に対して頻繁におこなわれてます」「招待を総理枠でおこなったとした場合のその責任について、あの時点でどういう対応をとるべきだったのか」などと発言。本サイトでも既報で紹介したように28日放送の『スッキリ』(日本テレビ)でも、司会の加藤浩次が「4年前にそういう人を入れていたということもアウトなのか、4年前は普通にマルチの商売をしている会長が来たということで、結果そういうことになったという考え方をするのか」などとコメントしていた。

 ようするに、「桜を見る会」に招待した時点では行政指導がおこなわれていたにすぎず、「普通にマルチの商売をしている会長」を呼んだだけで、それを問題にするのはどうなのか。そう主張したいらしい。

 だが、昨日29日におこなわれた参院・地方創生及び消費者問題に関する特別委員会で、こうした安倍首相擁護の詐術を完全にくつがえす事実が指摘された。いや、そればかりか、逆に安倍政権がジャパンライフの被害を拡大させていたことを裏付ける決定的証拠が明らかになった。


担当課長が代わった途端、消費者庁がジャパンライフへの検査取りやめ

 この事実を明らかにしたのは、共産党の大門実紀史議員。ジャパンライフの被害が国民生活センターなどに届きはじめたのは、「桜を見る会」招待の2年近く前、2013年からだが、大門議員によると、消費者庁はこの当時から悪質性を把握し、「本格調査」を検討していたという。

 2013年10月、消費者庁の取引対策課担当職員から山下隆也・取引対策課長(当時)に予備調査報告書が出されているのだが、そこには、被害が甚大になる可能性があり、本調査に移行すべきだという提案が記載されているのだ。

 しかも、2014年5月になると、ジャパンライフの経営が悪化したことなどから、山下取引対策課長は“いま見逃すと大変なことになる、つまり被害者にお金を返せなくなる”として、同課の法令班に対して、被害が広がらないよう立入検査をやるべきだと姿勢を示していたという。

 だが、消費者庁のこうした検査への積極姿勢は2014年7月に一転する。7月4日の人事異動で山下氏が経産省鉄鋼課長となり、経産省大臣官房付だった山田正人氏が取引対策課長になったのだが、そのとたんに立入検査の方針をとりやめてしまったのだ。

 大門議員によると、消費者庁の担当会議で配られた7月31日の「処理方針の確認文書」には、「消費者庁の杉田弁護士」(おそらく弁護士資格をもつ、取引対策課課長補佐だった杉田育子氏のことだと思われる)が立入検査をすべきだと主張したのに対して、山田取引対策課長が“立入検査をおこなうほどの違法事実はない。召喚(呼び出して注意)でいい”と発言したというような、あからさまな調査潰しを物語る記述があるという。

 経営が悪化し、このままではさらに被害を生んでしまう可能性が高いことを把握していたのに、なぜ、新任の山田課長はジャパンライフへの立入検査を見送ったのか──。しかも、重要なのはここからだ。

 大門議員は7月31日の会議で配られたという「要回収」とされた「もうひとつの文書」に言及したのだが、この文書では、ジャパンライフに立入検査はしなくていいということと同時に、こういった文言まで書かれていたことを指摘した。

本件の特異性」「政治的背景による余波を懸念する」「この問題は政務三役へ上げる必要がある

 ここで誰もが、あの文言を思い出したことだろう。そう。森友学園に絡む決裁文書に書かれていた「本件の特殊性」という文言だ。改ざんによって消されたこの文言が、政治家の関与、いや首相夫人である昭恵氏の関与を示す文言であることは論を俟たないが、これとジャパンライフの問題の構図はまったく一緒だったのだ。

 本サイトでは以前から指摘してきたように、ジャパンライフは安倍政権の政治家たちに食い込んでいた。実際、2014年12月には当時の文科相である下村博文にジャパンライフから10万円の政治献金がなされており、さらに、大門議員が入手したジャパンライフのお中元発送先リストには安倍首相や麻生太郎財務相、菅義偉官房長官らの名前が記載されていたという。

 つまり、「本件の特異性」「政治的背景による余波懸念」という文言からも明白なように、被害拡大の懸念がありながら消費者庁がジャパンライフへの立入検査を見送ったのは、ジャパンライフが“政治家案件”であると認識した上での判断だったのである。

