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●岸本聡子さん、杉並区《初となる女性区長が掲げるのは、住民主導型の区政だ》…《地方自治から政治を変えるビジョンとは何か》?

2023年01月12日 00時00分00秒 | Weblog

(2022年12月27日[火])
日本の政治を変えていくには、やっぱり地方、地域から変えていくことが大切で、そこにこそ大きな可能性があると感じた」。
 日刊ゲンダイの記事【注目の人 直撃インタビュー/杉並区長・岸本聡子氏が取り組む“新しい政治”のカタチ「住民が行政、街づくりにかかわり続ける」】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/316322)によると、《今年6月の杉並区長選で、4選を目指した現職を187票差で制した。区政刷新を求める市民団体の要請で公共政策研究者から転身。同区初となる女性区長が掲げるのは、住民主導型の区政だ。今月9日に開かれた市民団体主催の「ローカル・イニシアチブ・ミーティング」では、来春の統一地方選に向け、志を共にする都内の首長や地方議員、立候補予定者との連携で合意。地方自治から政治を変えるビジョンとは何か。ざっくばらんに聞いた》。

 再掲 ―――――― 私の住む街では、ズブズブ壺壺ヅボヅボな自民党とベタベタな、特にアベ様と〝懇ろ〟だった現職が、自民党から推されて四選を果たしました。何も変わらない、変わろうとしない街です。「政」が統一協会とズブズブ壺壺ヅボヅボでも構わない街、と周囲から見られかねないことを大変に恥ずかしく思います。国政ですが、山口4区福岡8区など、我が街も「希望」の持てない地域です。〝いま〟の杉並区が本当に羨ましい。
 『報道特集』で報道されているように、地方での統一協会汚染・侵食が懸念される一方……、希望の光を見る思い ――― 「地方自治は日本の政治を変える希望になる」。

 〝水〟について、民営化ではなく民主化を…水私企業化反対水道民営化反対。(岸本聡子さん)《…の質の維持は、公営でも改善できるはずです。「民」に委ねるのではなく、「公」を良くしていく。これが私の研究テーマでもあった「公の民主化」です》。岸本さんの仰る《ケア社会》、内橋克人さんの提唱するFEC自給圏を想起しました。

   『●『もうひとつの日本は可能だ』読了
    「グローバリゼーション (「市場化」・「民営化」) のオルタナティブ
     として、FECの地域内自給自足権 (圏) の確立こそ重要であることが
     提唱…。FECとは、Foods (食糧)Energy (エネルギー)
     Care (人間関係=医療や教育等)」」

 再々度の引用。長周新聞の書評【「私がつかんだコモンと民主主義」 著・岸本聡子】(https://www.chosyu-journal.jp/review/24592)によると、《著者はオランダ・アムステルダムに本拠地を置く政策シンクタンクNGO「トランスナショナル研究所(TNI)」に2003年から所属し、水道民営化問題にとりくんできた。今年6月には杉並区長選挙に勝利し、杉並区初の女性区長になったことが話題になった》。《…そこから著者は、環境保全は民主主義を深めることでこそ実現できると思い至る。環境問題は個人の倫理観で解決できるようなものではなく、環境を破壊しながら無制限に市場を拡大し、持続不可能な大量生産・大量消費を押しつけてくる経済のあり方そのもの、社会の構造が問題なのだ。それを制御し、方向転換させる政治と政策が必要だ、と。》

   『●【新自由主義からの脱却を──「脱民営化」が世界のトレンド/とこ
      とん共産党】《ゲスト:岸本さとこさん》…民営化ではなく民主化を
   『●水は単なる必要物か?…《ウルグアイとイタリアでは「水は人権」の声が
       国民的な運動に発展し、住民投票の結果、憲法の改正も成功させた》
   『●岸本聡子杉並区長「日本の政治を変えていくには、やっぱり地方、地域
     から変えていくことが大切で、そこにこそ大きな可能性があると感じた」

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/316322

注目の人 直撃インタビュー
杉並区長・岸本聡子氏が取り組む“新しい政治”のカタチ「住民が行政、街づくりにかかわり続ける」
公開日:2022/12/26 06:00 更新日:2022/12/26 06:00

     (東京都杉並区長の岸本聡子氏(C)日刊ゲンダイ)

 今年6月の杉並区長選で、4選を目指した現職を187票差で制した。区政刷新を求める市民団体の要請で公共政策研究者から転身。同区初となる女性区長が掲げるのは、住民主導型の区政だ。今月9日に開かれた市民団体主催の「ローカル・イニシアチブ・ミーティング」では、来春の統一地方選に向け、志を共にする都内の首長や地方議員、立候補予定者との連携で合意。地方自治から政治を変えるビジョンとは何か。ざっくばらんに聞いた。


  ◇  ◇  ◇

 ──区長就任から半年が経ちました。

 日々新しい課題や気付きがあります。就任以来、区内の児童館や学校などの再編や、西荻窪と高円寺で進んでいる道路計画について、住民と対話集会や説明会を繰り返してきました。すべての会に参加しているので大変ですが、住民との対話が私にとって最も大切な仕事だと思っています。


 ──意見を集約したうえで、公正な判断が求められます。

 計画に関して対話集会を行った結果、意見を聞く前と同じ結論に至ったとしても、そのプロセスが重要だと考えています。施設再編や道路計画に限らず、そもそも何のための計画なのか、住民が理解できていない状態が長く続いていました。区として説明を重ねてきたとしても、住民に届いていなかったんですよね。


 ──行政からの一方通行だった。

 形式的には結論が決まっていたとしても、住民対話を通じて、ここは修正できるとか、ここは地域の人たちと協力しながらできるとか、計画をより良い方向へと導いていけるはずです。可能なところは見直し、道筋をつくることが、対話と熟議の良いところ。住民に街づくりにかかわっていただくことにより、住民側にも主体性やオーナーシップが生まれます。最後はリーダーが責任を持って判断しなさいと言われますが、今の新しい政治は、区長である私が責任を負うのはもちろん、みんなで責任を負っていきましょう、と。住民が行政、街づくりにかかわり続ける。施設再編や道路計画は、その良いキッカケになるのではないかと思っています。


 ──行政側と住民側がキャッチボールできる仕組みづくりですね。

 役所に手紙を書いたり、陳情したり、あるいは業界団体や自治会などに所属して区政につながっている住民の方も多くいらっしゃるので、必ずしもキャッチボールができていなかったわけではありません。しかし、多くの住民はそのようなつながりを持っていないのが現状です。行政が一方通行にならないためには、住民が参加したからこういうふうに変わったのだと、対話や議論の結果をフィードバックしていかなければいけません。その方が行政側も地域のために良い仕事ができます。


■議員送り出しまでが「ミュニシパリズム」

 ──住民の主体性の高さは感じますか。

 杉並区も含め東京西部は地域活動に熱心な住民が多いと耳にすることもありますが、投票率が突出して高いわけではありません。政治や行政が自分の生活に全然関係ないと思っているという方は、特に若い世代で山のようにいると思います。ただ、そんな方でも、区長選を通じて自分の住んでいる地域が実は道路計画予定地だと初めて知ったり、政治的な問題を話し合う「政治カフェ」を主催するようになったり。

 「区政とか政治って、自分たちの生活とマジ直結してるじゃん」という話を聞いた時はうれしかったですね。選挙期間だけではなく、選挙と選挙の間に行政や政治に少しでもかかわることのできる場をつくることが、私のチャレンジのひとつだと思っています。行政が主導する形ではなく、住民独自の取り組みが多発している状態が理想です。


 ──「草の根」や「ミュニシパリズム」(地域自治主義)に通じる考え方ですね。

 「ミュニシパリズム」の特徴のひとつは、「草の根の政治参加」です。ただ、地域住民を交えた対話と熟議を通じて生み出された計画であっても、執行にはお金や人材が必要。となると、地域での対話や集会がある程度の政治的な力になっていかなければいけないと思います。したがって、「ミュニシパリズム」は、単なる草の根の政治参加にとどまらず、住民の意見を議会の場に提案して議論できる議員を出していくところまでつながっているのです。


■保育民営化で見えた国の政策誘導

     (公営でもできる(写真はイメージ)/(C)日刊ゲンダイ)

 ──区政において公共政策研究のプロとして積んだ経験が生かされている?

