はじめまして

今回、新しくブログを開設しました。

ホシガラスの嘆きと喜び、そして鎌倉へ

2010-07-31 19:58:16 | Weblog
 7月31日  2010年の7月も今日で永遠に終わりです。暑い日でした。

 然し、暑さはまだこれからですが人間は柔軟性が有るのか慣れでこれからの暑さに対応
出来る幸せをもち併せていますのが救いとなります。

 最近、幼児虐待のニュースに心が痛みます。今朝の新聞にも3歳の姉と1歳の弟が鍵の
かかった部屋に置き去りにされ餓死したと可愛い写真と共に報じられていました。

 汚れの無いつぶらな眸をした幼い姉弟の写真を見て、心の痛まない人がいるでしょうか。

 何故このようなむごい事が起きるのでしょうか?23歳の母は我が子が生まれた当時
光明を得た喜びを味わっていたとの事です。それが心変わりした裏には、それなりの
理由があるようです。

 それにしても、親しか頼りに出来ない幼い子を何故捨てる事が出来るのでしょうか?

 このケースの他にも、躾けの為と理由つけて幼い無抵抗な子を殴る蹴るの仕打ちで
死なせる親もあります。本当に情けなく心の痛むことです。

 毎年4万件を超す幼児虐待事件があるとの事ですが、解決されたケースは数件に過ぎない
ようです。全国的に見ればミリ単位の事かも知れませんがショック度は大きいです。

 これを私なりに考えると最近の社会観があります。そしてその遠因は戦後の教育制度
に有るような気がしてなりません。特に生命軽視の風潮が大きく作用しています。

 人間性喪失の知識詰め込みの教育が、その後の社会を変えてしまい更にその教育を受けた
人の子も多数それを受け継ぎ今日に及んでいます。勿論、総てでは無く中には心優しい
人間性を持って育った人も沢山おります。

 経済社会の発展により、生活文化も向上する反面、家計の助けとばかり教育の大事な
世代の子を置いて母親が働きに出るようになると、学校から帰った子供は冷えた自宅に
入る事になります。子供にとって学校から帰って優しく迎えて呉れる母親ほど心休まる
存在は有りません。
 譬え、母親がいなくても祖父・祖母でも居れば良いのですが最近は独立家庭が多く
それすら不可能な家庭が多い事も問題です。

 優勝劣敗の風潮を政府自身が奨励した内閣もありました。人間は皆、平等の筈です。
 それぞれに社会に於ける持ち分があります。それを優った人間だけが正当化される
社会を政府自身が作る事に問題があります。

 総てでは有りませんが、このような社会制度が人間を動物化もしくは、それ以下に
してしまうのでは無いでしょうか?

 今の社会でも優しく人間味の有る立派な人も沢山居ますが、兎角そのような人の意見は
少数派として無視されがちです。政治でも一票でも多ければ正当化され過半数に達しない
意見は尊重もされないどころか無視されてしまいます。

 これが戦後の民主主義社会で、本来の日本的良さが失われてしまいました。

 年寄りの意見は過去のものとして捨て去られ勝ちでは日本本来の伝統的な良さが無く
なります。これで良いのかと幼児虐待から発して思う今日この頃です。

 私自身の身辺では、昨年末に長年お互いに許し合って親しく付き合っていた友人に
先立たれ、今回これも自宅近くで気安く親しくしていた人が71歳の若さで亡くなら
れ相次ぐ悲報に落ち込んでいます。
 昨年末なくなった友人は私より1歳上なので有る意味ではやむを得ないと諦めますが
ご近所の方は私より10歳も若いので残念でなりません。

 通夜・葬儀と参列させて頂き特に最後の対面では、生前と同じ顔色で白い薔薇に囲まれ
たお姿を拝見していると、泪が止まりませんでした。いろいろと有り難う と言うのが
やっとでした。人間的にも大らかでユーモアが有り何時も気遣いのある佳い人でした。

 生者必滅・会者定離とは申せ現実に直面すると耐え難いことですが、やがては時が
少しづつ解決することでしょうが悲しみは永遠に残ります。

 私自身、妻に先立たれて22年になりますが未だに悲しみは少しも消えていません。
 今、私を支えて下さるのは二人の子供と多くの友人知人なので、何時も感謝しています。

 暗い気持ちに覆われている時、最近素晴らしい人に出会い少し明るくなりました。
 この世も、まだまだ捨てたものでは無いと嬉しくなります。

 世の中には優しい人、立派な人は沢山存在するのでしょうが、身近に現れると現実味を
帯び心楽しくなります。

 その方は心底から心優しく特に、お年寄りの接しかたに真心が籠もっている反面、勇気
も有り車内暴力にも敢然と立ち向かい、また近隣社会では率先してサービスする人間とし
て完璧な人です。
 傍で見ているだけで嬉しくなります。