 こうしたことにより、ジャパンライフへの立入検査はなされず2014年9月と10月におこなわれたのは文書による行政指導にとどまったのだ


ジャパンライフ立入検査を潰した課長は経産省出身で今井首相秘書官の部下だった時期も

 しかも、大門議員は「桜を見る会」招待をめぐる新たな問題点も指摘していた。ジャパンライフには2016年12月にようやく最初の行政処分(3カ月の一部業務停止命令)が出るが、大門議員によると、この行政処分につながった違法事実の認定で「もっともひどい被害事例が出たのは、2015年1〜3」だった。一方、山口会長に「桜を見る会」の招待状が送付されたのは、2015年2のことだ。

 この事実が何を示すか。つまり、本件の特異性」「政治的背景による余波懸念によって立入検査を見送った上、2015年に「桜を見る会」に会長を招待した結果ジャパンライフに信用を与え、ほんとうならもっと早く食い止められたかもしれない被害をさらに拡大させてしまったのではないか、ということだ。

 大門議員も、このように厳しく追及をおこなった。

「ようするに、ジャパンライフ問題は最初から政官の関与、影響力が延命させてきたわけですけれども、もっともジャパンライフが厳しいときに、最後の荒稼ぎをやろうとしたときに手を貸したのが、この総理の招待状だということになる。これは被害者にとって許せない話だと、私にとっても、これは本当に怒りを感じる話。これは本当に、あとは総理に聞くしかありません」

 一体、なぜ安倍首相は山口会長をどんな付き合いがあって「桜を見る会」に招待したのか。しかも気になるのは、被害拡大の危険性が認識されていた悪徳マルチへの立入検査を見送るという“政治的判断”を打ち出した山田課長の存在だ。山田課長は2009年に短期間ながら経産省大臣官房総務課企画官を務めているが、このとき大臣官房総務課長を務めていたのは安倍首相の懐刀である今井尚哉首相秘書官兼補佐官である。果たして消費者庁の人事に、安倍官邸は関与してはいないのか──。

 「桜を見る会」を端緒に、またも新たに飛び出した重大疑惑。言っておくが、ジャパンライフ問題は、被害者は約7000人、被害総額は約2000億円で豊田商事事件を上回る巨額の消費者被害といわれる重大事だ。安倍首相をはじめ、広告塔となってきた加藤勝信厚労相や二階俊博・自民党幹事長など、徹底した追及が必要なのは言うまでもない。

(編集部)
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●『記者会見ゲリラ戦記』読了

2011年02月20日 13時00分01秒 | Weblog

記者会見ゲリラ戦記』、1月に読了。畠山理仁著。扶桑社新書、2010年12月初版第一刷。

 秀逸な「まえがき」(pp.2~5)、成長物語。記者会見オープン化騒動記。
 
大マスコミの記者は、「・・・フリーランス記者に名刺を渡すことは気が進まないようだった。椅子には置けるがフリー記者には渡せない」。名刺の「交換レートの違い」。「そうした差別を経験した記者が書く本書は、これまで「椅子以下の存在」だったフリーランスの記者が、徐々に「質問する椅子」へと成長して行く物語である」。
 随所に「椅子以下の存在」といった自虐的なフリーランス記者像。記者クラブ所属の記者から見ると、フリーランス記者は「二等市民」(p.95)、「人にあらず」(p.100)、「下々の者」(p.141)、「ボールを投げることもバットを振ることもできない」(p.281)、といったところか。

 記者会見オープン化のトップは、外務省岡田克也大臣(p.14、246)と金融庁亀井静香大臣(p.14、27、82、109、101、163、166、168、236)。この二人が推進。特に亀井元大臣が主催した、フリー記者対象の第二記者会見の方が圧倒的に有益で、「「特オチ」を恐れる記者クラブ側にとっては屈辱的な状況」を生むことに(p.94)。「中には死刑廃止論者である亀井大臣から、「(死刑執行は)当分は行われないと思う」という、現職大臣としては異例の発言を引き出す参加者もいた」(p.102)。第二記者会見は記者だけでなく誰でもよい、その根底には、亀井元大臣「「当たり前ですよ、主権者なんだから」という、ごくごく当たり前の考え方」(p.27)。
 世界の常識「フリープレスの原則(p.16)。海外の記者会見は例外なく「オープン化」。「日本のように「記者クラブ加盟者以外は取材できない」という奇妙な国はない。なぜなら世界のジャーナリズムには「フリープレスの原則」(報道に携わる者は誰もが自由に取材できる)という常識があるからだ」。

