よみびとしらず。

あいどんのう。

一番星

2021-08-05 06:33:56 | 散文
そんなことがあるはずもないと知っていたゆうべに
わたしは見つけた
遠い手のひらにあるいちばん星を
明日まで追いかけて辿り着いて追い越されては
からっぽの空の色にわたしは染まる
誰かがこぼした祈りの隙間から
逆さまに夜は降りてきて星々は輝く
誰か見つけてと
ささやく声の内側に
夜の色に似た影を探したのは
わたしの夜の夢に輝く誰かの炎(ほむら)

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