はじめまして

今回、新しくブログを開設しました。

道央・道東の旅最終日になりました。

2008-06-28 18:51:22 | Weblog
 2008年6月21日  曇り時々小雨

 ホテルは地上200m余の山の上に建っていて私達の部屋は
その6階なので250mもあるでしようか?
 兎に角高い場所で晴れていれば能取湖も望め、網走湖は眼下
ですが、霧雨で何も見えません。



 それでも5時に起きました。何か絶望的です。
 窓に細かい水滴が当たります。霧が流れているのです。

 7時半にバイキングでの朝食を済ませ9時に兎に角出掛け
ました。一人、先日の山の中の観察で虫に刺された跡が、蕁
麻疹のようになって気分が悪いので早めに皮膚科へ行く事に
しました。
 今までは田舎で皮膚科も無かったのですが網走は一応都会
なので、病院も完備しています。

 カーナビにセットして出掛けると直ぐに着きました。

 診断を受け薬を頂き安心しました。

 呼人に戻り、以前立ち寄った鳥好きの小母さんの喫茶店へ
入りました。開店時間前でしたが、開けて下さいました。

 降らないまでも、どんよりと曇った空の下、何時降り出す
か判らず落ち着かない気持ちです。

 小母さんと話しをしていると地元のバーダーが来て清里で
コアカゲラが子育てをしていると教えて呉れました。

 このバーダーさんは、一昨年も去年もこの周辺で会って
いる人です。

 一時間ほど喫茶店で寛いだ後、11時に清里へ向けて出発
です。
 走っても走っても一直線の道を走ります。これが農道です。
 起伏があるものの何しろ十数キロもの直線です。
 しかも対向車も疎らです。

 50分で清里の市街に入りました。今日もコンビニ弁当です。

 目的の公園へ行くと、丁度近くでパークゴルフの大会をして
いました。

 コアカゲラの巣は直ぐに見つかりましたが、大きなセンの木
でもの凄く暗い場所です。

 カメラのファインダーでも、やっと見える程度です。

 うっかりと補正を掛けずにISO3200に上げての撮影で
すが、結果は惨憺たるものになりました。

 慌てる事は良くありません。

 何とか判る程度の写真ですが、一応載せて診ました。
 お恥ずかしい次第です。

 餌を持ってくるのは♂ばかりでしたが、雛の声もしました。
 距離は50~60m位です。





 キツツキ類の特徴として尾羽で、しっかり安定させて止まり
ます。尾羽が相当固いようです。



 営巣の巣穴の上にも穴があります。予備の穴で襲われた時に
逃げられるようにしています。



 雛か中にいる♀に給餌しています。



 時々のけぞるようにするのもキツツキ類が良く見せる
行動です。警戒しているのでしょう。



 巣の傍の枝に止まりました。



 コアカゲラは、体長16Cmとコゲラより少し大きい程度
のキツツキです。餌も専ら昆虫類です。

 給餌は12時5分~10分、12時55分、
 13時7分 13時15分、と不規則です。
 きっと餌が確保出来なかったのでしょう。

 余りのひどい写真なので、一昨年の写真を載せます。



 晴れている時と今回では雲泥の差です。

 いくら待っても晴れそうに無いので13時35分に
引き揚げました。雨が降らないだけ幸いでした。

 遠くの木の梢にアオジが止まっていました。
 本州では冬の鳥です。



 全体の写真です。



 オホーツク海岸に出て、20分で小清水の原生花園に着きま
した。 霧雨になりましたが、観光バスが沢山来て観光客で賑
わっています。然し、肝心の花はまだです。気の毒な事です。

