よみびとしらず。

あいどんのう。

HOMETOWN

2020-03-29 09:37:49 | 散文
人魚の歌声の侘しさを
一体誰が責められようか
その声色に悲しみなくば
人魚は悲しみ知らずとて
ただその美しさをもてはやされた
心などあるから苦しむのだと
心臓を握りつぶしたあの頃と変わらぬ
いまもなお続く空の青さに海は故郷を思い出す
その青の奥の向こう側にある
もうたどり着くことのない故郷の声色を
人魚の歌声はその色を辿りて悲しみの居場所を探してる

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