 公共政策を行政の外側から研究して見える問題点と、内側から見える問題点は異なります。例えば、保育園の民営化問題。水道などと同様、保育園もコモンズ公共財)のひとつであるにもかかわらず、民営化が進んでいます。保育需要の逼迫や待機児童問題は何年も前から全国的に横たわってきたのに、民間事業者にお願いして急いで対策しなくてはいけない状態まで手をこまねいていたことが問題です。共働き世帯が増えるなど、生活様式の変化に対応しきれなかったのです。

 労働集約的であり、決して儲かる産業ではない保育事業を民営化したことによって、労働条件の悪化や保育の質が低下する可能性が高まります民営の場合、収益やコスト削減を優先して、非正規や非常勤の若い職員に頼らざるを得なくなってしまう。つまり、経験や技能の継承が難しくなってしまうのです。しかし、保育園の運営は民営でも公営でも、かかる費用は基本的に変わりません。ほとんどが施設維持費や人件費です。

 だったら、同じ施設を使って保育職員を区職員として雇用し、区がきちんと人件費を払っていけばよい。それにもかかわらず、民営化が進んでいるのは、民営化をすれば、国から補助が出るからです。本当に国が待機児童ゼロを目指すのであれば、民営だろうが公営だろうが、同じ額の補助金を出せばいいのに、国は保育分野にまで民営化の手法を持ち込みたい。このような国の政策誘導は、行政の内側にいなかったら見えてこなかっただろうと思います。


 ──収益性を優先する民間の論理は、保育事業になじまない。

 保育士さんの雇用の安定や保育の質の維持は、公営でも改善できるはずです。「民」に委ねるのではなく、「公」を良くしていく。これが私の研究テーマでもあった「公の民主化」です。公を良くしていくためには、積極的に情報を公開し、いろんな意見を吸い上げていくことが重要です。公の改善はいくらでも可能なのに、保育園を民営化して公から民にオーナーシップを変えてしまうと、公共政策の及ぶ範囲が著しく減ってしまいます。地域社会や保育士さん、子どもたちにとって何が最善なのか、民営化ありきではなく、立ち止まって検証するべきです


■政治の優先順位を変え「ケア中心」に

 ──保育士や福祉士など、誰かをケアする側の職業において、待遇の悪さが目立ちます。

 問題は、国や自治体が社会的なビジョンをきちんと描けているのかどうか。私が言い続けているひとつのビジョンが、脱炭素化社会はケア社会であるということ。これから先、化石燃料を使い、二酸化炭素を排出するような生産や輸送、仕事などは減っていかざるを得ません。時代の要請です。

 その一方、どう考えても、ケアの仕事は増えていくニーズも多様化しています。発達障害や引きこもりの子に丁寧に寄り添う専門職が必要ですし、認知症の高齢者が患者として収容されるのではなく、のびのびと生活できる環境づくりも大事。政治家は、そういうケア社会のビジョンを持たなければいけないと思います。ケアする側として働く若い世代が、仕事に誇りを持ち、専門性を持って続けられるようにしなければなりません。

 そのためには、政治の優先順位を変える必要があります。脱炭素化社会に向け、政治の優先順位をケア中心に変えて、ケアする側にお金が払われるような社会にする人の命を中心にして政治の優先順位を変えることが「ミュニシパリズム」の根幹です。


 ──岸田政権は防衛増税を推し進める一方、子ども予算倍増の財源確保を先送りしました。

 
命の政治」とは何かを考えなければいけません。だからこそ、民主主義の最高の練習場である地方自治が大切なのです。結局、住民の命を最後に守るのは、防災も含め自治体です。地域単位から政治の順位を変えていき、首長として国のアジェンダに物申していきたいですね。

(聞き手=高月太樹/日刊ゲンダイ)


岸本聡子(きしもと・さとこ) 1974年、東京都生まれ。日大文理学部卒業後、国際青年環境NGO「A SEED JAPAN」に参加。2003年からオランダ・アムステルダムに本拠地を置く政策シンクタンクNGO「トランスナショナル研究所(TNI)」に所属。公共サービスの民営化や再公営化の事例を研究。無所属で杉並区長選挙に立候補し、初当選(立憲、共産、れいわ、社民推薦)。著書に「水道、再び公営化!」(集英社新書)、「私がつかんだコモンと民主主義」(晶文社)。年明けに「地域主権という希望」(大月書店)を刊行予定。
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●岸本聡子杉並区長「日本の政治を変えていくには、やっぱり地方、地域から変えていくことが大切で、そこにこそ大きな可能性があると感じた」

2022年12月07日 00時00分55秒 | Weblog

/ (2022年11月22日[火])
私の住む街では、ズブズブ壺壺ヅボヅボな自民党とベタベタな、特にアベ様と〝懇ろ〟だった現職が、自民党から推されて四選を果たしました。何も変わらない、変わろうとしない街です。「政」が統一協会とズブズブ壺壺ヅボヅボでも構わない街、と周囲から見られかねないことを大変に恥ずかしく思います。国政ですが、山口4区福岡8区など、我が街も「希望」の持てない地域です。〝いま〟の杉並区が本当に羨ましい。
 『報道特集』で報道されているように、地方での統一協会汚染・侵食が懸念される一方……、希望の光を見る思い ――― 「地方自治は日本の政治を変える希望になる」。
 〝水〟について、民営化ではなく民主化を…水私企業化反対水道民営化反対
 再度の引用。長周新聞の書評【「私がつかんだコモンと民主主義」 著・岸本聡子】(https://www.chosyu-journal.jp/review/24592)によると、《著者はオランダ・アムステルダムに本拠地を置く政策シンクタンクNGO「トランスナショナル研究所(TNI)」に2003年から所属し、水道民営化問題にとりくんできた。今年6月には杉並区長選挙に勝利し、杉並区初の女性区長になったことが話題になった》。《…そこから著者は、環境保全は民主主義を深めることでこそ実現できると思い至る。環境問題は個人の倫理観で解決できるようなものではなく、環境を破壊しながら無制限に市場を拡大し、持続不可能な大量生産・大量消費を押しつけてくる経済のあり方そのもの、社会の構造が問題なのだ。それを制御し、方向転換させる政治と政策が必要だ、と。》

   『●【新自由主義からの脱却を──「脱民営化」が世界のトレンド/とこ
      とん共産党】《ゲスト:岸本さとこさん》…民営化ではなく民主化を
   『●水は単なる必要物か?…《ウルグアイとイタリアでは「水は人権」の声が
       国民的な運動に発展し、住民投票の結果、憲法の改正も成功させた》

 AERAの対談記事【杉並区長・岸本聡子×作家・中島京子「地方自治は日本の政治を変える希望になる」】(https://dot.asahi.com/aera/2022111700060.html)によると、《──今年6月、岸本聡子さんは、その差187票という激戦を制して、杉並区長に当選した。同区初、東京都でも史上3人目という女性区長の誕生だった。ちなみに東京都の区長の平均年齢は67歳。もっとも多いのは70代というから、48歳の岸本さんは圧倒的に若い。選挙の2カ月前に帰国し、立候補した岸本さんを支援したのは、さまざまな市民グループだった。岸本さんを応援したひとりで、杉並区在住の作家・中島京子さんと、選挙について、またこれからの地方自治の課題と可能性について語ってもらった》。

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https://dot.asahi.com/aera/2022111700060.html

杉並区長・岸本聡子×作家・中島京子「地方自治は日本の政治を変える希望になる」
2022/11/21 08:00

     (地方自治の課題やこれからの希望について語り合った
      岸本聡子・杉並区長(左)と作家の中島京子さん
      (撮影/写真映像部・加藤夏子))

 これからの地方自治と未来について、岸本聡子・杉並区長と作家・中島京子さんが語り合った。AERA 2022年11月21日号の記事を紹介する。

*  *  *


──今年6月、岸本聡子さんは、その差187票という激戦を制して、杉並区長に当選した。同区初、東京都でも史上3人目という女性区長の誕生だった。
 ちなみに東京都の区長の平均年齢は67歳。もっとも多いのは70代というから、48歳の岸本さんは圧倒的に若い。選挙の2カ月前に帰国し、立候補した岸本さんを支援したのは、さまざまな市民グループだった。
 岸本さんを応援したひとりで、杉並区在住の作家・中島京子さんと、選挙について、またこれからの地方自治の課題と可能性について語ってもらった。


