珍しく日がな一日DVDを見る。まずは『アダプテーション』のチャーリー・カウフマン師匠(この人は心の師匠です。)の代表作、『マルコヴィッチの穴』。設定の不条理さも面白いけど、一番面白いのはジョン・マルコヴィッチの描かれ方。日本で言えば、大杉連さんや本田博太郎さんクラスの「どんな作品にも出てくる」けど「代表作って何だっけ?」と言った俳優なのに、根っからの虐められっ子キャラで、しかもあんまりもてない孤独な人として描かれていっるところに可笑しみが溢れ返っていて終始笑う。
設定とか凄く面白いけど、何だか狙いすぎな気もする。あの7と2分の1階と言うフロアや話の通じないセクレタリィ。
次が『2001年』。キューブリックの作品は2本目。確かに映像は凄く綺麗で、ブルーレイで発売してくれないかなと思うほどに美しい。未来のディティールもロストフューチャーで格好良いっ!!特に縦長のモニター。あれが21世紀の標準だったらシューターの天国だなぁ。あとHALの暴走の描写も淡々としていて驚かされた。出来の悪い映画だったら、もっとスペクタクルに満ちた感じで、執拗に描写しちゃうんだろうけど、いちいち小ざかしい。人間くさい。でもそこが知能を持っているかもしれないコンピューターの不気味さを際立たせているように感じた。
でも前半の猿や後半のトリップした感じの映像の連発はよく分からなかった。人類が道具を手にして、21世紀にはついに宇宙に行く道具まで手にしたって事なのか。ラスト周辺のドラッグビデオみたいなやつとかは未知の知的生命体との接触を意味しているんだろうか。ラストのあれも。
まぁ何より面白かったのはこの映画がネタの宝庫だったということ。最近のアニメは分からないけど、ちょっと前の宇宙もの、SFもののアニメやゲームの元ネタらしい設定やギミックやシーンやらがわんさか。影響力絶大だ。
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