よみびとしらず。

あいどんのう。

さんぽ道

2018-09-09 13:31:50 | 散文
明るい日差しは雲のなかに虹の幻をみせた
やわらかい風は山桜の記憶をどこまでも運び
草木はみどり色にかがやき歌をうたう

かえりたい場所はここにあったのだとようやく気がついた

水たまりにおよぐアメンボを飛び越えて
足元にはゆらめく大海原
はるかなる大空ははるかなる昔から
昨日と明日をつないでここまでやってきた

桃色の痛みもいつかは和らぎ
わたしは黒猫に会いに行く

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