asahi.comの記事【「消費税は『第二法人税』」自民・石破幹事長】(http://www.asahi.com/politics/update/0919/TKY201309190070.html)、gendai.netの二つの記事【安倍と経団連「法人減税で賃金アップ」の猿芝居】(http://gendai.net/articles/view/syakai/144702)と【「消費増税」と「復興法人税」で“対立”演出 安倍と麻生の三文芝居】(http://gendai.net/articles/view/syakai/144741)。
石破幹事長は「消費税が上がり・・給料も上げなければいけない・・法人税の負担が過大なのは日本経済によいことではない」と言っていますが、大企業は消費税を納めるどころか、「不労所得」を得ているのですけど? それに、内部留保ばかりで、給料には反映されません。経団連の米倉弘昌会長の高笑い。「猿芝居」「デキレース」「三文芝居」。
『●内部留保と消費税増税: 雇用「数」増加で誤魔化す雇用形態の「質」の劣化』
我々の支払った消費税が国庫に入っていると思っているらしい。大企業は、消費税分を弱い立場の下請け・小売りに「泣かせている」現状を理解できていない。さらには、大企業は消費税を納めるどころか、「不労所得」さえ得ているというのに。
『●『消費税のカラクリ』読了』
『●消費税増税: フリーハンドを渡してはならない』
================================================================================
【http://www.asahi.com/politics/update/0919/TKY201309190070.html】
「消費税は『第二法人税』」自民・石破幹事長
■石破茂・自民党幹事長
消費税と法人税をめぐる議論が盛んだが、消費税は「第二法人税」という意味合い。赤字だろうが黒字だろうが(企業は)納付しないといけない。消費税が上がり、物価が上がって、給料も上げなければいけない。そのためにも、法人税の負担が過大なのは、日本経済によいことではない。
日本は人口が減り、高齢化が進み、内需の拡大は限界がある。法人税の国際水準と比べて、企業が海外に展開するときに法人税の負担が過重であれば国際競争力がもたない。消費税率を上げて法人税を下げると「やっぱり自民党だ」と言われるが、けちなことは考えていない。(日本商工会議所総会のあいさつで)
================================================================================
================================================================================
【http://gendai.net/articles/view/syakai/144702】
安倍と経団連 「法人減税で賃金アップ」の猿芝居
2013年9月21日 掲載
増え続ける起業の現預金
呆れた猿芝居だ。経団連の米倉会長が20日、安倍政権が検討している企業減税について、「官に取られるより企業に残る部分が多くなるので、賃金は増えると思う」と指摘。法人税減税や投資減税は、働く人たちに恩恵があると強調した。
なんとデタラメな言い分か。
企業減税は、消費税率の引き上げとセットになっている。国民はいや応なく負担増を強いられるのだ。見返りは何もない。個人の所得税だってそのままである。それなのに企業だけは負担を減らしてもらうのだ。企業の代わりに国民が、負担を背負わされるのである。賃金ウンヌンの前に、やり方がおかしい。アンフェアだ。
安倍政権は「復興特別法人税」も1年前倒しで廃止する方針である。安倍は「全閣僚が復興大臣」とか言ってたが、案の定、大ウソだった。被災者も企業のために我慢を強いられるのである。さすがに公明党の山口代表も、「国民が納得いくかどうか、大いに疑問だ」と言い出したが、当然だろう。
そこで経営者側は、「みなさんにも利益はありますよ」とアピールし、なんとか言いくるめようとしているらしい。まったく、なめた態度である。
経済ジャーナリストの荻原博子氏が言う。
「安倍政権が企業減税を打ち出し、それを受けて米倉会長は賃金増に
つながると歓迎する。これはもうデキレースとしか思えません。減税で
賃金が上がるなんて方便に過ぎない。企業の負担を減らしても、
賃金は増えません。2002年2月から始まった“いざなぎ超え”の好景気の
間も、従業員の給与は減り続けた。企業利益は、株主への配当と内部留保に
回されたのです。アベノミクスで景気が上向いているといわれる今も、
基本給に相当する所定内給与は14カ月連続でマイナス。ちっとも上がって
いません。もしも賃金が増えるというのなら、本当に増やしてもらいたい。
どうしても法人税を下げたいのなら、賃金の上昇を確認した後にすべきです」
日銀の資金循環統計によると、6月末時点の企業の現預金は220兆円で、1年前から6.9%も増えた。それでも給与は減らされているのだ。その上、消費増税で企業のために負担しろという。国民をバカにするのもいい加減にしろ!
================================================================================
================================================================================
【http://gendai.net/articles/view/syakai/144741】
「消費増税」と「復興法人税」で“対立”演出 安倍と麻生の三文芝居
2013年9月24日 掲載
<財務省と国民向けパフォーマンス>
安倍首相と麻生財務相がサヤ当てを演じた――消費税率引き上げをめぐり、こんな報道が目立っている。
メディアで紹介されているやりとりは、ドラマのように格好がいい。予定通り来年4月からの実施を求める麻生に、経済重視の安倍が特別復興法人税の前倒し廃止を主張。麻生は「オレのセンスじゃない」と反論するが、安倍が「譲れない」と突っぱねる。最後は安倍が、消費増税と企業減税をセットで実行すると決断した……。こんな具合である。
惑わされてはダメだ。こんなもの三文芝居に過ぎない。
ジャーナリストの鈴木哲夫氏が言う。
「議論百出の演出ですよ。賛成も反対も出尽くしたけど、最後は首相が
リーダーシップを発揮した。そんなふうに見せるためのセレモニーです。
麻生財務相は、財務省の代弁をしなければならないし、党税調の意向も
踏まえて対抗した姿を見せたい。ただ、落としどころは心得ている。
ガチンコではやりませんよ。首相にとっても、『財務省と闘っている』という
パフォーマンスになる。財界や国民に向けたアピールになります」
麻生が本気で「企業減税はおかしい」と思うのなら、「考えが違う」「冗談じゃない」と辞表を叩きつければいい。結局、安倍のシナリオ通りなら、単なる狂言回しである。
そもそもエスタブリッシュメントの家系に生まれた親戚同士。自宅も近く、麻生が安倍の私邸を訪れることも珍しくない。5月に2時間滞在したときは、「衆参ダブルの密談か」なんて臆測も呼んだ。
やり合う間柄ではないのである。
「ああ見えて麻生財務相は浪花節が好きで、義理と人情の自分に酔うタイプ。
寝首をかくようなことはしない。首相の右腕の菅官房長官も、『麻生さんと
甘利さんとは毎日顔を合わせているし、意思疎通が出来ている』と
話しています。ただ、最近は安倍首相の周りが調子づいている。
『安倍は10年政権だ』なんて声も聞かれ、清和会以外の連中は面白くない。
消費税とTPPが終われば、党内は権力闘争でガタガタし始める公算は大。
両者の蜜月も、潮目が変わるかもしれません」(鈴木哲夫氏)
なんとも分かりやすい行動原理。大事なのは国民の暮らしではない。自民党の政治家を突き動かすのは、しょせん私利私欲だけなのである。
================================================================================