よみびとしらず。

あいどんのう。

空蝉(うつせみ)

2021-11-04 10:36:18 | 散文
呼ぶ声の岩に
耳をすませば鐘の鳴る
それは空耳かそれとも誰かの昔話か
空っぽなホラ吹きは両の手を携えたまま
頑なに冷えきったわたしに寄り添う
喧騒は
ぬくもりを育み熱をもつ
その黒き髪の美しさに夜の染まれば
そのなかで涙をこらえた岩清水

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