中島:こうして二人でお話しするのは初めてですね。岸本さんの存在は本や記事で知っていましたが、区長選に出馬なさったときはびっくりしました。今回の選挙はどういう経緯で出馬なさったのでしょうか。

岸本:人生には「偶然と宿命」があると、いつも思っているんですが、もともと志を同じくした市民グループの方々と長いご縁がありました。私自身は、2022年4月に帰国するまで、20年近くオランダやベルギーに住んで、オランダの政策研究NGO「トランスナショナル研究所(TNI)」に所属していました。環境と地域と人を守る公共政策に関する調査や、社会運動の支援を行っていたんです。


■可能性感じて立候補

中島:私も『水道、再び公営化! 欧州・水の闘いから日本が学ぶこと』を拝読しました。

岸本水道や電気などの公共サービスの料金が民営化によって上がると、人々の生活に大きな影響を与えます人権に関わる問題です。こうしたグローバル化の弊害や新自由主義の問題を労働者や環境の視点から問い直す活動を30年近くやっているなかで、日本で同じ関心を持っている人やグループとのつながりができました。日常的にディスカッションを続けていて、地方議員や市民グループの依頼で講師を務めてもいました。

中島:日本の状況への関心はずっと持っていたんですね。

岸本:グローバルな問題を考えるうえでも日本の立ち位置は大事ですし、選挙のたびに仲間と議論していました。そんななかで、日本の政治を変えていくには、やっぱり地方、地域から変えていくことが大切で、そこにこそ大きな可能性があると感じたんですね。そうしたら「杉並区長選がある」と。


作家 中島京子さん(58)/1964年、東京都生まれ。東京女子大学文理学部史学科卒。出版社勤務、フリーライターを経て、2003年『FUTON』で小説家デビュー(撮影/写真映像部・加藤夏子)

杉並区長 岸本聡子さん(48)/1974年、東京都生まれ。アムステルダムを本拠地とする政策シンクタンクNGO「トランスナショナル研究所(TNI)」に2003年から所属。現在は退職(撮影/写真映像部・加藤夏子)


■杉並のレジェンドたち

中島:杉並には児童館の存続や道路の開発、高齢者の居場所、子ども食堂──いろいろな問題があって、それぞれ解決したいと活動している市民グループがある土地柄です。

岸本:はい、いろいろな方が杉並に集まっていて、「あとは候補者だけがいない」と。国政だと議員が直接できることは限られていますが、地方自治は「そこに希望がある」と考えて、この10年、研究者・活動家として取り組んできたので、「絶対、区長のほうが面白そう」と、思ってしまったんです。

中島:私が素晴らしいな、と思ったのは、杉並で長く運動をしてきた、いろいろな人たちがウワーッと集まって、みんなで選挙を作っていくのを目の当たりにできたことです。杉並区は「原水爆禁止署名運動発祥の地」だし、お母さんたちが学校給食の自校調理方式を守ったり、さまざまな活動をしている区民が多いんです。

岸本:私がレジェンドと呼んでいる方々です。


■国葬反対デモに参加

中島:そうした皆さんが集まって、みんなで選挙を作っている──それは岸本さんによって生まれた風景で、選挙そのものがとても面白かった。「杉並っていいところだ」と思えました。

岸本:選挙運動がスタートしたばかりの頃、中島さんが集会に来てくださったでしょう。嬉しかったです。

中島:実際に議会が始まってみて、いかがですか。議会の様子をネットで見ていたら、驚くような質問が出ていましたが、想定内でしたか。

岸本:最初の頃は国葬反対デモに行ったこと、それから参院選の応援のことなどを質問されましたね。私は個人としてデモに行ったんですが、「まるで杉並区民全員が反対しているように思われる」と言われました。

中島:そうは思いませんけど。

岸本:どんなことでも説明するのが大事だとあらためて思っていまして、そこのところは少し意識がいってなかったかなと反省するところもあります。デモのことも西荻の小さなグループが30分くらい歩くだけ、きわめて平和的なものだったんですよ。その日は休みでお天気もよくて、一人の生活者、人間、有権者として表現しなきゃと思って参加しました。

中島:そもそも「国葬に反対しない」というのも政治的な姿勢ですからね。

岸本:選挙応援したのは無所属だった私を推薦してくれた国政政党のなかでも、特に私が信頼している方々で、なんとしても国会に居てもらわなくてはいけないと思って行きました。最後の週末に1日だけ、ひとりの有権者として行かずにはいられなかった

中島:区民としては、議会でなぜそうした質問をするのかが疑問でしたが、嫌になったりしませんか?

岸本:代表質問などネットに流れるのはごく一部で、議会の大半はきわめて真っ当なやりとりなんです。勉強になりますし、議員さんの姿勢や論理もわかって面白かったです。

中島:手応えを感じているんですね。

岸本:私には新鮮ですし、区政のプロセスを区民にどうやって伝えようかと考えています。応援してくれた方々にとっても選挙と選挙のあいだが重要なので、区民に区政を伝える仕組みを楽しみながら考えています。


■子どもたちに希望を

中島:この10年、未来を明るく考えられなかったんですが、岸本さんが当選してから「未来があると思えてきました

岸本:「希望」や「未来」ってキーワードですよね。今は戦争もコロナもあって、10年前には東日本大震災や原発事故があった。国際的に見ても危機の連続なので、その中で成長してきた子どもたちが心配なんです。

中島:コロナ禍でも、学校や子どもたちの問題は後回しでした。

岸本社会に「希望がない」ことについて、自分の世代の責任を感じています。一方で希望と課題は結びついていて、女性の生きにくさや気候変動の問題も、危機でもあると同時に希望でもあると思う。実際、もう変わらないと生きていけないですから。

中島:こうした問題は杉並だけのものではないですよね。

岸本:ヨーロッパで運動している中で生まれた点のような小さな希望が集まって、ドットになり、つながって線に、時には面になるのを見てきました。日本の杉並は象徴的な一つの点ですが、他にも点はあるし、これから生まれてくるところもあるでしょう。そうなったらお互いに希望のヒントを出し合える。地方自治の面白さだと思います。選挙はそのためのツールでしかなく、選挙と選挙のあいだに何をするかが楽しいですよね。

中島今日は岸本さんから「楽しい」という言葉が何度も出てきたのが嬉しかったです


(構成/ライター・矢内裕子)

※AERA 2022年11月21日号
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●水は単なる必要物か?…《ウルグアイとイタリアでは「水は人権」の声が国民的な運動に発展し、住民投票の結果、憲法の改正も成功させた》

2022年10月28日 00時00分10秒 | Weblog

(2022年10月06日[木])
民営化ではなく民主化を…水私企業化反対、水道民営化反対。

   『●【新自由主義からの脱却を──「脱民営化」が世界のトレンド/とこ
      とん共産党】《ゲスト:岸本さとこさん》…民営化ではなく民主化を

 長周新聞の書評【「私がつかんだコモンと民主主義」 著・岸本聡子】(https://www.chosyu-journal.jp/review/24592)によると、《著者はオランダ・アムステルダムに本拠地を置く政策シンクタンクNGO「トランスナショナル研究所(TNI)」に2003年から所属し、水道民営化問題にとりくんできた。今年6月には杉並区長選挙に勝利し、杉並区初の女性区長になったことが話題になった》。《…そこから著者は、環境保全は民主主義を深めることでこそ実現できると思い至る。環境問題は個人の倫理観で解決できるようなものではなく、環境を破壊しながら無制限に市場を拡大し、持続不可能な大量生産・大量消費を押しつけてくる経済のあり方そのもの、社会の構造が問題なのだ。それを制御し、方向転換させる政治と政策が必要だ、と。》

