「お前が落としたのはこの斧か?」
てなことを神様に尋ねられるのが、イソップ寓話の「金の斧、銀の斧」。
正直者の私はこの度、「銀の斧」ならぬ「銀の髑髏」をもらいました。
これ。
ちっちゃくプリントされているのは「髑髏」です。
この春、仲間になった若者たちからのプレゼント。
「銀の髑髏」をアタシに、「金の髑髏」は炎の料理人さんに。
今、この瞬間、2人は有頂天で、そのネクタイを締めています。
それも、隣り合わせに座って(笑)
どう考えてもヘンだろ。
金角、銀角かいっ!
社会人デビューしたばかりの若者たち。
内心の不安は手に取るようにわかります。
とりわけ、少し変わった業種だけに、その戸惑いはいかばかりか。
でもね、そんなに心配することはありません。
何とかなるんだよ。
少なくとも四半世紀前の俺よりもずっと立派なんだから。
この業界、確かに厳しい世界ではある。
でも、基本的におせっかいたちがいっぱい。
頼られれば嫌とは言えない、そんなお馬鹿たちで成り立ってます。
どんどん頼ればいいのさ。
そして、社外の競争相手だって、実は大切な存在。
数十年の付き合いになることだってあるんだよね。
俺は今でも、そんな奴らに助けてもらってます。
まあ、世のフレッシュマンはこれから、
そんなこんな、いろんなことを覚えていくわけ。
ゆっくりでいいから、一歩ずつ進んでください。
心から応援しています。
そして、くだんの「金の斧…」。
正直者のきこりは、
神様から、鉄の斧だけでなく、金、銀の斧をもらうわけ。
「神は正直な者を助け、不正直な者には罰を与える」ってことなんだろうけど、
俺たちの業界に引き付ければ、
「誠実な奴は、いつか報われる」ってことかな。
誠実ってのは、ネタに対してであり、事実に対してであり、人に対してでもあり。
若干、くたびれた髑髏オヤジはそう思うのでした。