[※ 安田好弘さん 《「死刑反対。死刑をおかしい」と言うこと自体が、異端者になってくる》 (2018年7月28日 報道特集)↑]
琉球新報のコラム【<金口木舌>「今宵今生の別れ。(西表島の)南風見田の浜に行きたかった」。…】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-769492.html)。
東京新聞の社説【オウムの死刑 制度の在り方の論議も】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018072702000157.html)。
《▼犯した罪の残忍性や社会への影響などを考えると死刑は当然だという見方も理解できる。だが、国家が人間の生命を強制的に終わらせることへの違和感は拭えない…▼国連人権規約委員会は日本政府に対し死刑廃止について十分考慮するよう勧告している》。
《七月だけでオウム事件の幹部ら十三人が処刑されたことに異様さを感じる人も多かろう。これほどの人数の死刑執行がなされたことがないからだ。法務相によっては宗教観などから執行命令書に署名しない人もいた》。
『●『A2』読了』
『●『A3(エー・スリー)』読了』
『●『死刑』読了』
『●死刑廃止集会』
『●「死刑制度 国民的な議論を活発に」・・・
「死刑制度存置派驚異の8割の我国」では全くそんな気配なし』
『●「彼を赦したわけではない。
しかし死刑にして問題が解決するわけではない」』
『●ビンラディン氏暗殺再び』
『●光市母子殺害事件最高裁判決: 森達也さんの〝目〟』
『●森達也さん『「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか」
と叫ぶ人に訊きたい』書評』
『●「殺すなかれ・・・」・・・「彼らを処刑することが「社会正義」なのだろうか」?』
『●2016年報道の自由度ランキング72位:
「メディアは二流ならば社会も二流」、アベ政治も…粗悪』
『●青木理さん「供述が立証の柱…もっと物証が欲しい。
「通信傍受を縦横無尽に使いたい。司法取引も」と…」』
《共謀罪を導入しても、テロが起きる可能性はある。そのときが怖い。
社会がファナチック(狂信的)になり、メディアや社会も一緒になって
「もっと捕まえろ」「もっと取り締まれ」と暴走するのではないか。
オウム事件を取材していた時を思い出す。警察はあらゆる法令を
駆使して信者を根こそぎ捕まえた。当時、幹部が「非常時だから、
国民の皆様も納得してくれる」と話していた》
『●「このまま死刑執行されてオウム事件は終わり、
ということにされていいの」? 真相・全貌は解明されたか?』
『●オウム死刑囚大量執行…アベ様や上川陽子法相は
「前夜祭」を催し、死刑さへも「サーカス」に使う悪辣さ』
「TBSの「ニュースバード」によると、ドイツ政府はいち早く、
この死刑執行およびニッポンの死刑存置に対して抗議の声明を出した」
「アサヒコムの記事【死刑囚写真に次々「執行」シール
TV演出に疑問の声も】…によると、《中島岳志…は…
「いま行われているのは、死刑のショー化・見世物化に他ならない。
執行場面だけが不可視化された公開処刑だ」と書き込んだ。…フジは、
事件に関わった死刑囚の顔写真が並んだパネルを示し、
執行が済んだ死刑囚の写真の上に「執行」のシールを貼るなどして
状況を説明》」
『●「僕が裁判の傍聴で見た麻原は廃人…
加害者に発言させることは事件を歴史の教訓にするために必要だった」』
『●「7人に死刑を執行する前日に乾杯する総理大臣と法務大臣…
これがこの国のグロテスクな現状なのだ」』
『●西日本大豪雨…「国民の生命と財産を守るって、
口だけじゃないか」「博打の議論なんてやっている場合か」』
『●良心の呵責? 「ないわな、そんなもん。
でなきゃ、過労死遺族の方々が傍聴する中、こんな法案、…」』
『●室井佑月さん「悪魔とはこういう顔か」!?
⇒ デンデン王国の国王御夫妻やウルトラ差別主義者らの御顔』
《七月だけでオウム事件の幹部ら十三人が処刑》…コレで何か問題は解決したのですか? アベ様や法相、法務省幹部らの自己満足ではないのですか? 《ある同省幹部が「平成の事件は平成のうちに」と語った》そうだが、一体どんな忖度なのか…。
《もっと国際的な批判を真面目に受け止めた方がよかろう》…と言われても、アベ様や法相らは、聞く耳持たずだ。《赤坂自民亭》なる〝前夜祭〟様の酔いちくれぶりや、一部マスコミの異常なハシャギぶりも含めて、今回のコレもニッポンの異常さを世界に喧伝し、《死刑を忠実に実行しているのは日本だけ》という野蛮さぶりが、またしても、知れ渡ってしまった。
松本智津夫元死刑囚の主任弁護人を務めた安田好弘弁護士は「死刑のレベル ステージを一気に引き上げてしまった。7名を一気に死刑にしてしまった訳です。…終身刑を今の状況で導入しよう、そうすることで死刑が一つでも減るんじゃないか」。一方、「「死刑反対。死刑をおかしい」と言うこと自体が、異端者になってくる」(報道特集 2018年7月28日)(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/3a85028ac13f9d5517b8c50e10eaaf06)。
また、森達也さん「議論したいです。死刑制度が是か、非か。いろんな意見がある、いろんな見方がある、当たり前です。でも、この国では議論が出来ていない。議論するだけの材料がない」(報道特集 2018年7月28日)。
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【https://ryukyushimpo.jp/column/entry-769492.html】