 放牧場では馬が草を食んでいます。放牧場の馬小屋展望台か
ら眺めます。ここも快適な天候の下での経験がありません。

 何時も寒さに震えながら双眼鏡を目にします。
 今日は寒さは、それほどでも有りませんが霧雨です。

 遠くをハイイロチュウヒが飛んでいます。300mは有るで
しょう。兎に角、写して見ましたが矢張り駄目です。









 ハイイロチュウヒは体長♂45Cm、♀51Cmwで、
翼を拡げると99~124Cmと中型のワシタカ類です。
 草原を飛んで、鼠等の小動物や小鳥を餌にしています。

 ハイイロチュウヒが飛ぶと小鳥たちが影を潜めますが、
いなくなるとノビタキやオオジュリン等が出て来ました。

 15時過ぎに濤沸湖の南側へ行って見ました。

 何時も見る、丹頂の番いが岸から大分離れた所にいました。

 今日は夏至ですから、天気が良ければまだ明るいのですが
こんな天気なので薄暗くなりました。

 最後なので網走の市街に入って、全員宅急便で荷物を送り
身軽になりました。この頃から遂に本降りとなりました。

 レンタカーの返却時間は18時です。その前にもう一度
鳥好き小母さんの喫茶店に寄るので急ぎました。

 16時50分、再度喫茶店に入り、無事コアカゲラを見た
事を報告し、バーダーさんに宜しく伝えて頂くよう頼んで
17時10分、女満別空港へ向かいました。

 17時40分レンタカーを返却し、空港でゆつくり食事
をしたり、おみやげを物色したりして20時20分に
JAL1190便に搭乗しました。

 20時25分発でしたが、45分に離陸しました。

 機内には、美川憲一や長山洋子と言った歌手が乗ってい
ました。どこか巡業の帰りなのでしょう。

 無事の飛行を終えて22時11分、羽田空港に着陸です。

 22時20分のリムジンには間に合わないので、50分
に乗り藤沢へ着いたのは24時になっていました。

 まずは、目的のクマゲラの子育て、私は見られなかった
もののシマアオジ、そしてコマドリの声が聴け、コアカ
ゲラやチゴハヤブサが見られた幸運を噛みしめながら家路
を急ぎました。

 それに5日間、たいした雨にも遭わず何よりでした。
 曇り空や霧雨ぐらいは仕方ありません。
 お天気の神様に感謝です。

 今回、出会えた鳥は68種でした。

今回の旅を、いろいろとお世話して頂き、道中の運転と
何事も無く旅を楽しく終えて下さった、お三人に心から
感謝して、このブログを終了します。

 長い事、この詰まらない文章と拙い見るに堪えない写真
を、ご覧頂き有り難うございます。


 

道央・道東の旅四日目です。

2008-06-27 14:50:52 | Weblog
 2008年6月20日  曇り

 昨夜寝る時に外を見ると雨が降っていました。夜中に
目が覚めると雨の音がします。

 今日は遂に雨の中と半分諦めていましたが、4時38分
に起きると霧雨になっていました。

 東の空は、うっすらと明るくなっていますが、西の空は
真っ黒です。

 それでも5時半には、外へ出ました。どうやら雨は上が
ったようです。

 サロマ湖は煙っています。



 サロマ湖は汽水湖なので今朝は潮が上がって何時もより
岸に小波が、ひたひたと寄せていました。

 鳥影は少なく時折ウミネコが飛んでいるくらいです。

 レイクパレスの裏は防風林になっていて、300m位の
幅に海から広葉樹林そして針葉樹林が程よく生育しています。

 気温は低く寒いくらいでしたが林内は暖かく感じます。
 林内に入ると、エゾシカの♀がこちらを見ています。

 鳥の声はしますが葉が繁っているので見えません。
 キビタキ、シジュウカラ、ウグイス等が聴かれます。

 上を見ないで下を見ます。
 サイハイランが見つかりました。



 戦場で大将が振るう采配に似ていることから名付けられ
ました。高さ30~50Cmになります。

 マイヅルソウも有りました。



 鶴が舞う姿を連想して名付けられ針葉樹林の下に生育
する多年草で、高さ10~25Cmになります。全国で
見られます。

 名前の判らない黄色いランが有りました。



 オホーツク海に出ました。風が冷たく感じます。

 オホーツク海は黒々と波打っていました。
 もしかしてアビかオオハムでも泳いでいないかと見ま
したが、鳥一羽もいません。
 遠くに漁船が一隻揺れていました。

 ハマナスの花もまだ疎らです。

 草むらにスズランが、少女のはにかみのように
ひっそりと咲いていました。



 センダイハギは花盛りでした。



 写真に撮るとそれほどでも有りません。

 霧雨が濃くなって来ましたので林内に戻ります。
 鬱蒼と茂った葉のお陰で霧雨くらいの雨は防げます。

 防風林を出ると雨は上がっていました。
 パークゴルフのコースがありますので、4人で回り
ました。9ホール、パー30ぐらいでしたでしょうか?