 「マスのジャーナリズム」に対して、ユーストリームのようなネット生放送などの「マイクロ・ジャーナリズム」(p.21)が記者クラブ制度に穴をあける。

 枝野幸男行政刷新担当大臣に、神保哲生さんから「なぜ記者クラブは仕分けの対象にならないのか?」(p.45)。

 岡田克也外務大臣、密約問題(p.46)。
 大川興業大川豊総裁と異例の事態(p.83)。グラミン銀行、ブラック銀行。
 座談会「記者オープン化はいつ?」(マガジン9)、大川豊×岩上安身さん(pp。126-154)。「岩上 ・・・毎日新聞の記者だった西山太吉さんたちの時代は、ボスがあのナベツネさん(読売新聞主筆の渡邊恒雄氏)で、霞クラブでの記者会見では、ナベツネさんの席は記者席じゃなく、大臣の隣。記者の方を向いて座る。しかも会見の間中、自分は一言も質問しないで、パイプくわえて、大臣と後輩の記者たちに睨みをきかせていたそうだ。/・・・。/岩上 ホントだよ。西山さんが言っていた(笑)。本人から直接聞いた話。/大川 それ政治記者じゃなくて、フィクサーが表に出てるようなもんですよね。/岩上 そう、それが国民の目にさらされないだけ。・・・。新聞とテレビの情報が頼り。/大川 それ、中継してほしかったなー。/岩上 国民は実態を全然知らされない。どれほど異常な言論空間の中に、日本人はこれまで生きてきたか、ですよ。その象徴的な存在が、ナベツネ氏であったわけです」(p.131)。「畠山 ・・・本当は利益を追求する一私企業にすぎません。その上、権力側から無料の記者室など様々な利益供与を受けている。・・・。/・・・官房機密費がマスコミに流れたという疑惑」。つまり記者クラブは情報を独占することで「報じない」という権力を行使してきた。そして「報じられなかったことは、なかったこと」になってしまう。それは国民にとっても損失です」(p.154)。一方で捏造に乗せられ(乗ったふりをして)バカ騒ぎする小沢問題よりも、記者クラブの密室会見問題・利益供与問題は酷くはないか??
 官房機密費、便宜供与とマスコミ・記者クラブ・(都心の一等地でタダの家賃)記者室との癒着(p.154、161、173、198)。「官房機密費には「記者クラブを含むマスコミ関係者に渡っていたのではないか」という〝疑惑〟がある」(p.269)ことには、記者クラブ・記者室・大マスコミは当然消極的。
 都合のよい情報、捏造された情報をリーク(p.173)。特捜の会見では被疑者の弁解や供述を開示しないと言いつつ、「・・・小沢一郎前幹事長をめぐる「政治とカネ」の事件では、逮捕された石川知裕衆院議員の〝具体的な供述内容が洪水のように報じられていたよね? しかもまるで「取り調べの場にいたかのような内容」が、連日、新聞やテレビで報じられた」(p.173)。「関係者発言」(p.260)とは、どんな関係者?
 我々は騙されている。「マスコミは小沢氏のことを「雲隠れする」「逃げる」と報道し続けたが、小沢氏ほどオープンな形での記者会見を開いてきた政治家を私は他に知らないからだ」(p.264)。岩上さんのWPを見てみればこの点は明確。八丈島の釣り〝事件〟。「小沢一郎という政治家は、新進党、自由党、そして民主党と、記者会見に参加する記者に制限を設けてこなかった。・・・。/・・・。/それでもなお、国民の間には「小沢氏は情報公開に消極的な政治家」というイメージが定着している。それは記者クラブメディアによる国民へのマインドコントロールが成功したからにほかならない」(p.265)。小沢氏は、記者クラブの敵。小沢氏が不要な部分までの政治資金の公開をしていることや、毎週記者会見を開催してきたことなどは決して記者クラブは報じない。「関係者発言・情報」を基に捏造情報を垂れ流すばかり、プロパガンダ。小沢氏に比べて、「菅首相が本気で「自分はオープンな政治家だ」と思っているとしたら、それは極めておめでたい」(p.272)し、そう思わされている我々も同様に極めておめでたい。

 オープンな会見でも参加を断られる寺澤有さん(pp.160-161、178、267、272)。

 千葉景子法務大臣と死刑問題、(p.203、206、209、211)。民主党政権で初めての死刑執行。参議院議員としての任期満了前に駆け込みで執行書に署名。「死刑廃止を推進する議員連盟」に所属する議員だったのに、法務官僚にと取り込まれた哀しい人。しかも、「閉じられた「刑場公開」」(p.212)でフリー記者を騙し討ち。

