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(2022年11月22日[火])
私の住む街では、ズブズブ壺壺ヅボヅボな自民党とベタベタな、特にアベ様と〝懇ろ〟だった現職が、自民党から推されて四選を果たしました。何も変わらない、変わろうとしない街です。「政」が統一協会とズブズブ壺壺ヅボヅボでも構わない街、と周囲から見られかねないことを大変に恥ずかしく思います。国政ですが、山口4区や福岡8区など、我が街も「希望」の持てない地域です。〝いま〟の杉並区が本当に羨ましい。
『報道特集』で報道されているように、地方での統一協会汚染・侵食が懸念される一方……、希望の光を見る思い ――― 「地方自治は日本の政治を変える希望になる」。
〝水〟について、民営化ではなく民主化を…水私企業化反対、水道民営化反対。
再度の引用。長周新聞の書評【「私がつかんだコモンと民主主義」 著・岸本聡子】(https://www.chosyu-journal.jp/review/24592)によると、《著者はオランダ・アムステルダムに本拠地を置く政策シンクタンクNGO「トランスナショナル研究所(TNI)」に2003年から所属し、水道民営化問題にとりくんできた。今年6月には杉並区長選挙に勝利し、杉並区初の女性区長になったことが話題になった》。《…そこから著者は、環境保全は民主主義を深めることでこそ実現できると思い至る。環境問題は個人の倫理観で解決できるようなものではなく、環境を破壊しながら無制限に市場を拡大し、持続不可能な大量生産・大量消費を押しつけてくる経済のあり方そのもの、社会の構造が問題なのだ。それを制御し、方向転換させる政治と政策が必要だ、と。》
『●【新自由主義からの脱却を──「脱民営化」が世界のトレンド/とこ
とん共産党】《ゲスト:岸本さとこさん》…民営化ではなく民主化を』
『●水は単なる必要物か?…《ウルグアイとイタリアでは「水は人権」の声が
国民的な運動に発展し、住民投票の結果、憲法の改正も成功させた》』
AERAの対談記事【杉並区長・岸本聡子×作家・中島京子「地方自治は日本の政治を変える希望になる」】(https://dot.asahi.com/aera/2022111700060.html)によると、《──今年6月、岸本聡子さんは、その差187票という激戦を制して、杉並区長に当選した。同区初、東京都でも史上3人目という女性区長の誕生だった。ちなみに東京都の区長の平均年齢は67歳。もっとも多いのは70代というから、48歳の岸本さんは圧倒的に若い。選挙の2カ月前に帰国し、立候補した岸本さんを支援したのは、さまざまな市民グループだった。岸本さんを応援したひとりで、杉並区在住の作家・中島京子さんと、選挙について、またこれからの地方自治の課題と可能性について語ってもらった》。
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【https://dot.asahi.com/aera/2022111700060.html】
杉並区長・岸本聡子×作家・中島京子「地方自治は日本の政治を変える希望になる」
2022/11/21 08:00
(地方自治の課題やこれからの希望について語り合った
岸本聡子・杉並区長(左)と作家の中島京子さん
(撮影/写真映像部・加藤夏子))
これからの地方自治と未来について、岸本聡子・杉並区長と作家・中島京子さんが語り合った。AERA 2022年11月21日号の記事を紹介する。
* * *
──今年6月、岸本聡子さんは、その差187票という激戦を制して、杉並区長に当選した。同区初、東京都でも史上3人目という女性区長の誕生だった。
ちなみに東京都の区長の平均年齢は67歳。もっとも多いのは70代というから、48歳の岸本さんは圧倒的に若い。選挙の2カ月前に帰国し、立候補した岸本さんを支援したのは、さまざまな市民グループだった。
岸本さんを応援したひとりで、杉並区在住の作家・中島京子さんと、選挙について、またこれからの地方自治の課題と可能性について語ってもらった。
中島:こうして二人でお話しするのは初めてですね。岸本さんの存在は本や記事で知っていましたが、区長選に出馬なさったときはびっくりしました。今回の選挙はどういう経緯で出馬なさったのでしょうか。
岸本:人生には「偶然と宿命」があると、いつも思っているんですが、もともと志を同じくした市民グループの方々と長いご縁がありました。私自身は、2022年4月に帰国するまで、20年近くオランダやベルギーに住んで、オランダの政策研究NGO「トランスナショナル研究所(TNI)」に所属していました。環境と地域と人を守る公共政策に関する調査や、社会運動の支援を行っていたんです。
■可能性感じて立候補
中島:私も『水道、再び公営化! 欧州・水の闘いから日本が学ぶこと』を拝読しました。
岸本:水道や電気などの公共サービスの料金が民営化によって上がると、人々の生活に大きな影響を与えます。人権に関わる問題です。こうしたグローバル化の弊害や新自由主義の問題を労働者や環境の視点から問い直す活動を30年近くやっているなかで、日本で同じ関心を持っている人やグループとのつながりができました。日常的にディスカッションを続けていて、地方議員や市民グループの依頼で講師を務めてもいました。
中島:日本の状況への関心はずっと持っていたんですね。
岸本:グローバルな問題を考えるうえでも日本の立ち位置は大事ですし、選挙のたびに仲間と議論していました。そんななかで、日本の政治を変えていくには、やっぱり地方、地域から変えていくことが大切で、そこにこそ大きな可能性があると感じたんですね。そうしたら「杉並区長選がある」と。
作家 中島京子さん(58)/1964年、東京都生まれ。東京女子大学文理学部史学科卒。出版社勤務、フリーライターを経て、2003年『FUTON』で小説家デビュー(撮影/写真映像部・加藤夏子)
杉並区長 岸本聡子さん(48)/1974年、東京都生まれ。アムステルダムを本拠地とする政策シンクタンクNGO「トランスナショナル研究所(TNI)」に2003年から所属。現在は退職(撮影/写真映像部・加藤夏子)
■杉並のレジェンドたち
中島:杉並には児童館の存続や道路の開発、高齢者の居場所、子ども食堂──いろいろな問題があって、それぞれ解決したいと活動している市民グループがある土地柄です。
岸本:はい、いろいろな方が杉並に集まっていて、「あとは候補者だけがいない」と。国政だと議員が直接できることは限られていますが、地方自治は「そこに希望がある」と考えて、この10年、研究者・活動家として取り組んできたので、「絶対、区長のほうが面白そう」と、思ってしまったんです。
中島:私が素晴らしいな、と思ったのは、杉並で長く運動をしてきた、いろいろな人たちがウワーッと集まって、みんなで選挙を作っていくのを目の当たりにできたことです。杉並区は「原水爆禁止署名運動発祥の地」だし、お母さんたちが学校給食の自校調理方式を守ったり、さまざまな活動をしている区民が多いんです。
岸本:私がレジェンドと呼んでいる方々です。
■国葬反対デモに参加
中島:そうした皆さんが集まって、みんなで選挙を作っている──それは岸本さんによって生まれた風景で、選挙そのものがとても面白かった。「杉並っていいところだ」と思えました。
岸本:選挙運動がスタートしたばかりの頃、中島さんが集会に来てくださったでしょう。嬉しかったです。
中島:実際に議会が始まってみて、いかがですか。議会の様子をネットで見ていたら、驚くような質問が出ていましたが、想定内でしたか。
岸本:最初の頃は国葬反対デモに行ったこと、それから参院選の応援のことなどを質問されましたね。私は個人としてデモに行ったんですが、「まるで杉並区民全員が反対しているように思われる」と言われました。
中島:そうは思いませんけど。
岸本:どんなことでも説明するのが大事だとあらためて思っていまして、そこのところは少し意識がいってなかったかなと反省するところもあります。デモのことも西荻の小さなグループが30分くらい歩くだけ、きわめて平和的なものだったんですよ。その日は休みでお天気もよくて、一人の生活者、人間、有権者として「表現しなきゃ」と思って参加しました。
中島:そもそも「国葬に反対しない」というのも政治的な姿勢ですからね。
岸本:選挙応援したのは無所属だった私を推薦してくれた国政政党のなかでも、特に私が信頼している方々で、なんとしても国会に居てもらわなくてはいけないと思って行きました。最後の週末に1日だけ、ひとりの有権者として、行かずにはいられなかった。
中島:区民としては、議会でなぜそうした質問をするのかが疑問でしたが、嫌になったりしませんか?