 Kさんはパー5のコースを2打で入れてアルバトロス
です。4人とも始めて回りましたが、たいしたものです。
 どこまでラッキーな人なのでしようか、感心します。

 先ほど林内にいたエゾシカもびっくりして見ています。



 朝食前の適当な運動は心地よいものです。
 これで晴れていれば申し分無い事ですが、余り恵まれ
過ぎるのも考え物です。ほどほどが良いのでしょう。

 8時50分、宿を出てコムケ湖へ向かいます。
 何処までも一直線の国道を走ります。北海道は土地が
広いので、このような直線道路が随所にあります。

 途中の小川の畔で小休止です。コヨシキリが葦に捕ま
って盛んに囀っています。

 飼料置き場には、良く鳥が集まります。
 果たしてニュウナイスズメがいました。



 普通のスズメの頬にある黒い点が有りません。



 この他、ヒバリ、カワラヒワ、ムクドリ等もいました。

 9時30分、コムケ湖のキャンプ場に着きました。
 コムケとは、アイヌ語で曲がっている沼ということです。
 オホーツク海に沿って大きく湾曲しています。

 カッコウ、ツツドリが啼き、北海道の夏の気分ですが
気温が低く寒いことです。
 ここでは今回、一番多くの鳥に出会え42種を数えました。

 中でもベニマシコ、夏羽のオオジュリン、アリスイ、
オオジシギ、虫の声のように啼くウグイスの仲間の
マキノセンニュウは北海道の夏ならではの鳥です。

 ベニマシコが葦に止まっていました。遠いです。



 北へ渡り損ねたオジロワシの若鳥が二羽で慰め合って
います。



 何か得体の知れないカラスがいます。ハシボソガラス
でもハシブトガラスでも無い、そうかと言ってワタリ
ガラスでもなさそうで結局、嘴の形状から見てハシボソ
ガラスにしましたが、どうも納得行きません。

 最近はワタリガラスが道北で越夏している情報もあります
ので、よもやと良く見ましたがちがうようです。



 ここの目的は、五色の綺麗なシマアオジです。
 嘗ては北海道の草原に沢山見られた鳥ですが、近年めっきり
少なくなり滅多に見られない珍鳥になってしまいました。

 数年前にここの葦原で遠くにいる姿を見たのが最後でした。

 今日も時間をかけて探しましたが、それらしい鳥をちらっと
見られた人はいますが、他の人まで確認していません。

 コムケ湖の隣にある、シブノツナイ湖にも寄って見ましたが
何も収穫なしです。

 帰りにまた遠くのベニマシコを見つけました。



 マシコは猿子で、猿のように赤い事からこのように
言います。

 この周辺で3時間を過ごしました。

 お昼も過ぎていましたが、国道沿いの食堂は廃業して
いました。もともと、やる気のなさそうな髭だらけのお
爺さんが一人で営業していましたが、遂にやめたようです。

 仕方有りません今日もコンビニ弁当です。

 サロマ湖の眺めの良い所でと思いましたが、天気も良く
ないし何処か鳥の出そうな場所でと言う事になり国道から
ちょっと入った小さな葦原の傍で食事となりました。

 ノビタキの夫婦が鳴き交わしています。
 ♀は木の間に入り、♂は口にいっぱい虫を銜えて雛に持
って行こうとしています。





 ノビタキも子育ての最中のようです。
 余り邪魔しないようにしました。

 一緒の人が二人で偶然シマアオジを一瞬見つけた
ようです。直ぐに草の中に入ってしまい出て来ません。
 恐らくシマアオジも子育て中なのでしょう。
 この鳥も良く葦の先や、ハマナスの木の上で独特の
囀りをしています。