 そんな事で少し浮き浮きして暑い中、知人が出展している写真展を見学しに出掛けました。
 


 今日は二つのグループの展示がありました。私の知人は20年に亘って【愛しき野鳥たち】
と言うテーマで毎回、歳時記風に12ケ月のそれぞれに相応しい野鳥の写真を展示しています。

 余裕の有る方なので、時には長期に亘って独りで撮影旅行に出掛けています。
 今年も20日間ぐらい、秋田から白神山地・北海道へと出掛け多くの写真を撮って来られた
ようです。総てフィルムカメラで撮られているので色彩も鮮明でした。

 終わってから二人でコーヒーを飲みながら写真談義に花を咲かせて別れました。

 暫く鶴ヶ岡八幡宮の倒れた銀杏を見ていないので行って見ました。

 境内に入ると丁度、蓮の時期でした。 花は朝開くので時間的に見頃ではありません
でしたが、青い大きな葉を見下ろすように咲いている処は威厳があります。



 何故か源氏池に平家の赤旗ならぬ赤い蓮が咲いています。平家を滅ぼしたからでしょうか?
 旗揚げの時の白旗弁天の幟が風に揺れていました。



 参道では8月に始まる、ぼんぼり祭の用意の柱が並んでいました。





 さて、銀杏はどうでしょうか?見ると移設された切り株から逞しくも雄々しくも若芽が
伸びています。



 元の切り株からも沢山の芽が伸びていました。





 後、700年経ったら又大きな銀杏になることでしょう。生まれ変わって天国に居る妻と
一緒に見に来ようと思いました。何時の事でしょうか?その頃、日本は有るでしょうか?
 立派な日本になっていて貰いたいものです。

 逞しい銀杏を見て、その生命力を少し貰い安心して今度は、川喜多映画記念館へ寄り
ました。ここは前にも訪れていますが何回来ても往年の映画ファンには楽しい所です。
 それに歩いて汗を掻いたので少し涼みたい気持ちもありました。
 小町通りは、この暑いのに観光客で賑わっています。ご苦労様です。沢山お金を落とし
て鎌倉市の財政に寄与して欲しいものです。



 川喜多記念館は静かな佇まいの中に、ひつそりと建っています。



 外の通りから抜けられる散策路が有ります。



 この辺りは観光客の雑踏も無く時折、観光人力車が客を乗せて即席の史跡説明を
しながら通るぐらいです。

 鎌倉特有の細い路地です。



 涼しい海風に吹かれ乍ら散策し17時頃、帰宅しました。家に入ると、どっと汗が出て
お風呂場に直行です。

 いろいろと考えさせられた一日が終わりました。


 

ホシガラス暫しの雲上人

2010-07-23 08:40:38 | Weblog
 7月19日  お盆が終わると急に暑くなります。例年の事ですが暑いのは閉口です。

 人は会う人ごとに暑いですねーと言いますが、これは同意を求める事で安堵感を得る
のでは無いでしょうか?暑いのも寒いのも自分だけで無いのだと思う事で満足感が有る
ように思います。

 毎年この時期になると尾瀬では有りませんが、富士山五合目の水場を思い出し出掛け
たくなります。今回も梅雨を心配しながら二週間前に宿泊予約して企画しました。
 毎年、夏休みに入ると混雑するので20日を限度に行く事にしています。
 今回も14日から梅雨明けを思わせる晴天が続き、強力な二人の晴れ女さんの力を借
りる必要も無い程の晴天となりました。その代わり暑いです。

 8時に藤沢駅前に全員5名が集合し即出発です。茅ヶ崎までは順調に走りましたが、
折しもの浜降り祭にぶつかり、大渋滞です。前にも失敗していますが、忘れていました。
 間道を走り谷峨を10時近くに通過し、無料になった富士山裾野の有料道路から
11時33分、いよいよスパルラインに入りました。
 一合目 1405m
 二合目 1596m
 三合目 1786m
 四合目 2045m
 五合目 2200m  四合目までは、すいすいでしたが五合目大駐車場が満杯なので
 五合目の手前2000mぐらいからは大渋滞です。一台出て一台入れると言う形なので
大変です。歩いた方が遙かに早いです。
 我々は、その手前が目的地ですから心配有りませんが、それでも到着は12時半でした。