岸本:代表質問などネットに流れるのはごく一部で、議会の大半はきわめて真っ当なやりとりなんです。勉強になりますし、議員さんの姿勢や論理もわかって面白かったです。
中島:手応えを感じているんですね。
岸本:私には新鮮ですし、区政のプロセスを区民にどうやって伝えようかと考えています。応援してくれた方々にとっても選挙と選挙のあいだが重要なので、区民に区政を伝える仕組みを楽しみながら考えています。
■子どもたちに希望を
中島:この10年、未来を明るく考えられなかったんですが、岸本さんが当選してから「未来がある」と思えてきました。
岸本:「希望」や「未来」ってキーワードですよね。今は戦争もコロナもあって、10年前には東日本大震災や原発事故があった。国際的に見ても危機の連続なので、その中で成長してきた子どもたちが心配なんです。
中島:コロナ禍でも、学校や子どもたちの問題は後回しでした。
岸本:社会に「希望がない」ことについて、自分の世代の責任を感じています。一方で希望と課題は結びついていて、女性の生きにくさや気候変動の問題も、危機でもあると同時に希望でもあると思う。実際、もう変わらないと生きていけないですから。
中島:こうした問題は杉並だけのものではないですよね。
岸本:ヨーロッパで運動している中で生まれた点のような小さな希望が集まって、ドットになり、つながって線に、時には面になるのを見てきました。日本の杉並は象徴的な一つの点ですが、他にも点はあるし、これから生まれてくるところもあるでしょう。そうなったらお互いに希望のヒントを出し合える。地方自治の面白さだと思います。選挙はそのためのツールでしかなく、選挙と選挙のあいだに何をするかが楽しいですよね。
中島:今日は岸本さんから「楽しい」という言葉が何度も出てきたのが嬉しかったです。
(構成/ライター・矢内裕子)
※AERA 2022年11月21日号
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[※ 自公選挙公約「子育て…」小躍りするアベ様…日刊ゲンダイ(2017年12月19日)↑]
アサヒコムの青木美希記者による記事【子の貧困「知らぬふりできない」室井佑月さんがイベント】(https://www.asahi.com/articles/ASM7Y2ST9M7YUTIL003.html)。
《室井佑月さんが、貧困に陥っている子どもや女性たちの支援を続けている。月1回のチャリティートークイベント「女は死なない 大した話じゃないけれど」を開催。会場で集めたカンパをこども食堂などに寄付している》。
『●《むしろ「自民、単独過半数割れ 安倍一強に赤信号」
でしょーよ。》と報じられない…ズルズル消費増税か?』
《【私説・論説室から】老後に貯蓄がいらない国
…日本の生活とどちらが安心できるのか。結論は「もちろんフィンランド」。
即答した。「親の経済力にかかわらずすべての子どもたちが大学まで
行けることは素晴らしい。老後もお金は残らないが、年金で生活できる」…
負担は安心につながる。遠回りに見えて実は確実な道と思うのだが…。(鈴木穣)》
『●同様に、「この28年間の変化は法人税が6兆円…
所得税が6兆円減り、消費税が13兆円増えたことだけなのだ」』
斎藤貴男さん、(消費)税率を上げても「「スウェーデンのような高福祉国家を目指すんだ」なんて、誰も言わない」。だって、消費税で〝没収〟された血税は、大企業の法人税や大金持ちの所得税の埋め合わせに使われたにすぎないのですもの。《そもそも消費税の増税は、不足する社会保障費に充てるのが本来の目的だったはず》(鈴木哲夫さん)…これはどうなっているのか? 《荻原博子さんも「大企業や富裕層が受ける減税の恩恵を、消費税が穴埋めしている…」》と。
「輸出戻し税」や「仕入れ税額控除」…どれ一つとっても、最悪な税制。それなのに、ズルズルと10%へと。
消費税制についてあまり語られないこと…斎藤貴男さん《「仕入れ税額控除」の悪用により脱税。「正社員らに支払う「給与」」が仕入れ税額控除の対象。「いわゆる格差社会、ワーキング・プア問題の重要なテーマである非正規雇用は、他ならぬ消費税が拡大させたという現実をご存じだろうか」》? 非正規雇用は、《他ならぬ消費税が拡大させた》のだ。《派遣に切り替えると合法的に節税できる消費税》。大企業や金持ちにカネが集まるようにおプログラムされた最悪な税制。
《親の経済力にかかわらずすべての子どもたちが大学まで行けることは素晴らしい》…ニッポンと北欧の諸国、どういう社会を目指すべきでしょうか? 「生まれた環境に縛られる、子どもたちの夢」、そんな社会をお望みですか? 日本の消費税制では、《負担は安心につながる》とはいかない。
小田嶋隆さん、《学歴における機会均等なんてものは、もはや建前でさえない》…そんな社会でいいの?
