よみびとしらず。

あいどんのう。

水と月

2022-03-30 11:32:51 | 散文
水を避け水に酔い日はあたたかな場所を探した微睡みもせずに見る夢は先へ後へと航路は揺れる水のにおいも無いこの場所で見ずに隔てた水の在処はかつて確かに此処にあった彼処のえにし酒匂うては迷いの生ずる       水の香りにあなたの影は逃げ出したひとつふたつと水のしたたりの静けさに目をやれば芽吹いた春に水を遣るあなたは美しく酔いしれた魚は水を忘れて空に昇れば月に怯んでわたしは水の無い居場所に憧れたそれでも . . . 本文を読む