 日射しは強く直射日光の下は可成りの暑さですが、木陰に入るとひんやりと涼しくなり
ます。2200mですから、それだけ空気も薄く太陽光も強くなるのでしょう。

 水場には早速、ルリビタキの♀が来ていました。





 ウソが二羽で来ていましたが、カメラをセットしている間に飛び去ってしまいました。
 次はキクイタダキです。小さな鳥で体長10Cmです。頭に黄色い菊の花模様のような
ものを載せているので、この名が付きました。針葉樹林が好きで夏は高山で生活しますが
冬は平地に降りて来ます。小さくて遠いので実物大にするとピンボケです。





 次から次へと入れ替わり立ち替わり現れ、カヤクグリもやって来ました。





 気持ち良さそうに水浴びをしています。暫く雨が降らないので、この水場は鳥達にとって
も貴重な存在で、水飲みと水浴びに利用しています。



 次には、ビンズイです。セキレイの仲間です。







 高山では普通に見られる、メボソムシクイは、ゼニトリゼニトリと何時も貧乏人の
ように啼いていますが、ウグイスの仲間で見た目はなかなか優雅です。



 これも水浴びです。



 花にも目を向けます。ミヤマオダマキでしょうか?間違っていたらご免なさい。



 ここは山梨県側ですが、山頂が直ぐ目の前に迫って簡単に一時間ぐらいで登れそうな感じ
です。



 石楠花も咲いていましたが、今年は時期が早かったようで盛りが過ぎていました。



 水場に目を向けるとルリビタキの♂が来ていました。♂は派手です。





 又、キクイタダキが来ましたが一羽脚の悪いのが居ました。それでも元気に飛び回り
撮れませんでした。身障者に負けました。





 メボソムシクイも時々訪れます。





 ミヤマクルマユリと言うのでしょうか?淑やかに俯いて咲く可憐な花です。



 ここは鳥の種類は、せいぜい10種類ぐらいしか見られませんが確実に間近で見られる
のが利点です。日帰りでも首都圏から訪れる人が多いようです。

 ホシガラスも啼いてはいますが、なかなか見られません。以前は水場にも我が物顔で
来ましたが、最近は数が少なくなったのか貴重な鳥になってしまいました。

 夕方になると19時少し前の一瞬、赤富士が見られるとの事で期待しましたが、その
一瞬をドジにも取り逃しました。





 アキノキリンソウ?も咲いていました。



 雲が流れて来て宿舎も隠れそうです。



 2200mの高所で、みやげもの屋さんと宿を経営していますので、夜は留守番だけで
従業員の人たちは18時には下山します。
 電気は自家発電で水はポリタンで下から車で運び上げるので、お風呂は無理です。
 料理も大体、下で作ってパック詰めで上げているようですが、なかなか豊富に出ます。
 何時も我々が訪れる時は、宿泊者は我々だけで、2~300人ぐらい泊まれる部屋を
借り切り独占出来ます。

 17時に夕食が出ると18時には何もすることが有りません。部屋に入って5人で
歓談談笑し、ヨタカやトラツグミの啼く声を待ちますが最近では遅くなったのか居なく
なったのか聴いた事がありません。夜中中起きていればですが大体22時には寝ます。


 7月20日  4時半には起きます。階下へ行くと外には夜中に走ってきたので
しょうか既にカメラをセットして待機している人がいます。横浜から来たとのことです。
 気温は17℃で、暑からず寒からず気持ち良い事です。長期滞在したいぐらいです。
 ラジオでは下界の酷暑を報じていますが他人事のように思えます。

 鳥は昨日たっぷりと見られましたが唯、オコジョだけが気残りで10時には出発しました。
 五合目の駐車場にクルマを置いて付近を散策しイワヒバリでも探そうとしましたが駐車場
は昨日に続き満杯で駐停車禁止とのことで、やむなく下山することにしました。

 本当にほんの暫くの雲上人を味わっただけでした。下界に近づくに従って気温が上がって
来ました。
 帰る途中なので、山中湖の水場にも寄ることにしました。11時17分に着きました。
 既に10人ほどの人がカメラやらスコープを向けていました。

 時間的に鳥の動きの少ない時間帯のせいもあって鳥はなかなか来ません。
 やっと来たと見るとシジュウカラでした。それを失礼ながらやり過ごしていると
メジロが来ました。



 次はヤマガラです。



 散々見てきてルリビタキの♀も来ました。



 ヤマガラも一生懸命水浴びをしました。



 ここでは、キビタキの♀が今回の初見です。♂は盛んに啼いていましたが遂に水場に
降りて来ませんでした。







 本当は16時くらいまで居れば、オオルリやクロツグミなどの鳥も見られるかも知れま
せんが変な時間に着いたので昼食も満足にしていないので二時間半ほど滞在して13時50分
に引き揚げました。

 16時近くに藤沢に着くと、聞いていた通りの猛暑です。それでも二日間でしたが
下界の雑踏と猛暑を避けて雲の上の別天地へ行けた事の幸せに満足して帰宅しました。


 