<金口木舌>「今宵今生の別れ。(西表島の)南風見田の浜に行きたかった」。…
2018年7月27日 06:00
オウム真理教 林泰男 死刑 アムネスティ・インターナショナル 金口木舌
「今宵今生の別れ。(西表島の)南風見田の浜に行きたかった」。林泰男死刑囚は1996年、石垣島からの護送中の機内でつぶやいた。オウム真理教による一連の事件で死刑囚の刑が全て執行された
▼追尾の際に気づかれないように、捜査員同士うちなーぐちで連絡を取り合った。「てーげーむるあたとんどー」。すぐ近くで特徴を確認し、職務質問した。抵抗することはなく、当時の捜査員は「死刑を覚悟している様子だった」と回想した
▼犯した罪の残忍性や社会への影響などを考えると死刑は当然だという見方も理解できる。だが、国家が人間の生命を強制的に終わらせることへの違和感は拭えない
▼死刑制度を維持する理由としてよく挙げられるのが「抑止力」。「死刑を廃止すれば凶悪犯罪が増える」という主張にうなずきそうになるが、根拠となる客観的な統計はないという
▼国際人権団体アムネスティ・インターナショナルによると、人口10万人当たりの殺人発生率が最も低いのがオーストリアの0・56件、次いでノルウェーの0・68件で、いずれも死刑廃止国。死刑を廃止しても、治安の悪化には直結しないことを示唆している
▼国連人権規約委員会は日本政府に対し死刑廃止について十分考慮するよう勧告している。遺族の立場に立つとためらいも感じるが、死刑制度の廃止についてもっと議論があっていい。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018072702000157.html】
【社説】
オウムの死刑 制度の在り方の論議も
2018年7月27日
オウム真理教事件の死刑囚六人の刑が執行され、事件の死刑執行はすべて終わった。だが、日弁連などは死刑制度の廃止を求める声明を出している。不透明な制度の在り方などの論議は必要である。
七月だけでオウム事件の幹部ら十三人が処刑されたことに異様さを感じる人も多かろう。これほどの人数の死刑執行がなされたことがないからだ。法務相によっては宗教観などから執行命令書に署名しない人もいた。ある同省幹部が「平成の事件は平成のうちに」と語ったと伝えられる。
来年の天皇陛下の退位を念頭に置いた発言だろうが、それにしてもなぜオウム死刑囚に限っての一斉処刑なのかの答えにはならない。前回は元代表の麻原彰晃元死刑囚やサリン製造役が中心で、今回は林泰男死刑囚ら地下鉄サリン事件の散布役が中心だった。
法務省は一連の執行順序についての理由をほとんど説明しないでいる。不透明だといわざるを得ない。「執行は当然」という遺族の方々の心情はもっともである。それでも心神喪失が疑われたり、再審申し立てやその準備の段階にある場合はどう判断しているのか、それを国民に説明しない姿勢には疑問を持つ。
死刑は国家権力の最大の行使でもあるからだ。一〇年の千葉景子法相時代は報道機関に刑場の公開をしたこともあるが、それ以降はそんな雰囲気も消えてしまった。
近代刑事法は「あだ討ち」を否定し、犯罪への応報と更生をめざしている。かつ死刑囚の冤罪(えんざい)が明らかになった事例もある。
世界百四十二カ国は死刑の廃止・停止であり、欧州連合(EU)に加盟するには、死刑廃止国であるのが条件になっている。OECD加盟国でも、死刑制度があるのは日本と韓国・米国だけだ。でも韓国はずっと執行がない事実上の廃止国である。米国も十九州が廃止、四州が停止を宣言している。つまり、死刑を忠実に実行しているのは日本だけなのだ。
誤った司法判断なら取り返しの付かない究極の刑罰であり、究極の人権を奪う刑罰でもある。内閣府の世論調査では「死刑もやむを得ない」が八割だが、うち四割は「状況が変われば将来的には死刑を廃止してもよい」。終身刑の導入なら「死刑を廃止する方がよい」が四割である。
国連からは死刑廃止の勧告を何度も受け続けている。もっと国際的な批判を真面目に受け止めた方がよかろう。
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11月4日付朝日新聞社説(http://www.asahi.com/paper/editorial.html)と、asahi.comの記事(http://www.asahi.com/national/update/1020/TKY201110200652.html?ref=reca)から。
「裁判員制度」・「死刑制度」のどちらの制度についても、議論がほとんど盛り上がることがない我国。
今回の裁判員の方々、「死刑のスイッチ」を押させられ、しかも、死刑制度存置に加担させられてしまった訳で、誠にお気の毒というしかない。私にはとても出来ないし、裁判員を引き受けるつもりもない (← その種明かしはこの本に)。
どのように裁判員と裁判官の間で話し合いが持たれたのだろうか。裁判官によってどのように「死刑のスイッチ」に〝誘導〟され、死刑制度存置に〝導かれ〟て行ったのか、うかがいしれない。裁判員には語れないから。国が死刑存置なのだから、従えと言わんばかりに。
どちらの制度も、この国のいつものごとく、淡々と続いていく。最高裁が、裁判員制度を違憲とすることなんてありえないでしょう。やらせは、電力会社の特許ではない(こんなやらせや癒着をやっていて違憲なんて出せる訳がいないだろう、天に唾する行為だから)。3.11東京電力福島原発人災後も、政治も含めた全てが何も変わらず、全てこれまで通りに淡々と。そこに少しは何らかの躊躇いや煩悩があっても良いのではないか。