 水男爵や《自分で提案してその後、自分がプレーヤーになる》人々がコモンズでカネ儲け。《自分が関わったところで自分が利益を得るという構図》は竹中平蔵氏ばかりではないようだ。カネの臭いに、意地汚い人々が蝟集。
 ニッポンの水道法の精神…「第一章 総 則  (この法律の目的) 第一条 この法律は、水道の布設及び管理を適正かつ合理的ならしめるとともに、水道を計画的に整備し、及び水道事業を保護育成することによつて、清浄にして豊富低廉な水の供給を図り、もつて公衆衛生の向上と生活環境の改善とに寄与することを目的とする」(http://www.houko.com/00/01/S32/177.HTM)…《清浄》《豊富》《低廉》は水道私企業化水道私営化により破壊される…。《水は誰かが独占してはならず、国民共有の財産でなければならない沖縄が歩んだ歴史の教訓だ》…その教訓に何も学ばないニッポン。《企業が儲けて、国民も安くて良質な公共サービスを享受……。海外では水道民営化が失敗して再公営化が続出しているというのに、そんなバラ色の話、本当にあるんだろうか》…そんな話は絶対にあるはずがない。あるのだったら、成功例を示してくれ。

   『●水ビジネスは住民を幸せにするのか?
   『●今度はID?
   『●『松嶋×町山 未公開映画を見る本』読了
   『●『ウォーター・マネー/「水資源大国」日本の逆襲』読了(3/5)
   『●『月刊 自然と人間2007年10月号』読了
   『●Blue Goldをめぐる水商売: コモンズとしての水と新自由主義
   『●『ブルー・ゴールド』映画化!!(1/2)
   『●ブルーゴールド: 民営化される水道の水源までもが買収される・・・
   『●「森友劇場に現を抜かす間にも…天下の悪法
      と言っても過言ではない様々な法律の審議が着々と進んでいる」
   『●世界の潮流に周回遅れで水道私企業化の亡国…
       「15年までに再公営化を決断した自治体は世界で180」

   『●構造調整という名の奈落: 「エコノミック・ヒットマン…
          巨額の貸付金によって途上国を債務漬けにし…」
   『●私企業化反対: 「国の予算投入が減り、
      水道料金が上がる可能性が高い。安倍政治の典型的な危険な政策」

   『●「浄」水売国…「「最大派閥」はさんずいの「水」部…
       人の営みを表すのに欠かせないような文字が多い」

   『●アレは、モンサント社ラウンドアップによるSilent Springだったのかな?
                      「世界の水支配」を目論む…
   『●「コンセッション方式であろうが、他の形態であろうが、
        民営化では水道事業の公共性を守る事はできない」
   『●「世界各国では水道民営化による問題が噴出し、悲劇…
               いまは民営化をやめて公営に戻す流れが主流」
    《町山智浩氏…日本の水道局っていうのは優秀なんですよ。やっぱりその国が、
     企業ではなくて、金儲けではなくて、ちゃんとしたお役所として水道局を
     運営して、安い、タダ同然のお金でみんなに水をあげて、しかも、
     その水道局自体の水を綺麗に管理するというのは、国がやることだから
     徹底的に管理して綺麗にすればいいんだけれども、企業がやっちゃうと、
     まず、水質の管理ができなくなっちゃう。だって、会社だから。
     で、金が儲からないとわかると、どんどん手を抜くからどんどん水が汚くなる。
     しかも、高く売るっていう、最悪の状況になるんですよ》

   『●『松嶋×町山 未公開映画を見る本』から再び…
      水道民営化・私企業化により水男爵がコモンズでカネ儲け
   『●移民法、水道民営化までも…カネの臭いに集る学商、
       またしても竹中平蔵センセが意地汚い政治家と共に蝟集
   『●水私企業化…《企業が儲けて、国民も安くて
      良質な公共サービスを享受…そんなバラ色の話》は絶対に無い
   『●【新自由主義からの脱却を──「脱民営化」が世界のトレンド/とこ
      とん共産党】《ゲスト:岸本さとこさん》…民営化ではなく民主化を

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https://www.chosyu-journal.jp/review/24592

「私がつかんだコモンと民主主義」 著・岸本聡子
書評・テレビ評 2022年10月1日

 著者はオランダ・アムステルダムに本拠地を置く政策シンクタンクNGO「トランスナショナル研究所(TNI)」に2003年から所属し、水道民営化問題にとりくんできた。今年6月には杉並区長選挙に勝利し、杉並区初の女性区長になったことが話題になった。


赤ん坊を抱えてオランダへ

 本書で描かれているのは、1974年生まれでロスジェネ世代の著者が、学生時代に環境問題にかかわり始め、2001年にはそのなかで知り合ったオランダ人のパートナーと生後2カ月の赤ん坊とともにアムステルダムに移住し、お金もなく言葉もわからないなかで20年間やってきた葛藤と感動の日々の記録である。

 と同時にその20年は、ケア労働をコストとみなして削減し続け、貧富の格差を極限まで拡大した新自由主義に対し、世界各地で人々が怒り、運動を広げ、強大になっていった時期でもあった。

 そして著者の仕事は、世界各地の水道民営化に抵抗する運動を支援し、つなげ、教訓を共有し、オルタナティブ(別の解決法)を提案するという地道なものだが、その役割は各地の住民運動が大きくなるにつれて重要なものになっていく。

 それは、著者のパートナーのNGOの仕事――大企業のために国境を低く薄くしていくEU統合を監視する――も同じで、20年の忍耐強い努力の後に、米国とヨーロッパの強大な貿易投資協定TTIPを頓挫させるまでに社会運動が発展した。

 といってもそれは簡単なことではなく、その過程でさまざまな葛藤や試行錯誤があったことが読みとれる。とくに印象に残ったのは次の場面だ。

 著者は1997年にCOP3(気候変動枠組条約第3回締約国会議)のとき、若き気候活動家だった。

 だがその後、環境問題を引き起こしている当の大企業が、問題解決のパートナーとして国連や国際会議の場に登場し、影響力を強めるようになるその狙いは、環境分野への投資やイノベーションを通じて新たな市場を生み出すことだった。

 そこから著者は、環境保全は民主主義を深めることでこそ実現できると思い至る。環境問題は個人の倫理観で解決できるようなものではなく、環境を破壊しながら無制限に市場を拡大し、持続不可能な大量生産・大量消費を押しつけてくる経済のあり方そのもの、社会の構造が問題なのだ。それを制御し、方向転換させる政治と政策が必要だ、と。


「水は人権!」 国民的運動に

 そこから著者は、水道民営化に抵抗する運動にかかわるようになる。

 1990年代後半には、ボリビアで「水戦争」が起こっていた。ボリビアは世界銀行から水道民営化を押しつけられ、第三の都市コチャバンバの水道は米企業ベクテルがコンセッション契約で得た。水道料金は貧困層が払えないまでに跳ね上がり、井戸や水源の利用も禁止されたため、住民は巨大な外国企業にストライキや蜂起で立ち向かった。都市機能は麻痺し、軍隊の出動で17人の死者が出たが、何週間も続く蜂起を押さえられず、ついに政府はベクテルとの契約を破棄した。

 それを契機に、マニラ、ジャカルタ、ブエノスアイレス、ヨハネスブルグ、ベルリン、米国各都市の水道民営化に反対する運動がつながり始めた。民営化の導入が住民無視で検討されたインド、ガーナ、メキシコ、ナイジェリア、コロンビア、スペインなどの市民運動も加わった。ウルグアイとイタリアでは「水は人権」の声が国民的な運動に発展し、住民投票の結果、憲法の改正も成功させた

 このなかで2008年、著者が立ち上げたのが「水道再公営化追跡」というサイトだった。再公営化の事例は、民営化の失敗をはっきりと映し出す鏡だからだ。そして命の水をめぐる運動は、組織やイデオロギーをこえて連帯する力を持っていた。10年たち、水道だけでなく、電力、医療、教育、住宅、交通などを含む1500件以上の脱民営化の事例を明らかにするデータベースに成長したという。

 それは、世界各地の運動の情報をつなげ、教訓を話し合い、政策提言につなげる、信頼と共有のネットワークになった。初め同僚の左派系知識人の男性は「情報を集めるだけで、理論化が弱い」と露骨に批判していたが、今では著者の部下になっているというのも、ありがちなエピソードではなかろうか。


都市の公共財を守るために

 今、BLACK・LIVES・MATTER(黒人の命も大切だ)運動が全米を席巻し、韓国では何百万人が参加したろうそくデモが朴槿恵大統領を退陣させ、ラテンアメリカではチリをはじめとして左翼ドミノが起こっている。こうして世界で同時多発的に起きる「下からの民主主義」の時代、仲間に推されて立候補し杉並区長に当選した著者のもとに、バルセロナから手紙が届いた場面には目を見張った。

