い・ち・に・ち

明日が今日になって昨日になるような毎日

三十二段

2020-07-28 | 階段
ギリギリの歩幅がその一歩をためらう
進んでみなくては分からないのに
軟弱な建前が大人の顔で固まる

心からの笑顔を選び出せなくて
相手が見る表情を演じ続ける
仮面の下の本心が同化し始める

壁のない閉ざされた世界を思いやり
出口を求めて迷路を彷徨う

それでも前を向けるのは
穏やかな声に包まれた
会いたい笑顔 見たい一瞬