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【http://www.asahi.com/paper/editorial.html】
2011年11月4日(金)付
裁判員と死刑―情報公開し広く議論を
パチンコ店で5人が犠牲になった放火殺人事件で、大阪地裁は被告に死刑を言い渡した。
弁護側が「絞首刑は憲法が禁じる残虐な刑罰にあたる」と主張したことから、裁判員裁判で初めて死刑の違憲性が争われた。結論は「合憲」だった。
裁判員法は、憲法判断などの法令解釈は裁判官が担当すると定めている。今回は裁判長が「裁判員の意見を聴きたい」と審理への参加を求めた。
最高裁は1955年、絞首刑について「他の方法に比べてとくに残虐という理由は認められない」と、合憲の判断をした。
それから半世紀がたち、情勢は大きく変わった。欧州諸国は死刑を廃止し、続ける国でも絞首刑は減っている。
今回、オーストリアの法医学者が法廷に立ち、「首が切断されるおそれがある」と話した。元最高検検事は死刑執行に立ち会った体験から「正視に堪えず、残虐な刑罰に限りなく近い」と証言した。
裁判員の意見を踏まえた判決は「絞首刑には前近代的なところがある」と指摘したうえで、「死刑にある程度のむごたらしさを伴うことは避けがたい」と、合憲の結論を導いた。
判決後、記者会見した裁判員は、議論に必要な情報が少なかった、と語った。
裁判長は、受刑者の身体に損傷が生じた事例などについて国に照会したが、法務省は「回答できない」と突っぱねた。
法務省は以前から、死刑に関する情報開示には極めて消極的だ。刑の執行状況などについても明らかにしてこなかった。
しかし裁判員制度が始まり、市民は直接、死刑と向き合うことになった。実態をつまびらかにしないまま、究極の刑罰について判断を求めることがあってはならない。法務省は、死刑やその執行をめぐる情報を積極的に公開するべきだ。
昨夏、当時の千葉景子法相が刑場を公開し、死刑の是非を考える勉強会を省内に立ち上げた。だが相次ぐ法相の交代などで議論は進んでおらず、情報の開示も不十分なままだ。
個別の事件の法廷は、死刑制度の是非や、執行の合違憲を論じる場としては限界がある。
ある裁判員は「死刑の存廃を含め、国民的な議論の場が必要と感じた」と話した。「死刑問題への取り組みも職責」という平岡秀夫法相は、議論の場を広げる努力を怠ってはならない。
判決は「どの執行方法を選択するかは立法裁量の問題」とも指摘した。議論を深めるため、国会も手を尽くす必要がある。
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【http://www.asahi.com/national/update/1020/TKY201110200652.html?ref=reca】
2011年10月20日22時56分
裁判員制度は合憲か違憲か 最高裁、11月16日に判決
裁判員制度が憲法に違反しないかが争われた刑事裁判の上告審で、最高裁大法廷(裁判長・竹崎博允〈ひろのぶ〉長官)は来月16日に判決を言い渡すことを決め、関係者に通知した。裁判員制度について、最高裁が初めての憲法判断を示す。
主な争点は、裁判員制度が「(地裁や高裁など)下級裁判所の裁判官は最高裁が指名した者の名簿によって、内閣で任命する」と定めた憲法80条に適合するかどうか。弁護側は「くじで偶然選ばれた裁判官以外の者が、裁判官と対等の権利を持って裁判に関与するのは違憲だ」と主張。検察側は「憲法には、裁判官以外の者の関与を禁じる規定はない」と反論している。
審理の対象は、覚醒剤を密輸したとして一、二審で実刑とされたフィリピン国籍の女性被告(45)。一審から無罪を主張し、弁護側は控訴審から「裁判員制度は違憲だ」と訴えている。
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『記者会見ゲリラ戦記』、1月に読了。畠山理仁著。扶桑社新書、2010年12月初版第一刷。
秀逸な「まえがき」(pp.2~5)、成長物語。記者会見オープン化騒動記。
大マスコミの記者は、「・・・フリーランス記者に名刺を渡すことは気が進まないようだった。椅子には置けるがフリー記者には渡せない」。名刺の「交換レートの違い」。「そうした差別を経験した記者が書く本書は、これまで「椅子以下の存在」だったフリーランスの記者が、徐々に「質問する椅子」へと成長して行く物語である」。
随所に「椅子以下の存在」といった自虐的なフリーランス記者像。記者クラブ所属の記者から見ると、フリーランス記者は「二等市民」(p.95)、「人にあらず」(p.100)、「下々の者」(p.141)、「ボールを投げることもバットを振ることもできない」(p.281)、といったところか。
記者会見オープン化のトップは、外務省岡田克也大臣(p.14、246)と金融庁亀井静香大臣(p.14、27、82、109、101、163、166、168、236)。この二人が推進。特に亀井元大臣が主催した、フリー記者対象の第二記者会見の方が圧倒的に有益で、「「特オチ」を恐れる記者クラブ側にとっては屈辱的な状況」を生むことに(p.94)。「中には死刑廃止論者である亀井大臣から、「(死刑執行は)当分は行われないと思う」という、現職大臣としては異例の発言を引き出す参加者もいた」(p.102)。第二記者会見は記者だけでなく誰でもよい、その根底には、亀井元大臣「「当たり前ですよ、主権者なんだから」という、ごくごく当たり前の考え方」(p.27)。
