よみびとしらず。

あいどんのう。

One

2022-05-25 10:59:37 | 散文
鬼は知っている答えに地団駄を踏んで雷針の落ち
その優しさに礼をなす

そこに歓びはなくとも受け入れ難きを受け入れた
歯を食いしばりながら深く息を吐き日進月歩
日は進まずにわたしが進む
月もまるで歩かないという天邪鬼

明るい朝(あした)にあなたの影を引き連れて
わたしは大切な夜を抱きしめた
ただ一つの優しさを持っている鬼の姿はうちの内側に
息をこらえて
許容して差し出したものは耐え難きもの
あなたは名前もないまま立ち尽くしている

鬼の棲家のある此処彼処

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