日刊ゲンダイの記事【米軍駐留経費「5倍」要求 ボルトン補佐官が来日時に伝達】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/259543)によると、《ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)が7月21、22日に来日した際、谷内正太郎国家安全保障局長らに対し、大幅な増額を要求。今後の交渉で求める可能性がある増額の規模として、関係者の1人は「5倍」、別の関係者は「3倍以上」と述べたという。日本は在日米軍の駐留経費(思いやり予算)として、2016~20年度の5年間で計9465億円を負担。これ以外に米軍再編関係費なども負担しており、総額は年約6000億円に達する。ボルトン氏がどの予算の増額を求めたかは不明だが、仮に米軍再編関係費なども含めた金額を意味するなら、日本側の負担は一気に3兆円規模となる》。
アベ様らは「思いやる」先を間違ている。税金・血税の使い道が無茶苦茶だ。軍事費を削り、弱者救済や災害復旧、防災にこそ血税を使って下さいな。教育など、未来への投資を充実させるべき。害遊・害交でない、真の外交努力も含めて、それこそが、「安全保障」です。
『●どちらの国に生まれた子どもが幸せだろうか?』
『●子どもたちが「キチンとした教育」を受けることができ、
平和に暮らせる世の中に』
『●「生まれた環境に縛られる、子どもたちの夢」
(『カナエール福岡応援ページ』)』
「番組を見て、そして、そのWPの一つのフレーズ
「生まれた環境に縛られる、子どもたちの夢」を見て、
小田嶋隆さんの本の言葉を思い出しました……
「子供の学力は、低年齢であればあるほど、
親の教育水準および経済状態をストレートに反映…
学歴における機会均等なんてものは、もはや建前でさえない…」
(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2a1cb2eb9e660199cf4fcdc12a4a8d1f)」
『●石坂啓さん「道徳心とか愛国心とかが
コドモたちにとって安全かどうか、なぜ疑ってかからない」』
『●「道徳」を説く文科相がソレってOKなの?
「道徳心とか愛国心とかがコドモたちにとって安全」??』
『●「子供たちの未来が家庭の経済事情によって
左右されることのないよう」な社会を目指すその先に・・・』
『●「学費“無償化詐欺”…選挙の公約が早くも骨抜きで「詐欺的」」…
アベノサギに何度も騙される方の大問題』
『●一体何をどれ程「思いやらされている」?…
「われわれはカネを出さない。どうぞ米軍は撤退してください」』
『●平和憲法・専守防衛の下で、愚かしい過剰な「思いやり」や
在日米軍特権を差し出してまで…そんな「不公平」は不要』
『●自公選挙公約「子育て…」…その結果、
「日本の子供の貧困は「途上国並み」と断じられたのに等しい」』
『●室井佑月さん「いわれるまま武器を大人買いできるほど、
この国には余裕があるのか?」…トンデモな「大人」』
『●「米ラスベガス・サンズに日本に参入する免許を与えるよう
強く要求」されておきながらアベ様は平気で…』
《トランプ大統領は9月26日の記者会見で、こうも明言している。
「日本は膨大な量の軍事装備品を買うことになる」
「(日本は)私のために尽くさなければいけない。われわれはこんな
巨大な貿易赤字はいらない。もっと(米国製品を)買わなければいけない」
(しんぶん赤旗9月29日付)
トランプ政権は今年、厳しい規制をかけてきた攻撃型無人機輸出の
規制を緩和する新方針を打ち出している。一方、安倍政権も、朝鮮半島の
平和に向けた流れなどは一切無視し、防衛省の2019年度軍事費の
概算要求においても過去最大となる約5兆3000億円を要求。ここには、
トランプ大統領から強力なセールスがあった弾道ミサイル迎撃システム
「イージス・アショア」の導入費なども含まれており、政府はこの導入理由を
「北朝鮮のミサイル対処」としている。
カジノに貿易、武器購入まで……。トランプに尻尾を振ることしかできない
“忠犬”の安倍首相によって、日本はどこまでも売り渡されつづけていく
のだろう》
『●アベ様の《国民観、人間観には共通点が多すぎる…
彼の目には私たちが己の財布、兵力、労働力だとしか…》』
『●「どっからどうもってきて出すのか」…軍事費を削り、
弱者救済や災害復旧、防災にこそ血税を使って下さい』
『●対外有償軍事援助FMS…《アメリカからの援助》?
アメリカへの「援助」、狂気な「思いやり」の一種?』
「《首相自身も、防衛費を「GDPと機械的に結びつけることは適切ではない」
として、GDP比1%以内に収める必要はないと明言している》…
2%なんて声も聞こえてくる。でも、軍事費を削り、弱者救済や災害復旧、
防災にこそ血税を使って下さいな。
教育など、未来への投資を充実させるべきだ」
『●《アメリカから兵器を買い過ぎたために、
安倍政権は防衛予算が不足し、日本企業への支払い》が不能に…』
「対外有償軍事援助(FMS)で、《アメリカから兵器を買い過ぎたために、
安倍政権は防衛予算が不足し、日本企業への支払いが出来なくなっている》
…なんて、最早バカでしょ? アメリカへの巨額「援助」、狂気な「思いやり」。
真の右翼や極右の皆さん、よく黙っていられますね」
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【https://www.asahi.com/articles/ASM7Y2ST9M7YUTIL003.html】
子の貧困「知らぬふりできない」室井佑月さんがイベント
青木美希 2019年7月31日11時40分
(室井佑月さんらが子ども食堂などの支援のために始めた
トークイベント=2019年7月11日午後7時43分、
東京都新宿区歌舞伎町1丁目、青木美希撮影
作家・タレントとして活躍する室井佑月さんが、貧困に陥っている子どもや女性たちの支援を続けている。月1回のチャリティートークイベント「女は死なない 大した話じゃないけれど」を開催。会場で集めたカンパをこども食堂などに寄付している。乳がんであることを告白した室井さん。次回8月5日のイベントの3日後に入院する。
「知らないふりするひきょう者になりたくない。何とかしたい」。
室井さんは子どもの貧困についての報道を見て、そう思ったという。子どもの貧困率は13・9%(2015年)で、7人に1人が貧困状態。ひとり親世帯の貧困率は50・8%――。「朝と夕方とダブルワークをしても食べていけない」などの実態を知り、評論家小沢遼子さん、アイドル・戦慄(せんりつ)かなのさんに声をかけ、6月にイベントを始めた。「見渡すと大変なことになっている。すぐにでも手を差し伸べなければいけない人たちがいる」との思いだった。
3人で来場者と互いの近況や悩みなどを話し合う。