世界の常識「フリープレス」の原則(p.16)。海外の記者会見は例外なく「オープン化」。「日本のように「記者クラブ加盟者以外は取材できない」という奇妙な国はない。なぜなら世界のジャーナリズムには「フリープレスの原則」(報道に携わる者は誰もが自由に取材できる)という常識があるからだ」。
「マスのジャーナリズム」に対して、ユーストリームのようなネット生放送などの「マイクロ・ジャーナリズム」(p.21)が記者クラブ制度に穴をあける。
枝野幸男行政刷新担当大臣に、神保哲生さんから「なぜ記者クラブは仕分けの対象にならないのか?」(p.45)。
岡田克也外務大臣、密約問題(p.46)。
大川興業の大川豊総裁と異例の事態(p.83)。グラミン銀行、ブラック銀行。
座談会「記者オープン化はいつ?」(マガジン9)、大川豊×岩上安身さん(pp。126-154)。「岩上 ・・・毎日新聞の記者だった西山太吉さんたちの時代は、ボスがあのナベツネさん(読売新聞主筆の渡邊恒雄氏)で、霞クラブでの記者会見では、ナベツネさんの席は記者席じゃなく、大臣の隣。記者の方を向いて座る。しかも会見の間中、自分は一言も質問しないで、パイプくわえて、大臣と後輩の記者たちに睨みをきかせていたそうだ。/・・・。/岩上 ホントだよ。西山さんが言っていた(笑)。本人から直接聞いた話。/大川 それ政治記者じゃなくて、フィクサーが表に出てるようなもんですよね。/岩上 そう、それが国民の目にさらされないだけ。・・・。新聞とテレビの情報が頼り。/大川 それ、中継してほしかったなー。/岩上 国民は実態を全然知らされない。どれほど異常な言論空間の中に、日本人はこれまで生きてきたか、ですよ。その象徴的な存在が、ナベツネ氏であったわけです」(p.131)。「畠山 ・・・本当は利益を追求する一私企業にすぎません。その上、権力側から無料の記者室など様々な利益供与を受けている。・・・。/・・・「官房機密費がマスコミに流れたという疑惑」。つまり記者クラブは情報を独占することで「報じない」という権力を行使してきた。そして「報じられなかったことは、なかったこと」になってしまう。それは国民にとっても損失です」(p.154)。一方で捏造に乗せられ(乗ったふりをして)バカ騒ぎする小沢問題よりも、記者クラブの密室会見問題・利益供与問題は酷くはないか??
官房機密費、便宜供与とマスコミ・記者クラブ・(都心の一等地でタダの家賃)記者室との癒着(p.154、161、173、198)。「官房機密費には「記者クラブを含むマスコミ関係者に渡っていたのではないか」という〝疑惑〟がある」(p.269)ことには、記者クラブ・記者室・大マスコミは当然消極的。
都合のよい情報、捏造された情報をリーク(p.173)。特捜の会見では被疑者の弁解や供述を開示しないと言いつつ、「・・・小沢一郎前幹事長をめぐる「政治とカネ」の事件では、逮捕された石川知裕衆院議員の〝具体的な供述内容〟が洪水のように報じられていたよね? しかもまるで「取り調べの場にいたかのような内容」が、連日、新聞やテレビで報じられた」(p.173)。「関係者発言」(p.260)とは、どんな関係者?
我々は騙されている。「マスコミは小沢氏のことを「雲隠れする」「逃げる」と報道し続けたが、小沢氏ほどオープンな形での記者会見を開いてきた政治家を私は他に知らないからだ」(p.264)。岩上さんのWPを見てみればこの点は明確。八丈島の釣り〝事件〟。「小沢一郎という政治家は、新進党、自由党、そして民主党と、記者会見に参加する記者に制限を設けてこなかった。・・・。/・・・。/それでもなお、国民の間には「小沢氏は情報公開に消極的な政治家」というイメージが定着している。それは記者クラブメディアによる国民へのマインドコントロールが成功したからにほかならない」(p.265)。小沢氏は、記者クラブの敵。小沢氏が不要な部分までの政治資金の公開をしていることや、毎週記者会見を開催してきたことなどは決して記者クラブは報じない。「関係者発言・情報」を基に捏造情報を垂れ流すばかり、プロパガンダ。小沢氏に比べて、「菅首相が本気で「自分はオープンな政治家だ」と思っているとしたら、それは極めておめでたい」(p.272)し、そう思わされている我々も同様に極めておめでたい。
オープンな会見でも参加を断られる寺澤有さん(pp.160-161、178、267、272)。
千葉景子法務大臣と死刑問題、(p.203、206、209、211)。民主党政権で初めての死刑執行。参議院議員としての任期満了前に駆け込みで執行書に署名。「死刑廃止を推進する議員連盟」に所属する議員だったのに、法務官僚にと取り込まれた哀しい人。しかも、「閉じられた「刑場公開」」(p.212)でフリー記者を騙し討ち。
「ボールを投げることもバットを振ることもできない」(p.281)グランドキーパーとして、記者クラブオープン化に向けてグラウンド整備に疲弊(p.282)。ようやくその第一歩、扉がわずかに開いた。記者クラブとフリー記者が対峙するなどナンセンス、なぜなら「本来、報道に携わる者が対峙すべきは権力者だからだ」(p.284)。「記者会見のオープン化がなされた時、ようやく権力と報道の本当の戦いが始まる。既に観客はガチンコ勝負を見るために、すこしずつスタンドに入り出した。記者会見が真剣勝負の場になれば、政治家も記者も技量が磨かれる。ファインプレーも出るだろう。/さあ、一刻も早く試合を始めよう。開かれた日本の民主主義のために」(p.285)。
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『創』(2011年2月号)、1月に読了。
