東京新聞の社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012040802000171.html)とasahi.comの社説(http://www.asahi.com/paper/editorial20120414.html)。最後にCMLの記事(http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-April/016223.html)。
ムダ政権はついに政治決断してしまった。アホである。特にムダノ経産相。恥を知るべき。地元は、こんな恥ずべき決断を受け入れてはいけない。ムダノ経産相も言う、我々「地元民」も断固反対したい。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012040802000171.html】
週のはじめに考える 花拾うがごとく丁寧に
2012年4月8日
水俣の桜は満開でした。桜の下で、ふと思う。人はなぜ、過ちを繰り返すのか。私たちは花を愛(め)でるだけでなく、散る花に学ばなければなりません。
天草の島々が、遠く不知火海にかすんでいます。
熊本県水俣市の水俣湾。かつてこの海に垂れ流された高度経済成長の副産物、猛毒のメチル水銀が、最悪の公害といわれる水俣病の原因でした。
その“公式確認”から半世紀以上の時を経て、水俣市が「環境首都」の名を戴(いただ)くほどの再生に成功した今も、水俣病は、全国に散らばった患者と家族の心身を深くさいなみ続けています。
◆水俣湾のドラム缶群
厚さ四メートルにも及んだ海底のヘドロの層は、十三年の歳月と五百億円近い費用をかけて浚渫(しゅんせつ)され、土砂で封印されました。東京ドーム約十四個分という広大なその埋め立て地は「エコパーク水俣」と名付けられ、アラカシ、タブノキ、ヤマモモなどの「実生の森」や親水護岸が整備されました。
水俣湾には、水銀濃度が高い魚を封じ込めるため、仕切り網が設置されたことがありました。
仕切り網の内側で捕れた「汚染魚」はドラム缶に詰め込まれ、ヘドロとともに、埋め立てられました。その数二千五百本。春風にざわめく実生の森は、経済成長の犠牲にされた無数の小さな生き物たちの墓標なのかもしれません。
親水護岸のわきの遊歩道には、「魂石」と呼ばれる小さな石仏が約五十体、海に向かって並んでいます。作家の石牟礼道子さんや水俣病患者で漁師の緒方正人さんらでつくる「本願の会」が彫ったもの。何を祈り、何を伝えたいのでしょうか。
「忘れてはならない」「繰り返してはならない」。水俣の祈りです。切ない願いが何度裏切られようと、水俣は祈り続けています。
◆命が軽視されている
埋め立て地を見下ろす岬の上の水俣病資料館で昨年六月から半年間、「福島原発事故風評被害-水俣の経験を伝えたい」と題する緊急企画展が開催されました。
パネル展示は、水俣と福島との類似点を訴えました。
<人命が軽視されたこと。科学万能主義に陥っていたこと。どちらも国策であったこと。明治四十一年創業の水俣チッソは工業による富国政策の柱であった。原発は国のエネルギー政策を支える根幹の一つであった。経済と効率を優先させたこと。反対意見を言えなくなったこと…>
そして水俣の経験から予測される今後についても、列挙しました。
<補償につながる健康被害調査は不十分になる恐れがある。解決には長期間を要すること。環境復元には膨大な費用がかかる。環境復元は完全にはできない。水俣では、企業(チッソ)を擁護する人と被害者の立場に立つ人に別れて地域社会が真っ二つになり対立した。福島でも、原発推進と反対で、地域社会や人心が割れる恐れがある>
水俣にとって福島は、本当に人ごとではありません。「なぜ忘れられてしまうのか」「なぜ繰り返されてしまうのか」。水俣は、自分自身に問いかけます。
企画展仕掛け人の一人、「地元学ネットワーク」主宰の吉本哲郎さん(63)は「失敗を認めないと反省が生まれない。反省がなければ教訓は芽生えない。教訓が空(むな)しくなるのは失敗が認められないからだ」と考えます。
震災から一年が過ぎ、桜も咲いて、さあひと区切りとばかり、原発再稼働の動きが急を告げています。反省はおろか、事故原因の究明も待てずに人は、どこへ急ぐというのでしょうか。
歴史はなぜ繰り返されるのか。その答えなら明らかです。歴史自身には、繰り返しなどありません。水俣湾に封印された時間は二度と戻りません。葬られた命も二度と戻りません。埋め立て地にも四季が移ろうように、自然も摂理に従って変化します。
◆過ちを繰り返さぬため
だが、人は繰り返す。過ちを繰り返すのは人だからでしょう。だから失敗を認め、反省し、教訓を生かさなければなりません。
石牟礼さんは、歴史と暮らしの語り部です。そこに流れたすべての時間、そこに生き、そこで死んだすべての人に“花を奉る”がごとく、一文字一文字敬意を込めて、水俣と水俣病のすべてを書きつづってきた人です。
今、水俣が、東北が、福島が、威儀を正して日本に問うています。私たちは、いつ、どこで、何を、どう間違えたのか。私たちは、散り敷いた花びらを拾い集めるように丁寧に、その問いに向き合わなければなりません。答えを見つけなければなりません。
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【http://www.asahi.com/paper/editorial20120414.html】
2012年4月14日(土)付