7月11日の第2回イベントには99人が参加。来場者から「非正規教師をくびになった」「教師がいじめを見てみぬふりをする」などと深刻な声があがった。利益とカンパ合わせた約18万円を、東京都大田区の近藤博子さんが運営する子ども食堂「気まぐれ八百屋だんだん」に寄付した。
「困難を抱えた子どもたちもおります。保護者が、生活の基礎を伝えられない場合もあります。いただいたご寄付はこども食堂での、季節の行事食のデザートの購入などに充てさせていただきたいと思っております」。近藤さんからはお礼のコメントが寄せられた。
「乳がんになっちゃったのよ」。この場で、室井さんから「告白」があった。第3回のトークイベントの3日後に入院することを明かすと、会場からは「がんばれー」と声援が飛び、拍手がわき起こった。
室井さんは「来場者には『子どもたちを救いながら自分が救われる思いがした』という人もいた。困っている人たちを専門家の団体に結びつける場にもなれば」と話している。
イベントは歌舞伎町1丁目のロフトプラスワンで午後7時半から。前売り3千円、当日3500円。1オーダーが必要。チケットはhttps://eplus.jp/sf/detail/3025510001-P0030001P021001やファミリーマートで。(青木美希)
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子どもの日を大きく過ぎてしまいましたが…琉球新報の【<社説>こどもの日 社会全体で育てよう】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-712932.html)。
…と、その前に。大朗報。素晴らしい!! 百田尚樹氏らデマ屋・ヘイト屋に…。
沖縄タイムスの記事【本紙・阿部岳記者に「日隅一雄賞」奨励賞 高江ヘリパッド問題を発信】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/250135)によると、《表現の自由や情報公開などに力を入れる個人・団体をたたえる一般社団法人「日隅一雄・情報流通促進基金」(東京都)は10日までに、「第6回日隅一雄賞」奨励賞に沖縄タイムス北部報道部長の阿部岳記者(44)を選んだ…同基金は、受賞理由として米軍基地を巡る報道と執筆活動を挙げ「沖縄の現場の状況を精力的に取材し、全国に発信した」と評価した。阿部記者は「高江の山奥に封じ込められていた国家の暴力の実態を、特に本土の人々に伝えたくて本を書いた。本土側で評価していただいたことはとても光栄で、励まされる」と話した》。
『●追悼・日隅一雄さん』
『●百田尚樹氏、沖縄の地で「デマを並べ、
沖縄への米軍基地集中を正当化」…態度・人間性・思考のお粗末さ』
さて、本題に戻って。
《沖縄の未来を担う子どもたちの夢や希望をかなえられる社会でありたい。沖縄県の子どもの貧困率は29・9%で、3人に1人が貧困状態だ。ひとり親世帯に限れば58・9%に達する。子どもの貧困を放置すると、生活面だけでなく進学や就職にも大きく影響する。子どもの貧困は親だけの責任ではない。社会全体で子育てをする環境を整える必要がある》。
『●沖縄県「子どもを育てている県内世帯の3分の1以上が貧困」
…アベ様らは「思いやる」先を間違ている』
「■湯浅誠さんによると(大竹まことゴールデンラジオ 2016年2月9、
https://www.youtube.com/watch?v=lJNG1tPoapQ)、県別での
データ公開は画期的。沖縄県が先駆的。一方、内容は衝撃。
全国平均16%、沖縄は30%。 @BARANEKO @dd_hassie
沖縄タイムス 沖縄・子どもの貧困(13)母子3人、食費1日200円」
未来への重要な〝投資〟…《子どもの貧困は親だけの責任ではない。社会全体で子育てをする環境を整える必要がある》というのに、アベ様や沖縄イジメを繰り返す最低の官房長官らときたら…。番犬様を「思いや」れば、沖縄の子どもの貧困問題は解決するのですか?
『●一体何をどれ程「思いやらされている」?…
「われわれはカネを出さない。どうぞ米軍は撤退してください」』
『●「思いやり」に溢れた、番犬様にとっての「天国」ニッポン
…子どもの貧困問題などは置き去り』
《日本が負担する在日米軍経費は米兵の光熱水料まで含まれ、
本年度五千五百六十六億円。基地を抱える各国中、
ダントツの負担額、負担割合である。加えて高速道路の
「ただ乗り」だ。米兵の天国ではないか》
「《トランプ次期米大統領が主張する「安保ただ乗り論」》どころか、
番犬様こそがフリーライダー…アベ様によるとんだ「思いやり」。
《七億二千九百万円…五千五百六十六億円…》って、ニッポンの
子どもの貧困を見捨てて、どれだけ番犬様を思いやっているのか?
番犬様にとっての《天国》ニッポン。《基地を抱える各国中、
ダントツの負担額、負担割合》って、番犬様は内心ほくそ笑んでいる
でしょうに。真の右翼や極右の皆さんは、アベ様の自公政権を
恥ずかしいとは思わないのでしょうかね?」
「住民分断」「沖縄差別」を恥じぬアベ様ら。沖縄県の「子どもを育てている県内世帯の3分の1以上が貧困」…アベ様らは「思いやる」先を間違えている。人殺し・戦争のための「番犬様」にふんだんに「思いやる」前に、やることがあるはず。
『●アベ様は「沖縄の方々の気持ちに寄り添いながら、
基地負担の軽減に全力を尽くす」…って、はぁ?』
『●稲嶺進さんの「この8年の実績と誠実な姿勢は、
多くの市民が認めている」(目取真俊さんのブログ)』
『●名護市長選後の「アメとムチ」…勝たせてはいけなかった新市長と
負けさせてはいけなかった稲嶺進さん』
『●「米軍再編交付金を政府は再開…。なんじゃそりゃ。
あんたは鳥取城を兵糧攻めで落とした秀吉か!」』
「《札束の力で自治体をねじ伏せ、住民を分断させる恫喝(どうかつ)政治。
これ、民主主義なんですか》? 勝たせてはいけなかったのに…
大変に残念だった名護市長選の結果。「アメとムチ」の露骨なサツタバ
恫喝政治…。ニッポンに…、少なくとも沖縄に民主主義は無い。
《それでも名護市は交付金に頼らない行政を貫いて、全学校への
冷房設置や校舎の耐震化、小中学生の医療費無料化まで実現させた》…
負けさせてはいけなかった」
『●速攻辞任…県民の命は政局の取引材料ではない。
政府が真剣かどうかは、選挙後に分かる。(阿部岳)』
『●横田一さん名護市長選ルポ:
「詐欺集団の安倍自民党が“フェイク演説”で市長ポストを騙し取った──」』
「さて、この名護市長選について、ルポ冒頭の、横田一さんの
この一言に尽きる…《詐欺集団の安倍自民党が“フェイク演説”で
市長ポストを騙し取った》。やはり、《前代未聞の詐欺的手法で当選》の
勝たせてはいけなかった新市長と、一方、負けさせてはいけなかった
稲嶺進さん。「本土」の自民党国会議員による〝フェイク演説〟…」
『●最低の官房長官のフェイク言説「基地容認の民意」は「架空の代物」