 手紙は、バルセロナ市民がつくった新しい政党バルセロナ・コモンズのリーダー、アダ・コダール(バルセロナ市で初の女性市長)からで、「私たちは選挙をこえて、都市の公共財(コモンズ)と民主主義を地方自治に取り戻そうとしているのです。利権を恐れず、国政やEUからの政策圧力を恐れず、移民や難民を助けることで国から制裁されることを恐れない、地域経済と市民を守ることを恐れない“恐れぬ自治体”です」というものだった。

 スペインでは政府とEUの厳しい緊縮政策に怒り、100万人以上が抗議行動に立ち上がった「怒れる人々」運動が起こり、そのなかで国政政党ポデモスを誕生させ、それとつながる市民政党が各地で生まれた。バルセロナ・コモンズもその一つで、水、電力、住宅といったすべての人に必要な公共財を守るために結成され、2015年には11議席を獲得して第一党になった。

 彼らは住民の政治への直接参加を重視し、市長や議員は各地区の住民の会合に定期的に出向き、生の声を議会に持ち帰る。市政を担う政党であると同時に、選挙で勝っても負けても運動体であり続ける。そして地域の主権を大切にするのと同じぐらい、国際主義を大切にし、国境を飛びこえて地域と地域がつながることで新自由主義を実行する国家を包囲することを旨としている。

 日本の運動がこうした世界の運動とつながることで、新たな展開が期待される。今の日本を変えたいと考える読者にさまざまな気づきを与えてくれる一冊

 (晶文社発行、四六判並製・224ページ、定価1600円+税)
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コメント (3)
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●【新自由主義からの脱却を──「脱民営化」が世界のトレンド/とことん共産党】《ゲスト:岸本さとこさん》…民営化ではなく民主化を

2022年09月21日 00時00分17秒 | Weblog

(20220904[])
世界の潮流に逆らい、周回遅れで今更ながらの水道民営化水道私企業化。「民営化」よりも民主化が大事。何の成果も上がらず、検証もされない「民営化」など捨て去り、「脱民営化」を。そもそも、なんで水道事業でカネ儲けさせねばならないのか? 
 【新自由主義からの脱却を──「脱民営化」が世界のトレンド/とことん共産党 2022.6.1】(https://www.youtube.com/watch?v=yTsmLH2r47w)がとても面白かった。杉並区長選前の岸本さとこ (岸本聡子) さん。共産党の番組など、見ない!? 統一協会問題があったから言う訳ではないですが、「反共」の方にこそ見て欲しい。新自由主義者の言うがままに公共財コモンズを売り払い、その結果、何が起きたのかを。


【新自由主義からの脱却を──「脱民営化」が世界のトレンド/とことん共産党 2022.6.1】
https://www.youtube.com/watch?v=yTsmLH2r47w
《日時:6月1日(水)午後8時~
 新自由主義からの脱却を──「脱民営化」が世界のトレンド
 ゲスト:岸本さとこさん(シンクタンク研究員)
 MC・司会:小池晃書記局長、朝岡晶子》


 水男爵や《自分で提案してその後、自分がプレーヤーになる》人々がコモンズでカネ儲け。《自分が関わったところで自分が利益を得るという構図》は竹中平蔵氏ばかりではないようだ。カネの臭いに、意地汚い人々が蝟集。
 ニッポンの水道法の精神…「第一章 総 則  (この法律の目的) 第一条 この法律は、水道の布設及び管理を適正かつ合理的ならしめるとともに、水道を計画的に整備し、及び水道事業を保護育成することによつて、清浄にして豊富低廉な水の供給を図り、もつて公衆衛生の向上と生活環境の改善とに寄与することを目的とする」(http://www.houko.com/00/01/S32/177.HTM)…《清浄》《豊富》《低廉》は水道私企業化水道私営化により破壊される…。《水は誰かが独占してはならず、国民共有の財産でなければならない沖縄が歩んだ歴史の教訓だ》…その教訓に何も学ばないニッポン。《企業が儲けて、国民も安くて良質な公共サービスを享受……。海外では水道民営化が失敗して再公営化が続出しているというのに、そんなバラ色の話、本当にあるんだろうか》…そんな話は絶対にあるはずがない

   『●水ビジネスは住民を幸せにするのか?
   『●今度はID?
   『●『松嶋×町山 未公開映画を見る本』読了
   『●『ウォーター・マネー/「水資源大国」日本の逆襲』読了(3/5)
   『●『月刊 自然と人間2007年10月号』読了
   『●Blue Goldをめぐる水商売: コモンズとしての水と新自由主義
   『●『ブルー・ゴールド』映画化!!(1/2)
   『●ブルーゴールド: 民営化される水道の水源までもが買収される・・・
   『●「森友劇場に現を抜かす間にも…天下の悪法
      と言っても過言ではない様々な法律の審議が着々と進んでいる」
   『●世界の潮流に周回遅れで水道私企業化の亡国…
       「15年までに再公営化を決断した自治体は世界で180」

   『●構造調整という名の奈落: 「エコノミック・ヒットマン…
          巨額の貸付金によって途上国を債務漬けにし…」
   『●私企業化反対: 「国の予算投入が減り、
      水道料金が上がる可能性が高い。安倍政治の典型的な危険な政策」

   『●「浄」水売国…「「最大派閥」はさんずいの「水」部…
       人の営みを表すのに欠かせないような文字が多い」

   『●アレは、モンサント社ラウンドアップによるSilent Springだったのかな?
                      「世界の水支配」を目論む…
   『●「コンセッション方式であろうが、他の形態であろうが、
        民営化では水道事業の公共性を守る事はできない」
   『●「世界各国では水道民営化による問題が噴出し、悲劇…
               いまは民営化をやめて公営に戻す流れが主流」
    《町山智浩氏…日本の水道局っていうのは優秀なんですよ。やっぱりその国が、
     企業ではなくて、金儲けではなくて、ちゃんとしたお役所として水道局を
     運営して、安い、タダ同然のお金でみんなに水をあげて、しかも、
     その水道局自体の水を綺麗に管理するというのは、国がやることだから
     徹底的に管理して綺麗にすればいいんだけれども、企業がやっちゃうと、
     まず、水質の管理ができなくなっちゃう。だって、会社だから。
     で、金が儲からないとわかると、どんどん手を抜くからどんどん水が汚くなる。
     しかも、高く売るっていう、最悪の状況になるんですよ》

   『●『松嶋×町山 未公開映画を見る本』から再び…
      水道民営化・私企業化により水男爵がコモンズでカネ儲け
   『●移民法、水道民営化までも…カネの臭いに集る学商、
       またしても竹中平蔵センセが意地汚い政治家と共に蝟集
   『●水私企業化…《企業が儲けて、国民も安くて
      良質な公共サービスを享受…そんなバラ色の話》は絶対に無い

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●《少数意見を尊重し、歩調を合わせようと努めて議論を重ね、成り立ってきた戦後民主主義ではないか。それを「聞かない」とは。…》

2022年08月02日 00時00分27秒 | Weblog

[[※ 「自民党と旧統一教会の闇」(週刊金曜日 1386号、2022年07月22日) ↑]]


(2022年07月23日[土])
琉球新報のコラム【<金口木舌>政治と宗教の関わりも究明を】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1551704.html)。

 《外国に傀儡(かいらい)政権をつくり、支配する方法がある指導者になる見込みのある者に近づき、金品提供などでがんじがらめにして言いなりにする ▼米国家安全保障局の工作員だったパーキンス氏。告白本「エコノミック・ヒットマン」には米国の容赦ない工作活動の裏側が描かれている》。

   『●構造調整という名の奈落: 「エコノミック・ヒットマン…
          巨額の貸付金によって途上国を債務漬けにし…」
    「レイバーネット…のコラム【〔週刊 本の発見〕
     『エコノミック・ヒットマン ― 途上国を食い物にするアメリカ』
     /なぜ世界はかくも怒りに満ちているのか?】」