 一瞬でも見られたお二人は幸運です。私は他を見て
いて、その幸運にありつけませんでした。

 広い広いサロマ湖の南岸を回って14時50分、
ワッカ原生花園に着きました。

 細かい霧雨が時折、周囲を覆い冷たい風が吹いています。

 この原生花園も何回か来ていますが、晴天の気持ちの
良い日に出会った事が有りません。

 何時も寒さに震えながら花を見たり鳥を探したりした
想い出しか有りません。今日もそうです。

 それでも観光バスは来ています。まだ花も少なく遙々
来られた観光客は気の毒です。

 観光用の馬車を曳く馬小屋の傍でヒバリが、おこぼれ
を漁っていました。



 ハマナスの花もちらほらです。



 スカシユリが咲いていました。北海道特産の
エゾスカシユリかも知れません。



 寒い風に 吹かれながらノゴマを待ちます。
 喉が赤いのでヒノマルと言う所もあります。

 暫く待っていると杭の上に止まりました。



 最初はこれで満足でしたが、だんだん贅沢になり
囀って貰いたくなります。囀り始めました。



 そのうちに杭の上では風情が無い。ハマナスの上に
止まらないかと要求が膨れます。

 ハマナスの花は咲いていませんが、兎に角ハマナス
の木に止まりました。



 囀って欲しいと思って居ると囀り出しました。



 つぎは前向きです。喉の赤が良く見えます。



 寒い中を我慢して、それでも一時間おりました。

 だんだん霧雨が雨になって来ましたので切り上げて
網走へ向かいます。16時になっていました。

 雨の中を走りますが、時々止むこともあります。

 16時50分、網走天都山の頂上にある、ビユーパーク
リゾートに着きました。雨は本降りです。

 もう3回目のせいか、一番立派な部屋を提供して
呉れました。

 申込者のM氏のお陰です。有難いことです。

 この日も我々の部屋に4人集まり歓談して22時
雨の音を聞きながら寝ました。

 明日はどうなるのでしょう。曇りでも良いので兎に角
降らない事を願って電気を消しました。

 いよいよ明日は最終日です。

 どんな日になることでしょう。




 

道央・道東の旅三日目の続きです。

2008-06-26 17:42:53 | Weblog
 曇りにはならない迄も雲の量が増えて来ました。

 クマゲラの巣は国道から12Kmでしたが、この奥
4Km程の所に温泉があるので、序でに行って見ました。

 11時5分に出発して、くねくねした山道を走り7分
で着きました。たった一軒だけの鄙びた温泉宿がありました。

 電気は自家発電ですが、湯量、湯質とも良いようです。

 遠くでツツドリが啼いています。スコープで覗くと遙かな
遠い梢に見えました。

 キセキレイが嘴に虫をいっぱい銜えて雛に持って行こう
としていました。



 ♂も銜えています。



 キセキレイの♂は、胸によだれかけのような黒い模様が
ありますが、♀にはありません。

 キセキレイも今、子育ての真っ最中なのです。

 こんな山奥まで来たので林道を少し歩いて見ました。

 鳥には出会えませんでしたが、花が沢山ありました。
 名前の判らない花ばかりですが、少し撮りました。

 ツバメオモトです。葉がオモトのようです。



 亜高山帯の針葉樹林の下に生える多年草です。高さ
20~30Cmの花茎の尖端に白く小さな花を10個
ぐらいつけます。

 ニリンソウです。一本の茎に花が2個つくので、この
名があります。中には3個もあるようです。



 高さは15~25Cmで楚々とした風情があります。

 黄色い花はウコンウツギです。



 亜高山から高山にかけて自生する落葉低木です。
 高さは1.5mくらいで、花は3~4Cmの漏斗形に
なっています。北海道から青森・岩手で見られる寒地型
です。

 エンレイソウの仲間でシロバナエンレイソウ、又の名を
ミヤマエンレイソウとも言います。



 北海道で良く見られるオオバナノエンレイソウと違って
花は小さく、葉も花弁も萼片もともに3枚になっています。
 北海道から九州まで広く分布しています。

 記憶に残った花はこのぐらいでした。

 既にお昼を過ぎていました。12時7分、国道へ向かい
又、暫くはくねくねとした道を走ります。
 来る時は感じなかった登りが、下る時には随分と高く上
がった事が判ります。大分、標高が高かったようでした。