…それに悪乗りするアベ様広報紙』
『●決裁文書書き換えという犯罪…「最低の官房長官」が
沖縄に向けて言い放った「法治国家」を取り返さねば』
『●辺野古高江裁判とヒラメ…《「人権のとりで」としての
司法がその役割を果たさず、行政と一体化すれば…》』
名護市長が交代したとたんに、交付金を出す…。あまりのアザトさではないか。最低の官房長官は《法治国家》とか、《民主主義》などと口に出せる「政」をやっているのか? 勝たせてはいけなかった新市長と負けさせてはいけなかった稲嶺進さん…。
『今日の東京新聞』(http://a-tabikarasu.hatenadiary.com/)から、いつもすいませんが、【稲嶺前名護市長「非暴力で抵抗」 辺野古で座り込み】(http://a-tabikarasu.hatenadiary.com/entry/2018/04/29/133623)によると、《2月の沖縄県名護市長選で、米軍普天間飛行場…の名護市辺野古移設反対を訴えて敗れた稲嶺進前市長(72)が、辺野古での抗議の座り込みに参加している。今月25日には県警機動隊員に強制排除された。「市長権限はなくなったが、非暴力の抵抗を続ける」と決意を新たにする》。
『●斎藤貴男さん「人権を否定することに喜びを感じている
変質者集団」…「人権の砦」のはずが最「低」裁…』
『●「菅官房長官は徹底抗戦の姿勢を崩さない翁長知事を
念頭に、「わが国は法治国家だ」と牽制」だって!?』
『●新作『標的の島~風かたか~』の監督・三上智恵さん、
「あなたが穴をあけた森はもう元には戻らない」!』
『●「歳出抑制が狙い」ならば、教育破壊ではなく、
「害遊」のカネバラマキ「害交」こそ何とかしなさいよ』
『●未来に投資しない国: 「そういうせりふは、
ハコモノではなく、子どもたちのために言ってほしいものだ」』
『●そもそも、子どもたちのためにこそ
「ドブガネしている」税金を使ったらどうなのか?』
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【https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-712932.html】
<社説>こどもの日 社会全体で育てよう
2018年5月5日 06:01
きょうは「こどもの日」。沖縄の未来を担う子どもたちの夢や希望をかなえられる社会でありたい。
沖縄県の子どもの貧困率は29・9%で、3人に1人が貧困状態だ。ひとり親世帯に限れば58・9%に達する。子どもの貧困を放置すると、生活面だけでなく進学や就職にも大きく影響する。子どもの貧困は親だけの責任ではない。社会全体で子育てをする環境を整える必要がある。
県は2016年度を「子どもの貧困対策元年」と位置付け、対策に乗り出している。国の補助金を活用し、子ども食堂などの交流の場を約130カ所整備した。各地に設けた無料学習塾は17年度の受け入れ数が700人を超えた。県民の寄付を財源に給付型奨学金も創設した。
とりわけ親から子への「貧困の連鎖」を断ち切ることが大きな課題となっている。
親も貧困の環境で育ち、入浴習慣や偏りのない食事の大切さを知らなかったり、障がいやストレスを抱えて子どもに教えられなかったりすることが多いという。
低収入などの理由で親が遅くまで働く子ども向けに、放課後から夜まで大人と過ごす「もう一つの家」づくりが全国で進んでいる。歯磨き、手洗い、宿題、食事の後片付けなど生活習慣を確立させる。こうした取り組みが子どもたちの「生きる力」に結び付くのだという。県は先行事例を積極的に取り入れてほしい。
子どもの貧困対策として、一人でも多くの子を進学させる取り組みが進む中、妊娠を理由に高校を自主退学する例がある。若年妊産婦向けに学業と子育てを両立できる仕組みづくりが急務だ。
会員制交流サイト(SNS)をきっかけに、犯罪に巻き込まれる子どもが増え続けている。
警察庁によると、昨年1年間にSNSをきっかけとして性犯罪などの被害に遭った18歳未満の子どもは1813人で、統計がある08年以降で最多だった。
スマートフォンの普及が子どもにも広がる中、SNSで知り合った相手に、自分の裸を撮影して送るよう強要される「自画撮り被害」が増え、児童買春は13年の226人の倍近い447人だった。
被害者は高校生が51・9%で過半数を占めた。中学生は37・3%、小学生は2・3%。8歳の小3女児は、ユーチューブで知り合った相手に自分で体を撮影した写真を送らされていた。
子どもたちを犯罪から守るため、学校や家庭でインターネットやSNSを適切に使いこなす知識をどう教えるかが課題だ。
家庭にも問題がある。母親の3人に2人は子どもと遊んでいる最中にスマートフォンをいじっているという。玩具販売会社のアンケート結果で明らかになった。目の前の子どもとしっかり向き合って、成長を見守ってほしい。
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[※ 報道特集(2017年7月8日)↑]
前編はコチラ:
『●大見得・啖呵「議員辞職」を有言実行しない
《病的な嘘つき》アベ様…前川喜平氏の人間性と彼我の差』
リテラの対談記事の後編。【室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第7回ゲスト 前川喜平(後編)/前川喜平・前文科次官が安倍政権の愛国教育、親学を痛烈批判! 室井佑月に立候補を薦められた前川氏の答えは…】(http://lite-ra.com/2017/09/post-3473.html)。
《その官邸から受けた圧力が具体的に語られ、安倍政権の推し進める戦前回帰政策や親学についても前川氏の鋭い批判的分析が飛び出した。さらに、前川氏が貧困問題に向き合うきっかけになった幼少期の体験や、今後、前川氏がどんな活動をしていくつもりなのか、という話題も》。
前編を読んで、まず感じたことは、大見得・啖呵「議員辞職」を有言実行しない《病的な嘘つき》アベ様…事務次官としての自分の責任を明言する前川喜平氏の人間性と彼我の差、ということ。《室井 やっぱり人間の品格が違うんだな》、全く同感。
その後編では、壊憲し、(非)特定秘密保護法、戦争法、平成の治安維持法、そして、「森友捜査ツブシ」のための我欲選挙…文部行政・教育破壊に係わる、ここで議論されている《戦前回帰政策や親学》などなど、全てのアベ様の「政」のデタラメさであり、危険さ。反アベ様政治派・反自公政権派としては、なぜ自公お維トファが支持されるのか、理解に苦しむ。アベ様の関わる全ての事柄がオゾマシイのだけれど…。
『●「裸の王様」アベ様大好きなニッポン臣民…
「戦争やりましょうよ! 死の商人へ!」で内閣支持率アップ…』
『●やるべきは「解散・衆院選挙」ではなく、まずは、
アベ様の大見得・啖呵「議員辞職」の有言実行だ』
『●「森友捜査ツブシ」: 大阪地検特捜部、いま直ぐに動け!