カラーページ(pp.10-11)。「漫画家らの反対を押し切って都条例改定案可決!」、いわゆる「非実在青少年」問題。
「いまや検察批判のシンボルに元検察官・三井環さんの闘い/12月5日に2500人の市民デモ」。保坂展人さんも。
佐高信さん、「ニッポン文化低国を撃つ!/筆刀両断!/「検察神話」を作った「知の巨人」 立花隆」(pp.94-95)。「ロッキード裁判をめぐって、立花は渡部昇一の言いがかり的批判を完膚なきまでに論破した。残念ながら、いま立花は渡部のように思い込みで書いているのではないか」、・・・これは手厳しい。
鈴木邦男さん、「言論の覚悟/勇気ある告発」(pp.96-99)。「牛肉偽装告発」をした西宮冷蔵の水谷洋一社長。JR東労組元委員長松崎明氏がなくなる。「今はどこの労組も元気がない。JR東労組だけが闘っている。それだけに権力、公安からは狙われ、弾圧された」。
香山リカさん、「「こころの時代」解体新書/マンガ規制の問題を精神医学的に考える」(pp.100-103)。青少年健全育成条例改正案が可決されてしまう。「「青少年の健全育成」に役立つのか不明・・・」。マンガやアニメの暴力性などと実際の暴力行為等の因果関係についての信頼すべき研究など存在しない。上野千鶴子氏、「欲望を持つことと、欲望を行為に移すこととのあいだには、千里の径庭がある」。
森達也さん「極私的メディア論/第59回 空港での一時拘束」(pp.104-107)。入国審査で問題発生。「・・・モーガン・スパーロック(近年の作品はイスラム教徒への融和を訴える『30DAYS』や『ビン・ラディンを探せ!』など)インタビュー・・・」。
可決までの経緯。長岡義幸さん、「多くの反対の声を押し切って可決/都条例改定をめぐる最後の攻防全経緯」(pp.112-119)。「非実在青少年」問題。冒頭、「記者「昔のご自分の著書が有害呼ばわりされたんじゃないですか。その過去を忘れているんですか」/石原慎太郎「何ぃ。物を比べてみろよ。それがわからなければバカだよ、お前」」・・・だってさっ。どんな記者さんか知りませんが、偉いっ! 「ほんの1分ほどの雑な発言をして、取材を切り上げようとした石原に、フリージャーナリストの昼間たかしさんが質問を投げかけ、職員らとともに大名行列よろしく歩き出した石原は怒りの面持ちで振り返り、捨て台詞で応えた」。「」かつてバッシングされた当人が今度は規制を推進」。「いま現在の条例問題と相似形の出来事が半世紀以上前、石原慎太郎の小説と派生した映画をめぐって起きていた。異なるのは、民間よりも行政が全面に立ち、かつてバッシングを受けた当人である石原が大人の側の性道徳者に〝転向〟して、〝弾圧〟側に回っていたことだ」。「・・・都議らを不安にさせたのは、治安対策本部が警察とつながりがあること・・・。・・・倉田潤本部長は、選挙違反をでっち上げた志布志事件が発覚した当時、鹿児島県警の本部長を務めていた」。近年でまれなほどの多くの都議会の傍聴者の中に、規制賛成派の人はほとんどいないという現実、それが見えてない〝生活が第一〟党の都議員たち。
激論。「検察批判を続ける論者が激論!/〝最高権力〟検察をどうすれば変えられるのか」(pp.120-129)。辻恵・三井環・鈴木邦男・安田好弘・青木理さん。検察官適格審査会、検察審査会。千葉景子元大臣が座長の「検察の在り方検討会」は、「・・・ぬえ的というか、実行性がない・・・」。「安田 僕は可視化はぜひとも必要ですが、それだけでは足りない・・・。・・・一番重要なのは、例えば24時間以上は身柄拘束はさせない、それから弁護人が立ち会わない限り取り調べをしてはならない、弁護人が立ち会わないで行われた取り調べは証拠として採用してはいけない。そこまでやらなければ冤罪は防止できないと思います」。
「検察の罪を助長したマスメディアの罪」。「篠田 ・・・全国に警察裏金批判のキャンペーンが吹き荒れたとき、北海道新聞はその急先鋒で、・・・。・・・新聞協会賞をもらった。皆が拍手かっさいでしたよね。ところがその後どうなったかと言うと、警察側からものすごい報復を受けて、高田さんたちは飛ばされた」。安田さんは高田昌幸氏らの代理人。「安田 ・・・道新は佐々木元道警総務部長と手を打とうとするんです。・・・。出来レースをしようとするんですね」。ヒヨル道新。「安田 ・・・しかし、それに対して全国の記者が報道すらしてくれない、悲しい状況ですよ」。「青木 ・・・果敢な調査報道を続けた記者を守れないという新聞社は本当に情けない。でもそれが現実です。/三井 結局、大手メディア、司法記者クラブに所属しているメディアですが、マスコミと法務検察が一体になっているんですよ。だから法務検察の批判をかけないんです」。
「永六輔[放送タレント]×矢崎泰久[元『話の特集』編集長]のぢぢ放談/第19回 救急車なんて知らない!」(pp.130-137)。永さんのタクシー事故。有吉佐和子さんの『複合汚染』。「矢崎 ・・・最近あやしいと思うのは「産学協同」という言葉。要するに、学問としてやった研究を商売に結びつけようという話でしょう。・・・ノーベル賞だって、化学賞なんか、どれだけ産業の発展に貢献したかということが受賞理由になったりするでしょう。おいおい、学問って、企業のためにあるのかよって気がするね。/永 農業の世界でも、この日本でさえ、企業化がどんどん進んでいる。「農業文化」なんて言葉はすっかり抜け落ちていて、土もない工場で作られた野菜が出荷されている。それを喜んで食べる神経が、僕にはよくわからない」。
雨宮処凛さん、「ドキュメント雨宮革命/第36回 若者ホームレス白書」(pp.138-141)。