 
「ボールを投げることもバットを振ることもできない」(p.281)グランドキーパーとして、記者クラブオープン化に向けてグラウンド整備に疲弊(p.282)。ようやくその第一歩、扉がわずかに開いた。記者クラブとフリー記者が対峙するなどナンセンス、なぜなら「本来、報道に携わる者が対峙すべきは権力者だからだ」(p.284)。「記者会見のオープン化がなされた時、ようやく権力と報道の本当の戦いが始まる。既に観客はガチンコ勝負を見るために、すこしずつスタンドに入り出した。記者会見が真剣勝負の場になれば、政治家も記者も技量が磨かれる。ファインプレーも出るだろう。/さあ、一刻も早く試合を始めよう。開かれた日本の民主主義のために」(p.285)。
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●『創(2009年11月号)』読了

2009年12月06日 14時07分28秒 | Weblog

『創』(2009年11月号)、11月に読了。

 対談「蓮池透×鈴木邦男 拉致問題をタブーのままにしていいのか!」(pp.40-49)。

 佐高さんの「筆頭両断!/「公明党を支配するドン」池田大作」(pp.60-61)。

 
鈴木邦男さんの「言論の覚悟」(pp.62-65)。大杉栄、竹中労。

 
香山リカさんの「「こころの時代」解体新書/なぜ〈右傾化〉は回避されたのか」(pp.66-69)。「つまり、すべてはこの3年以内に起きたことだ。安倍氏の登場、国民投票法案の成立、そして田母神旋風が巻き起こる中、誰が「来年にはすべてがひっくり返っているだろう」などと予測しえただろうか」。

 
森達也さん「極私的メディア論 第47回/目玉オヤジの叫び」(pp.70-73)。「ならば言う。当たり前だ。僕は非当事者だ」。
 「この事件の真相については、主任弁護人である安田好弘からも、以前に聞いたことがある。大谷と安田の情報は同じではない。でもカレー鍋にヒ素を入れた犯人が林真須美さんではないということは共通している」。「・・・無罪推定原則は、まずは検察側の犯罪立証を要求している。被告人の犯罪事実を検察側が明確に立証できないならばその段階で・・・被告人は無罪と推定されなければならないのだ。/でも今のこの国の刑事司法には、そんな精神はもう残滓すらない」。「世界的なこの厳罰化の流れに逆行する国の代表が北欧だ。・・・現在はとても良好な治安を実現している」。「8月中旬にはNHK-BSの番組「未来への提言」のロケで、ノルウエーにしばらく滞在した」。

 
清水潔氏(日本テレビ社会部記者)「もうひとつの足利事件報道/「追跡・足利事件」――2年に及んだ調査報道」(pp.102-112)。「被害者の母親からの菅家さん釈放の情報」。被害者のお母さんは「・・・もし菅家さんが無罪であるなら、早く軌道修正をして欲しい。捜査が間違っていたんであれば、ちゃんと謝るべきです。(捜査は)だれが考えたっておかしいでしょう。ごめんなさいが言えなくてどうするの・・・」。

 
対談「安田好弘×青木理 民主党政権下で死刑問題はどうなるのか!?」(pp.112-125)。青木さんの新刊『絞首刑』(講談社)。
 
「飯塚事件で死刑執行した法務省の劣化」について、「1992年に福岡で起きた飯塚事件のケースもそうです。2人の女児を殺害したとされた久間三千年(くまみちとし)死刑囚は」無罪を主張し続けたが、足利事件と全く同じDNA型鑑定による極めて杜撰な鑑定にも関わらず、昨年、死刑が執行。「もし冤罪だったとするなら、無辜の人間を処刑してしまったことになる。恐るべきことですが、その可能性は十分にある」。

 
永六輔[放送タレント]×矢崎泰久[元『話の特集』編集長]ぢぢ放談/第6回 民主党なんていらない」(p.126-133)。政治家は「言葉を学ぶ」が重要なテーマ。政治家向け「ごんべん漢字・熟語」。

 
雨宮処凛さん「ドキュメント雨宮革命/第23回 私の会った「大臣」たち」(pp.138-141)。亀井静香氏、福島みずほ氏。
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●『セブン-イレブンの正体』読了

