「九条自由広場」

「昭和区九条の会」(名古屋)のブログです。会と市民の皆さんとの交流の広場です。ぜひ「コメント」をください。

河村さん、圧勝! どう見るか?         秋葉 次郎

2013-04-22 05:39:29 | Weblog
 名古屋市長選挙で予想通り河村さんが勝ちました。
 得票率62%の圧勝でした。ただ、前回票を23万票減らすなど、陰りも見えます。

 河村さんは「9条は怖い条文」と発言、「南京大虐殺はなかった」とも発言する右
寄り政治家です。その彼を真正面から批判した柴田さんは9.7%にとどまりました。

 行動右翼と言われる藤沢さんは、超人気者の小泉進次郎(二か所で6000名)や
石破幹事長、麻生副総理など、いわばテレビの常連を応援団にしたが、28%の得票

で3割を割りました。
 有権者の中には、超右翼の当選を阻止しようという動きもあり、その票は河村さん

に有利に働いたようですが、さほど多くないと思うから、自民党や業界の総力を尽く
した戦いを跳ね返した河村人気・・・・、これをどう見るかだと思います。

河村人気
①言っていることは支離滅裂、無責任だが「市長報酬減」「市民税減税」(福祉は
 負担増)を≪よくやった≫という支持が今回も継続しましたが、投票率の激減に
 みられるように、支持離れも多くあったと思います。
 然しながら、消費税の増税、社会保険料の引上げなど、増税路線の中、偽りの減
 税であっても、減税という言葉は心地よいのかもしれません。

②景気対策も、天守閣木造再建、SL走行、名古屋駅前開発など、パフォーマンス
 と大企業応援が主な政策ですが、≪国民犠牲が前提のアベノミクス≫に期待する
 ような市民では、河村景気対策でツケが回る危険性を理解できず、市民本位の政
 策を掲げる柴田への投票につながらなかった。

③「9条は怖い条文」、「南京大虐殺はなかった」という右寄り発言も有力な対抗
 馬であった藤沢が自らの超右翼的体質を隠すために、その種の発言を封印した。
 このことで、柴田が「護憲」、「非核平和都市宣言」など、アジア諸国との友好
 と憲法を活かす市政を訴えても争点にならなかった。
 憲法の重要性や占める位置が相対的に低下していると見なければならない。

④河村人気をたどってみると、大変失礼な言い方となりますが「有権者の想像力の
 欠如」にたどり着いてしまう。そこにどう対処するのかが、「九条運動」の課題
 なのでしょうか。


(朝日新聞デジタルトップ地域トップより)
「実行を」議会に迫る 河村氏、名古屋市長に3回目当選

 21日に投開票された名古屋市長選は、河村たかし氏(64)が今回も圧勝した。3選に沸く支持者の前に登場した河村氏は「市民の選択」「民意」を連発。公約として掲げた市民税の減税や議員報酬の減額の継続に協力するよう、早くも市議会を牽制(けんせい)した。
 午後8時過ぎ、当選を決めた河村氏が、名古屋市東区の選挙事務所から出てきた。
 中日ドラゴンズの帽子に、水色のジャンパー姿。連日の自転車遊説で、顔はすっかり日焼けしている。壇上でバンザイを3回繰り返すと、満面の笑みを浮かべた。
 「ようけ激励頂いて。ありがとうございました。サンキューベリーマッチ」。恒例となったバケツの水をかぶるパフォーマンスも3回見せた。
 喜びを爆発させる一方で、事務所であったインタビューや、ホテルに場所を移した記者会見では、河村氏への反発が残る市議会への注文にほとんどの時間を割いた。
 公約としていた市民税減税と議員報酬の800万円への減額の二つの継続について、「市を挙げて、議会を挙げて、減税を進める」「政治をやる者は市民並み給与でパブリックサーバントとしてやる。市民と同じ給与でやる一歩が800万円」と決意を改めて述べた。
 さらに「どえらい一歩が明確な市民の選択として示された。これは人気投票ではないので、実行してもらわんといかん」と、市議会に対して強いメッセージを発した。
 「陰に陽に、昼間の会合も夜の焼酎も含めて、誠心誠意させていただきます」と市議会への説明も積極的にしていく考えも明らかに。「議決は議会。市長は提案者。議決されるかどうか。私は民意を実現する大きな責任を負った」と、投票結果を背景に最後まで強気を崩さなかった。
 また、夏の参院選への対応については、「出せれば出したいですよね。そこは大至急模索する」と述べるにとどまった。