「月刊壊(こわす)/第91回大川興業アゲチン伝説」(pp.142-145)。アフガンで拘束された常岡浩介氏。「タリバンではなく、政府系のヤンキーな軍閥につかまっ」た際のコント的やり取り。拘束中に長崎の実家に3回も電話! 身代金が払われないときには殺害するという最後通告した相手が、なぜか毎日新聞の記者。「誘拐コント」。「犯人側が逆ストックホルムシンドロームのように、常岡氏のことが好きになってしまったのではないか、・・・。/・・・実は常岡氏はそれまでにロシアなどでも拘束されていて、これが3回目。拘束する側よりされる側の方が慣れていたと、オチまで・・・」。個人的にとても注目している畠山理仁さん。ゲリラフリージャーナリスト。先日読んだ『記者会見ゲリラ戦記』での記者クラブ批判はとてもわかりやすく、大手マスコミのダメさ加減を再認識させてくれる。亀井静香元大臣、死刑反対以外にも、記者会見解放という点でも評価できる。
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『自然と人間』(2010年2月号)、1月読了。「「公設派遣村」が映すもの」。
森達也さん、「第47回つぶやくニッポンの街角 誰が誰に何を言ってんの?」。 1999年、国旗国歌法。
森田実さん、「沖縄・普天間飛行場移設問題と鳩山政権の混迷」(pp.2-5)。脱日米同盟に向けて。
粟野仁雄さん、「出所間近! 高知白バイ事件/再審で警察の証拠ねつ造を暴く」(pp.6-9)。片岡晴彦さんの冤罪事件。警察調書の偽造。家族の苦しみ。
宇都宮健児さん、「「公設派遣村」は支援制度改善への出発点」(pp.14-17)。菅直人副総理(当時)も福島瑞穂議員や鳩山由紀夫総理(当時)とともに、支援していたはずなのに、今や、消費税増税だもんな・・・。
森住卓さん、「原発を拒み続ける祝島の「心」」(pp.21-24)。27年間の反対闘争。「祝島は海を売っちょらん」。いまや中国電力のやり口は、SLAPP化。
魚柄仁之助さん、「第七十四回魚柄仁之助の食文化情報局 台所の穴/「食糧難民」」(pp.32-34)。個人商店街。
大谷昭宏氏、「言いたい放題/「民主党政権は冤罪は生まない」と訴え、国民の信頼を取り戻せ」(pp.35-37)。布川事件、桜井昌司さんと杉山卓男さんは冤罪で29年間も獄中に。「訴える」どころか、死刑反対議連の千葉景子元法相が死刑執行する始末。
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『創』(2010年12月号)、12月に読了。
カラーグラビア「和歌山県太地町/イルカ漁をめぐる攻防/「ザ・コーヴ」上映後の地元には・・・」(p.18-19)。
特集「検察の犯罪とメディアの責任」。
弘中惇一郎弁護士、「驚くべき取り調べの実態/今こそ全面可視化を」(pp.34-41)。「・・・取り調べ中に作ったメモはすべて廃棄した・・・」。「・・・特捜の捜査がとにかく杜撰・・・。・・・公判前整理手続きの段階で、石井一議員の調書がこの段階ではまだ存在していなかったのです」。
江川紹子氏、「これは権力犯罪だという本質を見逃してはいけない」(pp.42-45)。
三井環さん、「今こそ検察全体の責任を追及せねばならない」(pp.46-51)。「・・・この問題を検証する機関の座長に、千葉景子前法務大臣が決まったようですね。でも千葉さんは現職の大臣のときに何をしましたか。・・・裏金問題について・・・従前の政権と同じ答弁ですからね。そういう人をよくも任命したなと思います。人選があまりにもおかしいですよ」。
浅野健一さん、「朝日「検察の証拠改ざん」スクープを犯罪報道の転換へ」(pp.52-60)。「検察ファッショ状況にある中で、この記事は「すごいことで、本当に大特ダネ」・・・であり、見事な調査報道だ」。「―――FD改ざんをスクープした朝日新聞の板橋記者らについてどう思うか。/弘中 記者としてきちんと問題意識を持ち、自分の足で動いて徹底的に取材し報道する、あれが正しいジャーナリズムだ」。板橋洋佳記者。
板橋洋佳記者インタビュー(聞き手/浅野健一さんら)、「FD改ざんを私たちはこうしてつきとめた」(pp.62-66)。
矢崎泰久[元『話の特集』編集長]・上杉隆氏対談、「検察権力の威信失墜と共にメディアのあり方も問われている」(pp.68-77)。「起訴後有罪率99%という日本のシステムの異常」。「崩壊しつつある記者クラブを誰が壊すのか」、「矢崎 ・・・亡くなった元読売記者の本田靖春とか、・・・本多勝一らが中心になって、こちら側から廃止しない限りは、このシステムは無くならないと」。
佐高信さん、「ニッポン文化低国を撃つ!/筆刀両断!/憲法改正を叫ぶ単純タカ派 塩野七生」(pp.78-79)。
鈴木邦男さん、「言論の覚悟/怨み・憎しみ。そして赦し」(pp.80-83)。原田正治氏、『弟を殺した彼と、僕』(ポプラ社)。「・・・彼を赦(ゆる)したわけではない。しかし死刑にして問題が解決するわけではない。・・・そして何と死刑執行停止を求める上申書を裁判所に提出する。・・・しかし原田さんの「願い」は叶えられず死刑は執行される。虚脱感の中、死刑制度に関心を深め、死刑廃止運動にも関わるようになる」。死刑存置派に聞かせたい原田さんの言葉、〈単に「被害者遺族の気持ちを考えて死刑に賛成する」という声に、僕はさびしさや怖さを感じます。このような人は、僕のようなものを、/「家族を殺された彼らは、平穏に暮らす自分より気の毒でかわいそうな人」/と、一段下に見ていると感じます。その上、自分のことを偽善者よろしく、/「いわれなくても被害者遺族の気持ちを推し量ることができる自分は、人間らしい上のある者だ」/と、心のどこかで考えている気がします。被害者のことなど真剣に考えてはいないのです〉。鎌田慧さん財田川事件。大道寺幸子基金。安田好弘弁護士。宇賀神寿一氏(東アジア反日武装戦線「さそり」)。