   『●水私企業化…《企業が儲けて、国民も安くて良質な
       公共サービスを享受…そんなバラ色の話》は絶対に無い

 《エコノミック・ヒットマン》(an Economic Hit Man)…《巨額の貸付金によって途上国を債務漬けにし、アメリカが思いのままに操れる状況を作り出すことだ》。
 《ほぼ例外なく債務不履行に陥る。そうなると、著者が「コーポレートクラシー」と呼ぶ一群のアクター(大企業、政府、世界銀行、IMFなど)が登場し、「マフィアと同じく、厳しい代償を求める》…。《コーポレートクラシー》とは、「企業独占主義 (corporatocracy: コーポレートクラシー)」(http://kaleido11.blog111.fc2.com/blog-entry-2356.html)、あるいは、「コーポレートクラシーとは、上の旗に掲げられているようなアメリカの多国籍企業が実質的にアメリカの政治を支配し、ひいては世界を支配していることを説明する言葉」(http://bougainvillea330.blog.fc2.com/blog-entry-356.html)。「構造調整」という名の奈落。民営化私企業化)・規制緩和市場原理…泥沼。
 (金口木舌)《海外の諜報機関や宗教組織はどの程度日本の政治に影響を与えてきたのか。卑劣な犯行は徹底的に捜査されるべきだ。同時に政治と宗教の関わりも明らかにすることが求められている》。自民党と統一協会はズブズブ。さらには、日本会議神道議員連盟とも。なんで、自公お維コミに投票できるのか、理解に苦しむ。

   『●IMFと世界銀行: ワシントンコンセンサス、
               ブレトンウッズ体制を支えるもの達
    「消費税増税を促すような口出しまでされて(口出しするよう外圧を
     加えさせて?)、何も感じない? 消費税増税で我が国も不幸の
     どん底になり、IMFや世銀のおかげで不幸になった国の一例になる
     のかもしれない。
       「小さな政府」という幻想を振りまく竹中平蔵氏が
     元・大阪〝ト〟知事のバックに、ブレインに。と~ってもお似合いだ。
     彼らが、大阪市民・府民や日本の国民のことなど何も考えていないこと
     がよく分かるよ」

   『●世界の潮流に周回遅れで水道私企業化の亡国…
       「15年までに再公営化を決断した自治体は世界で180」


 《ぞっとさせられる》…それが分かっていながら、自公お維コミに投票する「1/4」、投票に行かないことで自公を間接的に支持する「2/4」。それこそ、《ぞっとさせられる》。さらに、《「野党の人から来る話は、われわれ政府は何一つ聞かない」。少数意見を尊重し、歩調を合わせようと努めて議論を重ね、成り立ってきた戦後民主主義ではないか。それを「聞かない」とは。言論の府が聞いてあきれる》…《ぞっとさせられる》。自公お維コミを、よく支持できるものだ。
 琉球新報のコラム【<金口木舌>不寛容な体質】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1552835.html)によると、《自民党国会議員による神道政治連盟の懇談会で配布された冊子にはこう記されていた。「同性愛は後天的な精神の障害、または依存症」。科学的根拠はない。議員がこうした言説に異を唱えない態度にぞっとさせられる》。

   『●《想定できないから免責されるという論法なら「地震大国」の日本で
     原発は稼働させてはならない…原発政策を推進してきた国の結果責任》
   『●「統一協会、暴力団、日本会議に神道議員連盟…どうするの」と
     ヤジり返して、アベ様にそれらの真偽を確認してもらうべきだった
   『●あとの祭り…《故人の過大評価、美化・神格化…「安倍元首相の悲願は
        憲法改正」「憲法改正が安倍元首相の夢だった」》の垂れ流し…
   『●《二〇二一年時点で民主主義国は八十九で、権威主義国は九十。世界人口
       の七割の約五十四億人が権威主義下で暮ら》す…91国目に堕ちる?
   『●《私は意見を言いません、強いものの近くにいたいのです、という宣言
      に、音楽業界の偉い人がすり寄っているという光景は、あまりに…》
   『●前川喜平さん《「暴力と言論」…言論の衰退と暴力の増長の悪循環を
     止めるには言論を立て直すしかない。だから今言論が委縮してはいけない》
   『●《メディアコントロール》という置き土産 … 《新聞・テレビはこの
      宗教団体の名前を報じていないが、ネット上では「統一教会」…》
   『●《彼のしたこと、しようとしてきたことはただただカネ儲け、戦争が
     できる国への道づくりだった》…それを支持する「1/4」と「2/4」
   『●《「民主主義への挑戦・冒涜」という点で言えば、それこそ安倍政権の
       8年とは、まさに民主主義への挑戦と冒涜、否定の連続であった》
   『●《元首相の死によってすべての疑惑を闇に葬り去るどころか、安倍氏を
     神格化しようとしている》…「民主主義を断固として〝破壊〟する決意」
   『●「不気味な兆候」は既に現実になっている…《まさに言論の砦たる
        メディアとメディア人の役割が問われています》(青木理さん)

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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1551704.html

<金口木舌>政治と宗教の関わりも究明を
2022年7月19日 05:00
金口木舌 政治 宗教

 外国に傀儡(かいらい)政権をつくり、支配する方法がある指導者になる見込みのある者に近づき、金品提供などでがんじがらめにして言いなりにする

▼米国家安全保障局の工作員だったパーキンス氏。告白本「エコノミック・ヒットマン」には米国の容赦ない工作活動の裏側が描かれている

▼敗戦国日本に対しても米側の手口は共通していたのではないか。A級戦犯として収監されるも釈放され、首相にまで上り詰めた岸信介氏。米国務省は2006年に日本を反共の砦とするため岸内閣に秘密資金を提供していたことを認めた

▼安倍晋三元首相が街頭演説中に襲撃され、死去した。容疑者は多額の寄付などで破産した母親が信仰する韓国の新興宗教団体を「(海外から日本に)招き入れたのが岸信介元首相。だから安倍氏を殺した」と話しているという。安倍氏の祖父は岸氏

▼海外の諜報機関や宗教組織はどの程度日本の政治に影響を与えてきたのか。卑劣な犯行は徹底的に捜査されるべきだ。同時に政治と宗教の関わりも明らかにすることが求められている。
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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1552835.html

<金口木舌>不寛容な体質
2022年7月21日 05:00
金口木舌 参議院選挙 言論の府

 自民党国会議員による神道政治連盟の懇談会で配布された冊子にはこう記されていた。「同性愛は後天的な精神の障害、または依存症」。科学的根拠はない。議員がこうした言説に異を唱えない態度にぞっとさせられる

▼参議院議員選挙という最も神経を使う局面だ。個性に不寛容な体質の一端が与野党問わず露見したのも今選挙の特徴か。失言、暴言もあった

▼NHK党の党首は少子化に関し「質の悪い子どもを増やしては駄目だ」。国力低下を防ぐには優秀な納税者が必要と。納税を基準に人の選別とは驚く

元五輪相も少子化に絡めて未婚女性へのあてこすりか。「女性も、もっともっと男の人に寛大になっていただけたら」。少子化の原因があたかも女性との物言い。浅はかさにも程がある

▼極めつけは山際大志郎経済再生担当相だ。「野党の人から来る話は、われわれ政府は何一つ聞かない」。少数意見を尊重し、歩調を合わせようと努めて議論を重ね、成り立ってきた戦後民主主義ではないか。それを「聞かない」とは。言論の府が聞いてあきれる
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●《安倍政権は、あたしたちが望んでいないことばかりを進めていく…多くの人間が不幸になるものばかりだ》

2019年01月14日 00時00分19秒 | Weblog

[※ 『国民のしつけ方』(斎藤貴男著、インターナショナル新書010)…《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》↑]



週刊朝日のコラム【室井佑月「気づいて!」】(https://dot.asahi.com/wa/2019010900010.html)。

 《ニュースを観ていて、綺麗な辺野古の海が埋められていく様子を、今のこの国と重ねてしまった。安倍政権は、あたしたちが望んでいないことばかりを進めていく…世界で失敗ばかりしている、水道の民営化。地産地消できなくなりそうな、種子法廃止。そして、日米地位協定の見直しもせず、沖縄への米軍基地の押しつけ》。

