宮坂日出美『祝福二世』から、含蓄ある箇所を取り急ぎ抜粋。おって丁寧にコメントします。
◆ 162頁
現役信者と元信者の両方が「正しい」という定理は、成立するのだ。
厳密にいえば、「この世には『正しい』 も『間違っている』もない」。
ただ単に、そのあり方がその人自身にとって合うか合わないかの問題なのだ。
◆ 166頁
(離教してから7-8年の)間は、古巣である統一教会に対して、不自然なまでに攻撃的な態度を取ってしまっていたと思う。
しかしそれも、統一教会の抱える矛盾や害悪性を非難すると見せかけて、その実、心の奥底では、一般社会に自分のことを受け入れてもらいたいという焦りに追い立てられ、もがいていたにすぎないのではないかと今では思う。
◆ 177頁
大学で経済や商売について学んだ結果わかったのは、結局、万物復帰においても、一般の企業活動においても、「営業ノウハウ」そのものには本質的な違いなどないのではないか、ということだったかもしれない。
その結論は、非正規社員として働いていたいくつかの職場で垣間見た 「営利活動」の際どさが、統一教会の寄付集め活動と似通っていると感じたこととも通じている。
だからと言って、統一教会がやってきたことをやみくもに弁護するつもりもない。だが、 世間一般で思われているほどには、統一教会と一般社会の間には差がないのではないかと思えてならない。
◆ 202頁
「コンプライアンス効きすぎ」で、2011年、100万円の献金を受け取ることを家庭連合が渋った話。
これはTwitterで書かれたりしていますが、家庭連合的には嬉しい話ですね。