 

ホシガラス鎌倉を歩く

2010-07-11 18:54:23 | Weblog
 7月11日  曇りで午後からは雨になりました。梅雨時ですから仕方有りません。

 久しぶりに地元の探鳥会に参加しました。蒸し暑い日で歩いただけで汗が出ます。
 参加者も顔なじみの方、初めての方13人でしたが、追々に参加され最終的には
20人を超しました。

 裏駅に8時に集まり諏訪神社から佐助川沿いに佐助稲荷へ向かいます。
 夏場で鳥は期待出来ないせいもあって双眼鏡を忘れて出てきてしまいました。
 暑いのでカメラもハンディーなデジカメにしました。



 ホタルブクロが咲いていました。



 鎌倉にはトンネルの有る住宅が有ります。滅多に入れない場所ですが、ご好意で
入れて頂きました。





 佐助稲荷への道に入り佐助稲荷へ向かいます。途中、合歓の花が咲いていました。



 この時期、良く見かけます。
 稲荷の崖には花の終わったイワタバコが、びっしりと張り付いていました。



 トンボが飛んでいます。リーダーさんがネキトンボと教えて呉れました。羽の根元が
黄色くなっています。高い枯れ木に止まりましたが遠いので余りはっきりとは見えません。



 ここから大仏の裏道を歩くグループと、銭洗い弁天へ行く組に分かれます。
 ホシガラスは楽な銭洗い弁天へのコースを選びました。





 銭洗い弁天も夏場なので観光客が疎らでした。





 社務所の天井にツバメの巣が有り時折、親が餌を運んで来て雛に与えていました。



 鳥はさっぱりですが、ネムノキの近くの木にメジロ・エナガ・コゲラ等の混群と
一緒に不思議な種がいます。
 カメラに撮ったり望遠鏡や双眼鏡で見たりして協議の結果、コサメビタキと同定
しました。ホシガラスは双眼鏡が無いので話を聞くだけです。
 カメラも何時もと違うので、ぼけぼけです。何とか、くるりとした目がヒタキ類と
判る程度です。



 今時、この地でコサメビタキとは本当に不思議です。元来1000mぐらいの
高地に居る鳥です。

 ここでもネムの花が美しく咲いていました。



 何時もより早めに終わり鳥合わせをするとドバトをいれて23種となりました。
 殆どが一般種ですが、コサメビタキとセンダイムシクイが光ります。

 解散してから有志でアオバズクを見に行きました。ここでも♂が見張っていました。



 最後は昼から開いている居酒屋で冷たいビールを飲み、午前中の渇を癒しました。
 本来、これが目的だったかも知れません。愉快に歓談して二時間ばかりを過ごし
それぞれの家路に向かいました。






ホシガラス、コシアカツバメを見る

2010-07-10 21:29:11 | Weblog
  7月10日  梅雨の晴れ間が続きます。このまま梅雨明けになって貰いたいと
思いますが、そうは行かないでしょう。

 昨日も殆ど梅雨晴れ間でした。人が尋ねて来るとの事なので一日待っていましたが
遂に見えませんでした。夕方には豪雨になりましたので一日家に閉じこもっていました。

 今日は午前中、吹き矢に出掛け午後は予てより聞いていたコシアカツバメを見に県の
西部に出掛けました。

 昨年は8月3日の午前に出掛けましたので、丁度雛が巣立っていましたが、今年は
早くてまだ抱卵中でした。

 その為、外に居る親たちは少なめでした。

 外で遊んでいるのか、見張りをしているのか判りませんが、のんびりとした親だけ
でした。









 コシアカツバメは一般のツバメ同様、自分で営々と土を運んで徳利型の巣を作ります。



 きっと、この中で♀の親が抱卵しているのでしょう。時折♂が餌を持って飛び込み
ました。




ホシガラス、アオバズクを見に行く

2010-07-07 14:37:02 | Weblog
 梅雨の晴れ間を利用して県央の木立にアオバズクを見に行きました。
 毎年、青葉の繁る頃になると東南アジアやインドから渡って来ますので
アオバズクと名付けられました。
 体長20~29Cmと、鷲鷹類や他の梟類同様に雌の方が大きくなっています。

 嘗ては、タブの木や欅・楢等の大きな木の洞に良く見られたものですが、最近は
このように大きな木が少なくなり洞も無い事から容易に見られなくなりました。

 夜、薄暗くなると、ほーほー、ほーほーと籠もった声で啼きます。





 一度、薪能を演じている奧の森で啼くのを聴きましたが何とも幽玄の世界を
感じました。

 出掛けた序でに、ツミも見られました。丁度飛び立つ所でした。