マスコミも、いま「黙秘」してはいけない!!』
『●《推定ウン千万〜1億円弱も払って出した》「ト」な広告…
出稿側も「ト」なら、掲載側も「報道」の放棄』
『●メディアの仕事を見失い、「自制心と自浄作用を
失ったマスコミ権力」=「下足番」・読売、広報紙・産経』
『●本来国会を去るべき、「戦争ゲームに興じる子ども」
「病的な嘘つき」がアジアやニッポン「国民の脅威」』
『●室井佑月さん、「民進党のせいで負けたってこと、
民進党の人たちだけがわかってないのか?」』
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【http://lite-ra.com/2017/09/post-3473.html】
室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第7回ゲスト 前川喜平(後編)
前川喜平・前文科次官が安倍政権の愛国教育、親学を痛烈批判! 室井佑月に立候補を薦められた前川氏の答えは…
2017.09.24
(前川喜平氏と室井佑月)
前川喜平・前文科事務次官をゲストに迎えた室井佑月の連載対談「アベを倒したい」。前編では、加計問題の経緯、安倍政権のお友だち優遇政治と官僚支配のやり口を改めて振り返った後、「加計問題以外に官邸から圧力を受けて教育行政が歪められたと感じたことがありますか」という室井の質問に、前川氏が「あります」と答えたところで終わった。
後編では、その官邸から受けた圧力が具体的に語られ、安倍政権の推し進める戦前回帰政策や親学についても前川氏の鋭い批判的分析が飛び出した。さらに、前川氏が貧困問題に向き合うきっかけになった幼少期の体験や、今後、前川氏がどんな活動をしていくつもりなのか、という話題も。「政治家かコメンテーターになって!」と迫る室井に、前川氏はどう答えたのか。
安倍政権の問題点と、前川氏の誠実な人柄が伝わってくるこの対談、ぜひ最後まで読んでほしい。
(編集部)
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室井 加計学園問題以外にも、圧力を受けて行政が歪められたというのは、具体的にどういう件でのことだったんですか。
前川 いくつかあるんですが、ひとつは文化功労者や文化勲章受章者を選ぶ審議会の委員の人選です。委員を選任するには閣議の了解が必要なので、官邸に相談した。すると審議会の委員候補者を2人差し替えられて。その1人はあきらかな理由がありました。それが「安保法制に反対する学者の会議に入っているから外せ」というものでした。しかし、その人の専門知識が必要だから、委員にしようとしただけです。安保など何も関係ない話なのに、「反対の人間は入れるな」なんて言われました。
室井 政府の審議委員とか第三者委員とかは、思想チェックがあるとは思ってましたが、やっぱりね。政府や政策に批判的だと入れないんだ。怖い。思想や政策とは関係ない、文化系の専門家なんですよね。政治に関してモノが言えなくなるってことですから、本当に怖い。
前川 もうひとつは、2015年に世界遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」です。世界遺産への推薦案件は通常、文科省の外局である文化庁の文化審議会で審議するのですが、2013年は審議会で「長崎の教会群とキリスト教関連遺産を推薦」という結論となった。これを押しのけて軍艦島などの「明治産業革命遺産」が出てきたんです。しかし、安倍首相の地元・山口県の松下村塾は八幡製鉄所(福岡県)や軍艦島との関連性はないし、軍艦島は保全措置さえ取られていない。ところが、これを加藤康子さんという女性が中心になって、官邸と一体になって強力に進めたんです。
室井 加藤さんって、亡くなった加藤六月議員の娘で安倍さんの幼馴なじみなんでしょ。それで安倍ちゃんが「俺が(世界遺産登録を)やらせてあげる」と約束しちゃったという。
安倍政権の道徳教育は、戦前の国体思想、教育勅語につながるもの
前川 そのようですね。内閣官房は文化審議会とは別の有識者会議を設けて「明治日本の産業革命遺産を推薦する」と言ってきた。最後は官邸主導の政治決断となり、「長崎教会群」ではなく「明治産業革命遺産」が選ばれたんです。初めから結論は決まってたんですよね。そのときに官邸で中心になって進めた人物が、和泉さん(洋人・首相補佐官)。そして一緒になって進めた内閣官房参与が木曽(功)さん、文科省で私の先輩なんですけどね。これは官邸が強力に推し進め、あらゆる政治力・外交力を駆使して勝ち取った。行政が歪められた、かなり怪しい案件です。
室井 それに抵抗した西村さん(幸夫・日本イコモス委員長)が辞めさせられたんでしょ。それも和泉首相補佐官が「外せ」と圧力をかけて。
前川 詳しいですね(笑)。和泉さんの横やりで、西村さんは文化審議会の委員から外されたんです。「産業革命遺産」を推進したのは、当時の内閣官房の地域活性化統合事務局で、その局長が和泉さんです。世界遺産は、ユネスコの諮問機関であるイコモスが審査するんですが、その審査はかなり厳しいことで知られているんです。富士山を指定するときも、難儀したくらい。明治産業革命遺産は普通に考えるとまだ登録できる状態じゃなかった。それでもかなり強引に推し進めた。和泉さんにとっては、日本イコモスはただの邪魔者だったんでしょう。
室井 理由はお友だち優遇ともうひとつ。“明治”をクローズアップさせ、美化、正当化したい安倍さんの趣味もあったのかな。大日本帝国はよかった、みたいな。
前川 そう思います。戦前日本の植民地主義的な膨張主義の根っこは松下村塾にあると言ってもいいし、日本の膨張主義政策を支えたのが産業遺産。それで韓国が大反対した。軍艦島は徴用工が強制労働させられた場所で、それを無視して世界遺産登録するなんて、批判があるのは当然でしょう。
室井 「産業遺産」にしても根っこでは全部つながっていると思います。安倍さんの思想と一致するもの。日本会議が「明治の日」をつくろうとしたり、明治をテーマにした映画なんかを支援すると言ったり、福井国体に「明治150年」と付けようとしたり。それと前川さんの専門だと思うんですけど、安倍政権は道徳教育、愛国教育、教育勅語の問題など、すごい力を入れてきてるじゃないですか。