森達也さん「極私的メディア論/第56回 巨大メディアと記者の姿勢」(pp.88-91)。戦場写真家ジェームス・ナクトウェイ。「・・・アメリカがイラクに侵攻した大義は存在せず、イラク戦争は起こす理由のない戦争だったのだ」。「・・・かつて「自分は戦争を終わらせるために写真を撮る」とまで発言したナクトウェイは、「写真では戦争を終わらせることができない」と最近は語っているという。その真意と苦悩の言葉を聞きたい」。
金平茂紀氏(TBS「報道特集」キャスター)、「衰退しつつあるメディア界に「蟻の一穴」を」(pp.108-113)。「今のテレビは劣化していないか」、「少数派になることを恐れず強大なものをチェックする」。
本紙編集部、「民族排外主義とネット活用が特徴/右派陣営の新潮流/「在特会」拡大の背景」(pp.120-127)。
「永六輔[放送タレント]×矢崎泰久[元『話の特集』編集長]のぢぢ放談/第17回 ノーベル賞なんて知らない!」(pp.130-137)。
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『創』(2010年11月号)、11月に読了。
カラーグラビア「今年も行われた太地町のイルカ漁/映画「ザ・コーヴ」騒動は何を残したか」(p.22-23)。
中島岳志さん「被告人が語った動機の背景にあるもの/秋葉原事件・加藤被告の〝脱神話化〟の重要性」(pp.36-49)。最早忘れ去られている事件に・・・。かなり考えさせられる論文。当初バカ騒ぎしたものの、「派遣問題に還元するのは無理がある」。「つなぎ事件の直後に聞いたロックの歌詞」はかなりショック。「・・・バンプオブチキンの「ギルド」という曲の歌詞を書き込みしているのです。/それは「美しくなんかなくて、優しくもできなくて、それでも呼吸が続くことは許されるだろうか」「その場しのぎで笑って、鏡の前で泣いて、当たり前だろ 隠してるから気づかれないんだよ」という歌詞だった」。いや~、始終聞いているだけに・・・。「歌の始まりは、自分が相応の給料というものをはたしてもらっているんだろうかというような歌詞で、まさに労働と疎外の問題をテーマとして歌ったものですが、この歌の歌詞が、最後のところで、彼にメッセージが届きそうになったのです」。「「シングルイシュー」に原因を還元するのはやはり避けるべきですし、「あってほしい犯人像」を加藤に押しつけることは問題だと思います」。
篠田博之編集長「一体何故・・・再び〝地獄〟へ舞い戻ってしまうのか/田代まさしさん再び薬物逮捕の驚愕」(pp.50-56)。
佐高信さん「ニッポン文化低国を撃つ!/筆刀両断!/節操のない政治家 蓮舫」(pp.72-73)。石原慎太郎との共通点は、小沢一郎に批判的なことと外国人地方参政権に反対なこと。節操のなさは田原総一朗氏譲りらしい。「蓮舫が支持する菅は郵政民営化に賛成だった。それで私は菅を〝愛嬌のない小泉純一郎〟と名づけれいるのだが、いわゆる新自由主義の小泉・竹中(平蔵)「改革」のチョーチン持ちをしていたのが田原だった」。
香山リカさん「「こころの時代」解体新書/取調べ可視化でも虚偽自体は防げない」(pp.78-81)。村木厚子さん無罪判決。認知症患者のつめ切り出血でっち上げ事件について、福岡高裁は逆転無罪の控訴審判決。
森達也さん「極私的メディア論/第55回 上書きされた刑場公開」(pp.82-85)。二人の死刑執行を命じた千葉景子法務大臣が刑場を開示。しかしながら、「・・・きわめて多くの制約や限定の上・・・」。「そもそも法務省はつい十数年前まで、執行したことすら公開しなった。死刑の存在理由を犯罪抑止にするのなら、あきれるほどの論理矛盾だ」。「・・・処刑した死刑囚の名前を明かすように・・・。これも鳩山邦夫法相(当時)の(唯一の)英断だった)」。「情報を公開してもらうのではない。公開することが当たり前なのだ」。
「アフガン拘束事件の常岡さんと語る/ハイリスク・ローリターンの戦場取材になぜ挑むのか/座談会 常岡浩介・原田浩司・綿井健陽」(pp.90-101)。
今西憲之氏「検察内部腐敗の実態/証拠改ざん! 暴かれた検察庁の内部腐敗」(pp.102-111)。村木事件は、「宣告前から「無罪」が決まりきった、検察史上、類を見ないような判決公判。・・・いかにインチキでとんでもないものだったのか・・・」。全員が破棄した「取り調べメモ」。三井環口封じ逮捕と大阪検察。
佐藤潤一氏・鈴木徹氏「「グリンピース裁判」が提起したものは何か/「クジラ肉裁判」敗訴 地裁判決の問題点」
「永六輔[放送タレント]×矢崎泰久[元『話の特集』編集長]のぢぢ放談/第16回 リーダーなんて知らない!」(pp.130-137)。
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THE JOURNALの篠田博之さんの記事【http://www.the‐journal.jp/contents/shinoda/2010/11/1116.html】で「検察官適格審査会」のことを知りました。
「この「検察官適格審査会」、60年以上も実体のないお飾りとして存続だけしていたわけですが、
改選により11人の委員のうち民主党議員が4人となり、しかも辻恵議員ら検察批判の急先鋒が
そのメンバー。そのほか宇都宮健児日弁連会長が同審査会の会長代理を務めているなど、
