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●冤罪事件映画化: 袴田事件

2010年04月09日 07時54分49秒 | Weblog

袴田事件映画化の記事が出ていました。こちらもひどい冤罪事件です。「静岡地裁の熊本典道元判事」の件でもクローズアップされました。

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【http://www.zakzak.co.jp/entertainment/

      ent-news/news/20100405/
              enn1004051622018
-n1.htm】

【業界インサイド】映画化された袴田事件の意外な支援者  2010.04.05

 足利事件の「再審無罪」で改めて冤罪事件への関心が高まるなか、1966(昭和41)年6月30日未明に起きた静岡県清水市の一家4人殺害事件の「犯人無罪」を主張する映画が完成、5月下旬からユーロスペース(東京・渋谷)などで劇場公開される。
 犯人は元プロボクサーの袴田巌。静岡県警は、殺害された味噌製造会社専務一家に関わりがある従業員の袴田に、当初から目をつけて逮捕、拘留期限切れ寸前、自白に追い込んだ。公判で袴田は無罪を主張するものの地裁判決は死刑。以来、袴田は42年の長きにわたり死刑囚として獄につながれている。
 「BOX袴田事件 命とは」と、題されたこの映画の特異な点は、袴田を裁いた静岡地裁の熊本典道元判事が「無罪」を主張、映画製作に全面協力していることだ。
 「禅ZEN」の高橋伴明監督(60)がメガホンを取り、熊本役は中堅俳優として存在感を増す萩原聖人(38)、袴田役は若手注目株の新井浩文(31)。訴えているのは冤罪だが、物語は熊本の苦悩を描く形で進行する。

 「俺は殺人犯と一緒っちゃ…俺を死刑にしてくれんね」

 映画のなかで熊本はこう慟哭、実際、無罪を確信しつつも合議のなかで1対2で死刑判決が決まり、判決文は熊本が書かねばならなかった。良心の呵責から判決の7カ月後に辞職、精神に変調をきたして妻子とは離別、自殺未遂まで引き起こした。

 「袴田事件は無罪です」

 2007年2月の報道番組で熊本はこう語り、「40年目の裁判官の告白」は衝撃を与えた。
 この元裁判官の告白を、重く受け止め、広く世に知らしめるべきだと考えたのが、企画し、3億円といわれる製作費を出資した忠叡(ちゅうえい)こと後藤忠政元組長だ。武闘派で知られる山口組系の指定暴力団を率いてきたが、堅気となって、昨年4月8日、神奈川県伊勢原市の浄発願寺で得度(出家)、忠叡は法名である。
 大物右翼の故・野村秋介氏との交遊が示すように、もともと政治社会などへの関心が高かったが、除籍を機に社会貢献活動に力を入れるようになり、映画の企画制作はその一環で、取り調べを録画録音する可視化も、冤罪防止のために訴えている。また、後藤組の本拠が静岡県富士宮市であったことも、背中を押した。
 再審請求は認められず、熊本の告白、「袴田巌さんを救う会」などの支援活動も実ってはいないが、死刑囚の身で42年を過ごさせるという過酷な現実が、袴田を拘禁症にし、現在、精神に変調をきたしているという。
 元判事と元暴力団組長--立場も生きてきた背景も違うものの、冤罪への強い怒りで結ばれた。映画は完成、テーマは重いが、正義や権力の“正体”を問い、「命とは何か」を深く考えさせられる内容となっている。
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