前川 教育基本法改正や道徳の教科化ですね。もうひとつ大きな問題があります。それが家庭教育の重視です。国民はまだはっきりと問題として認知していないと思いますが、家庭での教育こそが大事なんだという考え。
室井 「家庭教育支援法案」もありましたね。これまた安倍ちゃんが言い出したみたいですけど、親が国を敬うよう教育しろとか、子育ての喜びを実感しろとか、家の教育に介入しようとしている。
前川 その背景には日本の復古的な家庭教育、そして「親学」がある。親学というのは、子どもに問題があるのは「親がしっかりしてないからいけない」という考え方です。しかし、いくら「しっかりしたい」「がんばりたい」と思っていても、余裕のない親はたくさんいる。そういう問題を解決しないで「親がいけないんだ」と親の責任にして押し付ける。結局、それでは貧困や母子家庭であえぐ子どもたちを救うことにならない。“親がしっかりすればいい”なんて論理は、つまり“社会的なケアなど必要ない”と言うのと同じです。しかも親学は、「家族が大事なんだ」という考え方でもある。私は個人主義だから個人が社会の単位だと思っていますが、しかし親学は“家族が社会の単位”という考え方です。個人であることよりも家族の一員、一族の一員であることが大事だという。この家族主義的考え方は、じつは、戦前の国体思想でもある。戦前の教育勅語で示されている考え方です。そして、そのベースには家父長制の家制度があった。そこでは親孝行こそ最大の美徳になる。家族なんだからという理屈ですべてを吸収してしまう。そして日本国は、大きな一つの家族だ。その本家の本家の総本家が天皇家で、辿れば天照大御神。すべての国民は天照大御神の子孫であり、天皇家の分家の分家の分家だ、みたいなね。こうして「孝」と「忠」が一本につながる。こういう家族国家観に基づく教育が安倍さんが進めたい道徳教育なんだろうと思います。
現在の日本社会では、新自由主義と国家主義が補完しあっている
室井 ってか、家庭のなかのことまで国に命令されたくないよね。親孝行しろとか、虐待したり育児放棄する親にどうして孝行しなくちゃいけないの? 想像力がないんじゃない? しかもいま「2分の1成人式」なんてのもあるし。10歳まで育ててくれてありがとう、なんて親に感謝させる作文を読ませるんですよね。そんなこと強制されるなんて、すごい気持ち悪い。しかも全部家庭でなんて、国民に対する政府の義務放棄でしょ。だから民間やボランティアで「子ども食堂」なんかをやる必要が出てくる。前川さんもボランティアで貧困の子どもたちの学習支援をしてるんですよね。でも、それって本来、政治や行政がやらないといけないはずだとも思います。
前川 そうです。子育ては家庭がするもので、社会的なケアは必要ないという考え方は、弱い家庭は崩壊していい、崩壊した家庭から子どもが放り出されるのは仕方がないと言っているのと同じです。弱肉強食の競争で負けたのは自己責任だという新自由主義的な考え方です。さらに新自由主義と国家主義的なものが補完しあってしまっているのが現在の日本社会です。しかし弱肉強食では格差は広がるばかりですし、人権もないがしろにされる。そうした国民の権利を守るためにこそ、政府があるはずなのですが。
室井 新自由主義と愛国心。最悪のコンビですね。子どもや弱者のケアを放棄したら国の仕事って何もないじゃない。でも、文科省はやっぱり弱いですよ。文科省は子どもの教育を管轄する省庁でしょ。それなのに、安倍ちゃんの弱者切り捨てや愛国教育や思想を止められていない。それに教育費も世界レベルで考えて下の下でしょ。子どもやその教育にお金を使っていない。前川さん、これも専門でしょ。たとえばフランスでは子どもをいっぱい産むと税金安くなるじゃないですか。日本もそうそればいいじゃないですか? 育児手当とかもいいけど、3人以上子どもを産めば無税とか。そして大企業と金持ちがきちんと適正に税金を払う。
前川 本当にそう思います。先進国のなかで比べても、公財政支出教育費という国と地方の教育に対する支出が最低レベルです。特に高等教育。大学や専門学校に行くのに、個人のお金がかかりすぎる。さらに貧困も進み、税金を納める水準に達してない人も多い。いま、子どもの6人に1人はシングル家庭です。とくに母子家庭の半分の家庭は貧困ラインの下だと言われています。
室井 私もシングルで子育てしましたけど、稼げたのはたまたま運に恵まれてラッキーだっただけ。だから、手っ取り早く大企業から税金を取って、困っている人に回してほしい。子どもって国の財産じゃないですか。そこにスポットが当たっていないのはおかしい。政府の役割って、弱者のことを考えることだと思うんです。でも安倍政権がやってることは、それと真逆じゃないですか。
前川 私もそう思います。室井さんのように考える人が増えるといいんだけど、やはり強い人、大企業からはお金を取らなきゃいけない。日本は小さな政府になりすぎているんです。政府に役割を果たさせるためにも税金は取らないと。
室井 いまは大企業は税制で優遇されて、ほとんど税金を払っていない。安倍さんのお友達にはバンバン補助金を出す。企業や富裕層、お友だちだけ優遇っておかしいです。一方で弱い人からはむしり取ろうとしているし。
前川 政治権力も世の中もお金で動いていますから。お金を持ってる人が政治を動かして、自分たちに都合のいい政治する。メディアも同じ。ですからいま一番必要なのは、所得や富の再配分だと思います。この30年間ずっと、新自由主義的な経済政策、財政政策が続いていて。中曽根さん(康弘・元首相)のころからですね、金持ち優遇は。法人税を下げ、所得税も相続税も最高税率を下げてきた。金融資産を運用して得た所得には低い税率しか適用されない。お金持ちや大企業はどんどん儲かるようになっている。さらにいま、金持ち優遇にほかならないと思っているのが「教育資金一括贈与制度」です。祖父母が孫の教育費を贈与するという、一見もっともらしいものですが、孫1人に1500万円をぽんと無税で贈与できるんです。孫4人なら6000千万円。さらに結婚子育て資金の一括贈与制度もある。これも上限1000千万円。この2つの一括贈与制度を使うと、ひとりの子どもや孫に、2500万円まで贈与税も相続税もなしに財産を分けられる。こんなことができるのはお金持ちしかいないわけで、金持ちの相続税節税対策にフル活用されているんです。
室井 お金持ちの祖父母がいれば潤沢な教育費をもらえるけど、貧乏ならダメってことですよね。ますます格差が広がるし、貧困が世代間で連鎖するという典型じゃないですか!
