Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

PAN 音階こと Bohlen-Pierce 音階

2018-06-10 11:02:40 | 新音律


先日,このブログで紹介した,閉館楽器に最適なPAN音階,自分で考え出したつもりでいたら,すでに1970年代から研究されていたのだった.Wikipedia にも出ていた.がっかりだが,自分の計算が間違っていなかったとわかったのは収穫.

クラリネットは閉館楽器なんだから,PAN音階はモーツァルトの昔から知られていたはず...というコメントをいただき,ネットを漁った結果である.モーツァルトは分からないが,「音楽の科学」(日経サイエンス社 (1989))の著者 J. R. Pierce (村上陽一郎訳) はこの音階にたどり着いていたのですね !

この音階は日本ではほとんど知られていない.2010 年にはボストンでシンポジウムも開かれたが,ここ数年は下火らしい.
やっぱり人工的な音階は受け入れられないのだろうか.
これは Mashroom という作品.PANキーボードをでたらめに弾くと,程度の差はあってもこれと似たような感じになる.



Bohlen-Pierce 音階を記述した紙の論文の中で,H大図書館にあるのは

Max V. Mathews,John R. Pierce,Alyson Reeves and Linda A. Roberts
"Theoretical and experimental explorations of the Bohlen–Pierce scale"
The Journal of the Acoustical Society of America 84, 1214 (1988)

...なんだけど,開架ではなく自動書架に所蔵されている.土日は書架にアクセスできないと言われて,しおしお帰ってきたところ.ひとたび大学を退職するといち市民として扱われるのだ.
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