夏から秋にかけ、結構夢中になったのが、「I.W.G.P」シリーズ。
と言っても、昔懐かしいプロレスの話題ではありません。
石田衣良の「池袋ウエストゲートパーク」ですね。
まあ、これもネタとしては古いんだろうけど、面白いんだからしょうがない。
街の息吹を感じるなんていうと陳腐だけど、
そのリアルさ、スピード感、そして読後感も含め、文句なし。
すっかり夢中なのですね。
簡単に説明すればこう。
池袋西口公園に屯している果物屋の息子・“池袋のトラブルシューター”真島 誠(マコト)を主人公とする小説短編集。
シリーズは『池袋ウエストゲートパーク』、『少年計数機』、『骨音』、『電子の星』、『反自殺クラブ』、『灰色のピーターパン』、『Gボーイズ冬戦争』。そして本編に登場する「サル」が主人公(マコトではない)と共に活躍する外伝ものに『赤(ルージュ)・黒(ノワール)』がある。番外編としては、こちら葛飾区亀有公園前派出所30周年記念企画の一環としての小説版に、「池袋⇔亀有エクスプレス」が収録されている。
文体は1人称小説であり、主人公マコトの回想録の様相を呈している(外伝のみ、三人称小説)。ほぼ全作品において、冒頭で謎めいた述懐が行われた後、事件の展開を追って物語が語られていく。その舞台は主に池袋のストリートを中心に展開され、登場人物はメイン・サブ共々多くがいわゆる「負け組」や「サイレント・マイノリティ」であり、彼らの視点を通じて、陽の当たらない裏側が語られている。
まあ、結局、驚かせ方が上手いんだよね。
たいていのことには訳知りになっている私たちですが、
ちょこっとその想像を超えるところが素晴らしい。
大幅に超えたんじゃあ、嘘っぱちになっちゃうからね。
かといって、リアリズムのガチンコじゃあ、困っちゃう。
その辺りのバランスが絶妙な気がしますな。
この辺は、私たちの稼業にも参考になるんだよね。
それに、私自身、
大学時代に池袋からそう遠くない白山に住んでた時期もあり、
前回の東京勤務時も池袋にはよく足を運んでた。
まあ、青山やら赤坂、銀座ほどではないけど、割と歩き回っていたのです。
だから、より迫ってくるんでしょうな、リアルに。
とゆーことで、チビに読ませるわけにはいかないお話ばかりだけど、
今度上京した時には行ってみようかな、ウエストゲートパーク。
ひょっとしてマコトに会えるかもね。