 今日もまた、コンビニの弁当を調達して昨日、満足に見
られなかった、チゴハヤブサの居る場所へ急ぎます。

 13時10分、昨日の公園に着くと丁度ヤマグルミの枝
にチゴハヤブサが止まっています。然し、後ろ向きです。

 間もなく気配を感じて飛び立ちました。





 稚児隼と言っても体長は35Cm、翼を拡げると
72~84Cmもあります。中型の猛禽類です。
 
 飛び立ったのは♂で、♀は目下近くのトドマツの樹上で
抱卵中です。

 10分程でヤマグルミの木に戻って来ました。
 ♀の抱卵を警護してるのでしょう。



 頸の後ろに二個の白斑が特徴ですが、止まった場所
が悪くて見えません。

 ♀が抱卵しているトドマツです。真ん中に巣が見えます。
 ♀の身体は巣の中に埋まって見えません。
 時々、頭が少しみえるだけです。



 曇って来ました。雨は大丈夫でしょう。チゴハヤブサ
を見ながら遅い昼食です。

 14時10分、公園を後にして湧別へ向かいます。

 途中、一般道と高速道と並行して走っていますが、高速道
はまだ、断続的で入ったり出たりの状態なので無料です。

 走っている車の数も似たようなものです。

 高速道を走りました。傍をもう一線、石北線が走り3本
併走しています。

 高速道の目的が良く判りません。

 16時近く遠軽に入りました。ここは50数年前、入社
間もなくの出張で来た時、生まれて初めてホテルなるもの
に泊まった懐かしい街です。

 木材の集散地で活気があり、賑わっていました。

 ホテルの窓から見えた、瞰望岩に一度行って見たいと
思いながら、その後何回か遠軽を通りながら果たせなか
った願望が、ようやく今回果たせました。



 高さ約80mですが車で近くまで行けました。
 ごつごつした道を少し上ると頂上でした。

 昔はアイヌの古戦場だった場所です。
 今は、すっかりビルや家が建ち並んでいます。



 説明文によりますと、この岩は約730万年前に噴出
したとのことです。

 アイヌはこの岩をインカルシ(見晴らしの良い所)と
呼んでいたのが、訛って遠軽になったようです。

 昔、湧別アイヌと十勝アイヌが戦った時、湧別アイヌ
はここを砦として十勝アイヌを迎え討った際、ここで敵状
を見渡したので瞰望岩となったとも言われています。

 80mとは言え、切り立った断崖の上に立つと足が
すくみます。

 周囲は広い公園になっていて、木々も多く地元では探鳥
の場所にしているようでした。

 16時25分、大分薄暗くなって来ました。

 雨にならない内にと湧別へ急ぎます。

 途中の葦原でコヨシキリが啼いていました。





 17時12分、サロマ湖を望む湧別レイクパレスに着き
ました。

 昨年は、途中の浮島峠で雪道に入り難儀して朝の3時
過ぎに到着した事を宿の人も覚えていて、今回は早く着いた
ので、ゆっくりして下さいと変に慰められました。

 外は雨模様です。天気予報も良くありませんが、何しろ
今回の主目的であるクマゲラの子育てがタイミングも天気
も良く充分に観察出来たので、例え少しぐらい雨が降って
も未練は残りません。

 食後、私達の部屋に集まって祝杯を挙げ、三日目の夜を
過ごしました。

 それでも明日の天気は、どうかなと案じながら22時に
就寝しました。

 4日目は又改めて。

 