2009年07月27日 07時56分33秒 | Weblog

『セブン-イレブンの正体』、7月に読了。古川琢也+週刊金曜日取材班著。金曜日。2008年12月刊。

 本の帯には、「年間2兆4000億円を売り上げる世界最大のコンビニチェーン・セブン-イレブン。その高収益の「裏側」はタブーで塗り固められ、大メディアで取り上げられることは決してない。消費者が知らない“流通の覇者”の実像に迫った」。

 「1 〝本部一人勝ち〟の金儲けのカラクリ」の「数百億円を捨てても大丈夫」。元締めが決して損をしないとんでもない会計システム。「もはや「もったいない」を通り越して、「非人道的行為」」(p.6)な怖ろしい程の量の大量廃棄を日々繰り返しても、元締めは決して損をしない。「税法の原則も逸脱」(p.22)した会計システム。さらに、「経営者が自分の店の請求書を見るために、裁判まで起こさなければいけない」(p.23)。最高裁は2008年7月4日、「支払い内容の開示を求める加盟店側オーナーの主張を、全面的に認める判決」(p.36)を当然下した。「二審の判決を完全に覆し、逆に本部側の開示義務が明確に認定された。・・・最高裁がここまではっきり認めた法的責任を否定するのは、もはや困難だ」(p.37)。

 「3 人気商品「おでん」の裏側」の「難しい鮮度管理」。「結局、加盟店の実態とはかけ離れたシステムの矛盾は、「本部は商品廃棄リスクを負わずに加盟店に過剰発注させ、最大の利益を得る」という特殊会計が抱えている問題に行き着くのだ」(p.45)。

 「4 「オーナーを監視せよ」黒い社内体質」の「24時間の監視体制」。「本部社員は・・・一人はレジ前に、もう一人は出入り口の横に仁王立ちしてレジを監視、経営を別にするはずの事業者の人権を無視し、一時間おきに店の売上金を抜き取り続けた。/「刑事みたいなのが立っているけど、何かあったの」/「ヤクザかい、入口にいるのは」」(p.56)、と来店客からの不審な声が上がるほど異様。「・・・まるで暴力団ですねぇ・・・。/・・・二人体制×十二時間交代での監視をさらに継続、二0分から1時間ごとに、レジから売上金の抜き取りを続けた。しかも、車についている会社のロゴマークはテープで隠されていた」(p.57)。堂々とできない理由でもあるのか?
 同章の「「FC会議」の不気味な光景」。「新修社員は・・・肩書きが『管理職』扱いになるので、残業手当が支払われませんでした。・・・/・・・新卒の新入社員が労働基準法上残業代を払わなくてもよい『管理監督者』に該当するわけがない。それを認識しながら経費削減に利用しているとしたら、経営陣や人事労務担当には遵法精神がない」(pp.60-61)。「・・・『FC会議』・・・鈴木会長の講演会が開かれます。/鈴木会長から、・・・などという『目標額』という名のものすごいノルマを課せられるんです。・・・といった季節ごとのイベント商品は酷い。しかも、会長の指示は絶対で皆、『ました!』と答えなければならないのです。・・・1000人以上の社員全員で、不気味な光景ですよ。宗教みたいです。ほかにも鈴木会長にちなんだ著書が出版された際、半強制的に購入させられました」(p.62)。
 世界的二輪レーサー、ノリックこと阿部典史さん(享年三二)はセブン-イレブンの配送車両にはねられて死亡。大広告主に配慮してか、普通であればバカ騒ぎするはずのマスコミが沈黙・・・。一方、「配送業者が強いられている、想像以上に過酷な現実が」(p.81)あるのも事実で、店主だけでなく配送業者や運転手にも異常なノルマ。「6 四六時中見張られる商品配送ドライバー」の「急ブレーキ1回で1回の減点」。「運賃を減らされる一方で、限界を超えた配送ノルマを強いられる――。/配送は一〇〇点満点で評価され、「急ブレーキ一回につき一点」といった具合に、イレギュラー行為があるたびに減点される。・・・配送後「なぜこの店でこんなに時間がかかったのか?」などと問い質される。したがってドライバーは、配送中常時監視されているに等しい」(pp.81-82)。

 「7 〝鈴木敏文王国〟に屈する大メディア」の「印刷段階で記事削除を要求」。「・・・毎日新聞社に圧力をかけて改竄させた、セブン-イレブン本部の暴挙は異常です。・・・その圧力に屈服した毎日新聞社も情けないですね」(pp.90-92)。
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