委員の構成が変わったおかげで、一気に様相が変わったというのです。」
そこでもリンクされているのが以下の日刊ゲンダイの記事です。日弁連会長らに大きな期待が持てそうです。森裕子議員は、小沢氏強制起訴の際の「検察審査会」の審査員候補者名簿管理システムソフトのいい加減さを追求してもいます。
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【http://gendai.net/articles/view/syakai/127335】
ダメ検事のクビをはねる「検察官適格審査会」がついに動き出した
【政治・経済】
2010年11月8日 掲載
ウルサ型の民主議員がメンバー入り
地に落ちた検察の信頼回復に、法務省は法相の私的諮問機関として「検察の在り方検討会議」を設置した。千葉景子前法相が座長で、検察の捜査手法や人事制度などを議論する。その一方で、郵便不正事件の証拠捏造については、最高検が引き続き、真相解明と捜査にあたるという。
2つの組織を車の両輪として信頼回復を狙うのだろうが、法相の私的諮問機関や身内の最高検に検察改革が期待できるものか。
それよりも、法務省が恐れているのが、「検察官適格審査会」なる組織だ。国民はこっちを注視するべきである。
「検察審査会」(検審)と混同しそうな「検察官適格審査会」(検適)は、「検察官の罷免」を含む絶大な権限を有する。
メンバーは衆議院議員4人、参議院議員2人。さらに最高裁判事、日弁連会長、学士院会員、有識者らが加わる。合計11人で、3年に1度、全検察官の適格性を審査するのだが、国民からの申し立てがあれば随時審査を開始することができる。これが動き出したのである。
しかも、国会議員は民主党の森ゆうこ参議院議員、辻恵、川内博史、高山智司衆議院議員とウルサ型がズラリと並んだ。
法務・検察関係者は声をひそめてこう言うのだ。
「事件の不起訴を審査する検審とは違って、検適が動き出したら止めようがありません。
長年、法務省の担当者は腫れ物に触るようにしてきたのが動き出してしまった」
検適に詳しい保坂展人前衆議院議員も期待を寄せるひとりだ。
「検察官適格審査会は、GHQが検察改革案で示した『検事公選制度』を、
当時の司法官僚が受け入れず、逆提案した制度です。つまり、検察改革を迫るGHQを
納得させるために形だけの組織をつくったわけです。そのため、検適は長らく、
飾り物だった。審査会の決定で罷免された検察官は発足以来、失踪した副検事1人だけ。
年間予算は16万円。そのうえ、自民党議員との癒着もあった。
検察とうまくやりたいベテラン議員は検適委員になりたがったものです。しかし、
先月の国会で委員の入れ替えがあり、検察に厳しい目を持つ民主党議員が就任した。
これは大きな変化です」
新メンバーは検適の本来の機能を発揮するために議論を始めようとしている。法務・検察はビビりまくっているに違いない。
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tokyo-np.co.jpの記事。
冤罪事件で刑務所に入れられ、あまりに悲劇的。日々、死刑執行の声におびえて・・・。
=======================================【http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/
2010050701000734.html】
袴田 死刑囚の治療要望 超党派議連が法相に
2010年5月7日19時10分
静岡県で1966年に一家4人が殺害された「袴田事件」で、第2次再審請求中の元プロボクサー袴田巌死刑囚(74)を支援する超党派の「袴田巌死刑囚救援議員連盟」(会長・牧野聖修衆院議員)は7日、本人の精神状態が悪化しているとして、医療刑務所などでの治療を千葉景子 法相に要望した。
牧野氏によると、千葉氏は「真剣に考えさせていただく」と述べたという。
要望後、牧野氏は記者団に対し「袴田死刑囚は命も危ぶまれる状態。人道的見地から考えてもらいたい」と述べた。
議連は4月に設立され、与野党の60人が参加している。(共同)
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(つづき)
さらに、以下の記事が。「体感治安」的な感覚で語って良いのかな? 千葉法相には、せめて、自民党政権下での「飯塚事件」の久間死刑囚のようなことがないように願っている。
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【http://www.asahi.com/politics/
update/0209/TKY201002090416.html】
「死刑容認85%に千葉法相「大きな意思は尊重しないと」」(2010年2月9日22時5分)
昨年実施された内閣府の世論調査で死刑を容認する回答が85.6%と過去最高を記録したことを受け、千葉景子法相は9日の閣議後の記者会見で、「一つの調査ですべての世論を表しているかは慎重に考える必要があるが、国民の大きな意思は十分尊重しないといけない」との感想を述べた。かねて死刑廃止を唱えてきた千葉法相は昨年9月の就任以降、死刑を執行するかどうかについての態度を明らかにしていない。
千葉法相は、容認論が増えた背景を「注目を集める事件や(社会を)震撼(しんかん)させる事件もあるし、できるだけ被害者の感情を大事にしようという世論も高まっている」などと分析した。
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