道央・道東の旅三日目です。

2008-06-26 15:42:57 | Weblog
 2008年6月19日  晴れのち曇り 
 昨日が早過ぎたので今朝は4時半に起きました。
 少し暖かく、外気温は15℃です。
 昨日のアカゲラの巣を見に行きました。既に巣立った
ようで、親も雛の声もしません。
 元気で無事に巣立てば嬉しいことです。

 所在無く、付近を散策します。昨日は朝、近くにあった
足湯に浸かりましたが、今日はもう面倒になりました。

 宿に頼んで7時に朝食を作って貰い、7時35分に
出掛けました。車の少ない国道を走り40分で昨日の
場所に着きました。8時15分です。

 クマゲラさんを、もう一度見たい。今後何時来れるか
判りません。こんな機会はもう二度と来ないかも知れません。

 そんな事でもう一度、お邪魔させて貰いました。

 近くでエゾムシクイ(ウグイスの仲間)のヒーツーキー
と言う金属性の声がします。

 間もなくクマゲラの登場ですが、何か昨日と様子が
違います。心持ち静かな感じです。

 親も直ぐに巣へ行きません。



 雌ですが、周囲の木の枝に止まり啼いていますが少し
啼き方も違います。

 雛も一羽しか顔を出しません。




 お母さんがうろうろしています。





 巣の中をのぞき込むようにして雛と話しているようです。



 お母さんが立ち去った後を追うようにして雛が眺めて
います。



 お父さんも来ました。お父さんは赤いベレー帽を被って
います。お母さんはローマ法王の帽子のようなものを、
ちょこんと載せています。



 お父さんも直ぐには巣に近づきません。

 どうやら巣立ちを促しているようです。
 お兄ちゃんとお姉ちゃんは昨夕か今朝早くに巣立った
ようで、残された末っ子のボクちゃんの巣立ちを両親で
盛んに促しているのだと思います。

 鳥は巣立ち前になると親は雛に餌を与えません。
 このクマゲラも巣の周りを飛び交うばかりで餌を持って
来ていません。

 雛は今にも巣立ちしようとして身を乗り出しますが、
なかなか決心が付かないようです。



 お父さんは一生懸命、我が子の巣立ちを促しています。



 どうせなら巣立ちの瞬間を見たかったのですが、今日は
湧別まで行かなければなりませんので3時間ほど、お邪魔
して立ち去る事にしました。

 今回のクマゲラ観察は丁度良いタイミングに恵まれました。
 昨日、今日が一番佳い時期でした。
 絶妙な幸運に感謝し、クマゲラさんにもお邪魔しました、
有り難うございますと心の中で言って移動しました。

 クマゲラはこれまでで、後は又改めて。
 

道央・道東の旅二日目です。

2008-06-25 19:24:03 | Weblog
 6月18日  腫れ

 北欧ほどで無いまでも北海道の夜明けは早いのです。
 それでも層雲峡は山また山の中なのでと思っていま
したが、矢張り早いです。
 明るくなったので起き出すと、まだ3時34分でした。

 昨日の寝坊を取り返したようなものですが、何の役に
もなりません。

 もそもそして5時には身支度して30分に外へ出ました。
 気温は13℃です。少しひんやりの感じです。

 昨日、宿のオーナーに教えて貰ったアカゲラの巣を見に
行きます。雛の声が聞こえ、親が近くにいます。

 

 大きな声で騒ぎ出しました。どうも私が近づいた事が
原因では無いようです。
 近くに別の♂が来たので、それを追い回しています。
 領域侵入を警戒し防御していましたが、やがて侵入者が
立ち去り静かになりました。

 巣穴に近づき雛に餌を与えています。そのうち身体が
巣の中に入ってしまいました。






 すっぽり入った後、暫くして顔を出しました。


 そして又、餌探しに飛んで行きました。

 層雲峡の岩山です。何とか名前が付いているので
しょうが判りません。


 7時に朝食を済ませ、8時5分いよいよクマゲラ探し
に出掛けます。
 見ると黒いばかりで、綺麗でも可愛いわけでも無いの
に何故か希少価値の為、すごい魅力が有ります。

 そうでなければ、遙々と時間と経費をかけて探しに来
ません。世の中不思議なものです。

 宿を出てから約40分、それも北海道の楽々道路です
から、相当の距離を走ったことになります。

 9時3分に現場に着きました。

 巣穴が静かにぽっかりと開いていて鳥影も有りません。
 静かに待つしか有りません。場合によっては今日一日
待つ覚悟です。巣穴の木は、沢地によく有るハンノキです。
 巣穴の大きさは15Cmぐらいでしょうか?