   『●アベ様参院選公約「子育て…」: 「3歳児、おなかすいて盗んだ」 
                      …アベ様のニッポン、病んでいないか?
   『●2016年報道の自由度ランキング72位: 
      「メディアは二流ならば社会も二流」、アベ政治も…粗悪
   『●「思いやり」に溢れた、番犬様にとっての「天国」ニッポン
                     …子どもの貧困問題などは置き去り
   『●政治家の浅ましさ、政治の貧困: 
     「あたかも完璧な貧困者でないと許さないかのような社会」は病んでいる
   『●浜矩子さん《昼間は超効率的に労働させ…
      夜間は退廃の不夜城活動で経済活性化に貢献させる…》、あぁ…
   『●「働かせ方壊悪」…(斎藤美奈子さん)「こんな形で働かされたら
                      子育てなんかできない…少子化促進法」
   『●《経団連を引き連れての俯瞰する外交の破綻》…
     日立製作所も断念、アベ様による原発輸出が《全て暗礁》…
   『●《69人死亡》を知らないのならば無責任、
      知っていたのならば冷酷…《お寒いほどのスカスカ》法案を可決
   『●水私企業化…《企業が儲けて、国民も安くて良質な
       公共サービスを享受…そんなバラ色の話》は絶対に無い
   『●「国民の怒りは正当だ」…《一部の富裕層ばかりを優遇し、
                その他大勢の労働者や低所得者に冷たい》

 《安倍政権は、あたしたちが望んでいないことばかりを進めていく多くの人間が不幸になるものばかりだ》。
 鈴木耕さんの仰るような《サディスティックな政治》。それを全く批判しないマスコミ。NHKなんて、政権広報機関。アベ様らのウソ・デマを垂れ流して、恥もしない。そして、言っちゃあ悪いが、民度の低さ。〝マゾヒスティックな信者〟達。

 「1/4の自公お維キト支持者2/4の選挙にも行かない 眠り猫な有権者の皆さんの引き起こしたアベ様自公政権の「独裁」「大暴走」。「権力の監視」をすることもなく、《野党叩きで安倍独裁をアシストするメディア》…野党が「ダラシナイ」? ネゴトは寝てから言ってくれ。暴挙の原因は100%、与党・自公や癒党・お維キト。私企業化で利権に群がり、な~にが「ホシュ」「ウヨク」か。」

   『●2018年12月14日、「美ら海」に土砂投入…
      辺野古を破壊して巨大な新基地が恒久的に沖縄を占領…
   『●辺野古破壊のために美ら海に土砂投入…
      その翌日も現地で抗議が続く中、アベ様はのんびりとゴルフを満喫
   『●破壊「損」な美ら海への土砂投入…「2019年2月までの
           米軍普天間飛行場の運用停止」をやってみせよ!
   『●【政界地獄耳/問答無用の自治破壊実行する政府の怖さ】 
              《民意も海に埋める》…民主主義国家がやること?
   『●《『日本を取り戻す』の中に沖縄は入っていな》かった、 
          そして今《国民のうちに沖縄は入っているのか》?
   『●《ルールを守》っていない代表格は、民主主義を破壊する
                「選挙妨害を暴力団に発注する」人・アベ様
   『●辺野古「移設」に非ず、《新基地は軍港はじめ、
       普天間にない巨大で多様な機能を備えた一大戦争拠点…》
   『●三上智恵さん《埋められていくのは、辺野古の海だけではない。
                   この国の未来…助けを求める、あなたの声》
   『●巨大新基地建設による辺野古破壊…
      プーチン氏に《主権を行使できていない実例》と指摘されてしまう始末
   『●「在日米軍特権」「日米地位協定」「日米合同委員会」…
                《米国の言うことを聞くお友達は日本だけ》
   『●鈴木耕さん《美ら海を破壊するために、軍事基地を造っている…
                      言い換えれば、サディスティックな政治》
   『●《「ならばどうぞ独立を」とは決して言うまい。
        沖縄をそこまで追い込んだのは本土の側。その責任は重い》
   『●辺野古破壊…《暴力政治への批判…
     それが“勇敢”なんて言われてしまうことが、この国の異様さを物語》る
   『●「普天間飛行場の辺野古移設問題」に非ず、
      息吐く様にウソをついてでもな「辺野古の新基地建設」問題

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https://dot.asahi.com/wa/2019010900010.html

室井佑月気づいて!
連載「しがみつく女」
室井佑月 2019.1.10 07:00 週刊朝日 #安倍政権 #室井佑月

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。自らの子育てを綴ったエッセー「息子ってヤツは」(毎日新聞出版)が発売中


 作家・室井佑月氏は、安倍政権が国民の望まぬことばかりを進めていると憂う。

この記事のイラストはこちら
イラスト/小田原ドラゴン
https://dot.asahi.com/print_image/index.html?photo=2019010900010_2

*  *  *

 あけましておめでとうございます。といっても、このコラムを書いているのは12月の半ば。

 正月の準備は、真空パックのサトウの鏡餅小を買って、テレビの前に置いとくだけ。

 お正月がやってくるというのに晴れやかな気分になれないのは、安倍政権が沖縄の辺野古の海に土砂を強行的に投入しはじめたからかもしれない(今、12月17日。土砂投入は14日から)。

 ニュースを観ていて、綺麗な辺野古の海が埋められていく様子を、今のこの国と重ねてしまった

 安倍政権は、あたしたちが望んでいないことばかりを進めていく

 外国人労働者たちに対する差別をそのままにし、これから大量の外国人を入れる。それはこの国の人間の、労働環境の悪化や、賃金低下も意味している。

 世界で失敗ばかりしている水道の民営化地産地消できなくなりそうな、種子法廃止。そして、日米地位協定の見直しもせず、沖縄への米軍基地の押しつけ。

 そのくせ、国策として力を入れていた原発の海外輸出はすべてご破算となりそうだ。

 ご破算になって良かった。海外の原発輸出先で、事故が起こったらどうする? 厭な、居たたまれないような気分になっただろう。

 安倍政権が力を入れる政策って、多くの人間が不幸になるものばかりだ

 カジノ解禁もそう。博打は人の不幸で成り立つ商売だもん

 でもって、我々の社会保障費を削りまくり、そのくせアメリカからリボ払いで武器を大量に購入

 みんな気づいて! もう、ちょっとずつ、我々は不幸になってきているんだよ。

<2人以上世帯の可処分所得は1997年の月額49万円をピークに、毎年引き上げられてきた社会保険料の負担増などで、2016年は42万9517円と7万円も減ってしまった年間84万円ものガタ減りある>(2018年1月3日付の日刊ゲンダイDIGITAL)

 この5年で、低賃金の非正規雇用ばかりが増えている。貯金ゼロ世帯が、30%を超えた。時代の流れに合わせれば、うちのお正月も細やかになるわけだ。

 年始から暗いことばかり書いてごめん。でも、年が変わっても、忘れちゃいけないことだから。

 テレビは年末年始の番組ばかりになり、お正月番組が終われば、東京オリンピックの話題一色になるだろう。けれど、その間にも、辺野古の土砂投入は進められていく。そして、細やかなお正月もできない人々は増えてゆく。

 働いているのに、年収が300万円以下の人が40%年収122万円未満の可処分所得しかない 相対的貧困率は、15.7%子どもの貧困は13.9%で7人に1人(15年厚生労働省調べ)。

 世界第3位の経済大国でありながら、これだよ。あたしたちが望んでいるのは、こんなに格差の激しい国だった?

