~ 夢の途中 ~

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唖然

2016年03月19日 | 日記

久々に息子2号の中学部活野球部を見学・・・『唖然』とした。



そこには今まで経験したことがないような光景が広がっている。

ベンチに無造作に置かれたグラブ、煩雑に脱ぎ捨てられたシューズやスパイク。

ボールやバットも地面に寝そべっている・・・・正直ショックしかなかった。

グラウンドの外がこんな感じだから練習も・・・いや、とても練習と呼べるもんじゃない。

ただなんとなくアップしてるような運動、寒い日は肩をケガするからボールは投げないように・・・と指導?されているらしい。たけどテニスボールを打つと言うバッティング練習っぽい事をしてる時の打撃投手は選手が務める。キャッチボールもせずに硬式テニスボールを投げている。

フライを捕る練習と称して選手が高くテニスボールを投げそれを相手の選手が捕り・・・・もう少年野球、それも低学年がするような風景・・・。

とても野球の練習と呼べるようなものではない。


よく中学硬式と軟式の差は?なんて比較される事がある。

それはバットの重さだったりボールの重さだったり。でも一番大きな差は『選手の意識』、それと『指導者の差』これが全て。

硬式クラブを選ぶような選手は高みを目指している。つまり高校野球を目指し練習に励んでいる。
仮になんとなく入団したとしても3年間みっちり練習すればそれなりに体力や技術は習得出来るだろう。

また硬式クラブの監督を含めコーチの方々は大抵は野球経験者(野球経験者が良いと言ってる訳ではありません)であり、それまでの自分の経験に照らし合わせ、また技術指導の勉強も深くされいてる。

勿論、中学の顧問の先生も大変熱心な先生もいらっしゃる事は知っている。先生と云う激務をこなし、土日チームの練習を行い自らの家庭も顧みず・・・・そんな熱心な顧問に巡り会える生徒は幸せだ。

でも・・・・甲子園出場選手の出身を見ると軟式4割、硬式6割。これだけだとあまり変わらないように見えるが、(今年の選抜ベンチ入りに当てはめ単純に比率で割ると軟式230人、硬式345人となる)中学軟式は全国で約29万人、硬式は・・・色んな組織・リーグがあり統計は出てないが約2万人とのこと。

という事は軟式出身者で甲子園に出場出来るのは29万分の230人、つまり1,260人に1人となり、硬式は2万分の345人、58人に1人となる。1,260人に1人対58人に1人・・・・これが高みを目指している選手の差です。

勿論身体能力の差と云うのもあるでしょう。でも・・・でもこの差。

だからと言って軟式が悪い、ダメだとは思わない。軟式でもキチンと目標と目的を持ち中学3年間練習に励めば硬式出身者と十分に渡り合える体力と技術は習得出来るハズだ。むしろ部活は広い校庭で毎日練習出来ると云うアドバンテージすらある。

先日部活の練習を手伝った後選手に訪ねてみた。「高校で野球をやりたい人」・・・大勢の選手が手を上げた。
だけど正直このままではダメだ。
高校3年間一生懸命練習しました、だけど補欠でした。これならいい、レギュラーだろうが補欠だろうが結果は関係ない。大事なのは途中だ。目標に向かい如何に自分の情熱を燃焼させたか?これが大事なんです。

今のままであれば、今のような練習をどれだけ続けても彼等はレギュラー争いにすら参加出来ないだろう。
そんな辛い思いをさせていいんだろうか?
毎日競争し競争し競争し・・・・それでも毎日競争し・・・それで得た結果なら補欠だろうがレギュラーだろうが関係ない。たくさんの収穫を得て高校野球を終われるだろう。でもその競争にすら入れないなら・・・・。



グラウンドで寂しい言葉を聞いた。「選手たちにやる気がないんです」。この言葉が今の全てだ。この現状の全てを物語っている。

やる気がないのは選手のせいではない!指導者の責任だ。野球の楽しさを子供たちに伝えきれていないからだ。

野球の本当の楽しさは「ここで俺がアウトになったら試合に負ける」、「ここでエラーしたらサヨナラ負けだ」こんな胃が縮み上がるような緊張感を味あわせ、その緊張感に負けた悔しさや乗り越えた達成感を味わうことであり、練習を積み重ね今まで打てなかったボールが打てたり今まで捕れなかった打球に追いついたり・・・そんな自分の上達を感じられることが野球と云うスポーツの楽しさだ。



これで自分の心に火が付いた。来年は全国中学校軟式野球大会と全日本少年軟式野球大会、二つの全国大会の出場を目指す!
例え地区予選の一回戦でコールド負けするような実力しかなくても全国大会を目指す!声高らかに宣言する。

そのためにあと2年、中学軟式野球にドップリはまる決意を固めた。