 近くにカケスがいました。北海道のカケスはミヤマカ
ケスと言って亜種です。



 本州のカケスは頭が白く黒い縦斑がありますが、
ミヤマカケスの頭と顔は黄褐色で目がフドウ色です。
 カケスは森の忍者と言うように暗い場所にいますので、
写真では良く判らないと思います。


 カケスに気を取られているうちに肝心のクマゲラが
やって来ました。わくわく手が震えます。
 三脚をがっしりと据えてレリーズで頑張ります。


 親は当然の事ながら直接、巣穴に近づきません。
 周辺の木に止まりながら徐々に近づきました。
 クマゲラは体長45Cmと、日本のキツツキの中で
最大です。












 お腹に溜めて来た餌を吐き出しながら与えます。





 雛は三羽いますが、巣穴が小さいので二羽しか顔が
出せないようです。



 雛は、もっともっと、と貪欲にねだります。



 お腹の中の餌を全部与えたので、次の餌を探しに
飛び立ちました。



 雛は親の飛び立った後を期待して待っています。



 一日待つ覚悟でしたが、3回飛来して給餌しましたので
満足です。
 給餌の時間は
  9時15分~20分
  9時30分~35分
 11時20分~35分  で、9時35分からは約2時間
飛来しませんでした。恐らく餌が無かったのか、自分用にし
たのかも知れません。
 餌は、枯れ木に巣くう蟻や小さい昆虫類や幼虫で長い舌で
掬い取って食べます。

 11時40分、満足したものの晴れて気温も上がったので
顔の周辺に、纏わり附く小虫に辟易して引き揚げる事にしま
した。

 途中でアカゲラが子育てしていましたので立ち寄りました。






 アカゲラで長居しましたので12時を過ぎました。
 この地域は超過疎なので、レストランも食堂も有りません。
 コンビニでお弁当を買って近くの公園で、お昼にしました。
 良く晴れた空の下、広々とした大地で食べるお弁当は格別
です。暫しの至福の時間です。遠くでカッコウが啼いています。
 大雪連峰の山々が見えます。


 今日の午後は、黒岳に登る予定にしていました。
 登ると言ってもケーブルカーとリフトで登るので楽です。

 14時のロープウエイに間に合いました。


 ロープウエイは、黒岳の五合目1300mまで上がります。
 それから、リフトで七合目の1520mへ登ります。

 黒岳頂上は1984mなので464mの標高差で、徒歩で
1時間半か2時間とのことです。

 ここには、今回で三回目ですが一度も登っていません。
 反対側の旭岳2290mには、一昨年8月に喜寿記念で
登りましたが、もう無理と思います。然し、まだまだ未練
があります。

 七合目では鳥が見当たりません。土産物店の人に聞くと
滅多に見られないとの事で、がっかりです。

 それでもリフトに乗っていると、ルリビタキ、メボソム
シクイ、ウグイスの声が聞かれました。

 期待した紅い鳥、ギンザンマシコは無理のようです。

 15時50分、下山しました。

 先刻、お昼をした公園には、チゴハヤブサが営巣して
いましたが、夕方の方が光線の関係で見やすいようなので
再度出掛けて見ました。層雲峡から30分です。

 車の少ない北海道の国道ならではの事です。首都圏では
考えられません。
 一時間ほど待ちましたが近くの小学生の陸上部がランニング
の練習を始めましたので立ち去りました
 元気な子供達が大自然の中で、生き生きと走っていました。

 チゴハヤブサは、ちらりと見られました。


 18時近く宿に戻り、今日一日私にとっては素晴らしい
想い出が残りました。

 3日目はまた後ほど。