NOTEBOOK

なにも ほしがならなぁい なにも きたいしなぁい

02007年007月006日(木)昭和

2007-07-05 | 休み
『3丁目の夕日 Always』(原作は別)の
うそ臭さが、作った感満載の良いとこばっかりの
綺麗な「昭和」が大嫌いなのだけれど
正反対に『菊次郎とさき』は大好きで
あのメインテーマの物悲しさが
そこはかとなさが良い感じに昭和。
エレジーって言葉がしっくり来る。

絶対良い事ばかりじゃなかったはずなのに
何か「昔は良かった」って思わせる感のある
あの映画より断然良い!!
お金は無いし、部屋も無い。
父ちゃんに至っては文盲で新聞も読めない。
だから母ちゃんは勉強しろと尻を叩く。

で、父ちゃんは酒を飲んじゃ
家で暴れて、家族に暴力を振るう。
ドラマの中では戯画化して描かれてるので
笑えるけれども、当事者は多分笑えない。
それがあの時代、決して特殊事例じゃなかった。

先日の「GOLDEN」のインタビューでも
武さんは昭和が荒んでいた事を話した上で
今の安直な「昭和ブーム」を訝っていた。

だからこそ、ビートたけし著の
『たけしくん、ハイ!』はもっと悲しかった。
特にたけし少年が父ちゃんの仕事を手伝う下り。
汚い格好でペンキ塗りの仕事を放課後に
手伝っているときに、同級生の女の子が
軽蔑するような眼差しで見たというところ。

貧乏だし、仕事手伝わなくちゃいけないし
おまけに同級生の女子は嫌な目で見る。
それが非常に恥ずかしかった、情けなかった
と書いていた、ような気がする。
今の時代から見ても十分悲しい「昭和」が
描かれてた。



その上で、「昭和」の全てを肯定しない上で
喜劇として描いているところにグッと来る。
父ちゃんと家族の思いのすれ違いとか
父ちゃんの何とも不器用な愛情表現とか
全部が良い方向に回収されない終わり方とか。



でも新キャストは・・・
そんでもって新しい設定は・・・
う~ん・・・
少なくとも婆ちゃんは吉行和子さんじゃない。
元芸者っていう風格は無い。草笛さんが・・・



いや、多分きっと慣れるんだろう。

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