再稼働と地元―安全への疑問をただせ
関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)について、野田政権が再稼働の妥当性を認めた。
枝野経済産業相が今日、福井県に出向き、西川一誠知事に政府の判断を説明する。
私たちは大飯原発の再稼働は時期尚早だと考える。
西川知事は東京電力福島第一原発の事故を踏まえた安全基準を作るよう、国に求めてきた。
国が「合格」とする安全対策で本当に住民の生活を守れるのか。県民代表として安全を最優先で考えてほしい。
先送りされた対策には、災害発生時の指揮所となる免震事務棟の設置など、安全対策の根幹にかかわるものが含まれる。
避難範囲がどこまで及び、どんな対応が必要か、自治体の防災対策も進んでいない。
経産相には疑問をどんどんぶつけ、ただすべきだ。
国内最多の14基の原発が集中する福井県では今、発電所関連の働き口が縮小し、作業員を対象にした宿泊施設や飲食店なども不況にあえいでいる。
一方で越前市議会は拙速な再稼働に反対する意見書を可決した。県内も一枚岩ではない。
雇用や経済も大事だが、前提となる生活基盤を失わないために脱原発を志向する価値観も、広がっている。
知事にはこうした空気も十分に考慮してもらいたい。
12日には山田啓二・京都府知事と嘉田由紀子・滋賀県知事が大飯原発を視察した。首長として責任ある判断をするためだ。
大飯原発からの距離は、福井県庁より京都府庁の方が近い。福島の事故を受けて、国は防災対策の重点地域を30キロ圏内に広げた。
この圏内に一部が入る京都、滋賀両府県、さらに夏の需給のかぎを握る大消費地、大阪府・市の意見も聞く必要がある。
再稼働の「同意」は立地県から得る。それ以外には「理解」を求める。藤村官房長官らの説明からは手続きを進めんがための意図がみえ、国に対する信頼を損ねている。
自治体も安全に責任を負う姿勢を忘れないでほしい。
福井県には原子力安全専門委員会がある。再稼働について県に助言するが、5人の委員が関電の関連団体などから寄付を受けていた。「中立」と主張するなら専門家として厳正に審査しなければならない。
大阪府・市や滋賀県も、原発の安全性を独自に判断する有識者委員会の設置を検討中だ。地域が主体的に安全管理に関与する動きとして評価する。
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【http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-April/016223.html】
[CML 016389] 【大緊急】枝野の福井入りNO!福井で東京で各地で出来ることを!
杉原浩司(Koji Sugihara) kojis at agate.plala.or.jp
2012年 4月 14日 (土) 01:27:36 JST
東京の杉原浩司(福島原発事故緊急会議/みどりの未来)です。
野田政権は昨夕の4閣僚会合で、大飯原発3、4号機の再稼働を「政治判断」しました。驚くべき、そして、恐るべき茶番劇です。そして、ついに本日4月14日(土)、「日本全国が地元」と発言した枝野幸男経産相が福井入りを強行します。それぞれが「日本全国地元民」として、出来ることをやりましょう。ここからが大勝負です。以下、もろもろのご案内と呼びかけです。[転送・転載歓迎/重複失礼]
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①福井に行ける方は、14日(土)午後2時に県庁前に集合しましょう!
メディアの情報では、午後3時40分に県知事と会談、その後、おおい町長、県議会議長と会談。そして知事単独で記者会見を行うとのことです。なお、福井県庁周辺は、14日は時代行列のお祭りで、早朝から2時過ぎまで交通規制があるそうです。
・・・・・・。
② 東京・渋谷での再稼働反対緊急デモにご参加を!
◆大飯原発再稼働NO! 緊急集会&デモ
4月14日(土) 午後1時集合・集会 午後2時デモ出発
集合場所 渋谷:宮下公園(渋谷駅下車3分)
※集会では大飯原発の再稼働問題の最新状況をお伝えします。
主催:原発とめよう!東京ネットワーク
連絡先:プルトニウムなんていらないよ!東京 03-5225-7213(AIR内)
/原子力資料情報室 03-3357-3800/日本消費者連盟 03-5155-4765
/たんぽぽ舎 03-3238-9035
住所:〒169-0051 東京都新宿区西早稲田1-9-19-207日本消費者連盟気付
③枝野経産相に「福井へ行くな!」「再稼働やめろ!」の声を届けよう!
◆枝野幸男経産相 [国会](FAX)03-3591-2249 (TEL)03-3508-7448
[大宮事務所] (FAX)048-648-9125 (TEL)048-648-9124
omiya at edano.gr.jp
http://www.edano.gr.jp/inquiry/inquiry.html
※たとえ本人に届くのが事後になろうとも、これほど多くの抗議が殺到したという事実が、じわじわと効くと思います。怒りを形にして、しつこく届けることが重要です。短いものでも構いません。ちなみに私は、「福井へ行くな! 恥を知れ!」と大書きしたものをファックスしようと思います。
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