前川 その通りです。
恵まれた家庭に育ったことで、生まれながらの格差はおかしいと感じるようになった
室井 前川さんって、出会い系バー通いは貧困の実地調査で、夜間中学支援も貧困の問題でしょ。日本の最大の問題は貧困の格差だっておっしゃってもいます。私も本当にそう思いますが、いつごろからそんな風に考えるようになったんですか?
前川 この30年間ほどです。それは政府が格差拡大の政策を取り続けてきたことにある。教育に関してもそうです。国立大学の授業料はすごい勢いで高額化してきました。私が東京大学に入った1973年の授業料は1年間で1万2千円で初任給1カ月よりも少ないくらい。その2年後には3倍の3万6000円になり、いまや53万5800円です。かつては、お金はないけれど優秀な人は国立大学に行けた。しかしいまでは、貧困家庭は塾にも行けないなどの環境面からも、なかなか学力向上ができない。私立より国立大学に行っている学生の親の方が金持ちだったりする。教育にお金をかけられる親の子どもたちしか国立に行けない。これは地方の高校にも言えることなんです。地方の公立高校はお金があって学力が高い子が行き、落ちた子が私立に行く。そして私立のほうが授業料は高い。私立に行っている子の親のほうが年収は低い。そういう逆転現象が起きているんです。
室井 わかる。私にも高校2年生の息子がいるけど、その友だちを見ていてもそういう傾向はあります。でも、前川さんは官僚トップの事務次官まで登りつめたエリートなのに、なぜそんなに弱者に寄り添う、まっとうな考え方になったんですか?
前川 それは幼少期の体験にあるかもしれない。私の生まれは奈良県のど田舎の秋津村(現・御所市)というところなんですが、そこの地主の家だったんです。よく覚えているエピソードがあって。小学1年生1学期の成績が、体育以外全部5だった。そうしたら、私のばあさんが校長のところにねじ込んでね。「なんで体育が4やねん!」と。すると2学期から、体育が5になっちゃった。秋津村での一強体制です。しかもばあさんは同級生が私を「きへいちゃん」って呼んでいるのを聞いて、その親に「おまえの息子はけしからん。きへいちゃんって馴れ馴れしい。ぼんぼんって言わせろ」と怒ってね。でも子ども心に「これはおかしい」と思いましたよ。ばあさんの行動に対して批判的な目を向けていたんですね。周囲には被差別もたくさんありますから、その人たちが不当に扱われているのも目の当たりにして。そういう社会構造の矛盾みたいなものを、小さいときから感じていました。それって、おかしいなと。子ども同士で喧嘩しているのに、親が謝りにきたりね。生まれたときから小さい世界だけど、カーストの上だった。生まれながらの格差はおかしい。そんな感覚が小さいときからありました。どうもその辺から目覚めていったんでしょうね。
室井 同じような恵まれた環境にいても、安倍さんとは全然発想が違う! 安倍さんはちっちゃいころから自分が特別な人間だと勘違いしてたのに、前川さんは逆に社会構造の矛盾に気がついたわけでしょう。やっぱり人間の品格が違うんだな。その違いって、話しぶりにも出てますよね。安倍さんなんて、自分に都合の悪い質問されたら、すぐ逆ギレするけど、前川さんはどんなに意地悪なことを言われても冷静に毅然と答える。国会で話しているのを見て、こんなにちゃんとした受け答えをする大人がいるんだ、と感心したもの。同じように思った人は多いはずです。露出すればするほど、どんどん好感度が高まってファンが増えてますよ。
前川 それは怖い。イメージと実態は違いますからね(笑)。私はこんなふうに“時の人”と言われるようになるとも思わなかったし、等身大で事実を発言しただけです。英雄のように見られたり、偶像化されるのは困ります。「あの人は立派な人だ」と偶像化されちゃうと、その後に「偽善者だ」とか、「エッチなことをしている」とか、また出てくるかもしれないし(笑)。
室井 前川さんは会った人から嫌われないでしょうね。あったかい感じがするもん。嫌いだって言ってる人って、高橋洋一さん、八幡和郎さん、岸博幸さんとか、安倍応援団か国家戦略特区の利権に関係している人たちばかりですもんね。
室井「前川さん、報ステのコメンテーターやって!」前川「官邸から番組に…」
室井 それはそうと、前川さんってこれからどうするんですか?
前川 いまは週2回ほど夜間中学でボランティアをやっていて、高校生の学習支援もやってましたが今はお休みしてて、そのくらいです。今後のことはあまり考えてないんです。何しようかな。
室井 政治家になったらどうです? あたし、絶対に応援しますよ。
前川 それだけは無理です。自分の名前を連呼するなんて、そんなバカなこと……。室井さんこそ、やったらいいじゃない。
室井 私、不倫とかなんとも思わない女ですよ。リーダーにも向いてないし。いま日本に必要な政治家って、みんなの前できちんと頭下げて謝って納得させる正直で上品な人だと思う。それ、前川さんでしょ。人徳もあるし。前川さんのためにどれだけ熱い涙を流した男が多かったか。寺脇研(元文部省官僚で前川氏の先輩)さんなんて、テレビで前川問題の解説しながら涙目になってましたよ。
前川 あくびしたんじゃないですか? 前の夜に飲み過ぎたとかで(笑)。とにかくいまは世間が私の“顔”を忘れてほしいし、早く匿名のなかに紛れ込みたい。
室井 じゃあ、コメンテーターがいいんじゃないですか? いま、教育や文科省関連のコメンテーターといえば、寺脇さんしかいないし。前川さんもテレビコメンテーターやればいいのに。落ち着いているし信頼感もあるし、声も素敵です。個人的には『報道ステーション』に出てほしい。
前川 寺脇さんも、いろいろと心配してくれてるんだけど、コメンテーターなんてとてもとても(苦笑)。『報ステ』に出たら、きっと官邸あたりから番組に強い風当たりがあるでしょうし。
室井 2〜3回出て突然いなくなって「圧力か?」なんて大騒ぎになるもの面白いかも。
前川 でも、ラジオはいいですよね。顔が出ないから。じつは室井さんとご一緒させていただいた『大竹まこと ゴールデンラジオ』も、最初はどうしようかと躊躇していたんです。言わなくてもいいことまで言って、舌禍事件を起こすんじゃないかと心配で。でも、寺脇さんもその前に出ていたんでしょ? 「前川さんにも出てくれって言ってるよ」と言われて。この対談をお受けしたのも毒を食らわば皿まで、という感じですかね。あっ、いや、別に室井さんが毒だと言っているんじゃないですよ。
室井 毒でいいんです。毒でもこうやって出てくれたんだから。今度、寺脇さんも誘って作戦、練りましょう!
(編集部)
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