今田忠先生がお亡くなりになりました。
今田先生とは、阪神・淡路大震災の後に阪神・淡路コミュニティ基金の代表に就任されてからのお付き合いでしたが、残念としか言いようがありません。
2014年に出版された「概説 市民社会論」が第14回のNPO学会賞林雄二郎賞を受賞された折りに、稚拙な書評を書かせていただいたのが最後の思い出となりました。
「同書は、著者のこれまで研究と実践の集大成であり、300頁を超える大変な労作である。市民社会の歴史的経緯、哲学と原理、フィランソロピーとボランティア、市民社会組織の現状、社会的経済と社会的企業、パブリックとコモンズ: 公と共、市民社会と政府・企業など多岐にわたる内容が濃縮ジュースのように詰め込まれている。平易な記述はスポーツ飲料のように吸収がよく、市民社会セクターを理解するうえではこの上ない一冊であり、その活用範囲はとても広い。脚注も充実しており、初心者のみならず、得られる知見は多い。ここ数年の記述が少ないとも思えるが、それは後に続く研究者に託された使命と捉えるべきであろう。」
来年の年賀状をお送りできないのが寂しい・・・
心からご冥福をお祈りいたします。