クラップユアハンド 2020-07-09 11:02:00 | 散文 たくさんの声に合わせて手を叩いたらぼくの声なんて誰にも届かずにだからぼくは安心してぼくのなかにある届く必要のない言葉をあげたその声を耳にしたあなたはわたしに手を伸ばし叩く必要のある手を叩かずにだからあなたは暗やみに取り込まれて夜となり音のない静かな世界の栖(すみか)となった夜に手は鳴らずに言葉もあがらずあなたの本心をぼくは知るよすがもなくただ夜を見つめて夜は更けていくあなたの瞳に気づかなければぼく . . . 本文を読む