※週刊朝日  2019年1月18日号
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●水私企業化…《企業が儲けて、国民も安くて良質な公共サービスを享受…そんなバラ色の話》は絶対に無い

2019年01月11日 00時00分06秒 | Weblog


沖縄タイムスの磯野直記者によるコラム【[大弦小弦]米占領下の沖縄では、水までも米軍が支配した…】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/357566)。
日刊ゲンダイの記事【水道民営化で特需か 仏ヴェオリア日本人女性社長の“正体”】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/243421)。

 《▼復帰前の沖縄は、独立採算制の陸軍水道局から米軍より高い値段で浄水を買わされていた水は誰かが独占してはならず、国民共有の財産でなければならない沖縄が歩んだ歴史の教訓だ。(磯野直)》。
 《10日閉幕の臨時国会で安倍政権が強行成立させた「水道民営化法」のバックで、菅官房長官の元補佐官が暗躍していた疑惑を日刊ゲンダイは報じた(12月8日号)が、この事業にはもうひとり、気になる人物がいる。元補佐官が接待を受けたフランスの水メジャー「ヴェオリア」の日本法人社長・野田由美子氏。公職に就いていた10年ほど前、民間資金の活用による公共施設の整備運営(PFI)を推進する内閣府の委員会の委員としてPFIの旗振り役をしていたのだ。自分で提案してその後、自分がプレーヤーになる――あの竹中平蔵東洋大教授とソックリじゃないか》。

 水男爵や《自分で提案してその後、自分がプレーヤーになる》人々がコモンズでカネ儲け。《自分が関わったところで自分が利益を得るという構図》は竹中平蔵氏ばかりではないようだ。カネの臭いに、意地汚い人々が蝟集。
 ニッポンの水道法の精神…「第一章 総 則  (この法律の目的) 第一条 この法律は、水道の布設及び管理を適正かつ合理的ならしめるとともに、水道を計画的に整備し、及び水道事業を保護育成することによつて、清浄にして豊富低廉な水の供給を図り、もつて公衆衛生の向上と生活環境の改善とに寄与することを目的とする」(http://www.houko.com/00/01/S32/177.HTM)…《清浄》《豊富》《低廉》は水道私企業化水道私営化により破壊される…。《水は誰かが独占してはならず国民共有の財産でなければならない沖縄が歩んだ歴史の教訓だ》…その教訓に何も学ばないニッポン。《企業が儲けて、国民も安くて良質な公共サービスを享受……。海外では水道民営化が失敗して再公営化が続出しているというのに、そんなバラ色の話、本当にあるんだろうか》…そんな話は絶対にあるはずがない。

   『●水ビジネスは住民を幸せにするのか?
   『●今度はID?
   『●『松嶋×町山 未公開映画を見る本』読了
   『●『ウォーター・マネー/「水資源大国」日本の逆襲』読了(3/5)
   『●『月刊 自然と人間2007年10月号』読了
   『●Blue Goldをめぐる水商売: コモンズとしての水と新自由主義
   『●『ブルー・ゴールド』映画化!!(1/2)
   『●ブルーゴールド: 民営化される水道の水源までもが買収される・・・
   『●「森友劇場に現を抜かす間にも…天下の悪法
      と言っても過言ではない様々な法律の審議が着々と進んでいる」
   『●世界の潮流に周回遅れで水道私企業化の亡国…
       「15年までに再公営化を決断した自治体は世界で180」

   『●構造調整という名の奈落: 「エコノミック・ヒットマン…
          巨額の貸付金によって途上国を債務漬けにし…」
   『●私企業化反対: 「国の予算投入が減り、
      水道料金が上がる可能性が高い。安倍政治の典型的な危険な政策」

   『●「浄」水売国…「「最大派閥」はさんずいの「水」部…
       人の営みを表すのに欠かせないような文字が多い」

   『●アレは、モンサント社ラウンドアップによるSilent Springだったのかな?
                      「世界の水支配」を目論む…
   『●「コンセッション方式であろうが、他の形態であろうが、
        民営化では水道事業の公共性を守る事はできない」
   『●「世界各国では水道民営化による問題が噴出し、悲劇…
               いまは民営化をやめて公営に戻す流れが主流」
    《町山智浩氏…日本の水道局っていうのは優秀なんですよ。やっぱりその国が、
     企業ではなくて、金儲けではなくて、ちゃんとしたお役所として水道局を
     運営して、安い、タダ同然のお金でみんなに水をあげて、しかも、
     その水道局自体の水を綺麗に管理するというのは、国がやることだから
     徹底的に管理して綺麗にすればいいんだけれども、企業がやっちゃうと、
     まず、水質の管理ができなくなっちゃう。だって、会社だから。
     で、金が儲からないとわかると、どんどん手を抜くからどんどん水が汚くなる。
     しかも、高く売るっていう、最悪の状況になるんですよ》

   『●『松嶋×町山 未公開映画を見る本』から再び…
      水道民営化・私企業化により水男爵がコモンズでカネ儲け
   『●移民法、水道民営化までも…カネの臭いに集る学商、
       またしても竹中平蔵センセが意地汚い政治家と共に蝟集

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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/357566

[大弦小弦]米占領下の沖縄では、水までも米軍が支配した…
2018年12月11日 08:07

 米占領下の沖縄では、水までも米軍が支配した。干ばつに見舞われても行政主導の給水計画は立てられず、管理・運営の全てを掌握する米軍が一方的に決定。住民も従うほかなかった

▼地上戦で灰じんに帰した沖縄に、施設やダムなどの水道インフラを整備したのは米軍だだが目的はあくまでも基地機能の維持であり、余った水を住民に回していたにすぎない

▼1972年の復帰でようやく運営権が沖縄に移った。しかしその後もしばしば渇水に苦しめられたのは、住民本位の水源開発を27年間もできなかったひずみと言える

▼市町村の判断で水道事業の運営権を民間企業に委託できる改正水道法が、臨時国会で成立した。災害時の対応などの懸念を残したまま、公共の財産である水企業の「利潤追求」「採算性」の論理が持ち込まれる

▼海外では「水メジャー」と呼ばれる巨大資本が民営化に参入した結果、料金高騰や水質悪化などの混乱が相次ぐ再公営化の動きが広がり、すでに33カ国267都市が戻したが政府が調査したのは3例のみ。失敗すれば国民の命に直結する問題を、なぜ急ぐのか

▼復帰前の沖縄は、独立採算制の陸軍水道局から米軍より高い値段で浄水を買わされていた水は誰かが独占してはならず国民共有の財産でなければならない沖縄が歩んだ歴史の教訓だ。(磯野直
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/243421

水道民営化で特需か 仏ヴェオリア日本人女性社長の“正体”
2018/12/11 06:00

     (横浜市の副市長だった野田由美子氏(C)共同通信社)

 10日閉幕の臨時国会で安倍政権が強行成立させた「水道民営化法」のバックで、菅官房長官の元補佐官が暗躍していた疑惑を日刊ゲンダイは報じた(12月8日号)が、この事業にはもうひとり、気になる人物がいる。元補佐官が接待を受けたフランスの水メジャー「ヴェオリア」の日本法人社長・野田由美子氏。公職に就いていた10年ほど前、民間資金の活用による公共施設の整備運営(PFI)を推進する内閣府の委員会の委員としてPFIの旗振り役をしていたのだ。自分で提案してその後、自分がプレーヤーになる――あの竹中平蔵東洋大教授とソックリじゃないか。

 野田社長は1982年に東大卒業後、外資系金融機関やコンサル会社を経て、2007年6月に横浜市副市長に就任(09年9月に退任)。当時、内閣府の「民間資金等活用事業推進委員会総合部会」の委員に名を連ねていた。

 副市長時代には、メディアのインタビューにも「日本におけるPFI普及の第一人者」として登場。<「民」が必死で頑張った結果が、企業としての利益だけではなく、国民に安くて良質な公共サービスという形で還元される。PFIの考え方こそ、日本が必要としているものではないかと感じたんです〉と話していた。

 その野田氏は昨年9月、ヴェオリアの日本法人である「ヴェオリア・ジャパン」の社長に就任。同社はすでに今春から静岡県浜松市で下水道施設の運営権を獲得している。「水道民営化法」が成立したことで、全国で上下水道の民営化が加速することが予想され、ヴェオリア社がウハウハなのは間違いない。

 しかもヴェオリア社からは、女性社員が内閣府のPFI推進室に出向中であることが、法案審議中の先月、参院厚労委で明らかになってもいる。内閣府はこの女性を、公募で選び、昨年4月から2年間の予定で採用したとしながら、「一般的な海外動向調査に従事し、政策立案はしていない」と苦しい答弁だった。質問した社民党の福島みずほ議員は、「まるで受験生が採点する側に潜り込んで、いいように自分の答案を採点するようなものだ」と言っていたが、野田社長にしろ、女性社員にしろ、役所とのパイプを生かして商売につなげる典型といえる。

 「『竹中平蔵効果』とでも言うのでしょうか。純粋な民間人ではできないことを、政府の中に紛れ込むことによって実現し、甘い汁を吸う企業にとっては権力と民間をつなぐ、得難い人物になる。国家戦略特区などでも見られた構図です」(政治評論家・本澤二郎氏)

 企業が儲けて国民も安くて良質な公共サービスを享受……。海外では水道民営化が失敗して再公営化が続出しているというのに、そんなバラ色の話、本当にあるんだろうか
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